From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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ロンドン2023~2024: 最後の呪い

6時に起床して荷造りをする。かなり狭い部屋だったけど、まあまあよかったかな。ベッドがキーキーと軋むのを直してくれて、これから値段が急激に上がったりしなければ、ロンドンでの僕の定宿にしてもいい感じ。僕は宿には多くを求めない(値段が安くてロケーションが悪くないプライベートバスルーム付きの場所)ので大丈夫だったけど、人によってはこのホテルは難しいかもしれない。

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窓からの景色も見納め。
ナイトショットで撮ったので明るく写ってるけど、本当はもっと真っ暗だった

7時頃部屋を出てチェックアウト。今日は早いからGranier Bakeryはまだ空いているだろうと思って行ってみたら、案の定ガラガラだった。バタークロワッサンとチョコクロワッサン、それにダブルエスプレッソで朝食にした。やっぱりここのパンは美味しいや。

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とてもヨーロピアンな朝食

電車でヴィクトリア駅に向かう間にスマホでGatwick Expressのチケットを買って、ヴィクトリア駅からガトウィック空港まで約30分の電車に乗る。今回の僕のホテルや去年のAirbnbの近辺(Bayswaterの辺り)に泊まるんだったら、近くのパディントン駅からすぐに行けるヒースロー空港を使った方が便利だなぁ。まぁヒースロー空港は空港税が高いらしいし、今回は選択肢がなかったのでいいんだけどね。

ガトウィック空港ではゲートが表示されるのを待つ間に、ちょっと早いランチを食べてしまおう。これからアイスランドで乗り継ぎで、そこまでの便では食事は事前注文していなかったので、ここで食べておかないと後でお腹が空くことになる。ちょうどShake Shackがあったのでチキンバーガーを頼んだんだけど、やっぱりここのバーガーは僕には合わないみたいだ。不味いということはないんだけど、美味しいと感じることもない。たぶん味付けの方向性が僕とは合ってないんだろうな。

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Shake Shackのチキンバーガー。
まぁ普通の味…

そんなこんなで中継地のアイスランドまでの便に乗ると…、えっ、窓際の席なのに、窓がない? 周りを見てみると、同じ列の通路を挟んだ反対側には窓があるし、窓がないのは本当に僕の席の横だけ。えーっ、なにこれ! ここでもネチネチと何かの呪いが続いてるんですか? そりゃフライトがキャンセルされたとか、そんな大きな不運ではないけれど、2日前の電車で頭から水ぶっかけられ事件といい、ちょっとネチッこすぎるんじゃないですか?? …まぁこの程度の不運で済んでいるんだから、ラッキーなのかもしれないと思うことにした。

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僕のところだけ窓がない!

でも外が見えないというのは、とても不安になる。たぶん閉所恐怖症の類なんだろうな。これから3時間20分の飛行に耐えられるんだろうかと思うと、不安が襲ってきてパニックアタックになりそうだったので、精神安定剤を一錠の半分だけ飲んでおくことにした。随分前に医者に処方された薬だけど、普段は飲まなくても、持っているだけでパニックアタック避けになる。しばらくするとザワザワした気分が落ち着いてきてホッとした。

この後の帰路は順調。アイスランドの空港では、この間レイキャビクで食べたホットドッグの店を見つけた。その時は上にかかっているソースかマスタードのせいで、僕には甘すぎてほとんど食べられなかったけど、リベンジに挑戦してみようかな。というわけで、ケチャップだけつけてもらうことにして、また一つ買ってみた。うん、この間のように甘すぎることはないけど、フツー感満載だったことは否めない。この程度のホットドッグだったらどこにでもあるので、そんなに特筆するような美味しさじゃないよなぁ。まぁマーケティングに大成功した店ということでしょうか。

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またアイスランドに帰ってきたよ

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ホットドッグをリベンジ!

アイスランドからシアトルまでの便は、本来の飛行機にトラブルが見つかったらしく、予定とは違う機体になってしまった。2-3-2並びのはずが、3-3並びの小さい機体に変更。僕はちゃんと予定していた窓際の席が貰えたんだけど、同行人と別々になってしまった人もいたみたい。僕の隣の席の女性も、「ボーイフレンドと別々になっちゃったんだけど、できたら彼の席と代わってくれない?」と頼んできた。でもその席は窓際じゃなかったので、ごめんなさいと断ってしまったけど、彼女はすぐに笑顔で納得してくれたのでよかった。約8時間の飛行は順調。シアトルの空港で荷物が出てくるのにかなり待たされた後、家までUberで帰った。疲れたー、もう体中バキバキ!(笑)

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頼んでおいたオープンサンドイッチは、可もなく不可もなく

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こういう景色は結構好きだ

本当に色々なトラブルが次から次へと降り注いだ旅だったし、ロンドンでは丸々2日間風邪で寝込まなきゃいけなかったのは大変だった。でもとんでもない自然災害に遭うこともなく(火山は噴火したけど(笑))、旅を途中で中止しなきゃいけないなんてこともなく、最後には「行ってよかった」と思わせてくれる旅になって安心した。

でもあの電車で頭から水バシャ事件や、僕のところだけ窓がない!事件など、チマチマした嫌がらせのような不運は一体何だったんだろう? 今だからこそ笑えるけど、あれだけ続くと結構怖かった。一度どこかでお祓いしてもらった方がいいのかな? でも前に書いたように、それくらいの程度で済んだことは本当に感謝しなくちゃいけないと思う。僕を護ってくれている方々、本当にありがとうございました。

健康と体力がすごく大事だと感じられた旅でもあった。これからの旅で体を壊さないように、これから少しずつ体力づくりをしていくことにしよう。言うだけじゃなくて、マジで!
# by alexsea | 2024-01-03 00:00 | 旅行記 | Comments(9)

ロンドン2023~2024: トトロの舞台版で感動

今日はロンドンでの最後の一日。夕食まではLioとSnapperとは完全別行動の予定になってる。8時半くらいにホテルを出て、Granier Bakeryで朝食にしようと思ったら当然のごとく激混みだったので、仕方なくマクドナルドで食べることにした。なんだかんだ言っても、マクドナルドは手軽で早いしね。

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定番のマクドナルド朝食

雨が降る中Royal Oakの駅まで歩き、そこから電車に乗ってKing’s Cross St. Pancras駅を目指す。今日の最初の目的地は、そこから10分ちょっと歩いたところにあるLightroomという場所。その辺には去年も行ったけど、昔石炭置き場だった場所が再開発されて、ショップやレストラン、エンターテイメント施設などが作られたエリアの中にある。Lightroomは没入型ミュージアムのような場所で、この時点ではトム・ハンクスがナレーターをしている “The Mookwalkers: A Journey With Tom Hanks” という月面着陸に関してのプログラムを上映していた。

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King's Cross駅の雰囲気が好き

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Lightroomの前のオブジェ

Lightroomに入って、傘とコートを預けてからシアターの方に行ってみると、僕が最初の客だった。1階席と2階席があるみたいだったので、近くに立っていた係員のお姉さんにどこに座ったらベストか聞いてみると、1階のあの辺りがいいと思いますよと親切に教えてくれた。それじゃそこに座ることにしましょう。

