From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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メキシコシティ2010: コヨアカン (Day 6)
 メキシコシティで一日フルに使える最後の日。この日はコヨアカン地区をまわることになっていた。コヨアカン(Coyoacan)とは、「コヨーテのいる地」といったような意味らしい。昔はこの辺にたくさんコヨーテがいたんだろうか。

 この地域で一番有名なのは、女流画家フリーダ・カーロの美術館。ここに来るとわかっていたので、メキシコシティに来る前に映画『フリーダ』と、フリーダ・カーロに関するドキュメンタリーのDVDをNetflixで借りて観ておいた。これは観ておいて大正解だったと思う。フリーダ・カーロのことを知っていたからこそ、コヨアカンを10倍楽しめたもの。

 前夜、みんなかなり遅くまで騒いでいたらしく、今日の出発は12時。僕もゆっくりと眠れてよかった。ランチが近いとわかっていたから、ホテルでの朝食は食べなかった。

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センテナリオ公園の中にあるコヨーテの噴水

 コヨアカンについてすぐに、センテナリオ公園のすぐ脇にあるAve Mariaというレストランに入り、公園側の屋外席に座る。ここで僕はパスタを注文。だけどBenとFredはみんなのために、ある特別なものを二品、アペタイザーとして頼んでいた。何だと思う?

 一つはマゲイのサボテンにつく芋虫。もう一つは蟻の卵。

 どっひゃーー!!って感じ。旅程に「揚げたコオロギを食べるからデンタル・フロスは忘れないで」なんて書いてあったんだけど、昆虫の形をしているものは絶対に食べないぞ!って僕は誓ってた。でも出てきた芋虫と蟻の卵を見てみると、そんなに気持ち悪くなさそげ? 芋虫はオーストラリアでも食べるらしいし、レストランではスープにするなんて話も聞いたことがある。メキシコに来る前にネットで旅行記を調べてたら、ある人の旅行記に蟻の卵がすごく美味しかったなんてことも書いてあったし。いざ食べ物を目の前にすると、なんだか不快感が薄れてきて、これだったらトライできるかなって気にもなってきた。

 というわけで、いざ。一緒についてきた薄切りのポテトに炒めた芋虫をくるんで、口の中にレッツゴー! んー…、なんかポテトの味しかしないんすけど(笑)。ちょっと芋虫だけを食べるってのには抵抗があったし。まぁ一応、僕も芋虫を食べたということで! サンフランシスコから来たBobは果敢にも芋虫だけを挑戦してたけど、口に入れた瞬間に雷に打たれたようなリアクションをして、即座に皿に投げ出した。彼は芋虫はカリカリに調理されてるものだと思ってたけど、「グチャッてした~!!」とのこと。これには全員大爆笑だった。

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芋虫はポテトと一緒に供された

 さて、蟻の卵。こちらはBenの勧めるように、トルティーヤにスプーン一杯くらいの蟻の卵をくるんで、口の中にレッツゴー!卵自体は固くなくて、「弾ける」感覚もない。あ、今度は味がする! なんかね、上品なクリーミーな味で、微かな甘みも感じるかな。これは僕も美味しいと思った。意外な発見だなぁ。挑戦してみてよかった! やっぱりトルティーヤの味が余分に感じたけど、これもダイレクトに蟻の卵だけ食べる気にはちょっとなれなかった。芋虫と蟻の卵は食べられたとはいえ、やっぱり揚げたコオロギは絶対に食べられないと思う。虫の形を留めているものは、たぶんどんなに頑張ってもダメ(笑)。

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蟻の卵

 デミグラスソースで調理したようなペンネ・パスタを食べている途中で、雨がポツポツ降ってきた。僕たちのテーブルの上には一応傘があるけど、端の人は濡れちゃうということで、もっとガードされた別のテーブルに移動。…すると、いきなりザンザン降りに! 公園のベンチでくつろいでいた人たちも、みんなどこかに避難したみたいだし。いきなりのスコールに一同ビックリしてた。でも15~20分もすると雨も上がったけどね。やっぱりメキシコシティの雨季ってこんな感じなのかな。

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これは「ノーマル」なペネ・パスタ。ビーフが入ってる

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突然のスコール

 さて、挑戦的なランチを終えた後は、公園のすぐ前にあるサンフアン・バウティスタ教会へ。ここはそんなに煌びやかというわけではないんだけど、今までのメキシコシティのどこの教会よりも厳かな印象を受けた。こういう場所にいると、背筋を伸ばされる気分になる。

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サンフアン・バウティスタ教会

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どこよりも厳かで神聖な印象を受けた

 その後はみんなで歩いてフリーダ・カーロ博物館へ。ここはフリーダ・カーロが生まれ、息を引き取った家。「青い家」という愛称の通り、外壁は全て青に塗られていて気持ちいい。博物館内には、フリーダ・カーロのアトリエや、若い頃の事故の後遺症で、晩年あまり動けなくなってから体にはめていたコルセットやベッドなどがあって、フリーダ・カーロをとても身近に感じることができた。建物の中は撮影禁止だったのが残念。でも外の庭園はOKだったので、フリーダが歩いたであろう庭園をたくさん写真に収めてきた。特別展示で、フリーダと彼女の父が撮った写真展もあって、とても楽しめた。中でもフリーダの成長を追った4枚くらいの写真がすごく印象に残った。

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青い壁のフリーダ・カーロ博物館

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フリーダもここで遊んでたのかな

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こんな風な置物がたくさん

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フリーダ・カーロを身近に感じられる博物館だった

 フリーダ・カーロ博物館の後は、フリーダと夫のディエゴ・リベラが一時かくまっていたレオン・トロツキーの博物館。彼の歴史的なことは全く知らなかったんだけど、フリーダと一時情事関係にあったことだけは映画から知っていた。でもフリーダって、ディエゴ・リベラといい、レオン・トロツキーといい、ブ男専門だったのかなぁ(笑)。

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レオン・トロツキー

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彼は常に狙われていた。壁には銃弾の跡が

 さて、長い観光もこれで終わり。今夜はメキシコシティ最後の夜。みんなでどこかに食べに出ようということになってたんだけど、まずはアップグレードされたCaseyの部屋でみんなで飲もうということに。彼の部屋は最初は窓もなくひどい場所で、文句を言ったらバルコニー付きの部屋に変えてくれたんだそう。僕は屋上のバーで寿司ロール(スパイシー・ツナと、こないだ食べて美味しかったハマチ)を注文して、部屋に届けてもらうことにした。

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学生時代に戻ったかのような飲み会

 いやはや、さすがアップグレードされた部屋はすごかった! そんなに広いわけじゃないんだけど、バルコニーはゆったりとしていてリラックスできる広さだし、バスタブからも外が見えるようになってるし。さっそくみんなでビールやテキーラやウォッカを飲みまくり。僕も上のバーから頼んだマティーニを二杯飲んだ上にテキーラをぐいぐい飲んでたので、かなり酔っぱらってしまった。みんな酔っぱらってたんで、じゃあもう今日はディナーに出ないで、ここにルームサービスで食事を届けてもらうことになる。タコスやケサディアや色々あったんだけど、食事は一瞬でなくなってしまった。結局6時くらいから夜中の1時過ぎまで、その部屋でみんなで騒いでた。こういうノリって高校や大学のときみたいで、すごく楽しかった!

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Francはかなり出来上がっちゃってます

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ルームサービスで頼んだ食べ物も、テキーラの瓶も、全てカラに

 かなりフラフラになって部屋に戻り、ベッドに倒れこむようにして眠りについた。
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by alexsea | 2010-06-30 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
メキシコシティ2010: 市内観光 (Day 5)
 今日はメキシコシティ内部の観光の日。昨日と同じガイドのLucianoとVictorが一緒にまわる。まずはチャプルテペック公園から。大きな顔のトラロック噴水は、雨の神を模したもの。17年前に来たときには正面からしか見ることができなかったんだけど、今回は裏にまわってみてビックリ。裏にも顔があるじゃないですか! 今回は工事中で水は入っていなかったんだけど、裏の顔の存在とか、実はこれがフリーダ・カーロの旦那さんだったディエゴ・リベラが作ったものだったとかを知ることができてよかった。

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トラロック噴水はすごい迫力

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裏にも顔があった!

