From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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運命を感じた東欧への旅: チャクラでエネルギー充電?!

チャクラでエネルギー充電?! … 8月21日(月)

 朝起きてテレビでニュースを見ていると、昨日離れたばかりのブダペストがすごいことになっているらしい。昨日の日曜日は聖イシュトヴァーンの日ということで、ブダペストにとっては建国記念日のようなもの。河でレースが行われたり花火が上がったりして、街中はお祭り気分一杯になると聞いていた。ところが花火が終わる頃からものすごい嵐が始まって、木は倒れて車を押し潰すわ、河に浮かんでいた船同士がぶつかって人が何人も河に投げ出されるわで、死者が何人も出たりする大惨事になってしまったらしい。僕らとしては、せっかくのお祭りの日に街を離れなきゃいけないなんてアンラッキーだなって最初は思ってたんだけど、この話を聞いて、いかに僕たちがラッキーだったかを思い知らされてしまった。いやはや、本当に怖いもんだ。

 さて、今日は市内ツアーの日。朝食を食べた後、ロビーに集まってバスに乗り込む。まずヴァヴェル城までバスで行って、そこからはずっと歩きのツアーらしい。クラクフは小さな街だから、見所は歩きで十分まわれるらしい。今回のガイドはDariusz(ダリウス)。にこやかでエネルギッシュな彼の英語はとても聞きやすい。アメリカで暮らしたこともあるそうな。

 ヴァヴェル城(Zamek Królewski na Wawelu)は、クラクフの街の景観の中でも最も目を引く大きな建物。着工されたのは14世紀のことらしい。城への坂道を上ったあと、川べりを見てみると竜の洞窟の目印になっている竜の像が見えた。時々火を吹くらしいのでしばらくみんなで見てたんだけど、結局吹かなかったので、城の方へと向かうことにする。

 ヴァヴェル城の大聖堂(Katedra Wawelska)の前あたりが城と大聖堂を眺める絶好の写真ポイントになっているらしく、多くの観光客が写真を撮ろうとひしめきあっていた。確かに芝生と花で飾られた庭はとてもキレイ。青空と花と大聖堂の建物が、とてもよくマッチしてる。僕たちもここでひとしきりピクチャータイムを過ごした後、いよいよ大聖堂の中へ。

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青空に映える大聖堂

 大聖堂の中はとにかくすごい人ごみだった。Dariuszは歴史とか色々なことを話してくれるんだけど、いかんせん歴史には興味がないので、僕はとにかくキレイなものを写真に撮りまくってた。大聖堂の下にカタコンベがあって、そこに歴代の王の遺体が安置されているらしいんだけど、ここの大聖堂の中にも柩だけが飾ってあったりして、やっぱりヨーロッパの「棺桶見せびらかし好き」を思ってちょっと笑ってしまったり。でも柩とはいっても、もう芸術品のレベル。芸術の粋を尽くしたといっても過言ではないみたい。そりゃ王様とかが入るんだもんね。

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大聖堂の中は人でいっぱい

 カタコンベの中もちょっとだけ説明を聞きながら通り抜けた後、大聖堂の外に出てコーヒーブレイク(僕はアイスクリームを食べたけど)。大聖堂やカタコンベはじっくり見ようとするといくら時間があっても足りないので、Dariuszは本当に重要なポイントだけを押さえて説明してくれたみたいだ。

 ちょっとしたブレイクの後は、旧王宮の中庭へ。広々とした中庭は、旧王宮の建築様式を見るのにピッタリの場所。ここでグループの誰かが言いだした。「ここにチャクラ・ポイントがあるって本当?」 チャクラ・ポイント?? それを聞いたDariuszは苦笑しながら、ここにあるという「人もいる」ということを教えてくれる。なんでもヒンズー教によると、人間の体には7つの“チャクラ・ポイント”があって、地球上にもそれに対応する7つの場所があるらしい。その一つがこのヴァヴェル城の中庭。“チャクラ・ストーン”なるものが埋まっているという説もあるらしい。Dariuszが笑いながら案内してくれたのが、この中庭の一角。その角の壁に背中をつけて立って目を閉じ、瞑想しているような人が三人ほどいるではないですか。僕たちもその一角に近づいて、そこから噴き出しているらしいエネルギーを感じようと努力してみる。……あー、説明を聞く前にここに来たかったなぁ。その角の近くに行ったときに、右手から腕のあたりが痺れるような感覚を受けたんだけど、それが本物のエネルギーなのか、それとも説明を聞いて勝手に頭が作り出した幻想なのか、残念ながらわからなかった。でももし本物のエネルギーを感じることができたんなら面白いな。

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旧王宮の中庭の一角にはチャクラ・ポイントが?!

