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by Alex プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。 ● 詳しいプロフィール ● 旅行記メニュー (個人的に連絡を取りたい方は、メールアドレスの入ったメッセージを非公開コメントとして残していただけると嬉しいです) カテゴリ
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生と死の境界線![]() Foxが逝ってから一週間も経たない昨晩の話。 僕は風邪で行けなかったんだけど、ルームメートのKoreyは友達のハロウィーンパーティーに行って、かなり酔っぱらって帰ってきた。 僕がベッドに入った直後、ドスドスドスーン!という大きな音が鳴り響いた。慌てて部屋を出てみると、Koreyが階段の踊り場のところに転がっている。どうやら階段を下りようとしたときに靴下が滑って、途中まで転げ落ちてしまったらしい。 ビックリしたけど、意識もはっきりしているし擦り傷が何カ所かあるくらいだったので、安心してバスルームで傷の手当てをすることにした。バンドエイドを腕の傷に貼っていると、首が痛いと言いだした。「骨が痛い感じがする? それとも筋肉?」と聞くと、よくわからないと言う。首の骨が折れていたりすると大変なので、とりあえずバスタブのへりに座るようにと勧めた。 座ったKoreyはしきりに首の後ろを撫ぜながら、ここがすごく痛いと言う。その後すぐに、「気持ち悪い…。吐きそう」と言って、ゆっくりと前のめりになると、バスルームの床にドサリと倒れてしまった。 倒れたときに鼻を打ったのか、鼻血が流れ出して床に広がっていく。それと同時に、大イビキをかき始めた。名前を呼んでもゆすっても返事がない。 突然のパニック。意識がない上に大イビキをかいている。これは脳卒中とか脳出血の症状の一つじゃないか? もしかして階段から落ちたときに頭を打って、脳が傷ついた?? バスルームの床に広がっていく血の池に鼻を入れるようにして意識を失っているので、血を吸い込んで息ができなくなってしまっては大変なので、そこにバスタオルを放りこんで血で溺れないようにした後、電話で救急車を呼んだ。パニックで過呼吸になりながらの事情の説明はツラかった。 電話を切った後は、ガクガク震える自分の体を感じながら、僕はパジャマから普段着に着替えを始めた。その途中Koreyのイビキが止まり、意識が戻ったのが聞こえた。 首の骨か脳に損傷があるといけないので、「動かないで! 救急車がすぐ来るから!」と言うと、「…え? 大丈夫だよ。救急車なんていらないよ」と寝ぼけた口調で言う。動こうとする彼に、「大丈夫じゃないよ!! もう電話したからすぐに来るから、動いちゃダメだよ!」と大声で叫んでいた。 ふと一階の窓の外を見ると、グルグル回る赤いライトが見える。消防署はうちのすぐ近所なので、すごく早かった。玄関を開けて4~5人の消防士を入れ、事情を説明。消防士たちが事情を聞いている間に、救急車も到着。Koreyの意識ははっきりしているみたいなので大丈夫だとは思うけど、救急車でER(救急病院)に運んで検査してもらうことにした。階段の上り下りができる椅子に乗せられて運び出されるKoreyは、とても申し訳なさそうな顔で僕を見ていた。僕は保険カードなんかが入っている彼の財布を救急車の人に預け、彼の携帯や充電器なんかをバックパックに入れて、救急車が発った後、自分の車でERに向かった。 道はハロウィーンのお祭りとこの雨とで大混雑。回り道をしてERに到着すると、救急車はまだ到着していなかった。しばらく心配しながら待っていると、約10分後に到着。後で聞いてみると、一番混雑する大通りを選んで来てしまったらしい。救急車がこんなでいいのか?? 医者に事情を説明。CTスキャンや血液検査なんかを経た後、結果待ちがすごく長かった。ちょうどバーが閉まるくらいの時間で、ハロウィーンで騒ぎすぎた人たちが運ばれてきたみたいだ。部屋の外からも、若い女の子が吐くような声が聞こえてくる。 待っている間、何度も何度もKoreyは僕に謝ってきた。「こんなことになって本当にごめん。救急車も呼ばなくてよかったのに。僕は大丈夫なのに」と言うので、「大丈夫じゃなかったよ! 血の海の横で大イビキをかいてたんだよ? マジで死んじゃうと思ったよ。ちゃんと検査してもらうまでは安心できない!」とまくしたてると、申し訳なさそうに納得してくれた。 やっとのことで医者が帰ってきて、ちょっと鼻の骨が折れているけど、その他は異常がないとの結果を告げてくれたときには、心からホッとした。どうして気を失ったのかはわからないけど、救急車で運ばれてきたときの血圧がかなり低かったので、階段を落ちたショックか首の痛みがトリガーになって、低血圧でブラックアウトしてしまったんだろう。鼻の骨は曲がってない限りそのままにしておくのがいいらしいので、もう帰っていいとのことだった。 家に帰り着いたのは午前3時半。救急車を呼んだのが12時過ぎで、ERにいる間に夏時間が終わったので3時半は昨日までの4時半。実に4時間近くERにいたことになる。それでも何も異常がないことがわかって本当によかった。 Koreyを寝室に押し込めた後、僕は血の跡だらけで犯行現場のようになってしまったバスルームや廊下、階段を掃除した後、やっとベッドに入ることができた。 意識を失って大イビキをかいているKoreyの姿を見たときの、あの絶望感と孤独感。あんな感情は体験したことがなかった。今でも思い出すと泣きそうになってしまう。本当に死んじゃうと思ったもん。Foxのときには心の準備が出きていたように感じたけど(実際には無理なんだけどね)、こんなに突然逝かれたんじゃ笑い話にもならない。 っていうか、命ってこんなに儚いものだっていうことを、理屈じゃなく実体験できた気がする。生と死の境界線は思っているよりもずっとずっと薄いということを、まじまじと見せつけられた感じ。当たり前のように思ってもいいことなんて、一つもないんだ。誰も死を避けて通ることはできないのはわかってるけど、こんな思いをするのはもっともっと未来のことであってほしいと願うばかり。かなり怖いレッスンだった。 神様、今回は本当にありがとうございました。もしかするとFoxもKoreyを護ってくれたのかもしれないね。 それにしても一週間のうちに二度も「生と死の境界線」を体験するなんて、こんなのはもうこりごりだよ…。
by alexsea
| 2015-11-01 17:20
| 日記
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Comments(6)
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大変でしたね。ご無事でなによりです。きっとFOX君が守ってくれたんだと思います。当たり前のように毎日を過ごしていますが感謝しなければと思います。どうぞおだいじに。
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Alexさん、ご無沙汰しております。今更ですが、Foxくんの旅立ちに心よりお悔やみ申し上げます。見送る決心をされたAlexさんの心情を想うと涙が出ました。
そしてKoreyさん、ご無事で本当によかった!ハラハラしながらブログを読み進めました。本当に、自分が今与えられているもの一つ一つに感謝です。KoreyさんもAlexさんも、どうぞご自愛ください。
おかげさまで、音楽業界を離れ、半年前からゲーム業界に入りまして、英国中東部リンカンで心機一転元気にしております(^^) 是非またいつかどこかで!
>カイさん
(お返事が遅くなって本当にごめんなさい!) ゲーム業界ですか!! 音楽を離れられたのはとても残念だけど、僕自身がゲーマーなもんで、ゲーム業界のどんなところなのか非常に興味があります。今度教えてくださいね!
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