From Seattle, WA, USA
by Alex プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。 ● 詳しいプロフィール ● 旅行記メニュー (個人的に連絡を取りたい方は、メールアドレスの入ったメッセージを非公開コメントとして残していただけると嬉しいです) カテゴリ
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アイスランド&スウェーデン2023: スウェーデンでの最終日
今日もあまり予定が詰まっていないので、ゆっくりと起床。今日はストックホルムで観光できる最後の日だ。
9時に朝食。今日はランチの予定は入れていないので、しっかり食べておこう。レストランに関していつもきっちり予定を立てる僕にしては珍しいことだけど、クリスマス当日にどれだけレストランが開いてるかわからないので、今日は臨機応変に行きましょうというわけ。ディナーの予約はちゃんと入れてあるので、そこは問題ない。朝食はビュッフェの食材でハムチーズサンドイッチを2つ作って、それに加えて今日はアラカルトのメニューからも頼んでみることにしよう。どうせ無料なんだから! Smashed Avocadoはパンの上にアボカドとポーチドエッグが乗っていて、エスペレット唐辛子がかけてあるもの。想像していたよりも小さかったけど、結構美味しかった。 朝食は自作サンドイッチと… メニューから頼んだ『潰したアボカド』という一品 荷造りをして11時半ちょっと前にチェックアウト。ここのホテルでもう1泊できればよかったんだけど、別のホテルの料金をもう支払ってしまっているのでしょうがない。普通僕は直前までキャンセルできるホテルを予約するんだけど、今回のスウェーデンの2つのホテルはキャンセルできる部屋でできない部屋でかなり値段が違ったので、仕方なく払ってしまったわけ。その時点では予定が大変更になるなんて思ってないじゃん! でもまぁこのHotel Rivalに泊まれたのはよかった。部屋もサービスもすごくよかったし、場所的にもすごく気に入った。ただ僕のいつものホテルレベルじゃないので(いつもはもっと安ホテル)、もしストックホルムにまた来ることがあったとしても、ここには泊まれないだろうな。 VIP待遇だからか(笑)チェックアウト時間を遅くすることもできるらしかったので、次のホテルのチェックイン時間までここでノンビリしていようかとも最初は考えたんだけど、クリスマス当日に唯一開いている博物館は次のホテルからの方が近いので、移動してしまうことにした。 地下鉄で中央駅T-Centralenまで行って、そこから歩いてすぐのProfilHotels Centralへ。チェックインは15時なので、まだ部屋には入れない。だから大きな荷物だけ預けて、すぐに観光に出ることにした。 地下鉄は途中で地上に出る場所もある。 これはガムラ・スタンの駅に止まる直前の景色 ホテルから歩いて3分ほどの場所からトラムに乗って、北方民族博物館(Nordiska Museet)へと向かう。クリスマス当日にストックホルム内で開いている観光場所はここだけ。気が向かなかったら行かなくてもいいかなとも考えていたんだけど、当日になってみると、やっぱり何もしないで時間を潰すのはやりきれない気がしたので、行くことにした。北方民族博物館は、以前ストックホルムに来た時に行ったヴァーサ号博物館のすぐ隣にある。あの時は北方民族博物館はそれほど興味を持てなかったので、素通りしてヴァーサ号博物館に行っちゃったんだよな。 トラムは結構空いていてよかった とても豪華な北方民族博物館の建物 入ってすぐのところでは、スウェーデンを独立させたグスタフ・ヴァーサ王の巨大な彫像が出迎えてくれた。後で調べたらこれはカシの木でできていて、カール・ミレスによって作られたものらしい。いくつものクリスマスツリーに囲まれて、とても迫力があってカッコいい。 入ってすぐ、ヴァーサ王が出迎えてくれる まず最初はすぐ横にある “The Arctic – While the Ice Is Melting” という展示から見ていこう。これは北極圏での生活を紹介すると共に、温暖化によってどんなものが変わっていっているかを学ぶことができるもの。博物館の入り口で無料のオーディオガイドを借りることもできたけど、僕らは借りなかった。2人で行動しているとタイミングを合わせづらいしね。でもこの展示は、オーディオガイドを借りてたらもっと楽しめたかもしれないなぁ。 上から見ると亀裂の入った氷のような形をしている展示エリア 温暖化による影響に関してもたくさん展示されていた 可愛い木彫りの犬たちを思わず撮ってしまった “British – Ever So Nordic” というイギリスの影響を受けた北欧のファッションの展示や “Traditions” という北欧文化の「伝統」にスポットを当てた展示もあって、かなり幅のある博物館だなと思った。 イギリスに多大な影響を受けた北欧のファッション シュールストレミング(surströmming)は発酵させたニシン。 ものすごい匂いがするので、屋内で缶を開けることは禁止されているらしい 所々にこういう人形が置いてあって、ビクッとしてしまう 伝統的なクリスマスの風景の展示を眺める少年も人形だったり 疲れてきたしお腹が空いたので、1階にあるカフェテリアのようなレストランでちょっと休むことにした。なんだか体がだるい感じがするのは、疲れのせいだと信じたい。明日からはロンドンで密なスケジュールが詰まっているので、風邪でもひいたら大変だ。食欲はあまりなかったし、なんだか甘いものが欲しい感じだったので、シナモンロールとコーヒーだけで休憩。それほど美味しいシナモンロールじゃなかったけど、甘さが体に心地よかった。 シナモンロールとコーヒーで一服 この後は1階の “Strindberg vs Youssef” という、わけのわからない展示を見たり(笑)、1940年代の北欧の部屋を再現してある展示を見たりした。1940年代の部屋はとてもシンプル。でも「古めかしさ」はあまり感じられなくて、フラットスクリーンTVか壁にあったら、現代の部屋と言っても納得する感じのインテリアだった。いつかTVで見たことのあるような懐かしさは感じたけど。 "Strindberg vs Youssef" の展示 1940年代の部屋はこんな感じ この北方民族博物館、それほど期待していなかったんだけど、結構面白くてよかったな。クリスマス当日に開いていてくれたのは、本当に救いだった。ショップとかで時間を潰した後、14時半前には博物館を出て、またトラムでホテルに戻ったら部屋は用意できていた。 ストックホルム駅近くでプライベートバスのある部屋としては、一番安い部類に入るこのホテル。部屋は結構広くて安心した。景色は楽しめないとはいえ、1泊だけだし、ここには後で寝に帰るだけなので気にしない。なぜか部屋の壁にはダンベルも取り付けてあって笑ってしまった。ジムがない代わりに、部屋でエクササイズしてくださいってことなのかな。こんなホテルの部屋は初めてだ。 安めのホテルにしては大きな部屋 部屋の壁には、なぜかダンベルが 夕食の時間はまだまだ先なので、僕はシャワーを浴びた後昼寝、Koreyはいつものごとく近くのバーを探すことにした。この部屋のシャワーも問題ありー! シャワー周りはプラスチックの壁で囲まれているんだけど、隙間から水が外に流れ出てしまう! この前と同じ感じで、シャワーを浴び終えた後にはバスルームの床が半分濡れている状態だった。スウェーデンのシャワーって、どこもこんな感じなの?? ゆっくりと休んで、18時半頃ホテルを出た。雪交じりの雨が降っていて寒かったけど、傘を差して歩いて行くことにした。クリスマス当日だというのに、いくつかのレストランが開いていたのには驚いた。ネットで検索した時には、チェーン店のようなレストランは対象から外れていたのかな。これだったら予約を入れなくても大丈夫だったかなとも思ったけど、逆に食べる場所が見つからなくてなくよりは全然いい。 セルゲル広場を通り抜ける時、一昨日遠くに見た赤く光る塔を発見。あれはセルゲル広場にあるオブジェだったのか。3日前にセルゲル広場を通り抜けた時に見ていたはずなんだけど、赤く光っていなかったので眼中になかったようだ。ちょっとレトロな雰囲気を醸し出していて、かなり好きだな。とても綺麗に思えたので、写真を撮る手が止まらなかった。 セルゲル広場の赤いオブジェが心を掴んでしまった 王立公園の横の道を入って、予約の19時頃にBerns Asiatiskaに到着。