 シアトルに帰ってから調べてみたら、日本ではこのことはほとんど知られていないらしいけど、英語での検索はたくさんヒット。なんでもヴァヴェル城の人たちはこの噂を否定していて、城の公式ガイドもこのチャクラ・ポイントのことを話すことを禁止されているらしい。それでもかなりたくさんの人が、チャクラのエネルギーを感じようとこのヴァヴェル城を訪れるみたいだ。Dariuszはちゃんと教えてくれてよかった。もしかして本当にエネルギーが噴き出しているんなら、ちょっとだけミステリーパワーを充電できたかもしれないし。こういうのが大好きな僕にとっては、思いもよらないナイストピックだった。

 さて、ヴァヴェル城近辺の観光を終えた僕たちは、Dariuszに連れられて城の横の坂道を下り、旧市街を中央市場広場に向かって歩き出す。昨日行ったレストランのPod Aniołamiも横目に見ながら通り過ぎた。所々の建物の入り口の上に、ライオンやザリガニなんかの彫り物が掲げてあるところがあるんだけど、これは昔、住所の代わりに使っていたものなんだって。だから何丁目何番地とかいうんじゃなくて、「ザリガニの家」とか「ライオンの家」とかの名称で呼ばれてたんだろう。

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クラクフの綺麗な町並み

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「ライオンの家」

 次に僕たちが訪れたのは、フランシスコ修道院。ここは今でもちゃんと修道院として使われているらしい。聖堂に続く廊下はひっそりとしていて、修道院独特の雰囲気をびしばし感じてしまった。ここの聖堂で面白かったのがステンドグラス。かなり昔に作られたものなんだけど、他の教会なんかにあるステンドグラスとは全く違う、とてもモダンなデザイン。そのせいで、当時この製作者はかなりブーイングを浴びてしまったらしい。時代を先取りしてたんだねぇ。『指輪物語』のガンダルフを想像させるこのステンドグラス、個人的にとても気に入ってしまった。

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ガンダルフ?!

 この修道院を出てすぐのところには、大司教宮殿がある。窓には前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世の写真が飾られている。彼はこのクラクフ出身だったらしい。里帰りしたときには、写真の飾られてある窓から人々に手を振って挨拶したらしい。この宮殿の中庭には彼の銅像がある。宗教と政治の世界が大嫌いな僕にとっては、ローマ法王という地位はあまり好きじゃない感じなんだけど、いかにクラクフの人たちがヨハネ・パウロ2世を誇りに思っていたか、そんなことが感じられた一瞬だった。

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大司教宮殿の中庭

 さてその後はヤギェウォ大学へ。ここはDariuszが出た大学らしい。庭にはコペルニクスの像が飾られている。そっかー、コペルニクスってここの出身だったのか。大学の建物の中には仕掛け時計があって、動いたりするらしい。残念ながら僕たちは見れなかったけど。建物の中庭の一角に、ちょろちょろと水が流れ出てる泉がある。この水を指につけて額に一の字を書くと、頭が良くなるという言い伝えがあるらしい。僕たちもワイワイとやってきました。

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コペルニクスの像

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賢くなる泉とGabby, Ann, Mike

 群集は中央市場広場を通り抜け、ここで一番目立つ建物、聖マリア教会へと足を運ぶ。ものすごい人だかりなんだけど、ここの教会の祭壇でちょっとしたイベントがあるらしい。「遅れないようについてきて」と言うDariuszにくっつくようにして人ごみをかきわけ、祭壇の目の前に辿り着く。ちょうどそこだけ、まるで僕たちを待っていたかのように誰もいなかったんだよね。みんなたぶんそこには立ったらいけないんじゃないかと思ってたんじゃないかな。僕たちがいきなりそのスペースに現れたものだから、なんだこいつら?っていうような視線が痛かったけど(笑)。でも僕らはガイドの言うとおりにしてるんだから大丈夫! たぶんこのイベントは11:45から始まったんじゃないかな? 修道女が一人祭壇に現れて、ちょっとしたアナウンスをした後、音楽が流れ始めて(録音だけど)、その修道女が祭壇にある大きな扉を開いていく……。扉を開く前も結構キレイな絵が描かれた美術品だったんだけど、扉の中にはもっとキレイな世界が広がっていた。絵と金色の像を組み合わせた3D物語の世界。Dariuszが言うには、これは昔「貧乏人の聖書」とも呼ばれていて、字の読めない貧しい人でも、この美術品の中を見ることで聖書のストーリーがわかるということらしい。素晴らしい! ガイドブックにはこんなこと書いてなかったよな。ビデオや写真はお金を払ってシールを買わなきゃいけないんだけど、買っておいてよかった。ビデオにバッチリ撮ることができたもん。

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開く前と

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開いた後
豪華絢爛~!