10時から始まったショーはトム・ハンクスのナレーションと共に、アメリカの月面着陸の歴史と、これからの月面探査プロジェクトなんかのことを50分間で語ってくれた。想像していたよりもエンターテイメント性は低かったけど(もっとガンガン映像が動くのかと思ってた)、とにかく天井以外全てがスクリーンなのでかなりの迫力だし、昔の宇宙飛行士や、新しいプロジェクトの宇宙飛行士のインタビューも聞けて面白かった。僕は結構好きだったけど、普通のドキュメンタリーの豪華版といった感じのショーなので、人によってはつまらないと思うかもしれないな。

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天井以外はスクリーンなので、時には情報過多に

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場面によって全く雰囲気が違うってのは面白かった

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月から見た地球の図。
まるで僕らが月の表面にいるかのような感覚

この後は雨の降る中リージェンツ運河(Regent’s Canal)沿いを歩き、初めて行くカムデン・パッセージ(Camden Passage)という場所を目指す。リージェンツ運河は去年も歩いてとても気に入った場所だったので、またそこら辺を散歩したいと思ってたんだ。雨がパラパラ降る中の散歩で、運河沿いを歩く人はほとんどいなかったけど、こんな風に景色を見ながら歩くのは大好きだ。

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リージェンツ運河は僕のお気に入りの場所の一つ

カムデン・パッセージは店が並ぶそれほど長くない路地で、水曜日と土曜日にはここにアンティークマーケットが出るらしい。今日は出ていないけど、結構雰囲気がいい場所だと思った。まぁ僕個人としてはショッピングに興味がないので、この場所の魅力もそれほど高くはないんだけど。

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カムデン・パッセージには可愛い店が立ち並ぶ

そこから何分か離れた場所には小さな公園があって、その中には『ボブという名の猫』の彫像がある。この時点では猫の彫像があることくらいしか知らなかったんだけど、後で調べてみると、この猫に関しては本や映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』が出ている。ドラッグ中毒でホームレスだった青年が、この野良猫に出会ってからちゃんとした人生を送ろうと決心したという、実話に基づいたお話。映画を観てみたけど、すごくよかった! ロンドンに行く前に映画を観ておけばよかったなぁ。この猫は残念ながら、2020年に交通事故で亡くなったらしい。合掌……。

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ボブという名の猫の彫像

この後はカムデン・パッセージにあるコーヒーショップでちょっと一息。次の目的地まで歩く予定だったんだけど、雨が降っていてはちょっと楽しめそうにないので、さっきの公園のすぐ前からバスに乗っていくことにした。僕が乗るバスが来たのはいいんだけど、運転手が別の方向を見ていてドアを開けてくれない! ノックしたりしても、こっちを全然見てくれない。もしかしたらワザとやってる?とか思っちゃったよ。このバスの後ろのドアから降りてきた女性が見かねて、「私だったら後ろのドアから入っちゃうわ」と言ってくれたので、ちゃんと乗ることができた。一体なんだったんだろう?

Farringdon駅でバスを降りたら、まずランチを食べる場所を探すことにしよう。旅程を立てた時には、この近所のミシュラン1つ星レストランSt. JOHN Restaurantに予約を入れていたんだけど、時間を気にしてセカセカするのもイヤだったので、ちょっと前にキャンセルしてしまっていた。

そのすぐ近所に別の良さそうなレストランVinoteca Farringdonを見つけたので、そこに決定。ワインバーのような場所だった。Googleの評価が高かったので期待してたんだけど、僕が頼んだパスタは味が薄くてガッカリ。トロフィエのパスタにペストソースを使うのは定番だけど、ここのはそれにひねりを入れようとしたのか、バジルじゃなくてケールでペストソースを作ったらしい。お陰でバジルの香りが全くない、面白くもなんともないソースができてしまったわけ。ひねりは別のところに加えてほしかったなぁ。さすがにワインバーだけあって、ペアリングされたワインは美味しかったけど。

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Trofie Pasta, Kale Pesto, Lemon Pangratto (£16)
Peninsula Pinot Noir 2021 (£10.40)

この後は10分ちょっと歩いて、今日の僕のメイン・イベントとでも言うべき、バービカン・センター(Barbican Centre)へ。ここには1年前にも来たけど、その時は外側から庭園を見るだけだった。今回はここの中の劇場で上演されている、『となりのトトロ』の舞台版 “My Neighbour Totoro” を観に来たんだ。この舞台は去年僕がロンドンに来た時にも広告を見かけたんだけど、ずっと席が埋まっていて入れなくて残念だったんだ。去年が初めての公演だったらしく、今回は2度目の公演。去年のロンドン旅行の後、この舞台のすごくいい評判を聞いていた。今回「まさか空いてないよねー」とか思いながら調べると、この日に席が1つだけ空いていることを発見! 高かったけど(£168.80=2万6千円以上!)、これを観る機会はもうないかもしれないと思って、すぐに買ってしまった。

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バービカン・センターも結構好きな場所

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入ってすぐのところには小さなトトロショップが

子ども連れも多い中、ソロで座っているのは僕一人のような感じだったので居心地は悪かったんだけど、舞台が始まるともうそんな思いはどこへやら。今どきの舞台にしては結構ローテクな気がするかもしれないけど、演技良し、音楽良し、特殊効果良しで、最高だった。元の映画にかなり忠実だったし、黒子のアンサンブルを上手く使って、不思議な世界をとても良く表現していた。シンガーが一人いて映画からの歌を時々歌ってくれるんだけど、日本語と英語が半々の歌詞を歌っていて、原作の日本語に対するリスペクトがスゴイなって思った。『風のとおり道』の音楽が演奏された時には、全然泣くシーンでもないのに涙がポロポロこぼれ落ちてきてしまって、それ以降はずっとハンカチを手放せなかったりしたし。いやはや、久しぶりに心から楽しめる舞台を観ることができて本当によかった!

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楽しみだー!

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原作にかなり忠実だった
(撮影禁止だったので写真はネットから借用)

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黒子のアンサンブルの使い方が素晴らしかった
(撮影禁止だったので写真はネットから借用)

休憩を挟んで2時間40分の舞台の後は、興奮冷めやらぬままバービカン・センターを後にした。少しでも舞台のことを考えると笑顔になってしまうので、なるべく考えないようにしなきゃいけなかったのはツラかったな(笑)。

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バービカン・センターの庭園は最高に好き

旅程を立てた段階では、この後ホテルに一旦戻ろうと思ってたんだけど、時間はこの時点で16:50くらい。ディナーの予約が18:45にあるので、ホテルに戻ったとしても全然ゆっくりできない。なのでホテルに戻るのはパスして、どこかでショッピングすることにした。バッグを持ってこなかったので、舞台のプログラムを入れる袋が欲しいし。

というわけでOxford Street駅まで行き、去年もここでシャツを1着買ったMarks and Spencerというデパートに入って、シャツを2着購入(1着£30)。紙のショッピングバッグを貰えたので、これで舞台のプログラムを入れておくことができるぞ。

