From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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イタリア2009: シエナ / モンタルチーノ (Day 9)

 ホテルで朝食をとった後、シエナの観光に出かける。まず目指すは一番最初に開くドゥオーモ付属美術館。ここで買うチケット€10はドゥオーモや洗礼堂など5つの場所で有効なので、ハイシーズンなどドゥオモが混雑しているときには、他の空いている場所で買えばいいらしい。

 ドゥオーモ付属美術館はオープンと同時に入ったので、僕らが最初の客。シーンと静まり返った館内で見る彫刻の数々はなんとなく恐いものがあったけど。有名なドゥッチョによる『荘厳の聖母(マエスタ)』は存在感がもの凄くて、しばしの間じっくりと見入ってしまったほど。数々の美術品も結構よかったけど、この美術館の目玉は展望台らしい。狭い螺旋階段を上っていくと、柵が腰の辺りまでしかない展望台に到着。高所恐怖症の僕としてはすげー恐い~! でもここからの眺めは最高だった。カンポ広場は見えるし、すぐ隣のドゥオーモも外壁の修復工事をしてるのがよく見えた。気持ち良さ半分、恐さ半分の、なかなか面白い場所だった。

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『荘厳の聖母(マエスタ)』

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気持ちのいい景色!

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だけど恐いよう。柵は腰の辺りまでしかない

 お次はメインディッシュのドゥオーモ。イタリアン・ゴシック建築の代表作とも言えるもので、ピンクと白の外壁は、アッシジのサンタ・キアーラ聖堂を思い出させる。ここでは何が一番印象に残ってるかっていうと、床に描かれた宗教場面と図書室。床は保存のためらしくほとんどが板で覆われていたんだけど、ところどころに見える床板の周りには観光客が群がっていた。図書室はきらびやかなことこの上ない。色とりどりのフレスコ画に囲まれて、芸術は爆発だ状態。こんなとこじゃ、落ち着いて本も読めませんがな。

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シエナのドゥオーモ

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図書室の壁はきらびやかにキレイ

 この後は洗礼堂とクリプトを見学。洗礼堂では「洗礼を受けるキリスト」の絵があって、ちょっと混乱。キリストって神の子だから洗礼受けなくてもいいんじゃないの? っていうか、一番最初に洗礼する側になった人って誰なんだ?、みたいな。この辺はキリスト教の人ならすぐに答えられる疑問なんだろうけど、なんとなく僕としては「卵が先か、ニワトリが先か」的なパラドックスを感じてしまった。

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カンポ広場の噴水はハトたちの憩いの場所

 カンポ広場で噴水の水を飲むハトの群れに少々見入った後は、ホテルまで戻り、モンタルチーノ(Montalcino)まで約50分車を走らせる。朝から雲に覆われた空だったけど、途中から雨が降り出してしまって、モンタルチーノで車を降りる頃にはなんと暴風雨! 風が強いのは丘の上だから仕方ないけど、傘も差していられないような感じで大ショック。逃げ込むようにして、モンタルチーノの城壁の中にあるEnoteca la Fortezzaというワイナリーに入る。

 本当はここではワインのテイスティングだけしようと思ってたんだけど、ちゃんとした料理も出してるみたいじゃありませんか。なので、ワインのテイスティングと一緒に料理も注文してしまうことにした。アペタイザー盛り合わせと、イノシシ肉のパッパデーレ。それにブルネッロ・ディ・モンタルチーノのテイスティング。普通バージョンと高級バージョンがあって、それぞれ3種類のテイスティングができるらしい。それじゃどっちも頼んで、合計6種類のテイスティングにしちゃいましょう。

 モデルのようにキレイな黒人のお姉さんが6種類のワインを持ってきてくれた。「どれが高級バージョンのものかは言わないから、テイスティングして当ててみて」ってことだった。これは面白いぞー! 各グラスにつけられた紙に書かれているのは、(1) 2004 Tassi、(2) 2006 Fossacolle、(3) 2004 Sasso di Sole、(4) 2006 Cuparo、(5) 2004 Cerretalto (Casanova di Neri)、(6) 2002 Soldera Ris。

 (5)はすごくどっしりとしてるんだけど、味の層がいくつにも分かれる感じがして美味しいので、これは高級バージョンに違いない。(6)はすごくエレガントでストロベリーの香りが突出して素晴らしい。これも高級バージョンだと思う。あと一つはすごく迷った。(2)か(4)か…。(4)はまろやかな味わいでいい感じなんだけど、他の5種類とは全く違った若草のような香りがする。(2)は単調といえば単調なんだけど、どっしりとしていて僕の好みの味。結局(4)の若草の香りが相容れない感じがしたんで(2)を選んだ。

