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by Alex プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。 ● 詳しいプロフィール ● 旅行記メニュー (個人的に連絡を取りたい方は、メールアドレスの入ったメッセージを非公開コメントとして残していただけると嬉しいです) カテゴリ
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運命を感じた東欧への旅: モーツァルトの足跡
モーツァルトの足跡 … 8月24日(木)
ホテルで美味しい朝食を食べた後は、ロビーでŠárka(シャールカ)というガイドのおばさんに挨拶。みんなでバスに乗り込んで、まずはプラハ城(Pražský hrad)の方から観光が始まる。 プラハ城はヴルタヴァ川の西岸の小高い丘にそびえ立っている。近くから見るとこれが面白くて、様々な建築様式が混ざったような姿をしている。城の周りにある建物も、モダンなものもあればゴシック様式っぽいものもあって、はっきりいってちょっとまとまりがない感じ。でも城の中でも一際目立つ聖ヴィート大聖堂の尖塔は、やっぱり確実な威厳を持って迫ってくる感じだった。城の門の前にあるフラッチャニ広場は人で溢れていたけど、ミュージシャンたちの生演奏もあって、ここから見える東岸の景色もキレイで、なかなか気持ちいい場所。なんでこんなに混雑してるのかなって思ったら、毎正時にある衛兵交代をみんな待ってるんだね。Šárkaに連れられて門を入ったすぐ内側で衛兵交代を待っていると……来ました来ました。靴の音をリズミカルに地面に響かせながら3人の衛兵が中から出てきた。柵も何もないからすごく近くまで寄って見れちゃう。これって妨害とかするヤツとかいなんだろうか(笑)。空色のユニフォームに身を包んだ衛兵は、ユニフォームと仕草のせいなのか、みんなとてもカッコいい。でも一時間も直立不動で立ってるなんて大変だよなぁ。いたずらをする観光客なんかもいるんじゃないかな。今回は見れなかったけど、正午のセレモニーは音楽を伴った大々的なものらしい。 ![]() ![]() 門を通り抜けた後は、聖ヴィート大聖堂(Katedrála sv. Víta)へ。ここもすごい人だかり! いつものように、カメラ・ビデオ用のステッカーを入り口で買ってから中に入る。……大聖堂の外もすごい迫力だけど、こりゃ中も凄まじいや。数あるステンドグラスの中で「これはスゴイ!」と思ったのが、ムハによる『聖キリルと聖メトディウス』。後でガイドブックにも書いてあったのを発見したんだけど、これは他のステンドグラスと一線を画してる感じ。とにかくグラデーションがもの凄い。真ん中は明るい色で、外側に行くほど暗い色になっていく。こんな感じに作られたステンドグラスを見るのって、僕は初めてじゃないかな。絵柄自体もとてもドラマチックな感じで、ストーリーを読み取れるような気がした。ここの大聖堂の中には、クリスマスキャロルで有名な(って僕はアメリカでコーラスに入ってから初めて知った曲なんだけど)、聖ヴァーツラフとしても知られるウェンセスラス王の墓があったりした。クリスマスになると歌う曲の中の人がここに眠ってるなんて、やっぱりちょっと不思議な気がする。 ![]() ![]() これは見入ってしまった 大聖堂を出た後は、敷地内にあるカフェでコーヒーブレイク(僕はもちろんアイスクリーム)。その後は黄金小路(Zlatá ulička)と呼ばれる場所に行くことに。狭い通りに小さな家が所狭しと並んでいる所なんだけど、ここは城内で仕える召使いなんかが住んでいた場所で、錬金術師も住むようになって、この名前がついたということらしい。この黄金小路に入るにはまた別料金が必要なんだけど、実はこの家々は今は全て土産物屋になってるんだよね。土産物屋に行くためにお金を払ってチケットを買うなんて、なんかヘンな気がした(笑)。でも歴史的な場所だから仕方がないか。僕はあまり知らないんだけど、『変身』で知られる作家カフカもここで仕事をしたことがあるらしい。この家々の一つに、折り畳み式の階段があるのを発見。普段は折り畳んで壁に寄せておくんだけど、使いたいときには引っ張り出すと階段になるっていう仕組み。