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オクスフォード・ストリートのイルミネーション

その後は、そういえば今回の滞在では行っていなかったカーナビー・ストリート(Carnaby Street)を見てみることにしよう。1年前にここに来た時には昼間だったのでそれほど輝いては見えなかったけど、今回は夜なのでやっぱりすごく綺麗だ。ロンドンのクリスマスイルミネーションの中でも、トップ3に入る場所じゃないかな。

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桁外れに賑やかなカーナビー・ストリートのイルミネーション

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この壁画も結構有名らしい

この後はこの間行ったパブで、ビールを1杯だけ飲んで時間を潰していた。建物の中だと電波が届きにくくてLioとSnapperと連絡が取れないので、外に出でメッセージを送ろうと思っていた矢先に、偶然そこを通りかかった2人に声をかけられた。彼らも夕食の時間までこの辺をブラブラしようと思っていたらしい。せっかく3人揃ったので、違うパブに入ってビールを飲みながらゆっくりすることにしよう。

今日の夕食は、去年も訪れたことのあるタイ料理レストランKiln。ミシュランのビブグルマン付きレストランで、去年来た時にも美味しさに感動したので、ロンドン訪問の最後のディナーとして18:45に予約しておいたんだ。地下のテーブルを貰ってカクテルを飲みながら、いくつかの料理を頼んでシェアすることにした。全て美味しいんだけど、こんなに辛かったっけ?! 確かに去年来た時には3品頼んだうちの1つはとても辛かった覚えがあるけど、今回はかなり辛い皿ばかりを注文してしまったようで、みんなヒーヒー言いながら食べてた。僕は結構大丈夫だったんだけど、2人とも辛さはあまり得意じゃなかったみたい。ごめんよー! でもみんなでワイワイ飲み食いして、テーブルの持ち時間の1時間半がすごく短く感じた。

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Kilnの外観

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カクテルで乾杯!

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Roasted Shrimp Relish (£6.50)
Northern Laap Sausage (£5.80)
Jin Toob (£14.00)
Monkfish Liver Curry with Squash (£12.50)
Citrus & Fermented Fish Salad (£12.50)
Grilled Tamworth Loin Chop (£24.00)

彼らはまだカーナビー・ストリートを見ていないというので、そこでセルフィーを撮ったりした後、駅の近くのパブに入って最後の乾杯。今回僕は風邪で2日も寝込んでしまったけど、大晦日のディナークルーズは最高だったし、2人との観光や飲み食いもすごく楽しかったし、とても素晴らしいロンドン滞在になったと思う。誘ってくれて本当にありがとうね!

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みんなで最後にセルフィー

まだ22時前だったけど、この後はどこにも行かず、おとなしくホテルに戻って休むことにした。明日は7時にはホテルを出ようと思っているので、早起きしなきゃいけない。ロンドンという街、去年ゆっくり滞在するまではあまり魅力を感じなかったけど、やっぱりすごくいい街だ。新旧がいい具合に入り混じってる感じで、ちょっと違う場所に行けば全く違う雰囲気を楽しめる。パリと違って、あまり言葉の心配をしなくていいというのも個人的には嬉しい。今度はいつ来れるだろう? いつかスコットランドも含めて、英国を縦断してみたい気がするな。

いろいろあったけど楽しかったよ。ありがとね、ロンドン。
# by alexsea | 2024-01-02 00:00 | 旅行記 | Comments(0)

ロンドン2023~2024: 不運続きの元旦

新年あけましておめでとうございます。

今日は午後まで何もすることがないので、ゆっくりと起床。みんなと落ち合う前に、元旦にも開いているらしいテート・ブリテン(Tate Britain)にでも行ってみようかとも思っていたけど、やっぱりやめて部屋でゆっくりしていることにした。熱っぽさも消えてほとんど通常運転モードになってきたとはいえ、疲れて夜の予定が台無しになったら大変だからね。

お昼はどうしようか悩んでいたんだけど、近くのFour Seasonsという中華料理屋にでも行ってみることにしようかな。ここは以前シアトルの友達が、一番美味しいローストダックを食べたと言っていたのを覚えてたんだ。

開店12時の5分前くらいに行ってみると、もう7~8人並んでいた。やっぱり人気のある場所なのかな。メニューを見ても「ローストダック」がどれなのかよくわからなかったので、鴨肉の炒め物とエビチャーハンを頼んだ。注文した後に、あちこちのテーブルからローストダックを注文する声が聞こえてきて、間違ったものを注文してしまったことに気がついた。僕は別のページを見ていたみたいで、有名なローストダックを頼んでいなかった。えーん、まぁ仕方ないか。鴨肉の炒め物もエビチャーハンも、とても美味しかったのでよかったけど。

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エビチャーハンと鴨肉の炒め物。
どちらもとても美味しかった

お腹が一杯になった後は、またホテルの部屋でゴロゴロ。

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左側に今回泊ったホテルがあって、右側に去年泊った部屋がある

今夜はキューガーデン(Kew Gardens)という王立植物園で、クリスマス・アット・キュー(Christmas at Kew)というイルミネーションを見に行くことになっている。16:40の入場チケットを買ってあるので、16時前には部屋を出て郊外の植物園に向かわなければいけない。15時を過ぎた頃にGoogle Mapsで電車の時間を調べてみると……、え? キューガーデンの最寄り駅に行くまでの電車が、信号故障のため運航停止?? 朝調べた時にはそんなことなかったのに! 他の行き方を調べてみると、バスを使う方法だったり、別の駅から1時間歩く方法だったりして、とても16:40の入場には間に合わない。またここに来て呪い全開ですか?? えーん、なんでこんなことにー!!(泣)

Snapperは彼らのホテルで休んでいて、Lioは従兄弟の家で宴会中。絶望しながらみんなに連絡を入れた。Lioはまだ従兄弟の家で、Snapperはホテルを出て今は駅にいるらしい。グループ電話で事情を伝え、16:40までに行くのは絶望的だという話をした。キャンセルはできないし、キューガーデンではディナーも前払いしていたので、3人分で£208、日本円にして3万円以上をドブに捨てることになる。これは痛い…。

僕はもう諦めていたんだけど、Lioが従兄弟に事情を話すのを電話で聞いていたら、電車が動いている最後の駅Turnham Greenまで行けば、そこから従兄弟が車に乗せていってくれるという。もともとLioは従兄弟の家からキューガーデンまで車に乗せていってもらう予定だったし、Turnham Greenの駅も従兄弟の家とキューガーデンの間くらいにあるらしい。えーっ、マジですか! もう完全に諦めていたのに、救われたー! 急遽待ち合わせ場所をTurnham Green駅に変更して、そこでみんなで落ち合うことになった。駅に到着した時にわかったけど、Snapperと僕は同じ電車に乗っていたらしい(笑)。

駅で15分くらい2人で待っていたら、Lioが従兄弟の車に乗って到着。彼の車に乗せてもらって、キューガーデンに到着したのは16:40ピッタリくらいだった。よかったー! 従兄弟さんに心からお礼を言ってから、みんなでキューガーデンに入場することができた。