ここはBernsというホテルの中にあるレストランで、まるで昔のボールルームのような、とても時代を感じさせるホールにダイニングルームがある。いつもから人気があるのか、クリスマス当日で他のレストランが開いていないからなのか、ダイニングルームは満杯の人で賑わっていた。こういう雰囲気、個人的にとても好きだ。 まるで昔の舞踏会場のようなダイニングルーム こんな感じのインテリアなんだけど、実はここで出すのはアジア料理ってのが面白い。寿司や中華料理のアイテムでいっぱいのメニューからは、まず食前酒として『リンゴと柚子』という名のカクテル。食べ物はバオ、シュウマイ、揚げたイカを注文。カクテルはどっちつかずの味に感じたけど、不味いことはなかった。食べ物はなかなか本格的な味で、感動はないけど「うん、美味しい」と素直に言える感じ。揚げたイカのピリ辛加減が結構よかったな。そんなにお腹が空いていないように思っていたんだけど、食べ始めてみたら結構入ってしまう。まだ物足りない感じもしたので、台湾風クリスピービーフなるものをご飯と一緒に注文。この牛肉は揚げてあるのかな? なんか昔給食で食べたことのあるような懐かしい味で、これもなかなか。味はちょっと濃くて、ご飯と一緒に食べるとちょうどいい感じ。スウェーデンでの最後の食事が、なかなか美味しいものでよかった。やっぱりアジア料理は心に染み入る感じがする。 Apple & Yuzu (Bombay Premier Cru, Swedish apples, yuzu, Sichuan pepper, dill) 185 SEK Bao Bun 95 SEK Steamed Dumplings 95 SEK Spicy Salt & Pepper Squid (crispy fried squid, green pepper, chili, garlic) 175 SEK Taiwanese Crispy Beef (pak choi, scallions, dried chili, ginger, garlic, oyster sauce) 275 SEK 帰り道では、デパートのショーウィンドウで動き回っているクリスマスの人形たちをしばし眺めた。雨も交じっているとはいえ、雪の降る中クリスマスのショーウィンドウを眺めるというのは、かなりオツなものがある。計画していたスウェーデンでのクリスマスとは違うものになっちゃったけど、こんな静かなクリスマスも悪くない。 雪の降る中、デパートのショーウィンドウを眺める アイスランドとスウェーデンの旅。出発前からかなり予定が狂うことになったけど、結構楽しめる旅になってよかったと思う。不運なことも多い中、幸運に思えたことも多かったので、それは心から感謝したいと思うl。 ホテルに戻ったら、軽く荷造り。明日の朝には、Koreyはシアトルに戻り、僕はロンドンに飛んでシアトルの友達と年越しをする。Koreyは空港行きの電車に10時前くらいに乗ればいいけど、僕の便は数時間早いので、7時過ぎくらいの電車で空港に向かわなければいけない。ここのホテルの朝食は7時かららしいので、食べられないのが残念だな。朝食は空港で食べることにしよう。荷造りをした後は、すぐにベッドに入って寝ることにした。 ……んだけど、なーんか軽い咳が頻繁に出始めたし、喉の奥の方に膜が張ったような感触があって、気持ち悪くて眠れない。やっばー、これは風邪じゃないの? 3日くらい前からKoreyがちょと咳をしていたのは気づいていたけど、彼は「単に胃酸の逆流から来る咳だよ」と言っていた。昨日もまだ咳をしていたんで「それやっぱり胃酸の逆流じゃなくて、コロナなんじゃないの??」と聞くと、「…胃酸の逆流じゃないみたいだけど、コロナじゃなくて単なる風邪だよ」と言う。あー、たぶん彼から貰っちゃったんだな…。同じような行動をしていたとはいえ、彼は一人でバーとかに行ってたし、症状が現れるのが僕よりもかなり早かったしね。どーすんだよ、もー! 夜中に起きた時に、この風邪でロンドンの観光が台無しになっちゃうんじゃないかという不安でミニ・パニックアタックになって、随分久しぶりに安定剤を飲まなければいけなかった。そのお陰かしばらくしたらちゃんと眠れたみたいだけど、本当にロンドンでの観光に支障が出ませんように! というわけで、アイスランド&スウェーデン編はこれでおしまい。明日からはロンドン編の(不安な)はじまりはじまりー。 #
by alexsea
| 2023-12-25 00:00
| 旅行記
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アイスランド&スウェーデン2023: ホワイトクリスマス
今日は朝はゆっくり起きて、9時半頃朝食に向かった。今日のランチの予約は14時半と遅いので、結構しっかりと食べておかなければいけない。僕がランチの予約を13時以降にすることはほとんどないんだけど、これはMattiasが予約してくれたレストランで、しかもかなりの人気なのでこの時間しかなかったらしい。今夜のディナーもMattiasがホテルのレストランを19時半に予約してくれていたけど、ランチが遅いので少しでも遅くしたいと思って20時に変更しておいた。
朝食はホテルの2階にあるレストランで食べられる。当然のようにセレクションは多いし、メニューからいくつかアラカルトも無料で注文できるらしい。やっぱりここのホテル、結構スゴイな。でもいつも僕がこのクラスのホテルに泊まることがないから、もしかすると他の同じようなクラスのホテルもスゴイのかもしれない。ランチが遅いので、たくさん食べておこうと思って食べ物を取りすぎてしまったけど、なんとか完食することができた。14時までにお腹が空くことを祈ろう(笑)。 朝食のセレクションは当然のように多い ちょっとイングリッシュ・ブレックファスト的にしてみました クリスマスイブに開いている観光スポットはほとんどない。うまく見つけられたのが、ホテルと同じセーデルマルム島にある、写真がメインのFotografiskaという美術館。幸いランチのレストランもそこから近いので、美術館に行った後にランチに行こうと思って、美術館は12時のチケットを買っておいた。最近の博物館・美術館は、時間指定でチケットを買えることが多くなった。…というか、ルーブルのように時間指定チケットを事前に買っておかなければならない場所も少なくない。一日の観光スケジュールのタイミングが難しくなるけど、時間指定チケットがあれば、長い列に並んだりしなくていいのが嬉しい。それほど人気のない観光スポットでも、事前にチケットを買っておけば割引になることも多い。 というわけで、今朝はとてもゆっくり。朝食の後も部屋で休んで、11時半くらいにホテルを出ることにした。今日は快晴でいい天気! でもそのせいですごく寒いから、ジーンズの下にインナーを履いたりして、防寒対策はしっかりと。 最初に向かったのは、旅程を立てている時にGoogle Mapsで偶然見つけた、ホテルから歩いて5分ほどのMariabergetという展望台。雪が残っていて滑りやすい階段を上がった先には、市庁舎やガムラ・スタンを見渡せる素晴らしい景色が広がっていた。快晴の空の下、所々雪に包まれたストックホルムの街はなんて美しいんだろう。ガイドブックにも載っていないような場所なのであまり人がいないだろうと思いきや、結構たくさんの人がセルフィーや写真を撮っていて、ちょっと驚いた。どのくらいが観光客で、どのくらいが地元の人かわからないけど、こんないい景色の散歩道だったら人が多いのも頷ける。 雪が残る階段は気をつけないと うっわー、これは想像以上の綺麗さだ! 結構な人で賑わっていた この後はゆっくり歩いて美術館に向かう。地下鉄の駅Slussenの辺りは工事中の場所が多く、迷わずに行けるかどうかちょっと心配だったんだけど、行き先ごとの方向表示があちこちにあったので、それに沿って行くことができた。前にGoogle Mapsで調べた時には、ものすごく遠回りになるような行き方しか表示されなくてビックリしたんだけど、美術館の公式サイトには「Google Mapsで表示されるみたいに遠回りしなくてもちゃんと行けるよ!」との注意書きが書いてあった。まぁSlussenの周りは大改造の最中らしいからGoogle Mapsが間違っているのも仕方ないのかもしれないけど、オンランだからこそ、ちゃんと正しい最新のデータを入れておいてほしいなぁ。 レンガ造りのFotografiska Fotografiskaに到着したのは、指定時間の12時を数分過ぎたとき。