 高級バージョンの正解は(4)、(5)、(6)。なんだよ、単に横に並べただけじゃんか(笑)。でも3つのうち2つ当たったのは嬉しかった。(4)だけ他のとは性格が違うみたいだけどってお姉さんに聞くと、「よくわかったわね! ここのワイナリーでは有機栽培を推し進めているからなのよ」と教えてくれる。(5)は一瓶€160、(6)は€180もするワインだった(ちなみに(2)は€49、(4)は€99)。こんなのアメリカとか日本とかに行ったら随分高くなっちゃうだろうな。ワインの名前はあまり覚えられない僕なんだけど、こういうブラインド・テイスティングは大好き! 自分の味覚を試されてるみたいで、久しぶりにワクワクしてしまった。

 ワインだけじゃなくて料理も美味しかった。特にイノシシ肉のパッパデーレは、しこしこしたパスタに加えてイノシシ肉のミートソースが素晴らしい出来で、とても満足のいく味だった。外に出る前にお姉さんに「本当にありがとう、とても楽しめた!」って言うと、満面の笑顔でお礼を言ってくれた。こういう笑顔を見ると、エネルギーを貰える気がする。

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アペタイザー盛り合わせ

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イノシシ肉のパッパデーレ

 さて、外に出ると暴風雨はまだ止んでいない。これからモンタルチーノの町をちょっと歩こうと思ったんだけど、傘が飛ばされないように押さえてるだけで精一杯で、とても楽しめそうにない。この後時間があったら行こうと思っていたピエンツァ(Pienza)もたぶん雨だろう。仕方がないので、おとなしくホテルに戻ることにする。今までずっと晴天続きだったんだし、この雨の中でも素晴らしいワイン体験ができたんだから感謝しなくちゃ!

 ホテルに帰ってからは、ガイドブックを読んだり昼寝したりして、ずっとウダウダしてた。今夜は7時にAntica Osteria Da Divoというレストランを予約してある。シエナで高級料理が食べたかったらココ!とガイドブックに書いてあった場所。今まで普段着の料理がずっと続いたので、「高級」とされるレストランの食事も体験してみたいと思って選んだ。

 ドゥオーモの脇の小道まで雨の中を歩いていく。Antica Osteria Da Divoのインテリアは、エトルリア時代の遺跡をそのまま使ったらしい。洞窟のような場所なのにモダンな絵がかけてあったりして、結構面白い雰囲気。せっかくだから今日味わったブルネッロのテイスティングをもうちょっと続けましょうってことで、2003 Mastrojanniというワインを注文。少し軽めだったけど、なかなかだった気がする。

 最初はシェフからのプレゼント(アミューズ・グーシュの位置づけ)。チーズパフのようなものにクリームソースが添えてある。チーズの香りがして美味しかった。

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アミューズはなかなか

 アペタイザーは、ホタテにオレンジ味のパン粉のようなものがつけてある。少し重めな感じがしたけど、まあまあの味だったかな。オレンジソースがもっとスッキリした味だったらよかったんだけど。

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ホタテはちょっと重かった

 パスタには、シエナ風パスタにエビとコニャックのソース、ヒヨコマメのクリームにかりかりベーコンもついてる。美味しいことは美味しいんだけど、なんか考えすぎなんじゃない?って感が否めない。なんだか味のベクトルがあっちこっち向きすぎていて、ひどく重たく感じてしまう。何でもかんでも盛り込みすぎな気がしてならなかった。

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パスタはすごく重かった

 メインコースはペコリーノ・チーズとほうれん草を豚肉で巻いたものにトリュフのソース、それとポテトケーキがついてくる。これはとても美味しかったけど、やっぱり重い。特にあのパスタの後だとちょっと…。それぞれの選択を間違えたのかなぁ? でも他のメニューの他のパスタも結構手を加えてあるものばかりだったし。なんだか色々と盛り込みすぎて、濁った味になっちゃってる感がある。メインコース自体が結構重たいんだから、付け合せはもうちょっとスッキリしたものにすればいいのに。

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メインもかなり重かった(泣)

 デザートはクルミとチョコレートの入ったセミフレッド。これは「半分冷たい」という意味で、生クリームを泡立てて冷やして固めただけのもの。舌触りは滑らかで、まさに冷たくて硬いクリームを食べてるみたい。本当に「半分冷たい」といった食感そのもの。感動はしなかったけど、うーむなかなかって感じ。

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デザートのセミフレッドはなかなか

 最後にもう一つ。Rick Stevesのガイドブックを持ってるのを見たのか、ビスコッティとヴィン・サントを出してくれた。これは安心できる美味しさ。

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イタリアではどこでも食べられるみたいなデザート

 結果的に、今回の「高級」レストランは失敗だった。美味しかったことは確かなんだけど、味の組み立てが僕の好みじゃない。個人的にはもっとスッキリとした味の足し算の料理が好きなんだよなぁ。でも普通のイタリア料理とは一線を画していたので、普段着の料理に飽きた人にはいいのかもしれない。すごく繁盛してたみたいだし。

 外に出ると雨は止んでいた。明日は晴れますようにと願いながらベッドに入った。
by alexsea | 2009-11-02 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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