いやー、本当にこれは怖かったよ。ここまで来てまた不運続きですか…とか思っていたんだけど、考えてみると最後の最後で救われたんだから、これはラッキーだったんじゃないかい? Lioが別行動で従兄弟の家に行っていなければ、僕らはキューガーデンに行くことができなかった。アイスランドでも僕らがいる間に火山が噴火しなければ、空港のストライキが継続されてスウェーデンに到着するのが遅くなっていただろうし、スウェーデンでは家族のクリスマスがキャンセルされたからこそ、のんびりとクリスマスイブを過ごすことができたし。よくよく考えてみると、ちゃんといつも最後には救われている気がする。これは母や祖母や神様が護ってくれているお陰なのかもしれないと考えると、感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。本当に、心からありがとうございます。

残念ながら雨が降っていたんだけど、傘を差しながらキューガーデン内に飾られた綺麗なクリスマスのイルミネーションを3人で見てまわった。木々がライトアップされていたり、様々なイルミネーションが道沿いに飾ってあったり、光のトンネルのような場所を通り抜けたり、音楽に合わせて光が踊る場所があったり、ろうそくが浮かんでいるかのような道があったり、綺麗なアートやイルミネーションばかりで僕らを飽きさせない。最後にはグリーンハウスの前の池で、軽快な音楽に合わせて光と噴水が舞い踊って、とても感動的だった。

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トレイルの入り口

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こんな綺麗なアートがあちこちにある

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このグリーンハウスは、照明のためにアジア的に見える

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音楽に合わせて光が踊る場所も

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綺麗なアーチの下でセルフィー!

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ろうそくが浮かんでる感じの道は、まるでハリーポッターの世界のよう

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こんな道が延々と続く

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時にはSFチックな場所も

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この木のイルミネーションは本当に綺麗だった!

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キラキラと輝く鳥たち

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最後にはグリーンハウスの前の池で、音楽に合わせてライトショー!

ただ、全部トレイルを歩くのは2時間ほどかかると書いてあったので、そのタイミングでディナーの予約を入れたんだけど、結局1時間で全部まわれてしまったので、ショップ横のカフェでホットチョコレートを飲みながら随分時間潰しをしなければならなかった。

そろそろ予約の19時だからとレストランに向かうと、玄関前にかなりの人が集まっていて、レストランの中を見ると一定間隔でフラッシュのような光が見える。え、あれってもしかして火災報知器のフラッシュ?? 近くにいたレストランのマネージャーらしき人が言うには、あちこちチェックしたけど火事じゃなくて、でも消防署の人が火災報知機を解除するまで中に入れないとのこと。「20分くらいで営業が再開できればいいんですが、今のところは何とも言えないんですよ…」と申し訳なさそう。いやー、呪い絶好調ですね!(笑) もうここまで来ると笑うしかないので、目の前の池のライトショーの音楽を聴きながら待っていると、5分ほどでフラッシュが消えてみんな中に戻っていった。よかった、ここでも救われた。ありがとう!

ここの食事自体は、中の中といったところ。アペタイザーのセルリアックスープはなかなか美味しかったけど、メインの七面鳥がドライすぎて泣く! 後で3人で話してたんだけど、もしかするとこの七面鳥は災報知器騒ぎの時にずっとオーブンに入っていたので、こんなにドライになってしまったのかもしれない。真相はどうだかわからないけどね。昼の中華がまだ胃に残っている感じで、あまり食欲がなかったので完食は絶対に無理だった。七面鳥に至ってはドライだということもあって、2口くらい食べただけでギブアップしてしまったくらい。まぁ仕方ないか。

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Celeriac and truffle soup, kitchen garden herb oil
Turkey ballotine stuffed with sausage meat and cranberries, honey glazed carrots, parsnips, chestnut buttered sprouts, Yorkshire pudding, pigs in blanket
Christmas pudding with brandy cream

さて、帰りがまた問題だ。最寄り駅からの電車はまだ動いていないようなので、別の方法を考えなければならない。LioとSnapperは20分くらい歩いた別の駅から電車に乗って帰るらしく、僕はバスでEaling Broadwayという駅まで行ってCentralラインで帰るのがよさそう。まだ雨の降る中キューガーデンを出ると、僕が乗るバスがちょうど来たところだったので、速攻で2人と別れてバスに飛び乗った。

バスの中は混んでいたとはいえ、2階の席にちゃんと座れたからよかった。Ealing Broadway駅からガラガラの電車に乗って発車するのを待っていると、電車が動いた瞬間にバシャッ!と頭から水をかけられた。何が起こったのかわからずにキョロキョロしていると、僕のちょうど頭の上にあったエアコンの吹き出し口から水が滴っているのを発見。どうやら雨水がどこからか電車の中に入って、それが発車と同時に溢れ出したらしい。僕の車両には他にずっと遠くに座っている1人だけで、こんな目に遭ったのは僕だけみたい。僕の座っている席だけピンポイントで狙ってきますか! もうなんだか笑ってしまう。本当に何が起こっているんだろう?? まぁただの雨水なので全然大丈夫なんだけど、この不運があったことで、他のもっと重篤な不運が消えてくれるといいな。そんなことを思いながらホテルに戻った。

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バスは混んでいたけど座れたのでよかった

明日はロンドンで観光できる最終日。LioとSnapperとは夕食まで別行動。色々と予定を入れてあるので、楽しみだ!
# by alexsea | 2024-01-01 00:00 | 旅行記 | Comments(2)

ロンドン2023~2024: 感動の年越しディナークルーズ

今日は大晦日。朝と夜だけLioとSnapperと一緒に行動して、昼間は別行動の予定になっている。今日の朝食は、ほとんど僕の一存で決めてしまったミシュラン1つ星のHIDEというレストラン。YouTubeでロンドンのフードシーンを紹介する動画で見たトリュフのスクランブルエッグがとても美味しそうだったので、絶対に食べてみたかったんだ。

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ホテルの近くの道。
もうすっかり「近所の道」という感覚

このレストランは僕のホテルから2本の地下鉄を乗り継いでいかなきゃいけない場所にあるけど、地下鉄は1本だけ使って、そこから先は歩いていくことにした。それほど長くは歩かなくていいみたいだし、ロンドンの街を歩くのは楽しいしね。

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歩いているとこんなものが突然現れたりする

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ここでは一体何が起こってるんだ?!