入ってすぐの所には、ヒップホップの50年に渡る歴史を写真やアートで紹介した特別展示 “Hip-Hop: Conscious, Unconscious” があって、とても面白かった。ヒップホップはアメリカで1970年代に生まれた、音楽やダンス、ファッショに関わる黒人文化のこと。僕自身はヒップホップにあまり興味がないとはいえ、その文化を色々な角度から見た感じの写真やアートは、とても見応えがあった。 ヒップホップの歴史を写真で語る かなり見応えのある特別展示だった ちょっと怖い感じの3Dアートにも目が引かれた 隣の部屋にはVR(バーチャル・リアリティ)もあった。予約したり追加料金を払わなきゃいけない類のものかなと思って説明書きを呼んでいると、若い係員が「やってみますか?」と聞いてきた。そりゃ無料だったら、やらなきゃ損でしょ! “The Temple”という名のこのVRプログラムは、昔のスウェーデンのアーティストHilma af Klintの作品の中を飛んでいくような感じのもの。VRヘッドセットを頭に被ると、シュールな世界が目の前に広がる。視野角はそれほど広くないので、ちょっと大きめのスクリーンに映し出された映像のように感じるけど、上下左右に頭を動かすとちゃんとそっちの風景が見える。CGで作られた世界にはHilma af Klintの作品がたくさん散りばめられていて、その中をゆっくりと飛んでいく感じ。アートが動いたり、作品の世界に入っていくシーンもあった。12分間の映像の中には、193ものHilma af Klintの作品が含まれていたらしい。とてつもなくサイケな世界なので、あーこれをハイになった時に観たら楽しいだろうなぁなんて、不謹慎ながらに思ってしまった(笑)。後で調べてみたら、Hilma af Klintはスピリチュアルな世界にとても傾倒した人で、降霊術に頻繁に参加したり自動筆記で絵を描いていたらしいので、あのサイケさも納得がいった感じ。 椅子に座ってVRヘッドセットを着ける 階段を上がると、そこはスウェーデンの若い(といっても現在38歳だけど)アーティスト、Erik Johanssonの “The Echo Chamber” という展示があった。あれ、男性がシャボン玉に包まれたこの作品、なんだか見覚えがあるぞ。去年ロンドンに3週間ちょっと滞在した時に、どこかでこの展示をやってるという広告を見た気がする。シャボン玉に包まれた人がすごく印象的だったので、頭に焼きついてたんだ。現実とアートの境目がわからなくなるような感じの作品ばかりで、これもかなり気に入ってしまった。なにこのFotografiska、ちょっと最近行った美術館の中で一番面白いんですけど! このアート、前にも見たことがあるぞ! この路地が明るくなったり暗くなったり 絵画と、模型と… 実際のハシゴと。 次元を超えたアートって感じで大好きだった この上の階には普通の「写真美術館」らしい作品がたくさん置いてあって、インパクトは少ないとはいえ面白かったな。イラン人アーティストShirin Neshatによる “The Fury” という映像作品も、かなり見応えがあってとてもよかった。 この辺りは普通の「写真美術館」って感じ 結構じっくりと見た気がしたんだけど、1時間ほどで全部のコーナーをまわれてしまった。まだまだランチまでには時間があるので、一番上の階にあるレストランに入ってサイダー休憩。ここからはストックホルムの街が見渡せて、とてもいい感じ。かなり混んでいたので、窓際の席は順番待ちのリストがあったみたい。ここで景色をあまり楽しめなかったのは残念だけど、朝に展望台からの素晴らしい景色を見たばかりだったので、それほど悔しくはなかった。 最上階のレストランで休憩 休憩の後は、逆の順番でまたちょっと作品を見たり、出口のショップで色々とアイテムを見たりして、14:10くらいに美術館を出た。今朝来た道を戻るような感じで、ランチのレストランまで歩いて行く。 レストランGondolenには予約の14時半ちょうどくらいに到着。一度席まで連れて行かれたんだけど、まだテーブルの準備ができていないようだったので、バーでシャンペン(たぶんスパークリングワインだろうけど)を飲んで待っていてくださいと言われた。結局20分ちょっと待たなきゃいけなかったけど、「最初の席よりもいい場所だと思いますよ」と通されたテーブルは本当にその通りだった。最初のテーブルは一人が景色に背を向けて座らなきゃいけないけど、通された二人席ではどちらも景色を楽しむことができる。バーで飲んだシャンペンも無料だったし、これはラッキーだったと思う。 あの渡り廊下のような場所がレストラン だんだん暗くなっていくストックホルムの街を見ながらのランチ ちょうど日没の時刻(今日は14:49)なので、だんだんと暗くなっていくストックホルムが窓から見えて、素晴らしく綺麗。ここのレストランは、カタリーナエレベーター(Katarinahissen)という19世紀終わりに建設されたエレベーターへの連絡通路の下にある。以前ストックホルムに来た時にカタリーナエレベーターのことは調べて知ってたんだけど、2010年から大改装工事のためにずっと閉まっていたので残念に思ってたんだ。2023年の10月にリオープンしたことは全く知らなかったよ! 偶然とはいえ、僕が来たいと思っていた場所のレストランを予約してくれたMattias。これに関してはイイネ!をあげましょう(笑)。 アペタイザーは大きなチーズクラッカーにトリュフが山盛りになったようなもので、メインはリゾットとシチューの中間のような『貝ライス』と呼ばれるものを食べた。濃厚なチーズの味と香りがするアペタイザーはとても美味しかったけど、トリュフの香りはちょっと弱かったな。メインはシーフードの味が出ていてなかなか美味しかったけど、クリームベースっぽい感じなので、結構重たくて食べきるのに苦労した。どちらも感動はないけど、及第点の味。でも景色のいいレストランとしては、かなり上の方の味だと思う。 Pâte à choux with truffle and Comté (95 SEK) Shellfish rice, blue mussels, pike perch, prawn and saffron (370 SEK) 満足な遅いランチの後は階段で上に行って、エレベーターまでの渡り廊下(さっきまでいた場所の上)を歩いてみることにしよう。寒いとはいえ、高い位置からストックホルムの夜景を一望できるってのは気持ちがいい! 本来ならば今日はスウェーデンの伝統的なクリスマスを楽しんでいるはずだったけど、この場所に来れたことはラッキーだったと思う。今回の旅はラッキーとアンラッキーの波が激しい感じだ。 渡り廊下の上からは絶景が! Slussenの席から地下鉄に乗って次の駅で降り、ホテルに戻ったのは16時半過ぎ。戻りがけにフロントに寄って、昨日教えてくれたギフトのシャンペンを部屋に持ってきてもらうことにしよう。部屋の窓際のテーブルに座って、貰ったシャンペンで乾杯! シャンペンといって、たぶんスパークリングワインとかカヴァとかなんじゃないかと思ってたんだけど、これは正式なシャンパーニュじゃないですか! ラベルの写真を撮って後で調べてみたら、$50近い値段のものでまたビックリ。普通に買って$50だったら、レストランだったら$100くらい払わなきゃいけないレベルだよ。道理で美味しいわけだ。Hotel Rivalの社長さん、ありがとー! ホテルからプレゼントされたシャンペンでメリークリスマス! この後はまた至福のバスタイムやテレビを見たりして時間をつぶして、予約していた20時にホテルのレストランRival Bistroに向かった。朝食と同じ場所。ランチが遅かったので、アペタイザーはパス。『マンダリン語を話しますか(Do You Speak Mandarin)』という変わった名前のカクテルを飲んだ後は、メインにスウェーデン風ブイヤベースを注文。来た皿を見てヤバッと思った。さっきランチで食べたものに味の構成が似てるかもー! シーフードの入ったクリームベースのシチュー。なんとなく同じ方向性の味で、さっきと同じように重い! まあ美味しかったけど、全部食べられなかったのは残念だった。ブイヤベースって言われたら、普通クリームベースを想像しないよー。ちょっと残念なディナーになってしまったけど、まあいっか。 Swedish bouillabaisse, fish, shrimps, mussels, parmesan crème, croutons (275 SEK) 食事をしている時に気づいたんだけど、外は雪が降ってる! 今日はクリスマスイブなので、ホワイトクリスマスだー! ってことは、さっきの残念ディナーがクリスマスディナーってことになるのね(泣)。防寒着もないのに、思わず外に出てはしゃいでしまった。ちょっと前から降り始めたみたいで、地面にはもう何センチか積もってる。ああ、これでスウェーデン人の家族と一緒に過ごせていたら、これほど素晴らしいクリスマスはなかったのに…。でもまぁ考えてみたら、僕にとっては初対面の人たちの中に長時間も居たら気を遣って疲れちゃうし、こんな風に過ごす方が気軽といえば気軽だよな。物事には良い面も悪い面もある。クリスマスイブの雪に感謝しなくちゃ! かなり激しく降る雪の中、犬のようにはしゃいでしまった こうして静かなクリスマスイブの夜は更けていった。部屋に戻ったらすぐに寝ちゃったけどね。 #
