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by Alex プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。 ● 詳しいプロフィール ● 旅行記メニュー (個人的に連絡を取りたい方は、メールアドレスの入ったメッセージを非公開コメントとして残していただけると嬉しいです) カテゴリ
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ニュージーランド・オーストラリア コーラスツアー: 攻撃的なハエ
攻撃的なハエ … 2月24日(月)
朝7時に起きてみると、昨日のような快晴の空。こりゃ気持ちいい一日が送れそうだ。今日は午後3:30のリハーサルの時間まで自由。Melbourneの街をじっくり回ってみることができる。 ホテルで朝食をとってからまず足を運んだのは、昨日バスの中から見えたとても豪華な大聖堂St. Patrick's Cathedral。ホテルからそんなに遠くないところだから、歩いて10分くらいだったかな。中に入ってまず圧倒されたのが、大聖堂を包む金色の光。普通のステンドグラスをはめ込んだ窓もあるんだけど、ステンドグラスがないところには黄色いガラスが入れてあるみたいで、そこから差し込んだ陽の光が荘厳な聖堂を黄金に染めている。まだ朝も早いから人も少なくて、とても神聖な時を過ごすことができた。中をぐるっと一周した後は教会の椅子にちょっと座って、この旅行を安全で楽しく過ごせていることを神様に感謝してみる。こういう感謝の気持ち、どんなに落ち込んだ時でも忘れたくない。
大聖堂を出た後は、そのすぐ隣にあるFitzroy Gardensに入ってみる。爽やかな風が流れて、真夏の濃い緑色の木々がサワサワと音を立てている。ものすごく気持ち良かったんだけど、ここで一つ重大な問題が発生。ハエがしきりに顔というか頭というかにアタックしてくる。日本やアメリカのハエは顔に向かってくるようなことはないし、手で払えばすぐに逃げて行くもんだけど、ここのハエはとにかくしつこい! 顔や頭に向かってブンブン飛んで来るし、払っても払っても逃げて行かない。最初は僕が髪につけてるムースかジェルの匂いに惹かれて飛んで来るのかと思ってたんだけど、周りを見ると誰もが顔の前で手をブンブン払ってる。どうらや僕だけじゃなさそうだ。しかしこれは厄介な敵。これさえなければ天国のような時間が過ごせたのに…。後で聞いたんだけど、顔の前のハエを手で払う動作を、皮肉って“Aussie's Greeting”(オーストラリア人の挨拶)って言うんだって。これには大爆笑しちゃったね。
Fitzroy Gardensにはいくつか見所がある。まずはCaptain Cook's Cottage(キャプテン・クックの家)。これはオーストラリアやニュージーランドを発見するのに非常に貢献したクック船長の両親が住んでいた家を、イギリスから持ってきてここに立て直したもの。クック船長自身もここに住んでたことがあるらしい。本物のロケーションじゃなくてちょっとガッカリしたけど、僕が全然知らなかったクック船長という人のことを知ることができてよかった。とても狭い家だけど、昔の雰囲気そのままに保存されていてタイムトリップしたような気分になる。 そのすぐ横にあるのがConservatory(温室)。ここは季節によって違う花を育てているらしい。今回僕が見れたのはフューシャっていう花と、アジサイたち。フューシャは僕のシアトルの家にもあるんだけど、赤と白の可愛い花が釣鐘状に垂れ下がっているもの。この赤と白がアジサイの青と紫とよく合ってて、すごくキレイだった。
しばらくこの公園のベンチで座って足を休めようかと思ったんだけど、いかんせんまだハエの攻撃が激しいので、早々に退散することにする。公園を出た後は豪華でロンドンかどこかの駅を思わせるようなFlinders Street駅を横目に見ながら、Prince's Bridgeで川を渡ってサウスバンクと言われる川の南岸を歩いてみることにする。南岸から見えるダウンタウンの景色は最高! Southgateっていうとてもセンスのいいショッピングモールもあって、ここでショッピングやランチ、ディナーを楽しむことができる。僕はSmoothie(スムージー)っていうジュースの店で“Tropical Crush”なる、トロピカルジュースとバナナ、シャーベットを氷と一緒にミキサーにかけたヤツを買った。暑くて汗をかいてたんだけど、このジュースを飲んだら汗がスッと引いていくのが感じられた。美味しくてとてもナイス。これを飲みながら南岸を歩くのは本当に気持ちがいい。今日がいい天気で本当に良かった。