レストランには僕が最初に到着。重い木の扉や、全て木で作られたアートのような階段を上ってテーブルに通される。バッキンガム宮殿のあるグリーン・パーク(Green Park)を眺められる、景色のいい角のテーブルを貰えたのは嬉しかった。みんなが到着した後、僕は紅茶と、お目当てのトリュフのスクランブルエッグを注文。この品は普通の黒トリュフ版でも£36とすごく高いんだけど、白トリュフを使ったバージョンにすると£58(=1万円以上!)になる。白トリュフは大好きだし、こういうところでケチって後で後悔するのはイヤなので、白トリュフバージョンを頼むことにした。ホテルや買い物はケチりまくる僕だけど、レストランでの食事となると話は別。感動させてくれる美味しい料理には、お金を遣うことを惜しまない方針なんだ。

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レストランHIDEの階段は、それだけでアート

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景色の良い角の席を貰えてラッキー

出てきた皿には、トーストの上に完璧な調理具合のスクランブルエッグが乗せてあって、その上から白トリュフのスライスをこれでもかというくらいかけてある。あぁ、この白トリュフの蠱惑的な香り、前に嗅いだのはいつだっただろう? トリュフと玉子の相性が抜群なことは知っているのでワクワクしながら食べてみると…、美味しいっ! 素晴らしいっ!! 最高!!! シンプルながらにすごい説得力のある料理だ。最近、というかちょっと前からだけど、トリュフオイルを乱用する料理がかなり多くなっていて、トリュフ大好き人間としては辟易してたんだ。フライドポテトとかにもトリュフオイルをかけたりして、まぁそれはそれで好きな人もいるんだろうけど、あれはちょっと使いどころを間違えているような気がする。でもここのは本物の白トリュフを使ってあるからだと思うけど、香りもやさしく、玉子の味との馴染み感が半端ない。こんな高いものは頻繁に食べられないけど、今回一度だけでも体験できたのはとても嬉しかった。Snapperが黒トリュフバージョンを頼んだのでちょっと味見させてもらったんだけど、白トリュフほど蠱惑的な香りはないものの、森の土のような香りがしてなかなかだった。でも僕的には、白トリュフバージョンを頼んで正解だったな。

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Truffled scrambled eggs on toast with white truffle (£58)

この後は、冷戦中にロシアのスパイが連絡用に使っていたという街灯を見たりしながら、ハイド・パーク(Hyde Park)の横を3人で北上。途中で雨がパラパラ降ってきたからどうしようかと思ったけど、すぐに止んだのでよかった。今夜はディナークルーズで大晦日の花火を見る予定なので、夜に雨が降らないことを祈るばかりだ。

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なんだかスゴイ表情の豹の置き物

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冷戦中、ロシアのスパイがこの街頭にメッセージを入れて情報交換していた

目的地はハイド・パークの北東の角にある、Framelessという没入型ミュージアム。壁に有名な絵画を動かしながら映し出すもので、以前フランスで体験したゴッホのアトラクションと同じ感じなのかもしれない。ロンドンのことを調べている時に偶然見つけた場所だけど、かなり評価が高いみたいなので僕だけで行こうと思っていたら、別行動をする予定の2人も興味があるということだったので、3人で行くことになった。10時半のチケットを買っておいたんだけど、それよりもちょっと前に到着しても入れてくれた。

ここにはギャラリーが4つあるらしく、それぞれに違うプログラムを流しているとのこと。ギャラリーの部屋自体は結構シンプルなもので、四方の壁と床に有名な絵画を動かしながら照射している。各ギャラリーにテーマはあるものの、複数のアーティストの作品を使ったものなので飽きる感じがしない。ループになっているので、見たいだけ見ていることが可能。ヒエロニムス・ボスの『快楽の園』や、ムンクの『叫び』なんかの作品が部屋全体に動きながら登場するってのは迫力満点。音楽や効果音も凝っていて、すごく楽しませてくれた。それぞれのギャラリーでテーマが違うので楽しいし、最後に行ったギャラリーでは部屋の中で動くと、それに反応して床に照射された紙吹雪が飛び散るなんていう芸当も見せてくれた。LioもSnapperも、すごくよかったと言ってくれたので安心した。

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有名なアートが動きまくる

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静止画では迫力を伝えられないのが残念

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別のギャラリーでは違うテーマのアートが

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このギャラリーで歩くと、床に投影された紙吹雪が散らかる

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ゴッホの前でセルフィー

約1時間半、動くアートを楽しんだ後は、2人とはここで別れて夜まで別行動になる。僕はこの後インド料理の店をランチで予約してあるので、そこに歩いて向かうことにした。

僕が向かったのは、Trishnaというミシュラン1つ星のインド料理レストラン。自分で各コースを選ぶことができる3コースメニューが£45だったので、それを頼むことにした。でもね、料理を食べ始めてから、全然食欲がないことに気がついて愕然! 朝食は軽かったから3時間でお腹は空くだろうと思ってたんだけど、もう全然お腹に入らない感じ…。まだ体調が完全じゃないことも関係しているのかもしれないなぁ。ソフトシェルクラブ、サーモン、仔羊のカレーと、全て僕の好きな味でとても美味しかったんだけど、一口ずつくらいしか食べられなくて本当に悲しかった。「何か問題がありましたか?」とサーバーに聞かれた時には、「昨日ロンドンに着いたばかりで、まだお腹が時差ボケみたい」と嘘をついてしまった。美味しい料理を食べられない時が、一番ツライよ…。

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Lunch Tasting 3 courses (£45)
Variety of Papads and Chutneys
Nandu Varuval (masala fried soft shell crab, white crab, tomato chutney)
Dill & Pepper Salmon (royal cumin, dill raita, smoked raw papaya & samphire chaat)
Gongura Lamb (Welsh lamb, pickled sorrel leaf, Guntur teja chilli)

旅程を立てた段階では、この後博物館や美術館に行くことも考えていたんだけど、今夜はこの旅のメインディッシュとも言えるディナークルーズ。体調は完璧にしておきたいので、この後はホテルに戻って、クルーズの集合時間まで休むことにした。せっかくのディナークルーズでまた食べられなかったりしたら、もう悲しいどころの騒ぎじゃないもの。

ホテルを18時過ぎに出て、地下鉄でTower Hill駅まで。そこから歩いてディナークルーズの発着場に向かった。今夜は大晦日の花火が上がるので、あちこちの道路が閉鎖されて観客席が作られているらしい。LioとSnapperのホテルの近くの道路も閉鎖されてしまったらしく、予定とは別の方法で発着場まで行かなければならないので、少し遅れるとの連絡が入って、ちょっと心配だった。

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夜のロンドン塔はライトアップされてまるで要塞のよう。
って、要塞だったんだけど

発着場Tower Bridge Quayはタワーブリッジのすぐ脇で、ライトアップされたタワーブリッジがとても綺麗。最初は近くのコーヒーショップかレストランで時間を潰そうと思ってたんだけど、どこの店も大晦日のディナーかパーティーで予約客しか受け入れていないようなので、それは諦めるしかなかった。でもよく見ると、発着場にはもう15人くらい並んでいるのが見えたので、僕らが乗る船の列かどうかを確認した後、僕も列に入ることにした。LioとSnapperが到着した頃には列がかなり長くなっていたので、早い時間から並んでおいて大正解だった。

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綺麗なタワーブリッジを見ながら船を待つ

19時半から乗船のはずだったんだけど、それをちょっと過ぎた時間から乗船が始まった。僕らが乗るSilver Sturgeon号は、かなり大きくて豪華な船。テーブルは割り振られているとはいえ、そのテーブル内では自由席。僕らのテーブルには一番乗りだったので、窓際の良い席を取ることができた。結果的に3人のグループが3つで、合計9人。僕は結構こういう場所ではシャイなことが多いので、同じテーブルの客とコミュニケーションを取るのは面倒だなぁと思ってたんだけど、飲み放題のワインの力もあってか、楽しく会話することができてよかった。