 お次はオルメカ文明の水の神を想像で芸術家たちが造ったもの。様々な顔があって面白い。この前でみんなで記念撮影。

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雨の神の前で記念撮影

 国立人類学博物館は、今回はスケジュールがぎちぎちだったので、アステカ文明の部屋しか見ることができなくて残念。でもチャック・モールにコアトリクエ像、それに太陽の石は、みんなに感嘆の溜息を起こさせるほどの迫力だった。17年前に来たときにも感動したコアトリクエ像。これは何度見ても、何かしら不安に似た不思議な気持ちを胸に起こさせる像。

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入り口の噴水は、巨大な一本柱で天井を支えている

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コアトリクエ像。怖いよ

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太陽の石は、アステカ時代のカレンダー

 次はチャプルテペック公園でボラドーレスを見た後、チャプルテペック城へと向かう。中は国立歴史博物館になっていて、昔の調度品が並べられている。あまり歴史に興味のない僕は、ここから見える素晴らしいメキシコシティの景色の他にはあまり感動するものはなかった。城の下から真っ直ぐに伸びるレフォルマ通りと、その途中に見える独立記念塔。今は周りに高層ビルが並んでいるけど、昔はどんな景色だったんだろうか。

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ボラドーレス

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チャプルテペック城

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真っ直ぐに伸びるレフォルマ通り。遠くに独立記念塔が見える

 この後はバンに乗り込み、ソカロ近くへと向かう。人ごみをかきわけながらみんなで歩いて、青い「タイルの家」の中にあるSanbornsというレストランに到着。ここでランチなのだ。昨日ほど遅くはないけど、ここに着いた時点でもう2時過ぎ。ランチを食べ始めたのは3時過ぎになってしまった。やっぱりこのくらい遅い昼食って、メキシコでは普通のことなのかなぁ。今日も8時にディナーの予約が入っているので、お腹具合が心配だった。

 タイルの家の中は、やはり地盤沈下のためか妙に歪んでいるようで、床もところによってはかなり坂道になっている場所もある。一階にも二階にもダイニングルームがあるんだけど、僕らは人のあまりいない二階のバーの横のテーブルで食べることになった。僕はスイス・エンチラーダなるものを注文。これはエンチラーダにチーズクリームソースがたっぷりとかかっているもので、最初は「げ、重そう」とか思ったんだけど、チーズクリームソースが思いのほか軽い感じだったので、結構パクパクと食べられてしまった。でもあと5時間でディナーなので、半分くらいは残さなきゃいけなかったけど。

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どこか歪んでいる建物

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スイス・エンチラーダ

 お腹がいっぱいになった後は疲れも出てきて眠たくもなってた。でもまだ観光のスケジュールが残ってるので、みんな結構嫌々歩いている感じだった。最初に入ったのは、土曜日に外観だけ見た、タイルの家の前の教会。外から見るとかなり古ぼけた教会なんだけど、内部は思いのほか豪華だった。でも考えてみると、こういう歴史的な場所の教会ってみんなこんな感じなのかもね。

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古ぼけた教会でも中は豪華絢爛

 土曜日にも通った道をソカロへと向かう。この前に比べれば人ごみは少ないけど、やっぱりソカロの周りだからなのかかなりの人が行き来していた。ソカロには相変わらずサッカーのイベント会場が鎮座している。メキシコは負けてしまったんだけど、これはワールドカップが終わるまでここにあるのかな。

 残念だったのが、今年の9月にあるメキシコ200年記念イベントのためか、国立宮殿が工事中で入れなかったこと。17年前に来たときに、ここの内部にある壁画に感動したのを覚えてる。今ではその壁画がディエゴ・リベラの手によるものだと知っていたので、もう一度見てみたい気持ちでいっぱいだったのになぁ。

 ソカロには、200年記念カウントダウンのディスプレイも設置されていた。9月にはかなり大きなイベントになるんだろうな。

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メキシコ独立200年記念カウントダウン

 ソカロのカテドラルの裏にあるのが、テンプロ・マヨールと呼ばれるアステカ時代の中央神殿跡。アステカ時代にはソカロの辺りは湖に浮かぶ島で、その中心に神殿が建っていて、そこで生贄などの様々な祭事が行われていたらしい。今回はテンプロ・マヨールの内部に入る時間はなかったのが残念。こういう遺跡的な場所は僕は大好きなのに。

 お次はこのソカロの目玉ともいえる、メトロポリタン・カテドラル。17年前に来たときには、ここは鉄パイプで天井が崩れてこないような仕組みがなされていたんだけど、今回は何もなかった! ちゃんと床や柱を補強するとかして、支えがなくても大丈夫になったのかな。不必要なものが何もないカテドラルの中は、とても大きく荘厳に見えた。

 思うんだけど、大きな教会って、信仰心の拠り所というだけじゃなくて、素晴らしく大きな美術品だよね。もちろん神聖な空気は感じるけど、教会の中の美術品からくる感動も大きい感じ。窓から差し込んだ日の光が絵画や彫刻の一部を照らし出していて、何か教会が僕にメッセージを送っているような気になってしまった。

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まるで「ここを見ろ」と言っているかのような太陽光

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この彫刻にもメッセージが?

 教会の天井からは大きな振り子がぶら下がっていて、教会の傾き具合を記録できるようになっているみたい。なるほど、ちょっとでも教会が傾くと、振り子の先も動くよね。ということは今でもやっぱりまだ地盤沈下は収まっていないのかな。

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大きな振り子の下には、どれだけ傾いたかを示す記録が

 この後はみんなでバンに戻り、ホテルへと帰る。一日中フル観光だったからクタクタだけど、今日はまた別行動でレストランの予約が入っているから、あまり休んでもいられない。ちょっとだけベッドに横になった後はシャワーを浴びて、タクシーで今日のレストランBiko(ビコ)へと向かう。

 Bikoは昨日と同じくポランコ地区にあるスペイン系のレストラン。英国の “Restaurant” というレストラン雑誌で、今年の『世界のトップ50レストラン』に46位にメキシコとしては初登場して、かなり脚光を浴びているレストランらしい。Bikoの入り口はまるで美術館か博物館のよう。壁に二人のシェフの写真が展示してあったり、料理に対するコンセプトが壁にびっちりと書いてある。ここからエレベーターを使ってレストランへと上がる。

 Bikoのインテリアはモダンそのもの。昨日のレストランもモダンだったけど、Pujolの方がもっと落ち着いてる感じ。Bikoはもう少し明るく、シックな印象を受けた。まずはもちろん、テキーラとサングリータで喉を潤す。ここにも7コースメニューがあったので、それを飲み物のペアリングと一緒に頼むことにする。

 最初にアミューズとして出てきたのは、コロッケ、白身魚のフライ、それに豆のスープ。コロッケと白身魚のフライはすごく美味しかったけど、どちらもちょっと脂っぽくて、アミューズとしては重たい気がした。豆のスープは爽やかでとても美味しかった。

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アミューズの三種

 最初のコースは、フォアグラのパテを丸くしたものに、砕いたピスタチオをまぶしてある。左側の赤いのは何かのフルーツをゼリー状にしたもの。真ん中の白いつぶつぶは、触ると崩れて粉になる。何かのスパイスを混ぜたような感じかな。フォアグラはネットリと舌にまとわりつくような感じで、とても味わい深い。それとピスタチオのコリコリが口の中で対比をなしていて、とても面白い。この左側のゼリーは本当に儚い柔らかさで、触るとフルフルとふるえる。味的にはほんの少し酸味を感じるくらいで、甘みは感じない。なんなんだろうな、これ。フォアグラと一緒に食べると、ほんの少し重さを軽減する働きがあるみたい。ワインはスペインのMoscatel de la Marina。甘すぎないマスカットの味と香りが、フォアグラのバターのような美味しさとよくマッチしてた。