by alexsea
| 2023-12-24 00:00
| 旅行記
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アイスランド&スウェーデン2023: VIP待遇のホテル
最初のプランでは、この日にMattiasの車でファールン(Falun)という郊外の町に行って2泊して、Mattiasや他の家族と集まってスウェーデンの伝統的なクリスマスを体験するはずだった。でも冒頭に書いたように、出発日から2週間半前にいきなりその計画を白紙に戻されてしまったので、急遽この2日間の予定を埋めなきゃいけなかった。普通の季節だったらやることはたくさんあるかもしれないけど、ヨーロッパのクリスマスイブだよ? 開いている観光スポットやレストランはすごく少ない。幸いMattiasがその2日間のホテルや、一番難しかったであろうクリスマスイブのレストランの予約もしてくれたので、そこはパニックにならずに済んだ。まぁあの裏切りのことを考えたら、そのくらいのことはしてくれて当たり前だとは思うけどね(笑)。
今日はこのホテルをチェックアウトして、Mattiasが予約してくれた別のホテルに移動しなければならない。7時半頃起きて荷造りをして、朝食をしっかり食べてから10時過ぎにチェックアウト。次のホテルは歩いても20分くらいで行ける場所だけど、大きい荷物を持っているのでUberを使って今日から泊まるホテルに向かった。 朝食はシンプルにオープンフェイスサンドイッチ ホテルの部屋の窓から右をみると、こんな感じだった ホテルのすぐ前。地面は雪で真っ白 Hotel Rivalはガムラ・スタンのすぐ南の、セーデルマルム島(Södermalm)という地区にある。ここは人気の店やレストランが集まるホットスポットだということは聞いていたんだけど、今まで行く機会がなかったんだよな。 小さな公園の前にあるHotel Rivalは、かなり豪華っぽいホテル。ABBAのBenny Anderssonがオーナーらしく、ロビーからしてセンスある遊び心に溢れている感じ。14時チェックインだから部屋に入れないかと思いきや、すぐに入れてラッキー。目の前の公園を眺めることができる景色のいい広い部屋だし、このホテルの社長がMattiasの友達だからか、ベッドの上にはホテルのニット帽とオーナーからのパーソナルメッセージが置いてあった。きゃーん、こういうのには弱いんだよー。 Hotel Rivalのロビー。このインテリア感覚は結構好きかも 部屋も広くていい! ホテルの社長からのメッセージとプレゼント でもなんといっても一番嬉しかったのが、広いバスルームにはシャワーの他に、ゆったりとしたバスタブがあったこと! ヨーロッパではバスタブのついている部屋なんて、かなり値段の高いホテルに行かないとないので、これには感激だった。後でゆっくりとお風呂に入ることにしよう。 バスタブがあるのが嬉しい~! 窓からは、すぐ外の公園が見渡せる 部屋の外の廊下は刑務所風というか独房風で、 こういう遊び心が笑える 今日はMattiasがランチに連れて行ってくれることになっている。ホテルに迎えに来たMattiasと、ロビーのすぐ横にあるバーで一杯飲んだ後、Uberでランチのレストランへ。どこに行くか昨日まで知らなかったんだけど、ストックホルムで老舗レストランの一つ、Prinsenに行くらしい。 古めだけど綺麗にメンテされているレストラン内は、カッコいい時代を感じる制服を着たサーバーが働いていて、すごくいい雰囲気。なんでも創業は1897年のことらしい。こういうクラッシーな場所ではなぜかマティーニが飲みたくなってしまうので、みんなマティーニで乾杯! メニューを眺めていて、そういえば今回はスウェーデンでミートボールを食べていないことに気がついたので、それを注文。付け合わせはリンゴンベリー(コケモモ)のジャム、ポテトピュレ、キュウリの漬物と、伝統を崩さない正統派の一品。前にスウェーデンに来た時にレストランDen Gyldene Freden(その時の訪問記)で食べたミートボールには敵わない感じだったけど、過不足のない味でとても美味しかった。 老舗レストランのマティーニで乾杯! Meatballs in cream sauce, lingonberries, pickled cucumber, potato puree (265 SEK) 大満足のランチの後は、そこからすぐの人気レストランSturehofのバーで、ビールで乾杯。ここは実はクリスマス当日にも開いている数少ないレストランだったので、25日のディナーはここにしようかと考えたこともあったけど、メニューに惹かれるものがあまりなかったので、別のレストランに予約を入れたんだった。Mattiasにストックホルムで行く&行ったレストランのことを話したら、「いい場所ばかり選んでてリサーチがすごいねー!」と感心されて嬉しかった(笑)。 この辺りにはまだ雪がたくさん残っていた この後はMattiasと別れて、15時過ぎだけど暗くなってきたストックホルムの街をしばらく歩いてみることにした。やっぱりここら辺も、夜になるとイルミネーションが灯ってとても雰囲気がいい。王立公園にはクリスマスのアイススケートリンクが設置されていて、それほど人は多くないけど、みんな気持ちよさそうに滑っている。2014年にこの公園を通った時は夏だったし、大熱波のせいでうだるような暑さだったので、公園内の店に入ってドリンク休憩しなきゃいけなかったのを覚えてる。だからその場所に今はアイススケートリンクがあるのが不思議に感じてしまった。 やっぱりクリスマス時期は夜が輝くよね この時点ではあの赤い塔が何かわからなかったけど、 とても綺麗だと思った 王立公園にはクリスマスツリーとアイススケートリンクが みんな楽しそうに滑ってる 王立公園をのんびり歩いた後は、Uberに乗ってホテルまで帰ることにした。Koreyはバーに飲みに行って、僕は部屋のお風呂にバスジェルを入れて、バブルバスでリラックス。気持ちよかったー! たまっていた旅の疲れを、ようやく少し落とせた感じ。歳を取るごとに、旅行中のお風呂とマッサージがどんどん重要になってきてることがちょっと悲しい。 お風呂から上がってしばらくすると、フロントから電話がかかってきた。サービスでシャンペンのボトルを用意しているんだけど、今欲しいかとのこと。えー、Koreyはまだバーにいるし、この後は夕食に行っちゃうから今はいらないなぁ。明日時間を作って、その時にリクエストするということを伝えておいた。しっかし、ニット帽といいシャンペンといい部屋のクオリティといい、Mattiasの手回しのせいでVIP感が半端ない。ホテルの代金は僕らが払わなきゃいけないとはいえ、お友達価格ということで結構割引してくれたみたい。それでも昨日までのホテルよりは高いし、いつも泊まるホテルの値段レンジよりもかなり上の料金だった。でも突然だったし、しょうがないよな。 今日の夕食のレストランTjoget(「ショーゲット」と発音)は、ホテルから近くもないけど、それほど遠くもない。レストランのリサーチをしている段階で、この名前は頻繁に出てくるからチェックしていたんだけど、セーデルマルム島にあるということで対象から除外してたんだよね。でもセーデルマルム島に泊まることになったんだから行かなくちゃ!ということで、予約を入れた場所。 思ったんだけど、このセーデルマルム島って、シアトルで僕が住むキャピトル・ヒルという地区に似ているかもしれない。観光スポットで溢れるダウンタウンとは違うけど、地元の人が集まる人気レストランがたくさんあって、ナイトライフも充実している感じ。