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僕らが乗るSilver Sturgeon号

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僕らのテーブルは27番。テーブル内では自由席

このディナークルーズ、乗船時にヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)のシャンペンを1杯、またカウントダウン前にも1杯貰えるほか、白と赤ワインはある銘柄だけ飲み放題。その他のワインを欲しい時には有料で注文できるけど、飲み放題のワインもなかなかのクオリティだったので、注文しなくても全然OKだった。(Chardonnay, Marquis de Pennautier Terroirs D’Altitude, Languedoc, France 2022 & Bodegas Azabache Rioja Reserva, Spain 2018)

乗船してから1時間弱で船が静かに出発すると共に、食事が運ばれてきた。観光用のクルーズで心から美味しいと思った食事をしたことがなかったので、このディナークルーズでもそれほど期待はしていなかったんだけど、出てきたものを食べてみてビックリ。えっ、美味しいんですけど! これは普通の観光クルーズの食事とは全く違うレベルだ。

アミューズはリンカンシャー・ポーチャーと呼ばれるチーズのサブレと、ショットグラスに入ったニンジン、サフロン、キャラウェイ、タラゴンのスープ。サブレはチーズの深い味わいがとても素晴らしくてため息が出てしまいそうだったし、その強さに負けないくらいスパイスとハーブの香りのするスープも、口の中の味覚を全て励起させてくれる感じ。アミューズからして一流レストランの味で、とても嬉しいサプライズだった。

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Lincolnshire Poacher Sable, Roscoff Onion Cream, Marinated Mi-Cuit Tomato & Saffron Sand Carrot, Caraway and Tarragon Soup Shot

スターター(アペタイザー)としては、マスのコンフィ。身が締まったマスは旨味がふんだんに詰まっていてとても美味しいし、パリッと揚げられた皮も香ばしさを添えてくれていて、これもかなりのクオリティ。

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Lemon & Clove Confit Chalk Stream Trout, Exmoor Caviar, Set Veuve Clicquot Champagne, Seasonal Sea Herbs

メインコースは、14日間熟成させた牛肉を使ったビーフ・ウェリントン。パイ皮の中にはマッシュルームのペーストが塗ってある。見ての通り牛肉は最高の調理具合で、しかもとても軟らかい。たぶん真空調理してあるんだろうな。牛肉の旨味がパイ皮のマッシュルームペーストとボルドレーズソースによって高められて、これも素晴らしい美味しさだった。Lioはこの料理にとても感動したようで、一口一口感動のため息をつきながら食べていた。大人数のクルーズなのに、これほどのクオリティの食事を作るのは大変だっただろうなぁ。一つだけ不満を言われてもらえば、トリュフ入りのポテトピュレがちょっと硬かったこと。もっとクリーミーに仕上げてくれたら最高だったんだけどなぁ。それにステーキ自体がかなり深い味わいなので、このポテトピュレにトリュフはいらないと思う。

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Cumbrian Shorthorn Beef Wellington, Black Truffled Potato Purée, Braised Shallot, Château Gachon Bordelaise Sauce

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美味しい料理を仲の良い友達と食べるのって最高!

デザートは、英国で有名らしいミリオネア・スライスというお菓子。リッチなチョコレートの味わいで大人のデザートという感じなんだけど、チョコレートの味がほんのちょっとだけ酸味が強い気がしたな。まぁこれは僕の個人的な好みなので、クオリティが素晴らしいことには変わりない。いやー、観光クルーズの食事だと見くびっていてごめんね。素晴らしいディナーだった!

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Millionaire's Slice, Pump Street Bachelor's Hall Estate Chocolate, Blood Orange, Candied Pink Pepper

デザートが出た後くらいにダンスフロアの音楽がスタート。70年代ディスコの音楽で始まって、それにつられて少しずつ人々がダンスフロアに集まってきた。ディスコ音楽をすごく楽しみながら一人で踊っているおじさんもいて、見ていてこっちが笑顔になってしまう。しばらく眺めていたけど、僕はこういう感じのダンスはあまり好きじゃないので、上の展望デッキからの風景を見にいくことにした。

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みんなダンスを楽しんでる

外はちょっと寒いけど、ワインで体が火照っている感じだったのでちょうどいい。雨が降らなくてよかった! 周りにはたくさんの観光船がいて、橋の上にも花火を待つたくさんの人たちが見える。いくつもの橋の上にはスピーカーが設置されているようで、大音量の音楽が聞こえてきた。花火が始まったらBGMを流してくれるんだろうな。ライトアップされたロンドン・アイの観覧車や、ビッグ・ベンの建物も素晴らしく綺麗だった。

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ロンドン・アイをバックに記念撮影

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ライトアップされたロンドンの街が綺麗だー!

あぁ、このクルーズに参加することができて本当によかった! このディナークルーズがロンドン旅行のメインイベントだったとはいえ、実はプラン段階では料金の高さにひるんで、LioとSnapperに「ごめん、クルーズは2人だけで行ってー!」と辞退したことがあった。このディナークルーズの料金は一人£595。日本円にして一人10万円以上になる。ミシュラン3つ星レベルというならともかく、普通のディナークルーズの3コースの料理にそれだけの料金を支払うというのは、僕としてはとても許容できなかった。その時はまだこのディナーのクオリティを知らなかったしね。LioとSnapperは一度は受け入れたけど、「いや、君のクルーズ料金は僕らが払う。いつも大晦日のパーティーとかでお世話になってるし!」と言われてビックリ! 最初は固辞したんだけど向こうも揺るがないので、仕方なく受け入れるしかなかった。その代わりと言っちゃなんだけど、ウィンター・ワンダーランドや今朝のFrameless、明日行く予定のキュー・ガーデンなんかの料金は全て僕が持つことにした。ああ、本当に良い友達を持ったものだ。

ダンスフロアではまだかなりの人が踊っている中、僕らは新年の30分くらい前にデッキに出て場所取りをすることにした。これは結果的に大正解! 12時が近づくにつれてデッキにはどんどん人が増えてきてかなりの混雑になったけど、僕らは外側の景色がよく見える場所を取れたので、混雑を気にすることなく花火を待つことができた。

12時ちょっと前にヴーヴ・クリコのシャンペンが配られて、ロンドン・アイの方を向いて待っていると、ドローンらしいもので空にカウントダウンが表示された。みんなで一緒に大声でカウントダウンして、新年の幕開けと共にロンドンの空に花火が! いやー、感動感動! こんな素晴らしい瞬間を仲の良い友達と一緒に過ごせるなんて、僕はなんてラッキーなんだろう。今までの不運も風邪の苦しさも、全てこれで帳消しになった感じ。

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ドローンが空中にカウントダウンを描く

しっかしロンドンのこの花火、すごく激しい。日本の花火のようにリラックスして見られる感じじゃなくて、次から次へ「これでもか、これでもか!」と言うかのごとく花火が弾けまくる。ちょっと間違ったら「乱暴」という域に達しちゃうくらい(笑)。かと思うと、ルイ・アームストロングの “What A Wonderful World” をBGMに、ドローンでシャボン玉を吹く子供が空に描かれたりして、緩急のつけ方が素晴らしかった。ドローンのパフォーマンスを実際に見るのはこれが初めてだけど、すごい事ができるもんだなぁ。理屈はわかっているけど、自分の目で見るとやっぱり感動してしまう。

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Happy New Year!!