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ピスタチオに包まれたフォアグラ

 お次はカラマリのような小さなイカ。その胴体の中に玉ねぎをネットリと甘く調理したものが入ってる。右側のキューブはポテトのような感じだけど、ちょっと違うな。何かの根っ子? イカを口に含むと、まるで日本風な甘辛い味付けのイカの中から甘い玉ねぎが飛び出してきて、それにイカ墨の香りが加わって、口の中に素晴らしいハーモニーが流れる。ワインはチリのCasas del Bosque Reserva。あまり印象に残らなかったけど、可もなく不可もなくといった感じだったんだろう。

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イカの中には甘い玉ねぎが

 次はマッシュルームとケサディアのクリームスープ。マッシュルームのちょっと郷愁を呼ぶ香りが、このスープを非凡なものにしている。それとこの上にうっすらとかかってるオイルかな。とても美味しいスープだったことは覚えてるんだけど、あまり印象に残っていないのはなぜだろう? ワインはフランスのParteaguas。

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マッシュルームとケサディアのクリームスープ

 魚のコースはマグロの外側だけを焼いたもの。このままでもちゃんと味はついているので美味しいんだけど、真ん中の薄緑色の粉をつけて食べると、その味わいが一層深まるみたい。この粉の正体はマルトデキストリン(maltodextrin)と呼ばれるものにミントを混ぜたもの。マルトデキストリン自体、僕には全く知識がなくて、ネットで調べたらなんか糖のちょっと違う形みたいな? 口に入れると、すぐにサラッと溶けて密かな甘みが舌に残る。それにミントの香りがちょっとだけ加わってる。なんでこれがマグロの味を高めるのかわからないけど、このフワッと溶ける感触とミントの香りが、マグロの味を少し軽くしているんだろう。とても美味しかったんだけど、なんだか化学実験でもしてるかのような気になってしまった。どうもここの料理はそういうハイテクな感覚みたいだな。ワインはスペインのリオハ、Muga Rosado。

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魚のコースはマグロ

 肉のメインコースはウズラ肉。その上にネトッとしたゼラチン状のシートが被さっている。ゼラチン状のシートはちょっと酸味があって、なんか柑橘系のフルーツを使ってるみたいだな。それとウズラの肉を一緒に食べると、やっぱりその分軽く感じるみたいだ。ペアリングされたワインはスペインのリオハSierra Cantabria Cosecha。相性はとてもよかったことを記憶している。うーん、ここの料理、どの皿も文句のつけようがないくらい美味しいし、化学実験的な組み合わせも楽しいんだけど、なーんか感動しないんだよなぁ。心の底から「美味しいっ!」って叫んで全身で踊りたくなるような、あんな至福の一瞬が感じられなかった。たぶん感性の違いなんだろうけど、僕にとっては昨日のPujolの方がよかったかなぁ。

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肉のコースはウズラ

 デザートはバナナのケーキのようなキューブの上に、黄金色のシートが乗っている。このシート、どうやら米で作ったみたいだな。それにバーナーで金色をつけたんだろう。これもバナナの優しい甘い味がしてとても美味しかったんだけど、どうも感動しなかった。あまりに食材をいじりすぎて何がなんだかわからなくしてしまってるからなのかな。美味しくて綺麗なデザートだってことは認めるけど、なんか「妙」って感覚は否めない。ペアリングはポルトガルのポートワインBurmester Jockey Club Reserva。キャラメルのような香りがデザートのバナナの味とよく合って、デザート自身の印象を変えるだけの力があった。

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金色に光るデザート

 最後はプチ・フール。プラスチックに包まれているようなものはチョコレート・トリュフで、この透明な袋ごと全部食べられた。最後まで「これって何で作ってるんだろう??」っていう疑問を絶えさせない場所だった。

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プチ・フール

 んー。美味しいレストランだったけど、残念ながら僕には少しだけ合わなかった気がする。Pujolも「どうしてこの味になっちゃうの??」って驚きはあったけど、ダイレクトに心で味を感じることができた。Bikoの料理はなぜかその前にワンクッション入る感じなんだよな。どうしてなんだろう? まぁ感性の違いっていっちゃそれまでなんだけど、どういう料理で「世界のレストラントップ50」に入ったのか興味があるな。あ、でも誤解しないでください。すごく美味しいレストランだったってことは間違いありませんから。

 この日もどこにも外出せずに、ホテルに帰ったらすぐにベッドに入った。他の人たちはディナーから帰ってきた後、10人くらいでまたバーに繰り出したらしい。いやはや、エネルギッシュなおぢさん達だ。
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by alexsea | 2010-06-29 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
メキシコシティ2010: テオティワカン (Day 4)
 さてさて、今日はピラミッドのあるテオティワカンに行く日。これは最初は観光スケジュールに組み込まれていなかったんだけど、僕も含めて何人からかリクエストがあったらしく、スケジュール変更で行くことになった場所。ここは17年前にメキシコの遺跡巡りツアーで行ったことがあったけど、また絶対に行きたい場所だった。

 直接テオティワカンに行くかと思いきや、ホテルのガイドを乗せたバンはまず三文化広場へと向かう。今日のスケジュールは全てこのガイドがプランしたものらしい。三文化広場は僕は初めての場所。アステカ時代のトラテロルコ遺跡を外側から眺めながら、ガイドの話を聞く。「三文化」というのは、アステカ時代のトラテロルコ遺跡、16世紀にそれを壊してその石材で造られたサンティアゴ教会、それらを取り囲むように立ち並ぶ現在の建物群の、三つの時代の文化を指す。この広場では1968年のメキシコ・オリンピックのときに、反政府抗議の学生と軍隊が衝突して、300人以上の死者を出したらしい。あまり歴史には興味がない僕なんだけど、それを聞いた時には神妙な気持ちになってしまった。こういう衝突って、21世紀の今でも世界のあちこちで起こってるんだよね。

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トラテロルコ遺跡の前で説明してくれるガイドのLuciano

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三文化広場の慰霊碑

 この後バスはグアダルーペ寺院へ。奇跡でマントに浮き出たといわれる「グアダルーペの聖母」が祀られている場所。すぐ横に18世紀に建てられた旧聖堂があるんだけど、地盤沈下のためにすごく傾いてしまっている。そのため旧聖堂の中は坂だらけ。こんなのでよく持ちこたえてるもんだと思うんだけど、崩れてこないようにちゃんと支えがしてあるんだろう。この旧聖堂に代わって建てられた新聖堂は、すごくモダンなデザインの建物。代々木競技場体育館のような曲線的な屋根は、マントが広がる様子を表しているらしい。

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記念撮影。後ろの旧聖堂はすごく傾いてる

 ミサが行われていた内部はすごく広くて、教会というよりは国連本部の会議場といった感じ。奇跡のマントを拝める場所には、止まることができないように動く歩道が設置されている。これは大勢の人が拝めるようにとの配慮らしい。17年前に来たときにも思ったんだけど、奇跡的に浮かび上がったというにはあまりにもはっきりとしていて、とても美術的な聖母像。「絶対に誰かが描いたものだと思うんだけどなぁ…」っていう思いは、周囲の信者の人々の信仰心に阻まれて、口にすることはできなかった。