 このイベントを見た後は、この教会の外に。この教会の塔の一つから、毎正時にトランペットが鳴らされるらしい。トランペットのプレイヤーは、塔の窓から四方向に一回ずつ、昔々からのメロディーを吹き鳴らす。かなりの人々が集まってトランペットを待ってたけど、これって一日24回もあるんだから、無理して待つ必要もないかも。市の職員(消防署員らしい)が持つトランペットだけが窓から出て、30秒くらいのメロディーを奏で始めた。鎮魂歌のようなこのメロディー、終わりは唐突に訪れる。まだ何か続きそうなものなのに、いきなり途切れてしまう。これは何故だか誰もわからないらしい。ただ昔から、唐突に途切れるメロディーを伝統的に繰り返してきたとのこと。

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この窓からトランペットが吹かれる

 さて、Dariuszによる市内ツアーはこれでおしまい。彼はこれからランチに行くけど、もし一緒に来たい人がいたらどうぞとのことだった。でも全員行くとは彼も思っていなかったらしい(笑)。昼食はDariuszもよく利用するレストラン、U Babci Maliny。入ってすぐ地下に潜って(なんでどこの店も地下に潜るところが多いんだろう?)、カウンターで注文する。僕はもちろんビールと、Dariusオススメのマッシュルームスープ。アメリカの海際の町でよくあるクラムチャウダーのように、サワドーブレッドの器に入って登場。これが激ウマ! とても軽いホワイトシチューのような感じで、マッシュルームの旨味が出てて本当に美味しい。今晩はWierzynekで食事の予定なので、このくらいの軽いランチがいいかもしれない。

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マッシュルームスープ

 ……と思いきや、僕の注文をしてくれた友達が間違えて、なんと取り消したハズのチキンも来てしまった。最初はこのチキンを頼むつもりで途中でスープに変更したんだけど、彼はどっちも注文したいのだと勘違いしたらしい。うー、軽いランチのつもりだったのにー。もうお金も払っちゃったし、全部残すのももったいないので、せめて口をつけてみることにする。白ゴマで覆われたチキンの胸肉に、蜂蜜がかかっているらしい。白ゴマの香ばしさに蜂蜜の甘さがよく合う。美味しいことは美味しいんだけど、あまり甘い料理が好きじゃない僕には向かなかったかな。なんだかんだで結局半分は食べちゃったと思う。うー、夜までにお腹が空けばいいんだけど。

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白ゴマのチキン

 さてさてお腹が一杯になった後は、どうしましょうか。2時半に中央市場広場で待ち合わせて、バスに乗り込んでヴィエリチカ岩塩採掘場に向かうことになっている。それまで時間があるので、中央市場広場あたりをぶらついてみることにした。この広場には舞台のようなものが設置されていて、この上では民族衣装を着た子供たちが歌い踊っていた。この舞台、いつもここにあるものなのか、それとも特設のものなのかわからなかったけど、とにかく子供たちが可愛くて、しばし見入ってしまっていた。この広場の中心にあるのが織物会館。ここで昔織物とかを売ったりしてたらしいんだけど、今は土産物屋が立ち並ぶ場所になっている。知らなかったんだけど、クラクフは琥珀で有名らしい。ここで女性陣は琥珀のアクセサリーなんかを買ってたみたい。

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中央市場広場はゆったりしていて本当に楽しい

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人形使いがエルビスをやってたりとか

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織物会館の中は土産物屋でいっぱい

 そうこうしているうちに、ランチで飲んだビールが体を抜けたがっているみたいだ。織物会館の入り口にトイレがあるみたいだから行ってみよう……と、工事かなんかで閉まってるんですけど。近くのパブリック・トイレの情報も書いてあったから、そっちの方に歩いて行ってみることに。郵便局の前にあるって書いてあるんだけど、その郵便局すら見つからないんですけど(泣)。待ち合わせの時間は迫ってるから、これからバーかカフェに入って何かを頼んでトイレに行かせてもらうってわけにもいかないし……。結局漏れそうになりながら集合時間まで待って(それでさー、こういう時に限って遅れてくるヤツとかいるんだよなー)、みんなでバスまで歩いていく。Dariuszに、トイレに行きたいからホテルで人をピックアップするときに行かなきゃダメかもと伝えると、なんだそれだったらここのバーで貸してもらいなよとのこと。ここらへんは有料のトイレが多いんだけど、そこは大丈夫で、しかも何も買わなくてもOKだよとのこと。それじゃっ!!と、飛び込んで用を足させてもらうことに。みんなはゆっくり歩いて行ってるからとにかく急がなきゃ。というわけでやっと普通の精神・身体状態に戻ることができました。いやはや、あんなに我慢したのって久しぶりだぞ。