もうそろそろ11:30頃。12時に開くホテルの近くのイタリアンレストランをコンセルジュから薦められてたんで、そこでランチするためにショッピングで有名なCollins Streetを通ってホテルに向かうことにする。ここは結構ブランド物とかで有名な通りらしいんだけど、僕はデザインと値段だけに興味があるので、結局ここには僕の目を引くものは何もなかったな。ホテルに到着して、一度部屋に戻って顔を洗った後(もうこの頃になるとかなり気温も上がって汗だくだった)、ロビーに下りて誰か一緒にランチに行く人がいないか探したんだけど、残念ながら誰もいなかった。本当はレストランに一人で行くのは好きじゃないんだけど、コンセルジュからの情報によるとかなりいいレストランらしいので、仕方なく一人で行くことにする。レストランはホテルのブロックの角を曲がってすぐのところにあるGrossi Florentinoという場所。ここは予想通り、素晴らしいランチだった。一人でランチはちょっとアレかなとも思ったけど、ワイン2杯と美味しい料理のお陰でかなりいい気分になって、とても気持ちのいい時間を過ごせた。ホテルに戻ってからは旅行記を書こうと思ったんだけど、ベッドに横になった途端に寝てしまった。コンサートのためのエネルギーを蓄えることができたから、あれでよかったのかも。 リハーサルは午後3 :30にMelbourne Town Hallで始まった。Aucklandでのコンサートの弱かった点をチェックし直して、それとブロッキングをやっただけ。5時にリハーサルは終わって、それからそこで出してくれたディナーを食べる。インド風カレーっぽいヤツだったんだけど、あまり美味しくなかったなぁ。ちょっと外に出て歩こうかとも思ったけど、あまりの暑さにメゲてしまう。外に出ただけで、ムアッとした夏の暑さが全身を包んでくるんだもん。元々暑さに強い方じゃないからこれにはまいった。コンサートが始まる前に溶けてしまいたくなかったので、すぐにTown Hallに戻って休むことにした。コンサート自体は8時に始まり、さしたるミスもなく11時過ぎに終わった。ちょっと長すぎるかな。相変わらずAnnのユーモアは冴えてて、Melbourneの観客を沸きに沸かせてた。MelbourneのコーラスはAucklandよりも大規模で、曲数も6曲と大幅増加。いいクオリティ出してた。指揮者はまだ20代半ばの青年で、ウチの指揮者に比べるとそんなに技術はないんだけど、これからどんどん伸びていくぞっていうポテンシャルを感じさせた。ただね、Aucklandのホールに比べると、ここのTown Hallは音響がなんとなく変な感じ。いい音のように聞こえるんだけど、変なところで反響してるのかどうかわからないんだけど、僕たちの歌のメッセージが観客にダイレクトに届いてないような、そんな印象を受けた。本当は感動する曲なのに、あまり反応がなかったりとか。気のせいかと思ったんだけど、後で観に来てた人たちに聞いてみると、どうもやっぱり音響が良くなかったらしい。あんなに歴史を感じさせてキレイな建物なのに、残念だなぁ。
コンサートの後は一旦ホテルに戻りタキシードを置いて、Melbourneコーラスがアレンジしてくれた打ち上げパーティーに行くことになる。パーティー会場はホテルから歩いて15分ほどのLa La Landというバー。La La Landってのは、英語で「あいつちょっと頭がどっかイッちゃってるよ」っていうような時の、そのイッちゃってる場所のこと。最初に聞いたときは、みんな笑ってたね。ここは普通のバーで、ダンスフロアのないところ。とてもファンキーな内装だった。小さなソファみたいなヤツがたくさん置いてあって、かなりいい雰囲気。バーにその時にいた人たちは、いきなり100人くらいもの団体がわらわらと入ってきてビックリしてたみたい。バーテンダーも2~3人しかいないらしく、飲み物を買うのにかなり並ばなきゃいけなかったのがちょっと難点だったかな。