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素晴らしく豪華でモダンな新聖堂内部

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「グアダルーペの聖母」

 この後バンは一路テオティワカンへ。もう2時近かったのでランチに行くかと思いきや、連れて行かれた場所はピラミッド近くの土産物屋。ここでいきなりその場所の主人による、サボテンの解説が始まってしまった。最初は「えー? 土産物屋と抱き合わせなの??」とか思ったけど、聞いてみるとなかなか面白い話だった。マゲイというサボテンは、アステカ時代から様々なことに利用されていたらしい。中の柔らかい繊維は薄く剥ぎ取ると紙のようになって、そこに文字を書くことができるし、その繊維の間にある液体は髪を洗うのに使うことができる。先端の鋭い部分には糸のような繊維がついていて、これは矢じりに使うことができる。サボテンを切って実演しながら聞かせてくれる話は、予想以上に面白かった。昔の人の知恵ってやっぱりスゴイよなぁ。

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こんな風にサボテンから紙のような繊維を引き出せる

 このマゲイからは、プルケという酒を作ることもできる。これはマゲイの茎に溜まる蜜を発酵させたもので、アステカ時代から飲まれていたものらしい。今でもプルケリアという店に行けば飲めることができるらしいけど、ここではそれを試飲することができた。白く濁った液体。匂いは…臭い靴下のような匂い。意を決して飲んでみると、酸っぱい以外にあまり味がしない! はっきりいって、すごくマズイ。一緒にテキーラももらったので、それで口直し。そっか、この一緒にもらったテキーラにはそういう意味があったのか(笑)。このおじさんはプルケのことを「セクシー・ワイン」と呼んでいて、自然のバイアグラなんだそうな。でもこの匂いと味じゃ、ロマンチックな気分も萎えちゃうと思う…。

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プルケとテキーラの試飲会

 この後はその店のお土産物あさり。黒曜石でできた亀の置物を友達に買ったりした。何人かは外でビールを飲んだりしてた。そしたら店のおばさんにメキシカン・ハットと綺麗な布を着せられて、撮影大会になったりして。

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撮影大会!

 この時点でもう3時。お腹の空きは頂点に達してるんだけど、食事はテオティワカンを見学した後なんだそうな。えー?? 今日も昨日みたいに昼ごはんが早いかもしれないと思ったから、朝食をちょっとしか食べなかったのにぃ。それならそうと事前に言ってくれないところが、ちょっとメキシカンなのかもしれないなぁ。

 テオティワカンでは、ジャガーの宮殿からケツァルパパロトルの宮殿を通り抜け、月の広場へと抜ける。宮殿には美しい色とりどりの壁画が残っているんだけど、その色をどうやって作ったかっていうことを、ガイドと絵葉書売りのおじさんが説明してくれた。サボテンにつく虫の卵を紙に乗せて潰すと黒みがかった赤に変わり、サボテンの茎から出る汁は紙の上で黄色に変わる。しかも乾いた後には、白いシャツにこすりつけても色落ちしない。この化学実験的なデモンストレーションには、みんなもかなり驚いてた。それにしてもあんなに大きな壁画を塗るには、どれだけの卵を使わなきゃいけなかったんだろう?

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今でも綺麗な壁画は…

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虫の卵から取れる染料などで塗られていた

 この後はみんなで、死者の道の最北端に位置する月のピラミッドに登る。かなり急な階段だけど、チチェン・イツァのエルカスティージョの階段に比べれば大したことはない。それでもどんどん登っていくうちに僕の中の高所恐怖症の虫が動き出して、途中で止まったら動けなくなってしまいそう。なので、両手両足を階段につけながら急なペースでどんどん登っていった。ひー、やっぱり17年前よりも体力落ちてるー。以前もゼーハーしてたけど、こんなにエネルギーを消耗してなかったと思うぞ。でも頂上に到着すると、爽やかな風に汗を乾かされて、すぐに気持ちよくなった。こういう遺跡も、やっぱり一種のパワースポットなのかもしれないな。やっぱりここから見るテオティワカンの景色は絶景! 目の前には死者の道がずっと続いていて、その横には世界で三番目に大きい太陽のピラミッドがそびえ立っている。

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荘厳な月のピラミッド

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ずっと続く死者の道の左側には太陽のピラミッド

 つい最近テレビで見たんだけど、このテオティワカンの建物群、太陽のピラミッドを中心にすると、太陽系の惑星の配置を正確に縮小したものだという説もあるらしい。世界が天動説・地動説なんてことを議論するずっと前に、こういう知識を持った人たちがいたっていうのがスゴイ。もしかすると、やっぱりアステカ文明やマヤ文明は宇宙人に導かれたものだったのかもしれないね。

 月のピラミッドの上で撮影タイムを楽しんだ後は、みんなで太陽のピラミッドへ。でももうこの頃になると、僕はガス欠で走ってる車のようなもの。空腹でエネルギーはないわ、目眩はするわ、強烈な日差しを受けて日射病寸前だったりするわで、もう大変。太陽のピラミッドには登らないことに決定。17年前に一度登ってるから、もういいんだ。太陽のピラミッドの前に座ってちょっと休んだ後、待ち合わせの駐車場まで行って、そこでコーラをがぶ飲み。いつもならダイエット・コークしか飲まないんだけど、このときは砂糖が入ってなきゃダメ!ってことでレギュラーのコーラ。このお蔭で少しは気分が良くなって安心した。

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世界で3番目に大きな太陽のピラミッド

 みんなが集まるのを待って、バンは近くのレストランEl Jaguarへ。5時にランチって…どうよ? ガイドのミスなのか、メキシコのアバウトさなのか。とにかく、今夜は8時にレストランを予約してあるので、ここでお腹いっぱいにしてしまうわけにはいかない。仕方がないので、僕はソパ・デ・アステカ(トルティーヤのスープ)だけを注文。特殊な容器に山盛りに乗ってくる他の人の食べ物を見てたら羨ましくなったけど、今夜美味しいものをたくさん食べる予定だからいいんだ!と自分に言い聞かせる僕。スープは予想以上に美味しかった。スープにはトルティーヤが入ってるんだけど、好みでついてきた唐辛子の揚げたやつやチチェロン(豚の皮を揚げたもの)を中に入れて食べてもいい。僕は全部入れてみた。この唐辛子を揚げたものがシャリッとしていて、ちょっと苦みのある辛さで、スープの味と絶妙なハーモニーを作り出してくれて最高だった。でも腹二分目にしておかなければならないので、半分以上残さなきゃいけなかったのが残念。

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みんなはこんなの食べてたけど

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僕はこれだけ…。美味しかったけど

 みんなが食べ終わると、ここでもまたBenの誕生日パーティーを開催。Benはメキシカン・ハットを被らされて、巨大なテキーラボトルの置物を抱きかかえて撮影タイム。この後バースデイ・ケーキが出てきて、何故か目隠しをしてロウソクを吹き消さなきゃいけないと店の人に言われる。目隠しをしてロウソクを吹き消す練習を二回ほどした後、いよいよ火を灯して本番。思いっきり吸い込んで息を吹き出すBenの顔の前には、小麦粉がたくさん入った皿が差し出されて、当然のようにBenの顔は粉で真っ白に! みんなはもう大爆笑! 笑いながら写真を撮りまくるみんなも、店の人に容赦なく粉を振りかけられて、悲鳴を上げながら逃げ惑う。僕もビデオカメラを守るのがやっとだった。あー、でもこれは楽しすぎー! まるで学生時代に戻ったかのように笑ってしまった。

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笑ってられるのは今のうち…

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顔中粉だらけになるBen

 約1時間の「ランチ」の後は、ぎゅうぎゅう詰めのバンでホテルへと戻る。途中の通り雨の後、綺麗な虹が見えたのが嬉しかった。ホテルに戻った後は、大急ぎでシャワーを浴び、きちんとした服に着替えて、ホテルにタクシーを呼んでもらってレストランへと向かう。

 今夜のディナーはみんなとは別行動。ネットで評判の高かったPujol(プヨール)を8時に予約してある。このレストランがあるのは、メキシコシティでも高級ブティックの立ち並ぶ場所、ポランコ地区。タクシーの窓から見える景色は、まるでロデオ・ドライブのよう。Pujolは15しかテーブルがない、とてもモダンな小さなレストラン。一週間前だったんだけど、予約が取れて本当によかった。