なるほど居心地も良くて、ストックホルムに住むんだったらこの地区に住みたいなと思うほどだった。 レストランはホテルから歩いても30分弱の距離だけど、寒いし地面は雪に覆われているしで、地下鉄で行くことに決定。ホテルのすぐそばの地下鉄の駅から電車に乗って2駅。今回スウェーデンで公共交通機関を使うのはこれが初めてだけど、ロンドンの地下鉄のように、スマホにクレジットカードを登録(Apple PayやGoogle Payとか)しておけば、スマホをかざすだけで入れるのが素晴らしい。早くこういうのが全世界的に標準になればいいなぁ。東京のSuicaとかは規格が違うらしく、日本で買ったスマホでないと使えないのが心から残念。こういうところも国際化した方がいいと思うんだけどなぁ。 この旅行とは全く関係ない話だけど、日本は支払い方法が多すぎ! 現金とクレジットカードの他に、交通系カードとかQRコードとか、選択肢が多すぎて混乱しちゃうよ。最初にコンビニで支払い方法を聞かれた時、「コーツーケーですか?」と言われて全く意味がわからなかったもん。一度慣れたら問題ないんだろうけど、別の国から来る人のことも考えなきゃ。この支払い方法のこととか、都市部にゴミ箱がほとんどないこととか、変なところで「おもてなし」ができてないと思う。 話がそれたけど、レストランTjogetには予約の19時半に到着。人気のある場所らしいからもっと混んでることを予想してたんだけど、結構ガラガラで驚いた。今日はクリスマスイブイブなので、それも関係してるのかもしれない。 Tjogetとは20のことなので、 20のマス目のネオンが店の看板になってる ここはカクテルとタパスの店なので、いつもはボトルワインを注文するところだけど、今日はカクテルメインで行きましょう。4品ほど料理を頼んで、それを食べながら3種類のカクテルを堪能。料理もカクテルも美味しかった! 美味しくて踊りだしたくなる感じではないけれど、友達とワイワイ食べたり飲んだりするのにはピッタリの場所だ。とても満足のいくディナーだった。 Polo Lounge 175 SEK Beets by Tjoget 175 SEK Café con Leche 175 SEK Salami salchichôn iberico 105 SEK Squid, chorizo, pepper, basil 175 SEK Leek, corn cream, truffle 145 SEK Suppli with garlic sauce 165 SEK ホテルの最寄りの駅まで地下鉄で戻り、すぐ近くのバーでサイダーを一杯だけ飲んでからホテルに戻った。明日はクリスマスイブ。予定はかなりスカスカなので早く寝ることはないけど、起きていても何もすることがないので結構すぐに寝てしまった。 ホテル近くのバーで一杯 ホテルの外観。ライトアップされていて綺麗
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by alexsea
| 2023-12-23 00:00
| 旅行記
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アイスランド&スウェーデン2023: ミレスの彫刻たち
よく眠れはしたんだけど、夜中にホテルの上の階かどこかから、ハイヒールで歩き回るかのような「コツッ、コツッ」という音が頻繁にしてきた。ホテルの中でそんな硬い底の靴で夜中に歩き回るかなぁ?って不思議に思ってたんだけど、朝起きて気がついた。窓の外は石畳の路地で、そこを歩く人の音が反響していたのかもしれない。いや、きっとそれが正解だろう。原因がわかって、ちょっとホッとした。
7時には起床。シャワーを浴びた時に問題を発見。ここのホテル、部屋は広いんだけど、バスルームはかなり小さめ。まぁそれ自体はいいとしても、トイレとシャワーの間にはガラスの壁が半分あるだけなので、どんなに気をつけてシャワーを浴びていても、トイレの方まで水が出てバスルームが水浸しになってしまう。これは気持ち悪いよー。使用済みのバスタオルで床を拭かないと、濡れた足が気持ち悪かったもの。どんな改善方法があるかわからないけど、これは改良してほしい点だなぁ。 シャワーの壁が半分しかないってのはどうなのよ スウェーデンのホテルはどこも、朝食付きのところばかりのような気がする。ここも例外でなく、地下に朝食ルームがあるらしいので行ってみた。それほど期待してなかったんだけど、食べ物はかなりのセレクションがあって驚いた。大満足の朝食で一日を始めることができてよかった。僕は朝食には普通あまり重みを置かない人だけど、特に旅先では、しっかりした朝食ってのもいいもんだな。 朝食ルームの食べ物のセレクションはピカいち とても満足のいく朝食だった 今日はガムラ・スタン以外を観光の予定。9時半くらいに外に出てみると、粉雪が降っていて寒い! ジーンズだけだとシンシンと寒さが伝わってきたので、部屋に戻ってスノーパンツをジーンズの上から履くことにした。防水性なので少しくらいの雨や雪では濡れないから、今日みたいに歩き回る日には便利だと思う。 寒々とした道を歩き、ストックホルムの中心地ともいえるセルゲル広場(Sergels Torg)を通り抜け、さらに北上していく。この辺りはいわゆるショッピングストリートになっていて、デパートやたくさんの店が立ち並ぶ繁華街だ。10時過ぎなのでほとんどの店は開いているし、たくさんの人が歩いているとはいえ、どことなくヒッソリとした印象を受ける。天気のせいなのかな? でも夜にはイルミネーションが灯って綺麗だろうな。 ショッピングストリートは、天気のせいかヒッソリとした印象 ホテルから歩いて30分弱で、ヒュートリエット(Hötorget)に到着。この広場は市場として使われているので見てみたかったんだ。広場には店がいくつも立ち並んでいるけど、想像していたよりも小さい。それに花や植物の店ばかりで、食べ物の店も多いだろうという予想が外れてしまった。雨が降っているせいか店を見る客もあまりなく、なんだか少し物寂しい感じだった。 ヒュートリエット市場も、この時点では寂しい感じ こんなもんなのかーと思っていた時、Koreyが「あそこには入らないの?」と言って、広場のすぐ脇にあるHötorgshallenという大きな建物を指差してきた。そこはガイドブックにも載っていなかったけど、Koreyが言うにはその中にもたくさん店が入っているとのこと。へー、それじゃまだ時間もたっぷりあることだし、入ってみましょうか。 一階はレストランが並ぶフードコートみたいだったんだけど、エスカレーターで地下に下りると、そこはまさにスウェーデン版のデパ地下。たくさんの食材屋やレストランが入っていて、これは見てるだけでも楽しいや。こういうフードマーケットって、その国の食事事情を直に肌で感じられる気がするから大好きだ。 エスカレーターで地下に行くと、スウェーデン版デパ地下が! 食材屋は、買わなくても見ているだけで楽しい ここから歩いてすぐのところには、ブランケベルク・トンネル(Brunkeberg Tunnel)という歩行者専用のトンネルがある。1886年に開通した古いトンネルで長さは231m。こういう長い歩行者用トンネルは個人的に大好きなので、来てみたかったんだ。このトンネルに行くことを昨日Mattiasに話したら、一体なんでそんなとこ行くの?みたいな反応をされてしまって笑った。まぁ市民が普通に使うトンネルなので、「観光名所」じゃないよな。入り口はなんだか映画『アメリ』にも出てきた、パリのLamarck – Caulaincourt駅に似ているかもしれない。トンネルの入り口には、帽子を被って杖を持った男性の小さな彫像がある。これはスウェーデンのジャーナリストErnst Thörnbergを象ったものらしい。 ブランケベルク・トンネルの入り口にある可愛い彫像 入り口近辺の壁には広告やポスターがたくさん貼られているんだけど、そこを過ぎるとずっと長いトンネルが続いているのが見えて、結構壮観だった。 長い長い歩行者用トンネル。こういう景色は個人的に大好き 時間も11時近くなので、今日のメインイベントのミレスゴーデン(Millesgården)に向かうとしよう。ミレスゴーデンはスウェーデン生まれの彫刻家、カール・ミレス(Carl Milles)の作品を集めた屋外美術館。彼の作品のことを初めて知ったのは、以前ストックホルムに来た時。ユステル島からストックホルムまでフェリーを使った時、ストックホルム到着直前に変わった形の噴水が見えた。とても印象に残ったので後で調べてみると、それはカール・ミレスの作品だと知った。