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ドローンと花火のコラボも素晴らしい

15分ほど続いた花火の後は、みんな感動冷めやらぬ顔で船の中に戻り、またダンスフロアに戻る人たちや、僕らのようにテーブルで歓談する人たちに分かれた。僕らのテーブルの他のグループ、すごくいい人たちでよかったな。特にアメリカから来た父親と娘2人のグループとは話に花が咲いて、最後にはみんなでセルフィーを撮ったくらい。また会うことがあるかどうかわからないけど、こういう縁って素晴らしいなと思った。

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楽しかった! みんなでセルフィー!

夜中の1時に船は発着場に戻り、下船が始まる。本当に素晴らしい時間を過ごせたので、なんだか名残惜しい気がしたな。大晦日の夜は、地下鉄は全て無料。以前Lioとロンドンで年越しした時には、動けないようなひどい人混みにビックリしたので今回も心配だったんだけど、もう1時過ぎということもあってか、地下鉄はガラガラで座れたので安心した。

本当に楽しい年越しだった。死ぬまでに経験することができて本当に良かった。こういう幸せな思いはいつでも思い出せるように、ずっと心に持ち続けていたい。明日は午後遅くまで予定がないので、ゆっくりと寝られるぞ!
# by alexsea | 2023-12-31 00:00 | 旅行記 | Comments(0)

ロンドン2023~2024: 人混みに揉まれる一日

今日はまず朝食から予定を入れてある。2日前に一人で朝食を食べに来ようと思っていた、Dishoom Kensingtonに9時に集合。ここはインド料理の店で、ミシュランの星やビブグルマンはないものの、ロンドンでは美味しいと有名な店。以前来た時にここの朝食がとても美味しかったので、みんなにも紹介したかったんだ。

僕は食べたことのない、ここの名物らしいベーコン・ナーンロール(Bacon Naan Roll)とチャイを注文。ベーコン・ナーンロールはナーンの中にクリームチーズ、トマトとチリのジャム、コリアンダーの葉、それにベーコンを挟んだもの。トマトとチリのジャムに微かな甘みがあるみたいで、それが個人的にはちょっと好きじゃなかったけど、全体的にとても美味しかった。でも結構量は少なかったので、インド風スクランブルエッグのアクリ(Akuri)とかも頼めばよかったかなぁ。チャイはお代わり無料とのことだったので、一度だけお代わりさせてもらった。ここのスパイシーなチャイ、大好き!

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Bacon Naan Roll (£8.90)

今日はこれからポートベロー・マーケット(Portobello Market)に向かうんだけど、せっかくだから近くのケンジントン・ガーデンズ(Kensington Gardens)の中を歩いていこう。週末の朝だからか、この公園にはたくさんのランナーが走ってる。ケンジントン宮殿(Kensington Palace)なんかも横目で見ながら、どんどんボートベロー・マーケットに向かって北上していった。

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朝は少しだけ雨がパラついたりもしてるけど、今日は天気は大丈夫みたい

Notting Hill Gate駅の辺りからどんどん人が多くなっていく中、ポートベロー・マーケットで一番混みあっていると思われる場所に到着したのは11時近くになってからのこと。とにかくものすごい人波の中を進んでいくのがやっとで、出店をじっくりと見る機会があまりなかったのは残念。まぁ並んでいるものといえば結構観光客向けのものが多いし、食べ物も去年経験したように、クオリティが高いものは少ないと思うからいいんだけどね。

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ポートベロー・マーケットはすごい人混みで楽しむどころじゃない

今回僕も初めて行ったのが、映画『ノッティングヒルの恋人(Notting Hill)』でロケ地だった2箇所。主役の2人が誕生日ディナーに参加した家と、その後に柵をよじ登って入ったプライベート庭園。この辺りの家々はちゃんと手入れが行き届いている上に、パステルカラーに塗られているものが多いので、とても可愛く見える。買うとしたらどのくらいの値段なんだろうねとLioと話しながら、大好きな映画のロケ地巡りを楽しんだ。

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映画ではこの緑色の家で誕生日パーティーをしたんだと思う
(91 Lansdowne Rd)

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主役の2人がよじ登ったフェンス
(6 Rosmead Gardens)

またポートベロー・マーケットに戻ってちょっと店を見たりした後は、次の目的地に向かうために地下鉄の駅に行くことにしよう。もうこの時点で12時頃。ちょっと疲れていたので、駅の近くのパブThe Knight of Notting Hillに入って、一杯だけサイダーを飲んで喉の渇きを潤した。

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映画で有名な『青い扉の家』の前も、撮影順番待ちがあるほど

次の目的地はバラ・マーケット(Borough Market)。食べ物が中心のマーケットなので、そこでランチを食べるつもりなんだ。途中で一度乗り換えて、London Bridge駅に行き、そこから約5分歩いてバラ・マーケットに到着。……って、ここもすんごい人混みなんですけど! 立ち止まって商品を見る余裕もないような、とてつもない人波。2人もちょっとこの人混みには引いているよう。ん-、困ったなぁ。ここら辺でランチにしようと思ってたんだけど、いい場所も見つからないし、この後ちょっとだけ寄る予定だったヘイズ・ガレリア(Hay’s Galleria)というショッピングモールに行って、そこでレストランを探してみようかな。

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バラ・マーケットはすごい人混みで品物を見てる場合じゃない

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ここら辺でランチにしようと思ったんだけど、いい場所が見つからないよー

ヘイズ・ガレリアは、昔の倉庫をレノベしたショッピングモールで、バラ・マーケットからはLondon Bridge駅の反対側にある。去年ちらっと通り抜けた時、結構好きな雰囲気だったんだよな。巨大なクリスマスツリーが立つヘイズ・ガレリアの中で最初に目についたレストランに入って、軽食を食べることにした。この時点で13時半。今夜はディナーの予約が19時に入っているので、ここでお腹を一杯にしては夕食が食べられなくなってしまう。僕は白のグラスワインとカリフラワースープ。どちらも「あぁ、観光地クオリティ」と呼ぶしかないようなもので、はっきり言って美味しくない。まぁ体を休められたのはよかった。風邪の症状はまだ薬で抑えていて、体調が完璧じゃないのも事実だ。無理をして風邪がぶり返したりしたら大変だもんね。

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ヘイズ・ガレリアは結構雰囲気的に好きな場所

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不味いワインと不味いスープ…

しばらくここで休んだ後は、川沿いをタワーブリッジ(Tower Bridge)まで歩いていこう。川沿いはいまだにクリスマスマーケットで賑わっていて(ヨーロッパのクリスマスは普通1月6日まで続く場所が多い)、ここでもかなりの人波に揉まれてしまった。あー、なんか今日はこういうのばっかり。普段の旅行では、混みあう場所にはその時間を避けて行くようにしてるんだけど、今回はマーケットが主役だったので、店が出ていない時に行っても面白くないので今回のようなプランになってしまった。人混みは本当に苦手だよ…。