狭い空間を上手く利用した、グッドアイデア賞ものです。黄金小路を出ると、城の下まで続く緩やかな坂道があって、そこから見える景色は最高だった。土産物屋が並ぶ坂道をみんなでゆっくりと下りて、カレル橋へと向かう。 ![]() 青い家がカフカが住んでいた場所 ![]() カレル橋(Karlův most)はプラハで一番有名な場所なんじゃないかな。30体もの聖人像が立ち並ぶ歩行者専用の橋は、プラハの顔といっても過言じゃないと思う。一番最初に建てられた彫像は聖ヤン・ネポムツキー像で、これだけが青銅でできているみたい。この像の足元にあるレリーフは観光客に触られて変色しているんだけど、ここに触るとプラハにまた戻ってくることができるという言い伝えがあるらしい。ローマのトレヴィの泉みたいな? 僕もちゃんと触ってきたぞ。聖人像の中には観光客がいたずらしたのもあって、ビール瓶を掲げてる像があった。これには笑っちゃったけど、なかなかナイスだと思った。ちょっと残念だったのが、漫画『MONSTER』で読んだみたいな、マリオネットを操る人が一人もいなかったこと! これって偶然いなかっただけなのかなぁ。「カレル橋で見かけたフランツ・ボナパルタの息子」とかいうタイトルで写真を撮りたかったのに(笑)。 ![]() 聖人像の一つには神々しいビール瓶が! ![]() 僕も触ってきた 東岸は西岸とは違って、もっとゴミゴミしていて都会っぽい感じ。人もたくさんいるし、道幅もとても狭い。僕たちはクレメンティヌム(Klementinum)と呼ばれる建物の中庭を通って、旧市街の中心部を目指す。この中庭、外の喧騒がウソのように静か。今は図書館として利用されている場所らしい。 旧市街の中心は、旧市街広場(Staroměstské nám.)。ここの目玉はやはり旧市庁舎(Staromĕstská radnice)の建物にある、天文時計(Orloj)。天動説に基づいた動きをしているらしい。毎正時には仕掛けが動き出して、キリストの12使徒が二つの窓の中からゆっくりと現れては消えていく。これを見るためにすごい人が集まってるんだけど、この仕掛けが終わった後は、「これだけ?!」っていう笑いに包まれる。確かに人形がただ横に動いていくだけで、大した仕掛けはないんだよね。広場のもっと中心の方には、ヤン・フス像(Pomník Jana Husa)がある。15世紀のチェコで宗教改革を行った人で、チェコの人々にとってはとても大切な人らしい。ここの広場にはレストランやカフェや土産物屋がいっぱい! 時間ができたら、この広場でちょっとゆっくりするのもいいかもしれないな。 ![]() ![]() ![]() さて、Šárkaによるツアーはこれでおしまい。ここで解散。彼女にランチでオススメのレストランを聞いたんだけど、広場にある観光客で溢れかえってる店を教えてくれただけ。見るからに味に期待できそうになかったんで、調べてきたデータを元にFlambéeというレストランにMikeとKoreyと僕とで向かうことにする。今夜はオペラ鑑賞。ちゃんとしたディナーの時間がないので、とてもいいレストランで贅沢なランチを食べることにしちゃう。 Flambéeでのランチの詳細については、ここ。 本当に素晴らしいランチを楽しんだ後は、ホテルまでゆっくりと歩いて帰ることにする。15分くらいの徒歩なんだけど、もっと旧市街広場に近かったらよかったのにな。でも近ければ近いほど、部屋の広さとかは反比例するかもしれないから、今のホテルでよかったのかも。 ホテルに帰ってフロントに部屋替えのことを聞いてみると、渡された鍵はなんとまた219。これって昨日タバコ臭かった部屋なんだよねってフロントに言ったら、大丈夫なように掃除しましたとのこと。まあまだ臭かったら変えてもらえばいいかってことで、とにかく行ってみることに。……驚いたことに全然匂いがしない! こりゃスゴイや。一体どう掃除したっていうんだろう。単に以前ヘビースモーカーが入ってて、窓を開け放っておく間もあまりなく僕たちが到着しちゃったってことなのかな。匂いがしない部屋なら全然OKってことで、荷物を前の部屋から運んできてちょっと休憩。あ、そうそう。 ご迷惑をおかけしましたってことで、滞在中のミニ・バーは全部タダになるそうな! これは嬉しかったねぇ。