ストックホルムには彼の作品を展示した屋外美術館もあるみたいだったので、今回の旅行では絶対に行ってみたかったんだ。 カール・ミレスのことを知るきっかけとなった噴水 雪交じりの雨が降って寒い中、トンネルから近くのホテルの入り口でUberを呼び、ミレスゴーデンに向かう。車だと15分くらいの場所だけど、公共交通を使おうとすると、電車とバスを乗り継いでいかなければならなくてアクセスが悪い。どちらの方法も候補として考えていたんだけど、こんな天気の中バスを待ったりするのは大変なので、Uberを使うことを即決したわけ。開館直後の11時過ぎに到着した。 郊外にあるミレスゴーデンの入り口 美術館の入り口の建物の中では、布地やなんかの「パターン」に関する特別展示もやっていたけど、これはざっと見るだけでパス。メインの屋外展示へはどこから行くんだろうと思っていたら、入場料金を払った場所のすぐ横に外に続くドアがあった。 外に出ると雪が降り始めていて、屋外庭園は雪に覆われていて真っ白! 天気のためかほとんど人がいないので、貸し切りみたいで気持ちよかった。適度にデフォルメされたカール・ミレスの作品たちが、静かに雪の中に立っている。素晴らしく神秘的だ。雪の日じゃなくて、人もたくさんいる時だったらこんな感動はなかったかもしれない。色々と不運続きの旅だったけど、こういう幸運には本当に感謝したい。雪の中でこの作品たちを見ることができる機会なんて、滅多にないだろう。こんな風に屋外にたくさん彫像が並んでいるのを見ると、オスロのヴィーゲラン公園のことを思い出すなぁ。あの時はすごく暑くて、今回はすごく寒い。僕が屋外美術館を訪れる時の気温って、結構極端だ(笑)。雪に霞む風景の中、たくさんあるカール・ミレスの作品を心から堪能した。この美術館に来ることにして本当によかった! 雪の中の彫像たちは神秘的 『人とペガサス』 これも有名な作品『神の手』 たくさんの天使がラッパを吹いてる 屋外美術館だということしか知らなかったんだけど、カール・ミレスが住んでいた家もここにあると知ってビックリ。ここは彼の家と庭園がある場所だったのか! 広い邸宅内も見学できて、ミレスという人をとても身近に感じられた。彼のアトリエではどうやって彫刻を作るかを紹介したビデオが流されていて、それも興味深く見ることができた。僕らの他には客は数えるくらいしか見なかったので、庭園も邸宅もゆっくりと楽しむことができて本当によかった。 カール・ミレスのアトリエもクリスマス色に 時間もちょうど12時頃だったので、美術館に併設されているレストランMillesgården Lanthandelに向かった。ここは小さなカフェテリアのようなレストランで、ランチメニューには4品しかない。僕は仔牛のローストを注文(240 SEK)。ポテトグラタンとラタトゥイユがついてきて、かなりのボリュームだ。結構こってりとして見えるんだけど、ソースがこの料理にはちょっと弱い感じ? 仔牛のロースト自体もちょっとだけパサパサしていて、口の中で不協和音を奏でる感じ。はっきり言って、メインよりもサイドのポテトグラタンの方が美味しかった。不味いってわけでもないけど、感心しない料理だったなぁ。かなり量が多かったこともあって、半分くらいしか食べられなかったのも残念。これだったらトマトスープを頼んだ方がよかったなぁ。 仔牛のローストは、ちょっと残念だった 13時過ぎに美術館の外に出ると、もう雪は止んでいた。Uberを呼んでホテルまで帰った後は、またガムラ・スタンの散策に出かけることにした。市庁舎、王宮、ノーベル博物館なんかのメジャーどころは以前来た時にすでに見学しているので、今回は行く必要がないんだよね。雰囲気のいいガムラ・スタンを目的もなく歩き回るってのもいいもんだ。ショッピング自体はあまり興味ないけど、クリスマス色に飾られたショーウィンドウを見ながら歩くのはとても楽しい。 スウェーデンの硬く薄いパン『クネッケブレード』や キャンディーを使って作られたクリスマスのシーン ちょっと歩き疲れたので、広場のすぐ前にあるレストランに入ってホットチョコレートで休憩。大きな器に入ったホットチョコレートの上には生クリームがなみなみと浮かべられていて、かなり豪華。でも生クリームを溶かしたら、ホットチョコレートが全然ホットじゃなくなってダメじゃん! ぬるいけど、美味しいことは美味しかった(笑)。 巨大なホットチョコレート またクリスマスマーケットの中を通り抜けたり、店のショーウィンドウを眺めながら、ゆっくりとガムラ・スタンを歩く。三角帽子を被って長い髭を生やした人形をショーウィンドウによく見かける。これはスウェーデンでは「トムテ」と呼ばれるノーム(土の妖精)で、僕はなぜかこれにいつも心惹かれてしまう。シンプルながらに、表情が見えないミステリアスさも持っていて、とても可愛いと思った。 ほとんどどこの店にもトムテが飾ってある あるショーウィンドウを覗いた時、サンタっぽいおじさん(これもトムテなのかな?)と犬がハイファイブしている置物を見つけて、目からハートが飛び出した。可愛い犬の表情も相まって、これは反則なくらい僕のツボど真ん中だ。こういう置物は普段は全く興味がないけど、これは絶対に欲しい! 値段も聞かずに「あれください!」と言ってしまった。明細を見たら265 SEK(3,750円くらい)だったのでホッとしたけど(笑)。家に帰ったらクリスマス時期は過ぎているのでもう飾れないけど、次のクリスマスが楽しみだ! 心のツボをドキュンされた置物。お買い上げ~! この時点で時間的には15時近く。今日の観光はこのくらいにして、ホテルに戻って昼寝することにした。 夕食の予約は19時。ガムラ・スタンにあるレストランなので急ぐ必要はないけど、18時半頃にホテルを出てゆっくりと歩いてレストランに向かった。夜のガムラ・スタンは大好きだ。雪交じりの雨が降っているけど、裏通りの静かな雰囲気はまた格別。ガムラ・スタンに宿を取っていると、こんな風にいつでも見てまわれるのがいいな。 「雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう…」 今日のディナーのレストランはAifur。ヴァイキングの雰囲気が楽しめる場所らしい。こういう中世風のレストランは外れなことが多いので最初は候補から外していたんだけど、かなり絶賛している人たちもいたし、旅行中に一度くらいは雰囲気を味わうディナーがあってもいいんじゃないかなと思って予約しておいた。予約名を告げて中に入ると、ダイニングルームを見渡せる場所で、スタッフの男性が吹き笛を吹いて客の注目を集め、「はるばるシアトルからのお客さんがご到着―! どうか仲間として歓迎してくれー!」と大声で紹介されて、ダイニングルームに下りていく僕らにみんな拍手喝采! 恥ずかしかったけど、これで一気に気分が上がった感じ。 Aifurの入り口の看板はルーン文字風 吹き笛を吹いて、僕たちのことを全ての客に紹介してくれた ホールのようなダイニングルームには長テーブルが置いてあって、ちょっと高い場所には竪琴を持ったミュージシャンが演奏してる。なるほど、これは素晴らしくヴァイキングな雰囲気だ。大学時代に大好きだった、コミック『クリスタル・ドラゴン』の世界を思い出してしまう。 大きなメニューから、アペタイザーにムール貝、メインには仔羊を注文。飲み物はやっぱりRPGの世界でも有名なミード(蜂蜜酒)でしょ! 店の名前がついたミードがあったので、それをグラスで頼んでみた。好みの味と違ったらいけないと思ったのか、サーバーはまず最初に試飲用の小さなグラスを持ってきてくれた。飲んでみると、甘みはあるけどとても美味しい。僕の大好きなサイダー(シードル)に似た味わいだな。普通のミードにクローブとシナモンが足してあるせいか、どことなくクリスマス的な雰囲気の味だ。とても気に入ったので、グラスのミードを飲み終えた後は、ボトルで頼んでしまった(笑)。 こういうパフォーマンス的な場所では食べ物のクオリティは二の次なことが多いのでちょっと心配だったんだけど、アペタイザーのムール貝も、メインの仔羊肉も、とても満足のいく味で安心した。昨日Mattiasと車の中で話した時に、「最初Aifurに行くと聞いて、あそこは観光客ズレした場所っぽいからどうかなぁと思ってたんだ。でも食通の友達に聞いたら、Aifurではかなり名の知れたシェフが調理しているらしくて、食べ物のクオリティはとてもいいと聞いたよ。たぶん選んで正解だったと思うよ」と太鼓判を押されたので、嬉しかったんだ。