 みんなでバスに乗り込んで、ホテルに帰ってる人もピックアップしてから、ヴィエリチカ岩塩採掘場(Wieliczka)にバスは出発。ホテルでまたぐずぐずしてた人もいたので、予定より少し遅くなっちゃったんだけど、Dariuszがバスの中から携帯で電話をして、僕らの予約分を取っておいてくれるように頼んだらしいので、これで一安心。予約がないとかなり待たされたりするらしい。

 ヴィエリチカは、クラクフから約1時間弱のところにある。入り口はなんということもない建物なんだけど、中は人でごった返してた。ここで僕らのガイドに会い、地下に続く長い長い、長~い階段を下りていくことになる。このガイドはポーランド人で、「アー」とか「エー」とかを頻繁に言うのでちょっと耳障りなんだけど(笑)、アメリカに来たことがないのに英語であれだけの説明ができるってのは、やっぱりスゴイことだと思う。僕って日本にいるときにこれだけ英語が喋れたかなって、ちょっと考えてしまった。

 岩塩の採掘場ってことだったんだけど、中に入ってみると塩で作った彫刻ばかりがあって、なんとなく美術館のような体裁。それでもところどころには岩塩を昔どうやって採掘したかを再現する人形とかがあって、なかなか面白かった。でも実際の採掘現場を期待して行くと裏切られるかもしれない。面白いのが写真。ここで写真を撮ると(ここでもカメラやビデオは追加料金を払ってステッカーをもらわなきゃいけない)、画面いっぱいにオーブが写ってしまう。“オーブ”って、よくアメリカの心霊番組で出てくる言葉なんだけど、要するに写真に丸い光の玉が写りこんでいる状態。瞬間、「げっ、心霊写真撮っちゃった?!」とか思ったんだけど、これって実は空気中に浮遊してる塩らしい。ガイドが言うには、この空気中の塩を吸い込むと体にいいということが昔から言われているらしい。科学的に証明はされていないみたいだけど、昔は岩塩採掘場の中にサナトリウムがあったりしたらしい。

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全てが塩で彫られている

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丸いオーブは空気中の塩

 前のグループが部屋に入っていると、後続のグループはその部屋の前で待たなきゃいけない。部屋の前にはトンネルのような場所があるんだけど、そのトンネルの天井から壁からビッチリと塩の結晶が張り付いている。これは人がそのトンネルの中で待つことによって、体温と湿度によって空気中の塩がトンネルの壁で結晶したものらしい。面白いなぁ。

 ここの中で一番感動したのが、礼拝堂の部屋。すごく大きな部屋に、塩の結晶で作ったシャンデリアが3つかかっていて、その奥にやはり塩で作られた礼拝堂がある。周りには塩でできた『最後の晩餐』のレリーフとか、美術品がいっぱい。それに照明を本当に上手く使ってあるんだよね。光に照らされた塩の結晶がとてもキレイ。それにしてもよく作ったよなー、こんなの。ただの採掘場に終わらないこの根性、素晴らしいです。ツアーの後は、すごく小さい牢獄のようなエレベーターにぎゅうぎゅう詰めに押し込まれて、一気に地上へ。なかなか面白い体験だったと思う。

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礼拝堂の部屋は大きい!

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壁に彫られた『最後の晩餐』

 ホテルに帰って一服した後は、ツアーに組み込まれているディナーの時間。クラクフで一番有名なレストランの一つ、Wierzynek(ヴィエージュネック)で。1364年にオープンした場所で、最初はここの家の主人が要人を招いて開いた、20日にも及ぶ大晩餐会だったらしい。昔の服装をした案内係の女性に、剣やら盾やらが壁に飾られているダイニングルームに案内される。

 最初に出てきたのは、崩してしまうのがもったいないくらいキレイに飾られたサラダ。ドレッシングも野菜もいたって普通のものなんだけど。フェタは山羊のチーズで、爽やかな酸味がある。このサラダにはピッタリなんだけど、山羊のチーズは個人的にあまり好みじゃないので、半分以上残してしまった。胃の時差ボケが大活躍中らしく、喉は渇くんだけどあまり食べられない。悔しい~。