 まず椅子に座ってメニューも出る前に運ばれてきたのが、暖かい白い液体の上に緑色の泡が乗ったもの。「ケサディアを分解したもの」だそう。ケサディアはトルティーヤにチーズを挟んで焼いたものなんだけど、これがそうなの? そのまま口元に持って行ってグイッと飲んでみると…、えーー? これはビックリ。確かに口の中には、香ばしいトルティーヤとチーズの、ケサディアの味が広がる。なんだか手品を見せられたような感じで、大興奮してしまった。かなりサラッとした液体なのに、こんな味を含んでるとは! 緑色の泡は何かのハーブらしい。最初からこんなに驚かせてくれるとは、このレストランすごく期待できるかも。

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ケサディアを分解したもの

 僕は初めてのレストランでは、コースメニューを頼むのが好き。ここでも7コースと4コースのメニューがある。迷うことなくワインのペアリングつきの7コースを頼むことにする。

 最初のコースはサーモンのような魚のセヴィチェ。あまりきつくない酢と玉ねぎの味が、魚の甘みを引き立てている。ペアリングされた飲み物は、キュウリとライムのフローズン・マルガリータ。キュウリの味と香りが爽やかで、初夏の日差しを感じさせる。味的には全然違うんだけど、なぜか僕はシャービックの爽やかさを連想してしまった。子供の頃、夏場にシャービックを食べるのが大好きだった。セヴィチェはどうやっても魚の味が前面に押し出されるから、ワインのペアリングがかなり難しいと思う。そこにいきなりのフローズン・マルガリータ。どんぴしゃのペアリングだった。

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爽やかなセヴィチェ

 次のコースはアボカドのスライスにサンドイッチされたエビ。チリペッパーとシラントロとペストソースを使ったマヨネーズが上に乗ってる。エビの甘さとアボカドの脂肪の甘さ、それにマヨネーズから来る酸味と辛さが加わって、これまた素晴らしく爽やかな味。これについてきたのは、フランスのRuinartのロゼ・シャンペン。キリッと引き締まった味がよく合った。魚臭さは微塵も感じられなかった。

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エビのアボカドサンドイッチ

 お次はタマレがチーズとランチ・ドレッシングの泡に包まれたもの。周りに塗ってあるのはモレ・ソースだと思う。サーブしてくれた後、ウェイターが布に包んだ何かを皿の上に持って、ポンポンとはたいて細かい粉を上にかけてくれた。タマレをナイフで切って口に運ぶと、コーンの風味が口いっぱいに広がった後、ピリッとした辛味と共にチーズの風味が広がる。これがねー、なんていうか、素晴らしいの一言に尽きる。たぶんあの振りかけた粉はチポトレか何かだったんだろう。これも一番最初に出てきた分解ケサディアのように、感触は全く違っても味は一緒という感じの一品で、メキシコ料理の粋を味わうことができる。伝統的メキシコ料理の、超モダンな解釈といったところかな。これについてきたのはCucapá Oscuraというバハ・カリフォルニアからの黒っぽいビール。ビールの甘みがこのコースにピッタリで感動。そういえば、ペアリングでビールがついてきたってのは今回が初めてかもしれない。

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タマレ

 次はスープ。チチャロンという豚の皮を揚げたものがスープ・ボールに乗って出てきて、その上にスープを注いでくれる。カリカリした皮がスープを吸ってネットリとして、ほとんどゼラチン質ともいえる感触を取り戻す。それにトルティーヤの香りのするトマトベースのスープ。ああ、これは味覚と触覚を同時に刺激する素晴らしいコースだ。ペアリングされたアルゼンチンのCatena Altaシャルドネは、このスープに負けてしまわないどっしりとしたワインで、スープの背骨を支えている感じだった。素晴らしいペアリング能力だと思う。

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チチャロンとトルティーヤのスープ

 魚のコースはEscolar。ネットで調べたら、日本語では「アブラソコムツ」と呼ばれるものらしい。シアトルの寿司屋でも時々見かけるけど、これは真っ白な脂肪ばかりの身を持つもの。だから食べすぎると下痢を起こしてしまうらしい。この身の上にオアハカのアドボ・スパイスが塗ってある。この魚、確かに全てが脂肪分みたいな感じだけど、それがこのスパイスと合わさって素晴らしいハーモニーを作り出してる。これについてきたワインはフランスのLa Borde Vieille。これははっきり言ってあまり覚えてない。印象が薄かったのかな。

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ムツ科のEscolar

 メインの肉コースは牛ヒレ肉がコンソメスープに浸っているもの。肉は申し分のない味わいなんだけど、どうもコンソメの意義がわからない。肉の味が強すぎるので、コンソメスープは肉にはあまり影響がないし。野菜とコンソメスープは抜群の相性だったけどね。たぶん肉とコンソメスープは場を共有しているだけで、スープは単に野菜のためといった感じなんだろう。ワインはバハ・カリフォルニアのMogor Badán。肉の味を引き立てるだけのパワーがあるワインだった。

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牛ヒレ肉はコンソメスープに乗ってきた

 デザートの最初のコースは、たぶんパレット・クレンザー的な役割をするシャーベット。ラズベリーとストロベリーとチェリーのシャーベットに、メツカルというテキーラのようなお酒に火を灯したものをテーブルで注いでくれた。暗い店内で、液体の火がシャーベットの上に注がれてしばらく柔らかい炎を放っているというのは、とてもワクワクさせてくれる体験。ベリー系の味わいのシャーベットにメツカルのヒントが加わって、大人の雰囲気に変えてくれていた。

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これは火が消えちゃってるけど、火の灯ったシャーベットは綺麗だった!

 デザートのメインコースは、トレス・レチェス(三つのミルク)と名付けられたもの。海綿のようなスポンジケーキに、エバポレーテッド・ミルクと、クリーム、それに練乳の三種のミルクを使ったソースがかけてある。スポンジケーキが練乳の独特の甘みを吸って、しっとりとした感触が口の中に広がる…。これは個人的に今までで一番好きなデザートかも! いつもならデザートはあまり食が進まない感じなんだけど、これは一口ごとに感動ジィン!って感じで、悶えながら食べてた。ああ、今でもあの味が口の中に広がる。これはメキシコでは有名なデザートらしい。ワインはオーストラリアからTorbreckのThe Bothie。爽やかな甘みのあるワインで、ミルクのねっとりとした甘みを洗い流す感じで、とても美味しかった。

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トレス・レチェスは感動じぃんの味

 最後にプチ・フール。お腹がいっぱいだったけど、これくらいだったら!と頑張って全部食べた。

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プチ・フール… スペイン語では何ていうんだろう?

 あー、本当に美味しかった! 満足度120%! さすがにネットで評判だっただけのことはある。料理も美味しかったけど、飲み物のペアリングも素晴らしかった。マルガリータやビールを組み合わせてくるってのはかなり冒険的に思えるけど、料理とピッタリ合っちゃうんだからスゴイ。メキシコ料理を新たなレベルまで引き上げたこのレストラン、本当に来てよかったと思わせてくれる場所だった。

 ホテルに帰った後は、幸せに体を包まれたままベッドに倒れこんで寝てしまった。
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by alexsea | 2010-06-28 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(2)
メキシコシティ2010: ソチミルコと誕生日ディナー (Day 3)
 朝食はホテルのレストランで。パンとかハムとかのコンチネンタル・ブレックファストだけど、生ハムがあったりサーモンがあったりして結構いける。

 ホテルのバンで「ソチミルコ」という場所に車を走らせる。ここは水路があって、手漕ぎの遊覧船でゆっくりと舟遊びできる場所らしい。なんでも世界文化遺産に登録されているとか? ソチミルコに着くと、目に入る色とりどりのボートたち。これらは全て手作りで、一つひとつ異なるデザインや色使いになっているらしい。このボートを一つ借り切って、みんなで乗り込む。

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色とりどりの手作りボート群!