不満は全くなかったかというと嘘になるけど、全てがゆうに及第点を飛び越えているクオリティだったと思う。雰囲気も含めて、ここは大オススメだな。 美味しいミードと、美味しい料理! とても賑やかでうるさい場所だけど、雰囲気と生演奏と美味しい酒と食事で、始終笑顔にしてくれた。サーバーは食事の後にヴァイキングのコスプレ道具を持ってきてくれて、それを着てテーブルで記念撮影。楽しかったなぁ。心から満足した! コスプレ用具を持ってきてくれた可愛いサーバーと いまだ笑顔のままレストランを後にすると、雪が降ってる! この雰囲気のいいガムラ・スタンに雪という最高の調味料が足されると、もう本当にため息が出るほど美しい。ひっそりとした鉄の広場のツリーにも明かりが灯って、雪がクリスマス気分をこれでもかというくらい押し上げてくれる。今回スウェーデンで伝統的な家族のクリスマスは体験できなくなったとはいえ、こんな素晴らしい雰囲気を味わえたっていうのは本当に感謝しなきゃいけないと思う。神様、ありがとう。 クリスマス感が半端ない まだホテルには帰りたくないので、また近くのバーで一杯。ふと気がついてさっきのレストランのレシートを見返してみると……、え?? ミードはグラス1杯とボトルを1本頼んだだけなのに、レシートはボトルを5本も頼んだことになってる! そのために結構すごい金額を支払ってしまっていた。Koreyさーん、レシートはちゃんと現地でチェックしてよー! こんな間違いが許されるわけはないので、まだ歩いてすぐのAifurに戻って、さっきのサーバーに言って直してもらうことにした。サーバーは平謝りで、なんでそんなことになったのかわからないという。結局マネージャーも出てきて、ボトル4本分を返金してもらうことになってホッとした。かなりスムーズに間違いを訂正してくれたことは高く評価したい。でも気づいてみたら、最初の金額分のチップを払っちゃったことになるんだよな。間違いを犯したサーバーに素晴らしく多額のチップを払ったことになるけど、まぁそれくらいはいっか、楽しかったんだから。 クリスマスマーケットがあった広場に行ってみると、もう22時半過ぎなのでマーケットはみんな閉まってひっそりとしている。イルミネーションの灯ったクリスマスツリーが、雪で白い地面に映えて、とても綺麗だった。 ひっそりと静まり返ったクリスマスマーケットの広場 このままホテルに戻ろうかと思ってたんだけど、昨日Mattiasが「時間があったら行くべき!」と勧めてくれていたカクテルバーPharmariumがすぐ横にあるのをKoreyが発見。まだいい気分をちょっと持続させたい気持ちだったので、入ってみることにした。 すごく人気のある場所らしく5分ほど待たなきゃいけなかったけど、カウンター席に座ることができた。アート感覚のカクテルメニューから、僕はジンベースの“Blush Potion”( 『頬染め薬』)というカクテルを注文。フルーティーで、でもクラシックなカクテル感もあって、最近飲んだカクテルの中で一番美味しいと思った。SEK 195(2,800円くらい)と、新宿のニューヨークバーくらい高いカクテルだったけど、かなり満足の行く味だったので不満は全くない。大昔の薬局をテーマにしたインテリアもとても居心地が良くて、なるほどこれは人気の場所だというのも頷けた。偶然見つけることができてよかった! とてもアートなメニューからカクテルを選ぼう カクテルも美味しかったし、雰囲気のいいバーだった! 今日は最初から最後まで、とてもラッキーで素晴らしい一日だったと思う。明日はホテルを替えてガムラ・スタンから離れなきゃいけないけど、またこんな楽しい一日になるといいな。素晴らしい気分のまま徒歩5分のホテルに戻って、荷造りをすることもなく寝てしまった。 #
by alexsea
| 2023-12-22 00:00
| 旅行記
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アイスランド&スウェーデン2023: いざスウェーデンへ
午前2:30起き。睡眠時間は4時間ちょっとだけど、今日は飛行機の中でも眠れるだろうからいいんだ。メールをチェックしたけど、ストライキによるフライトへの影響についてのメールは入っていなかったので安心した。でもストライキってどうなったんだ?と思って検索してみると、噴火が始まったのでストライキは中止になったらしい。噴火とストライキとどう関係があるのかわからないけど、僕らのフライトに影響が出なくて本当によかった。4:10頃ホテルを出て、4:30の空港バスに乗る。
乗ってからすぐにウトウトし始めて、目が覚めると、走っている幹線から分かれて左の方に行く大きな道路が見えた。スマホの地図でチェックすると、もう空港の近くで、左に行く道路はブルーラグーンへと向かう道だ。あれ、そうすると噴火しているって場所も向こうの方だよな。そっちの方を目をこらして見てみると、真っ暗な中に本当にぼんやりと光っている場所があった。微かなやわらかい光に照らされて、地形のシルエットが見える。あれは人工の光じゃないぞ。溶岩の光だ! 「火山が噴火」といっても、今回の噴火は地面の裂け目から溶岩が噴き出ているらしいので、地面が光っているのも頷ける。かなり遠くだったけど、ちょっと興奮してしまった。 空港には5:15に到着。セキュリティを通り抜けた後、中のコーヒーショップでパン・オー・ショコラとコーヒーで朝食。7:35出発予定のストックホルム行きは少々離陸が遅れたものの、約3時間ちょっとの飛行の後ほぼ定刻通り到着。荷物を取って外に出ると、Koreyの従兄弟Mattiasが「Korey / Alex」と表示させたタブレットを手に持って待っていた。3人で笑っちゃったよ。彼とは2014年に会ったのが最後。ほとんど変わってなくて安心した。ハート型のレンズの眼鏡をかけているので、お前はエルトン・ジョンか!って言いそうになった。旅のプランを大幅変更しなきゃいけなかった原因のMattiasに対する不信感は消えてないけど、せっかく来たんだから楽しまなきゃいけないよな。彼の車に乗り込んで、ストックホルムに向かって車を発車させたのは12時になってからだった。 パン・オー・ショコラは大好き 忙しいストックホルムの街を通り抜けて、旧市街ガムラ・スタンにあるHotel Gamla Stanに到着。チェックインは15時なんだけど、部屋は用意できているみたいなのでよかった。Mattiasとはここで別れて、2日後にランチを一緒に食べる予定になってる。 ガムラ・スタンは旧市街で雰囲気がよく、僕も大好きな場所。でもホテルは一様に高いことが多いので今までは旧市街の外に泊っていたけど、今回はお手頃な値段のホテルが見つかったのでラッキーだった。ここのホテルは近年改装されたらしく、かなり綺麗。部屋もヨーロッパにしては広い方で、ちょっとビックリした。窓は路地に面しているので景色はあまり良くないけど、ホテルには寝に帰るだけなのでそれほど気にしない。フロントの人たちもすごく親切だったし、ここのホテルを選んでよかったな。 ヨーロッパにしては広い部屋で、結構快適 顔を洗ったりしてリフレッシュした後は、早速出かけることにする。13:40頃ホテルを出て、ガムラ・スタンを歩きまわろう。 ここには約9年半前に来たことがあるけど、やっぱりヨーロッパの旧市街は雰囲気がいい。以前は知らなかった情報もネットでたくさん手に入れたので、今回はそれを全部見てまわろうと思っていた。 ホテルと同じ大通りにある大きな建物の正面玄関上には、妻を寝取られた建物の所有者が、妻の恥部と自分の泣き顔の彫刻を取りつけたんだとか。雨が降った時、自分の顔を伝った雨水が、まるで涙のように恥部に降り注ぐように設計したらしい。ストックホルム観光の最初がこれかよって感じだけど(笑)、前に来た時に気づかなかった発見をするのは面白い。 『寝取られ男』の彫像 (Skeppsbron 44) 鉄の広場(Järntorget)にはクリスマスツリーが立っていたけど、とてもひっそりとしていた。以前来た時には、ここにはパティオ席があってたくさんの観光客で賑わっていたのに。まぁ、あれは夏だったしね。冬の寒い時期に外に座ろうとしたら、ヒーターを入れたりして色々大変だもんな。 鉄の広場は、冬はひっそり 明日行く予定のレストランAifurの入り口の上には、古ぼけた木でできたサインが。ここには400年前に路地があったらしく、今ではこの標識が残るのみとなっているらしい。たぶんオリジナルのサインじゃないとは思うけど、歴史を感じることができていいと思った。こういうのって、前知識がないと絶対見落としてるよね。 