でもとても楽しい時間を過ごせた。昨日のSt. Kildaのパーティーで話せたMelbourneコーラスのリーダーともまた話ができたし。彼女のお母さんも来てて、僕の隣に座って自己紹介してきた。やっぱり雰囲気とか人当たりの良さとか似てるなぁ(笑)。こんなバーにお母さんも来れちゃうなんて、とてもいい感じ。パーティー好きのAnn Hampton Callawayも来てて、かなり飲んでたみたい。僕は1時くらいにはホテルに帰ったんだけど、朝の4時くらいまでそこで飲んでた人もいたみたい。Annもその一人。スゴ過ぎです。ホテルには一人で帰ったんだけど、夜になって涼しい風が吹いてて気持ち良かったな。 ホテルですぐに寝たのはいいんだけど、朝の4時に「ピッ………ピッ………」という部屋中に響き渡る音で目が覚めた。この音はシアトルの自宅でも聞いたことがあったからすぐにわかった。部屋の中の火災報知器の電池切れの音。最初は混乱してたんだけど、ベッドの横の時計を見てみると時間が表示されてない! 部屋の明かりを点けようとしたんだけどダメだし。どうやら停電らしい。停電で、しかも停電の時のための電池が切れかかってるので、火災報知器が20秒おきくらいに音を出しているらしい。ホテルで停電なんて初めてだからビックリした。でも外を見ても停電らしき気配はないんだよね。このフロアだけなのかなと思って、廊下に出てエレベーターまで歩いてみる。非常用の電灯だけが点いていて、薄暗くて気味が悪い。なんだか夢の中かホラー映画の世界のような気になって、結構怖かった。歩きながら「何でこんなところで歩いてるんだろう?」って自分で考えちゃってる感じ。エレベーターのボタンを押してみると、案の定反応しない。やっぱりホテルのビル全体が停電のようだ。部屋に戻って寝ようとしたんだけど、相変わらずの火災報知器の音と、初めてのホテルでの停電でいろいろ考え始めてしまったので眠れなくなってしまった。もしかして電気を制御する部屋で火災が起きて、それで停電になってるんじゃないだろうか? だとすると映画みたいに、煙で気づく頃にはもう階段にも火がまわって逃げ出せなくなってるんじゃないだろうか?(僕の部屋は20階にあった)とか色々考え始めてしまう。一人っきりで物音もしないホテルの中だから、余計に孤独に感じてしまう。そうこうしているうちに、部屋にあるミニバーの冷蔵庫がカチッという音をたてた。あれ? あれは冷蔵庫のスイッチのリレーの音かなと思って、横にある時計を見てみると案の定12 :00が点滅している。廊下からの光もドアの下から漏れてて、停電が終わったことを告げていた。腕時計を見ると午前4 :15。たった15分の停電だったけど、終わったときにはホッとしたね~。電気が戻ったことを知ったらすぐにまた寝ちゃった。しっかし、いつも僕はホテルに付いてる時計のアラームに頼っててモーニングコールを頼むことをしないから、朝早く起きて飛行機に乗らなきゃいけないとかいう時だったらパニックになってるよな。ホテルにそういう客がいなかったことを祈ろう。これからはモーニングコールも頼むようにしようかなぁ。 後から友達のBobに聞いた話なんだけど、このホテルは彼にとっては散々だったらしい。夜中にトイレに起きてベッドに帰ってみると、シーツに血がついてる。体中どこを探しても怪我はしていない。ちょうどそのときBobのルームメートのDianeが起きたのでそのことを言ってみたら、彼女のシーツにも血がついてたんだって。二人で怖くなってベッドのシーツを剥がしてみると、そこには小さな赤っぽいカブト虫みたいなヤツが何匹もいたらしい。一匹を殺してみると赤い血が飛び散ったので、こいつがこの血の原因だったみたい。気持ち悪いので二人ともシャワーを浴びた後、フロントデスクに行って部屋を代えてもらったんだそうな。フロントデスクの人は最初は信じなかったらしいけどね。んで代えてもらった部屋はエアコンが故障していて、汗だくの日を送ったんだって。酷い話だよなぁ。Jerryもこのホテルではおかしな現象を経験したらしい。彼の部屋の電気やテレビがひとりでに点いたり消えたりしたそうな。もしかしたら呪われたホテルなのかも……。
by alexsea
| 2003-02-24 00:00
| 旅行記
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