 乗り込むとすぐにランチをサーブしてくれた。朝食をたっぷり食べたすぐ後だったのであまりお腹は空いていなかったんだけど、乗っている時間が短いらしいので、すぐにサーブしないといけなかったらしい。チキンとポークがスパイシーなソースに絡まったヤツと、メキシコ風ライス。それに豆と、サボテンの酢漬けがサイドでついてきた。このまま食べてもいいし、トルティーヤに巻いて食べてもいい。このチキンとポークについたソースが絶妙に辛ウマで、お腹が空いていないんだけどペロッと平らげられてしまった。サボテンって僕は初めて食べたんだけど、食感からすると酢漬けのインゲンみたい。歯で噛むときにキュッキュッってなる感じ? 美味しかったけど、僕にとっては酢がちょっと強かったので、残してしまった。Benはこのサボテンの酢漬けが大好物らしい。

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船に乗り込むと同時にランチをサーブしてくれた

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とてもホッとできる味

 狭い場所にたくさんのボートが詰め込まれているもんだから、水路に出ていくだけでも一苦労。まるでパズルのように他の船を少しずつ動かしながら、なんとか出発に成功。ビールを飲みながら、美味しい料理を食べながら、ゆっくりと動く周りの風景に目を奪われていた。メキシコシティの喧騒が嘘のよう。こんなにリラックスできる場所もあるんだねぇ。

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ビールを飲みながらの舟遊びはたまらない~

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ゆったりのんびりと船は進む

 ところどころに木琴の演奏をする船やマリアッチの船があって、お金を払うと歌ってくれたりする。Benの誕生日だということで、誰かがマリアッチを頼んだらしく、船を横付けしてきた。すぐ横で演奏されるマリアッチの音楽は迫力そのもの。ただ観光名所だからか、クオリティは今一つといった感じ。楽器もあまりきちんとチューニングされていなくて、それにコーラスもハーモニーがちょっと…。雰囲気で楽しめたけどね。Benの出身のミチョアカン州の音楽を演奏してくれたときには、彼も一緒になって歌ってたし。ついこの間コーラスのコンサートでマリアッチの “Volver” とかを歌ったんだよってBenに言ったら、その曲もリクエストしてくれた。ハーモニーはいまいちだったけど(Benが言うには “Volver” はとても難しい曲らしい)、知ってる曲をマリアッチが演奏してくれたっていうのは楽しかった。

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楽しいマリアッチ。クオリティには目をつぶるということで

 途中でネックレスを売るおばさんが乗り込んできて、ちょっとしたショッピングタイム。母のお土産のネックレスを120ペソ(US$10)で買ったりした後、約1時間の船旅は終わった。船旅って結構世界中どこでもできるけど、その土地それぞれの風情というものがあるから、このソチミルコでの船旅はとても特別なもの。昔のメキシコを味わえた感じで、すごく有意義な体験だった。

 バンでホテルに戻ると、ホテルのレストランはメキシコ国旗の色の風船で飾られていて、大画面テレビが3台設置されていた。この日は午後1時からワールドカップのメキシコ戦。その時間帯はみんな試合を見ているので、道路はガラガラに空いてしまうらしい。グループの大多数はサッカー好きなので、さっそくレストランのテーブルを陣取って試合開始を待っている。僕はあまり(というか全く)興味がないので、部屋でお昼寝タイム。ときどきすごい歓声が聞こえてくるので、耳栓をして寝なきゃいけなかったけど。結果的にはメキシコが負けてしまったらしいけど、メキシコが勝っていたら、また違ったメキシコシティが見れたのかもしれないな。

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サッカー好きな方々

 昼寝の後はまた屋上のバーでマティーニを飲みながら、ちょっとおやつ代わりにハマチのロールを注文してみたりした。これが予想以上に美味しくてビックリ! やっぱりこのホテル、あなどれないかも。

 今夜はBenのバースデイ・ディナーで、創業1912年の老舗レストランCafé de Tacubaにバンで行く。ここはフリーダ・カーロがディエゴ・リベラと結婚した時に披露宴をしたところでもある。中はさすがに老舗らしく、昔の雰囲気を残したインテリア。僕らは一番奥のテーブルに案内される。

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老舗レストランの重鎮な雰囲気

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僕らの座ったテーブルの周りには壁画もあった

 アペタイザー(エンパナーダとパヌーチョスみたいなの)が出てきた後に、いきなりマリアッチの演奏が始まった。これは誰かが誕生日のために頼んでおいたものらしい。ソチミルコのときとは違って、演奏もコーラスも素晴らしいレベル! 何人かのコーラスでも、ビブラートまでマッチしていて聞いていて本当に心地よい。やっぱり老舗レストランでのマリアッチはレベルが違うなぁ。彼らにメキシコの誕生日音楽を歌ってもらって、Benはとても幸せそうだった。

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エンパナーダ

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ここのマリアッチは格が違う!

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歌ってもらって幸せそうなBen

 実は僕、メキシコに来るまではテキーラってあまり飲んだことがなかった。マルガリータを作るときに入れるか、パーティーのときに酔うためにショットでグイッと飲むくらい。でもBenに教えてもらった飲み方を試してから、もうその虜になってしまった。もちろんいいテキーラじゃなきゃダメだけど、チビチビと味わって飲まなきゃダメ。それとテキーラを一口飲んだ後に、サングリータ(Sangrita)というトマトジュースのようなものをチェイサーのように一口飲む。するとテキーラの味が一層膨らんで、たなびきながら消えていく…。この味のコンビネーション、最高! この飲み方を学んでから、テキーラばかり頼むようになっちゃったもん。しかもメキシコから帰るときには、免税店でHerradura Reposadoっていうテキーラを買ってきちゃったし。これからサングリータの作り方を学んで、家でもやってみなきゃ!

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テキーラとサングリータ

 僕のメインは、Pollo en Mole Poblano。チリペッパーやチョコレートソースを使ったモーレソースをチキンにかけたもの。これ、下手なレストランで食べると変に甘ったるかったりするんだけど、Benの友達のLuisが勧めるこのレストランの名物料理だけあって、辛さと甘さが絶妙に溶け合った複雑玄妙な味。柔らかいチキンにこのソースが絡まって、もう堪えられない美味しさ。なんか「メキシコの心」を味わってる気持ちになって、ちょっと感動してしまった。隣の人が食べてたエンチラーダも一口もらってみたんだけど、これもすっきりと澄んだ味わいで、今まで食べたエンチラーダの中で文句なしに一番の味。一人分の胃袋しか持っていない自分が悔やまれる。たくさんの料理を全部食べつくしたい気分だった。こういう老舗レストランって、雰囲気だけで味は二番手っていう場所が多いんだけど、このCafé de Tacubaは味にも妥協せずに力を注いでる。やっぱりレストランはこうでなくちゃね。

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Pollo en Mole Poblano

 素晴らしいディナーの後は、みんなでホテルの屋上のバーでまた飲もうってことになったんだけど、今夜は遅くまで開いてないらしく、テキーラを一杯だけしか飲むことができなかったのが残念。まあそのテキーラのお蔭でぐっすりと眠りにつくことができたけど。
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by alexsea | 2010-06-27 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
メキシコシティ2010: プライド・パレード (Day 2)
 さてさて、初のメキシコシティでの朝。朝早く起きられた人だけで、ホテルのまわりを散歩ついでに朝食を食べに行った。後で知ったんだけど、ホテルには無料の朝食が出てたらしい。明日からはホテルで食べることにしよう。タダには勝てませんがな。

 この日はメキシコシティでプライド・パレードが開かれる予定らしいので、お昼前にみんなでホテルのバンに乗り込んで、レフォルマ通りにある独立記念塔近くまで送ってもらう。