400年前の路地のサイン ガムラ・スタンのショッピングストリートは、観光客用の土産物屋が立ち並ぶ場所だけど、雰囲気自体は僕は大好き。それに今はショーウィンドウもクリスマス一色で、見ていてウキウキしてしまう。美味しそうなスイーツもたくさん見かけたけど、今日は早めのディナーの予約があるので、我慢我慢。 土産物屋だらけとはいえ、こういう雰囲気は大好きだ スイーツを食べたかったけど、我慢我慢! これも知らないと絶対に見落としてしまうけど、ガムラ・スタンにはルーンストーンが見られる場所がある。蛇をテーマとして、その周りをルーン文字が囲んでいるもので、「息子のためにこの石を設立する」と書いてあるらしい。一体この石にどんなドラマがあったんだろう? このルーンストーンには一体どんな物語が? (Kåkbrinken & Prästgatan) そこからすぐそば、ノーベル博物館のすぐ近くには、鉄の玉が壁に食い込んだ建物がある。伝説によると、これは16世紀にデンマークの王が放ったものとのこと。でも実際には、18世紀終わりに家具屋の店主が店を改築するときに、16世紀にスウェーデンを解放した戦いを敬う目的でこういうデザインにしたらしい。どこから嘘の伝説が出てくるのかわからないけど、とても面白いと思った。 砲弾を受けたかのような建物の角 (24A Skomakargatan) またここからすぐそばには、1890年に設置された男性用の公衆便所がある。一人用でとても小さいので、パッと見では何だかわからないだろう。今でもちゃんと使えるみたいなのでスゴイ。でもここで用を足す人はいるんだろうか? 130年以上前からある男性用公衆便所 ノーベル博物館の前のストックホルムで最も古い広場のストールトルゲット(Stortorget)広場には、クリスマスマーケットが出ていた。今まで見てきたヨーロッパの他のクリスマスマーケットに比べると規模は小さめだけど、古い建物に囲まれた広場だけあって、とても雰囲気がいい。ここでスウェーデン版グリューワインとも言えるグレッグ(Glögg)を飲んだんだけど、ドイツで飲みまくったグリューワインに比べると、スパイスもアルコールも弱い気がした。サッパリとしてるんだけど、僕はもっと強くて体が温まる感じの方が好きだなぁ。 ストックホルムで最も古い広場でクリスマスマーケット グレッグ(Glögg)は美味しいけど、個人的にいまいち 歩き回ってちょっと疲れてしまったので、バーに入って休憩することにした。一杯飲んでから外に出ると、もう暗くなってきてる! そっか、ストックホルムの今日の日没は14:48なので、15時を過ぎたら暗くなってくるはずだ。少しずつ暗くなって明かりが灯り始めたガムラ・スタンは、最高の雰囲気だ。このままホテルに戻ってしまうのももったいないので、またさっきのクリスマスマーケットまで行ってみることにした。やっぱりイルミネーションが灯ったクリスマスマーケットは綺麗! ここまで昼と夜とで印象が違うってのもスゴイよね。やっぱりクリスマスはイルミネーションがなきゃ! 明かりが灯ったクリスマスマーケットは一層輝く まだ15時半なのに、この暗さ 今日の夕食は17:45の予約なので、一度ホテルに戻ってちょっと横になって休むことにした。 ホテルの前から見える巨大なクリスマスツリー 17:20頃、ホテルの前からUberを頼んで、ミシュラン一つ星のレストランEkstedtに向かう。ここはコース料理(2,600 SEK)のみの店で、しかもガスや電気は一切使わずに、昔ながらの薪や石炭で調理するという店。すごく楽しみだったんだ。せっかく遠くまで来たんだから、ここでは奮発して飲み物のペアリング(1,600 SEK)も頼んでしまおう。 店に入ってすぐのラウンジに座らされて、メニューを渡してくれる。これからこのラウンジでドリンクと一緒に何品が食べた後、キッチンのツアーをしてくれて、その後ダイニングルームに通されるらしい。カクテルを飲みながら、素晴らしく可愛い一口サイズの料理を口に運ぶ。繊細な味つけで、僕の好みの方向性にピッタリかもしれない。これは期待できそうだ。 店を入ってすぐ、落ち着いた雰囲気のラウンジがある キッチンに通された後は、目の前で2品調理してくれた。特に面白かったのは、トナカイの脂を真っ赤に熱した円柱形の器具に入れて、そこから流れ出る火のついた脂を牡蠣にかけて調理してくれた時。すごい迫力なんだけど、完成品の牡蠣を食べてみると、身に火が通り過ぎることはなく半生で、ため息が出るほど美味しかった。このまま出されても美味しいと思っただろうけど、調理する瞬間を見たことによって、そのビジュアルと期待でさらに美味しく感じた。人を楽しませようという意気込みがスゴイなぁ。 キッチンツアーでは迫力の調理を見せてくれた ダイニングルームの席では、次から次へと運ばれてくる料理とワインペアリングを心から堪能した。時にはテーブルサイドで最後の仕上げをしてくれて、目も舌も楽しませてくれる。すべて美味しかったけど、印象に残っているのはスモークされたトナカイの肉と、220 SEKの追加料金を払って足すことができるチーズのコースかな。トナカイの肉はテーブルサイドで煙の入った容器を開けて、燻煙の香りを十分に楽しんだ後、その強さに負けないトナカイの肉の味を堪能した。軟らかいチーズのコースにはスライスされた黒トリュフがたくさん乗っていて、一緒に来た手作りのクラッカーですくって食べる。どっしりしたチーズの旨味とトリュフの香りが一体となって、個人的なツボのど真ん中! 最後はまたラウンジに通されて、そこでデザートワインとプチフールを食べた。いやはや、素晴らしい体験だった! でもさんざん褒めておいてから落とすのもなんだけど、全ての料理が不満なく美味しかったとはいえ、僕が「感動」した料理は少なかった気がする。これって個人的な好みに左右されるので、どんなものに感動するのか僕もわからないんだけどね。ちょっとだけどっちつかずの味というか、テーブルで踊りだしたくなるような域まで踏み出せていないというか。そういうところが一つ星と三ツ星の違いなのかもしれないな。まぁ三ツ星レストランでも、僕の味の方向性に合わないこともあるけど。そういう微妙な不満はあったとはいえ、パフォーマンスも含めて、とても充実したディナーだった。このレストランを選んでよかったと思う。 COLD SMOKED raw shrimp, unripe blackcurrant and crown dill CHARCOAL CREAM, dry aged raw beef and vendace roe EMBER BAKED scallop and roe FLAMBADOU wild oyster and beurre blanc EMBER BAKED chérie potato, sugar kelp and sturgeon caviar CHARCOAL FIRED celeriac, juniper and spruce shoot WOOD OVEN BAKED sourdough bread, butter and smoked whey HAY FLAMED pike perch, squid and mangaliza SEAWEED FIRED langoustine, parsley root and solaris JUNIPER SMOKED reindeer, hen-of-the-woods and spruce flowers BAKED Edhe guld, Markisinnan, black truffle and pickled pears (+220 SEK) TOASTED hay granita, flowering quince and apple WOOD OVEN FIRED cep mushroom soufflé, woodruff and blueberries BAKED blackcurrant leaf ice cream PRESERVED sea buckthorn and lemon verbena ROASTED pumpkin seed, saffron and raisin CARAMELIZED fennel and cloudberry praline 今日は朝も早かったことだし、結構疲れていたので、Uberでホテルに戻ったら結構すぐに寝てしまった。 #
by alexsea
| 2023-12-21 00:00
| 旅行記
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