いつもはよほどのことがない限り手が伸びないミニ・バーなんだけど、部屋に入った瞬間にファンタとか出してグビグビ飲んじゃってたもん。僕って貧乏性? 今夜はツアーに組み込まれているオペラ鑑賞。実は僕はオペラは初めて。ミュージカルは大好きなんだけど、オペラはたぶん僕には合わないなとずっと思ってた。2006年はモーツァルトの生誕250周年。各地でモーツァルトに関する様々なイベントが行われているらしい。今回のオペラはモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni)』。1787年10月29日が初演で、今回行くエステート劇場(Estates Theatre)でモーツァルトが指揮をしたらしい。映画『アマデウス』の劇場シーンは、ここで撮影されたとのこと。実際にモーツァルトが指揮をした劇場で初めてのオペラを鑑賞できるって、かなりラッキーかもしれない。 プランとしては歩いていく予定だったんだけど、ツアーディレクターのMichaelが実際に歩いてみたらちょっと遠かったとのことで、バンのようなタクシーをアレンジしてくれた。エステート劇場は旧市街にある。タクシーから降りて劇場を見上げてみると、思ってたよりもちょっと小さな感じ? シアトルのオペラハウス(McCaw Hall)はウチのコーラスでも使うことがあるんだけど、そこよりも二回りくらい小さい気がする。でも昔の劇場はこのくらいのサイズだったんだろうな。中に入ってスパークリングワインを注文、みんなで観劇を祝って乾杯~(でもこのスパークリングワイン、すごくマズイ)。 ![]() ![]() 内部はやはり小さいながらもかなり豪華。天井のシャンデリア、壁の金の縁取り、舞台の上のレリーフなど、とても時代を感じさせてくれる。ただねー、椅子がちょっとチャチっぽい。座り心地も良くないし。周りが豪華だから、余計に椅子のダメさが悔やまれた。 ![]() ![]() 最近のオペラは歌詞の訳を表示してくれるところなんかもあるらしいけど、ここはそういうのは一切なし。イタリア語なので、事前にストーリーを知っておかないとわけがわからなくなってしまう。というわけで英語のプログラムを購入。ちゃんと幕ごとにストーリーの解説がついてる。これを読んでストーリーを把握した後、いざ開幕! 結果としては、とても面白い体験だった。でもやっぱり僕はミュージカルの方が好きだな。確かに音楽もいいし、役者の表情も面白いんだけど、なんか僕自身にはしっくり来ない感じ。ドン・オッタヴィオ役のテノールがいい味出してた。従者役の人も表情豊かで面白かったし。ただ肝心のドン・ジョヴァンニ役のバリトンが、なーんか???な感じだったなぁ。確かにいい声してるんだけど、微妙にフラットになってたりとか。僕の前に座ってたおじさんは、彼のソロのときに頭を振ってたもんな。あ、そうそう。僕らの後ろに、ボストンから来たらしい10台後半か20台前半の若者たちが座ってたんだけど、彼女たちが始終ひそひそ話をしてたのがすごく気になった。僕の隣に座ったAnnが「静かにしなさい!」って注意したんだけど、彼女たちは「指図しないでよ」なんて言う始末。Annはもうキレちゃって席を立って殴りにでもいくような雰囲気。僕は彼女の肩を抱えて椅子に戻して、無言でなだめるしかなかった。まさに、「どひー」状態。どうなることやらって思ってたんだけど、休憩のときに「10時50分頃まで終わらないらしいよ」って僕たちが話してるのを後ろの男の子が聞いたらしく、それを彼女たちに言ったら、「えー? そんなに長くいられないわ。あたし、旧市街のバーに行く!」とみんな席を立って出て行った。それを知ったAnnは「YES!!!」だって(笑)。あの若者たち、たぶん男の子の一人がオペラを提案したんじゃないかな。彼の面目丸つぶれで可哀そうかも。 外に出てみると小雨がパラついてたんだけど、傘がいるほどでもない様子。タクシーを呼んで帰った人もいたみたいだけど、僕たちは歩いて帰った。本当は旧市街広場まで行ってライトアップされた街を見たかったんだけど、ジャケットにネクタイ姿じゃちょっとね。仕方ないので夜の街は明日に取っておきましょう。
by alexsea
| 2006-08-24 00:00
| 旅行記
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