 もうその辺りはすごい人だかりで、目が丸くなってしまった。パレードは12時に始まって、独立記念塔からレフォルマ通りをチャプルテペック公園とは逆方向に北上するらしい。僕らは独立記念塔から4~5ブロック離れたところに、なんとなくいい場所を発見したので、そこでパレードが来るのを待つことにした。

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独立記念塔の前の人・人・人

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Bob, Ben, Franc, Wayneと

 周りは老若男女、様々な人たちで溢れかえってる。仮装をした人もたくさんいて、そういう人の周りにはカメラを持つ人が群がって撮影大会になってるし。楽しすぎるぜ。

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まるでハロウィンの仮装のよう

  やっとパレードの始まりが見えてきたのは1時近くになってから。やっぱりメキシコってアバウトなのかも(笑)。それにシアトルとかでパレードをやるときには、見物客とパレードとの間にはかなりの空間があるものなんだけど、ここではそういうのは全くナシ。フロートに触れるくらい近くまで行ける。だからもうレフォルマ通りはカオス状態。シアトルのパレードの10倍以上の規模だと思う。

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伝統的なメキシコのカウボーイの後は…

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ノリノリの現代風ゲイ・カウボーイたち

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まるでマルディグラな人たちがいたり…

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ムキムキマッチョなナヴィ族がいたり…

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肌の露出度はかなり高かった

 しばらくパレードを見物した後、まだまだパレードには続きがあるみたいなんだけど、みんな喉が渇いたしお腹も空いてきたということで、レフォルマ通りを北上してどこかのレストランに入ることにする。最初に目に入ったのは、シアトルにもあるチェーンの高級中華レストランP.F.Chang’s。ここでビールを何杯も飲んで、美味しいチャーハンを食べて、満足満足。サッカーファンの人たちは、ここでゲームが見られて幸せそうだった。この時点でもう4時。4時間近くも外にいたことになるのか!

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疲れた体にチャーハンが美味しかった!

 レストランを出る頃にはパレードは終わっていて、見物客はみんなソカロ広場の方に流れていってるみたいだ。僕たちもその流れに乗ってソカロの方まで行くことにしましょうか。フアレズ通りは歩行者天国になっていて、ものすごい人だかり。ソカロに近づくにつれてどんどん人が増していってるみたい。アラメダ公園の前あたりには仮設ステージがあって、そこではアイドルっぽい人が歌ってる。このあたりになるともう人ごみをかき分けて進むのはもう無理になってきて、仕方ないので道路わきの柵を乗り越えてアラメダ公園に入って迂回することにする。

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フアレズ通りは歩行者天国ですごい人ごみ

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ベニート・フアレズ記念碑の前でガッツポーズのBenito

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メキシカン・アイドル?

 途中、ペジャス・アルテス宮殿の内部をちらっと見たりとか、「タイルの家」の前の教会を見たりした後、ソカロへと向かう。道の両側の建物からは人ごみを眺めている人たちがいるんだけど、時折道を歩いている集団がその見物人に向かって「キス!キス!キス!」とか叫んでいて、彼らがキスすると拍手大喝采になったりしてた。なんかねー、もうすごいパワー。お祭り気分が空気に溶け出してる感じで、こっちまで気分が高揚してしまう。こんな感じのパレードはアメリカでは味わったことがなかったから、すごく新鮮だった。

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ソカロまでの道は大混雑!

 ソカロはメキシコシティの中央広場。17年前にメキシコシティに来たときには、大きなメキシコの旗が立っているだけで、その他は何もない広場だったんだけど、今回は巨大なステージが鎮座していた。どうやらこれはワールドカップのためのものらしく、国を挙げて応援しているらしい。サッカー好きな国民だけあるよな。でもこの特別ステージのせいで、ソカロでは身動きが取れないほど混雑してたけど。

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ソカロ広場には巨大なイベント・ステージが!

 ソカロ周辺の観光は別の日に予定してあるので、この日はどこにも入らずにタクシーに乗ってホテルに戻ることにする。ところがかなりの混雑とソカロのステージのバリケードのせいで、すごく大回りしてタクシーを捕まえる道まで出なきゃいけなかった。でもソカロの裏あたりの道はとてもローカルな雰囲気で、ショーウィンドウに見えるシャツとかもすごく安い。地元の人はこういう場所でショッピングをするんだろうな。時間があったらまたここらへんに戻ってきて、色々とショッピングしてみたいけど…。

 やっと捕まえたタクシーは古いビートル。おまけに助手席が取り払ってあるし。そのすごく狭いバックシートに3人ずつ乗ってホテルへと向かう。すごく居心地は悪かったけど、こういう体験って滅多にできるもんじゃないから結構楽しかったな。タクシーの運転手もすごく気さくなおじさんだったし。スペイン語ができる人が一緒にタクシーに乗ってくれてよかった。

 夕食はホテル近くのレストランで8時半に予約してあるので、それまでの間、屋上のバーで一杯飲んで時間を潰すことにする。

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屋上のバーは僕のお気に入りの場所

 今夜のディナーはRojo Bistro。ここはBenとFredも前に来たことがあるらしく、彼らのお気に入りの場所らしい。Gayotで調べてみたら20点満点中14点を獲得している場所。それほど高級じゃないけど、「近所の美味しいビストロ」って雰囲気ですごく良かった。ここでは僕はラザニアを注文。メキシコのフレンチ・ビストロで、イタリアンを注文というなんとも変化球な感じ。でもこれが最高に美味しかったんだ!パスタはシコシコしていて歯触り・舌触りがすごく良かったし、このトマトソースが本当に澄んだ味で、チーズの味を最高に引き立てていた。これってたぶん、今までで食べたラザニアの中で一番美味しいかもしれない。一日中歩き続けて結構疲れたけど、このラザニアと赤ワインで、体中リラックスできた感じ。

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最高のラザニア!

 僕は疲れていたので、この後はホテルに戻って寝たんだけど、大多数の人たちは外のバーに繰り出して朝の3~4時まで騒いでいたらしい。よくみんなエネルギーがあるなぁ(笑)。
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by alexsea | 2010-06-26 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
メキシコシティ2010: 到着 (Day 1)
 今回の旅はお隣に住むBenとFredに誘われたもの。Benはメキシコ出身のアメリカ人なんだけど、彼が40歳になる記念に、彼の好きなメキシコシティに約一週間の旅行をするということ。親しい友達を何人か集めるらしく、僕にも行かないかとのお誘いがかかった。メキシコシティは17年前に、メキシコの遺跡ツアーをしたときに一日観光しただけ。そんなに「行きたい!」って感じじゃなかったけど、何事も縁だから即OKしておいた。

 BenとFredと朝4時(!)に待ち合わせてリムジンで空港に行き、6時発のフライトでロス・アンジェルスを経由してメキシコシティに向かう。今回はマイレージを使ったアップグレードでファーストクラスの旅。とはいっても国内線と同じ機体でのファーストクラスなので、座り心地もサービスも国際線に比べたら雲泥の差。お金を払わずに酒が飲めて、それなりのレベルの食事が無料で出てきて、チェックインのときに長い列に並ばなくてすむのだけが取り柄かな。はっきりいって、国内線(と国内線扱いの国際線)でのファーストクラスはアップグレードする意味があまりないかも。日本-アメリカ間とかのビジネスクラスやファーストクラスだったら素晴らしいと思うけど。

 メキシコシティには予定通り午後4時過ぎに到着。迎えの車でCondesa DFというホテルに行く。このホテルはBenのお気に入りの場所で、名前の通りコンデサ地区にあるブティックホテル。なんでもこのエリアは若者が集まるヒップな場所として知られているらしい。ホテル自体は小さいんだけど、エントランスからロビー、レストランエリア、それから部屋に続く廊下に至るまで、とてもモダンなデザインですごくカッコいい。僕の部屋は1階(ヨーロッパ式の数え方なので本当は2階だけど)の11号室なので、部屋のドアには “I.XI” という表示。部屋自体はちょっと小さめだけど、ベッドもバスルームも快適だった。

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ホテルのレストランエリアから上を見上げる

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すごくモダンな部屋の前の廊下

 この日は到着後、屋上にあるバーに集合することになっていた。まずはテキーラで乾杯。ゆったりとしたソファに座って、心地よい風に吹かれながら飲むテキーラは最高だった! 僕と同じワシントン州のSpokaneから来たマッチョなBobはマルガリータを頼んだんだけど、Fredに「メキシコではマルガリータってレディーの飲み物なんだよ」と言われて、赤くなってたのが可愛かった。僕はテキーラの後、このバーのスペシャルティ・カクテルの一つを頼んだんだけど、これが素晴らしく真っ赤なヤツで、「レディーの飲み物ってのはこういうのを言うんだよ!」とみんなに言って笑いを取ってしまった。

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気持ちのいいホテル屋上のバー!