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Vegetarian salad with Feta cheese

 次のコースはポテトのピエロギ。上に炒めた玉ねぎが乗っている。クラクフに来てから、ホテルでも街角でも玉ねぎを炒める匂いがあちこちでするんだよね。どうやらポーランド料理の隠れた主役らしい。このピエロギ、皮はプリプリ、中はネットリとしたポテトが詰まっていて、本当に美味しい! メニューにはスパイシーポテトって書いてあったんだけど、全然スパイシーな気がしなかった。ポーランドの家庭料理を食べている感じで、とてもよかったけど。

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Dumplings with spicy potato filling served with browned onion

 メインディッシュは鹿肉。ポーランドでは牧畜が盛んらしく、肉料理がとてもポピュラーみたい。皿にかけられて運ばれてきた銀色のカバーが全員一緒に取り払われると、焼いた肉のいい香りが一斉に立ち上る。鹿肉はとてもジューシーで、口に入れた瞬間はすごく美味しいんだけど、噛んでいるうちにレバーのような味に変わってくる。みんなはこれが“gamey”(獣的な味のこと)だっていうんだけど、僕が前に食べた鹿肉はこんな感じじゃなかったんだけどなぁ。僕の考えてた“gamey”は、独特の獣的な香りが口の中にちょっとだけ感じられて、レバーみたいな味は全然しなかった。んー、この味は好きじゃない。他の人も同じような意見らしく、残している人が多かった。逆にすごく美味しかったのが、一緒についてきたピエロギ。中に何が入ってるのかわからなかったけど、マッシュルームか何かなのかな、独特の緑の風味が口に広がって、とても美味しかった。一緒についてきた野菜も白胡椒の香りがして美味しかったし。ちなみに一緒に注がれたワインはMoreau Merlot V.d.P. d’Oc J.Moreau & Fils 2004。カベルネに近いような味だった。

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Saddle of deer served with dumplings and juniper sauce

 デザートはチョコレートケーキ。スフレのような感じで、ねっとりとした中身は甘すぎくなく、とても美味しい。でもこんなに食べられない! 一緒についてきたミント・アイスクリームは本物のミントの葉が入っているみたいで、絶品の味。豪華なディナーを締めくくるにはピッタリだった。

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Chocolate cake with hot filling served with strawberry sauce and mint ice cream

 ディナーで満足した後は、来る途中で見かけたWodka(ウォッカの意味)というバーに行こうかと思ったんだけど、なんか行ってみると普通のカフェっぽいところ。本格的に飲みたかった気分だったので、ここはちょっとパス。ということで、昼間トイレを借りたアイリッシュ・バーに入ることに。最初は6人(Mike、Bob、Korey、Gary、Rafael、僕)だったんだけど、途中でホテルに歩いて帰っていく途中のAdamとSteveが合流。その後、またまたホテルに戻る途中のGabbyとAnnも合流。全部で10人の大所帯になってしまった。ポーランドに来たからには、僕の大好きなズブロッカ(ここではŻubrówkaと書いて「ジュブルフカ」と発音)を飲まなきゃ!ということで、僕はそれを注文。Garyの友人で、ワルシャワから合流したポーランド人のRafaelは「えー、なんでそんなもの飲むの?」って感じだった。いいじゃん、好きなんだから! 結局僕はショットで4杯くらいやったんじゃないかな。ここでRafaelが教えてくれた飲み方が、ズブロッカのアップルジュース割り。いつもストレートかソーダ割りだったんだけど、このアップルジュース割りを試してみると、これが美味しい! ズブロッカの癖のある味と香りが、アップルジュースと本当に良く合ってる感じ。この飲み方、ポーランドではすごくポピュラーらしい。なるほどね、わかる気がする。他の人もズブロッカを試してみてたけど、誰の口にも合わなかったらしい。特にAnnが試したときの、あの「ぐええっ」って顔が忘れられない。

 結局ここでかなりの時間飲んでたんじゃないかな。ウェイトレスは英語が話せるのにも関わらず、Rafaelがポーランド語で、しかも間違った注文をするもんだから、かなりウェイトレスは混乱してた。持ってきたものも間違いが多かったし。それでも笑顔でみんなに接してくれたウェイトレスに感謝! 最後はかなり多目のチップを残して、みんなでホテルに歩いて戻った。あー、楽しかった!!
by alexsea | 2006-08-21 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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