タワーブリッジはロンドンのシンボルの一つなので、写真を撮りまくる人たちで賑わっている。近くには動物を擬人化したようなアートがたくさんあって、そこでも撮影大会が開かれていた。そういえば去年ここら辺を訪れた時には、猿の彫像がたくさんあったよな。もしかして同じアーティストなのかな? 結構たくさん彫像があるのに、全部定期的に入れ替えてるみたいだってのはスゴイと思った。

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ロンドンのシンボルの一つをバックに記念撮影

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たくさんの動物が長ーい自転車に乗って漕いでる

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このシリーズ、結構好きかもしれない

この後はロンドン・アイ(London Eye)の近くにあるLioとSnapperのホテルに向かって、川沿いをどんどん西に向かうことにしよう。テムズ川の南岸を歩くのって去年もやったけど、これは結構オススメなルートだと思うんだ。見どころがたくさん並んでいる場所だし、夜になるとイルミネーションがとても綺麗だし。

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テムズ川の南岸では、あちこちで大道芸をやってる

結構歩き疲れたので、途中でまたカクテル休憩を入れることにした。カクテルが美味しいバーとしてチェックを入れていたLyanessに行ってみよう。僕は行ったことがないんだけど、かなり人気のある場所っぽいから入れないかなとも思いながら行くと、すぐに席に通してもらえてよかった。とても雰囲気のいいこのバーからは、南岸を歩く人たちとテムズ川の景色を眺めることができる。

カクテルで有名な場所だけあって、ここにはオリジナルカクテルがたくさんある。変わった名前やストーリーがそれぞれに付けられているけど、メニュー内でとても役に立ったのは、味のグラフ。横軸左側は昼、右側が夜に似合うカクテルで、縦軸上側は軽め、下側はリッチな味わいというグラフで、どのカクテルがどういう位置づけかを示してある。僕の気分は夜のリッチな味の気分だったので、グラフの右下のカクテルから選ぶことにした。Rapoport Cocktail(£15)とComma Chameleon (£14.50)という2つのカクテルを飲んだけど、どちらもとても美味しかった! 特に最初に飲んだRapoport Cocktail。メニューの説明に「原子力災害は私たちに研究すべき大量の情報を与えてくれましたが、そのほとんどは不可解です。 『赤い森』はまったく予想外の方法で衰退し、生物多様性に奇妙な飛躍をもたらしました」とか書いてあるし、材料の一つが「大量の微生物」ってのも面白かったけど、たぶんヨーグルトとか乳酸菌系のものなんだろうな(笑)。ここには15時半過ぎから17時半くらいまで、たっぷり2時間ほど3人で飲みながら喋っていた。

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カクテルを選ぶ目安になるグラフ

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Rapoport Cocktailはディープな味で美味しかった

すっかり暗くなった外に出て、また西に向かって歩いていく。サウスバンク・センターの辺りのクリスマスマーケットはもうなくなっちゃったみたいだけど、イルミネーションがある場所が多くてとても綺麗だった。やっぱりテムズ川の南岸は夜に歩くのが正解だなぁ。

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テムズ川南岸は夜がとても綺麗

彼らのホテルまで戻って、部屋を見せてもらったりYouTubeの動画をみんなで見たりして時間を潰した後は、夕食に出かけることにしよう。今日のディナーは、去年も行ったことがあるBerenjak Soho。中東系の料理で、ミシュランのビブグルマン付きの店。予約の19時ちょっと前に到着すると、入り口の前がかなり賑わってる。若い女の子の2人組が「予約しようと思ったんだけどできなかったのー」とか言いながら店の人と話していて、外のカウンターは2時間、中のテーブルは3時間待ちだと言われて、ガッカリしながら2時間待ちのウェイティングリストに追加してもらっていた。やっと僕らの番だと思っていたら、横から30歳くらいの男が「ちょっとゴメンね」と言って横入りして店の人と話し始めた。「さっき3時間待ちって言われたんだけど、まだテーブル空かない?」とか聞いてる。店の人はリストを調べて、「あなた方には3時間待ちと言いましたが、あれからまだ1時間しか経っていませんよ」と言われて肩を落として去っていった。横入りなんかするんじゃねーよバーロー、今度からは予約しな!と心の中で叫びながら(笑)、僕らはすぐに店内のテーブルに通された。

アラカルトでも注文できるけど、一人£45の『ご馳走メニュー(Feast Menu)』が楽しそう。パンやアペタイザーのディップっぽいものはほとんど全部ついてくるみたいだし、メインは一人ひとり好きなものを選ぶことができる。僕らはメインに一つずつ違うものを選んで、みんなでシェアして食べることにした。去年来た時に感動してBlack Truffle Oliviehは、チキンとマヨネーズのサラダに黒トリュフを加えたもの。パンですくって食べると、トリュフの香りがフッとして最高に美味しい。あー、もうこれやっぱり大好きー! 去年食べられなかった様々なアペタイザーも試せて、とても嬉しい。メインは仔羊の肩肉のミンチ、鶏の胸肉、仔羊の臀部の肉とバラエティに富んでいて、どれも最高に美味しかった。Snapperはちょっと前にモロッコの食事でイヤな思いをしたそうなので中東料理は心配だったけど、旅の終わりには「Berenjakでの食事が一番美味しかった」と言ってくれるほどの高評価でとても安心した。やっぱりここの店、クオリティがとても高い。こんな店がシアトルにあったらいいのになぁ…。

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アペタイザーの数々

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Feast Menu (£45)
Taftoon (Clay tanoor baked sourdough seeded flatbread)
Sangak (Whole wheat flatbread baked on pebbles)

Hummus (Black chickpeas, tahini, walnuts and somagh)
Mast O Khiar (Rezet Turkish yoghurt, cucumber, mint and green raisins)
Black Truffle Olivieh (Corn fed chicken mayo salad with potato, egg, salted baby cucumbers and black truffle)
Mirza Ghasemi (Coal cooked aubergine, garlic, tomato and cacklebean eggs)

Koobideh Kabab (Minced lamb shoulder, onions and black pepper)
Jujeh Kabab (Boneless chicken breast marinated in saffron, lemon, yoghurt and tomato)
Barreh Kabab (+15) (Lamb rump chunks marinated in chili, tarragon and yoghurt)

この後は3人でパブ・ホッピングでもしようかと思ったけど、最初のパブからして激混みだったので、うんざりして解散することになったのは残念。まぁ年末の土曜日だしね、スゴイ人出は仕方ないかもしれない。早い時間(20時半くらい)だからもったいない気もしたけど、解散後はすぐにホテルに帰って寝ることにした。ここで体を壊したら元も子もないもんね。人混みに揉まれたけど、いい一日だった!
# by alexsea | 2023-12-30 00:00 | 旅行記 | Comments(0)