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真っ赤なカクテル

 最初は完全に屋根のない場所にいたんだけど、雨が降ってきたので濡れないような席に移動。この季節、メキシコシティは雨季なんだけど、長く降り続くことはあまりなくて、30分から1時間くらいで降り止むことが多いらしい。この時も、30分くらい降っただけで終わったからよかった。カクテルを飲みながら、次々と到着してくるBenの友達に挨拶。一人だけ急に来れなくなったらしいんだけど、結局僕を含めて13人で行動することになるらしい。

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みんなでワイワイ楽しかった!

 このときはまだあまりよく知らなかったんだけど、彼らの友達ってパーム・スプリングスとかプエルト・バヤルタとかに何か所も家を持っているようなリッチな人たちばかりだということが後で判明して、すごくビビった。でも誰かの友達サークルに入っていくときって緊張するけど、みんなとても気さくな人たちばかりだったので、すんなりと仲良くなれてよかった。

 近くのレストランにディナーに行こうかって話も出たんだけど、やっぱりみんな今日は疲れているということで、ホテルのレストランで食事をすることに決定。ここのレストランのシェフ、日本的な料理が好きらしく、メニューに日本の食材を使ったものが多い。そういえば屋上のバーでは、お寿司がメニューに載ってたっけ。僕はスルメイカにパエリアを詰めたものを注文。すごく美味しかった! レストランの料理がこんなに美味しいんだったら、屋上のバーのお寿司も期待できるかもしれないな。

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スルメイカのパエリア詰め

 みんなこの日は疲れていたので、この後はどこにも出かけずに寝た。あ、そうそう。ここのホテルのレストラン、金曜の夜中になるとダンスフロアになるらしく、夜遅くまでダンス音楽が鳴り響いてた。週末になると若者に人気の場所になるらしい。だからなのか、ベッドサイドにはちゃんと耳栓も置いてあったりしてちょっと笑った。僕が旅するときには耳栓は必需品なんだけど、確かにあの騒音の中では寝られない人もいるだろうな。
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by alexsea | 2010-06-25 00:01 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
メキシコシティ2010
メキシコシティ2010: 到着 (Day 1)
メキシコシティ2010: プライド・パレード (Day 2)
メキシコシティ2010: ソチミルコと誕生日ディナー (Day 3)
メキシコシティ2010: テオティワカン (Day 4)
メキシコシティ2010: 市内観光 (Day 5)
メキシコシティ2010: コヨアカン (Day 6)
メキシコシティ2010: 帰国 (Day 7)

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by alexsea | 2010-06-25 00:00 | 旅行記 | Trackback | Comments(0)
レストラン
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家の隣に住むBenが来週40歳になるので、彼の好きなメキシコシティでバースデイ・パーティーを開くらしく、僕にもお誘いがかかった。全部で14人くらいのグループで約1週間、メキシコシティをあちこち観光したりレストランに行ったりするんだけど、そのうちの2日くらいのディナーは個人の自由。それでは、ということでメキシコシティのレストラン情報を調べていた。

ネットで色々な情報を調べているうちに、つくづく僕って美味しい料理が好きなんだなぁって実感した。日本にいるときもそりゃ美味しいものは好きだったけど、レストランのことを細かく調べてまで美味しい場所に行きたいとは思っていなかった。

僕が「目覚めた」のはアメリカに来てから。シアトルに来てすぐにレストランや観光地を紹介する "Seattle Best Places" という本を買ったんだけど、この本で当時最高の4つ星を取っていたレストラン、Dahlia Loungeに行ったときに全てが変わった。

何を食べたのかは全く覚えていないけど、そこの食事を味わったときに経験した感動はいまだに記憶に残っている。「こんな世界があったのか!」という雷に打たれたようなショック。会話を突然中断して、顔も自然に微笑みながら、口の中から体全体に広がる幸福感をゆっくりと味わっていた。

それからはもう美味しいレストランの虜。一年も経たないうちに、Seattle Best Placesに載っていたレストランを70軒近く制覇していた。よく金がもったものだと今では関心するけど、当時はまだ「長期出張」だったので会社がアパートも車も払ってくれていたし、かなり慎ましく生活していたので大丈夫だったんだろう。レストランに行くとき以外はほとんど金を使わなかった。そのかわりエンゲル係数はものすごいことになっていたと思う。今では絶対にあんなペースじゃ外食できない。だから旅行に行くときくらいは、宿代を削ってでも美味しいという評判のレストランで食事したいと思っている。

ネットを調べているうちに「世界のベストレストラン50」という記事を見つけた。このリストを見ると、トップ50の中には僕が今まで訪れたレストランが5つランクインしていて、それはどれも頭のてっぺんからつま先まで僕を幸せにしてくれた場所ばかり。今度メキシコシティで行きたいと思っていたレストランも今年トップ50の中に初登場しているから、ここはかなり期待できそうだ。

最近、このレストラン好きをどうにかして僕の人生に役立てられないかなぁと考えるようになった。料理を「作る」方は今のところあまり興味がないんだけど、やり始めたら好きになるかもしれない。ジュリア・チャイルドだって、本格的に料理に取り組み始めたのは30代後半だったし。僕もまだ遅くはないかもしれない。

昨日見た夢で、僕はあるイベントに参加していて、そのスタッフの一人がレストランのレビューで有名な Gayot に勤めていると判明。Gayotでの仕事がどんなものなのか尋ねたくて、その人に話しかける順番待ちをしていたところで目が覚めてしまった。この夢、僕の人生の方向性について何か暗示するものなのかもしれない。

そうであってほしいな。
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by alexsea | 2010-06-20 13:57 | エッセイ | Trackback | Comments(6)
アリゾナ&テキサス旅行記
やっとこさ書き上げてアップロードしました。もしよろしければ下のリンクからどうぞ!

アリゾナ&テキサス2010: フェニックス - ツーソン (Day 1)
アリゾナ&テキサス2010: ビズビー - トゥームストーン (Day 2)
アリゾナ&テキサス2010: ツーソン - フェニックス (Day 3)
アリゾナ&テキサス2010: セドナ (Day 4)
アリゾナ&テキサス2010: セドナ (Day 5)
アリゾナ&テキサス2010: セドナ (Day 6)
アリゾナ&テキサス2010: セドナ (Day 7)
アリゾナ&テキサス2010: オースティン (Day 8)
アリゾナ&テキサス2010: オースティン (Day 9)
アリゾナ&テキサス2010: オースティン (Day 10)
アリゾナ&テキサス2010: オースティン (Day 11)

セドナアップデイツのTakao Funamiさんには、はじめてセドナに行く方のためのヒント~ボルテックス編~によってかなり助けられました。お礼申し上げます!
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by alexsea | 2010-06-06 21:16 | 旅行記 | Trackback | Comments(6)