4月2日(月) : リュクサンブール、Le Dome、モンパルナス、ケバブサンド

8:30起床。今日は月曜日だけど、昨日のイースターのせいで休日。どのくらいの店が開いてるかわからないけど、観光地パリだからたぶん全然大丈夫だろう。天気は昨日見た通り、今日は暖かくなる予報。この天気ならあちこち出歩けそうだ。この間行ったけどミサの途中だったから中に入れなかった、モンパルナスのNotre-Dame-du-Travail教会の方まで歩いてみようかな。

10:30頃アパートを出て、セーヌ川方向に向かって歩いていく。最初に向かったのな、ユージくんにもらった『Secret Paris』という本に載っていた場所で、教会の前の樫の木が目的地。今あるのは20世紀の初めに植えられたものらしいけど、フランス革命時に切り倒されるまで、ここに立つ樫の木は様々なことに使われていたらしい。この樫の木の下で罪人の刑が執行されたり、祭りのときにはこの周りで飲んだり踊ったり、また樫の木の皮が熱に効くと思われていたので、この付近の住人は夜中にこっそり皮を取りにきたりしていたらしい。今でこそ普通の教会の前の木だけど、昔は大切なものだったんだなぁ。なんだか『パタリロ！』のエピソード、『忠誠の木』のことを思い出してしまった。

教会の前の樫の木には深い意味が

この後はサン・ルイ島に渡り、サン・ルイ橋の目の前のカフェで朝食。橋の上でアコーディオンを弾いてる人がいて、その音楽が流れてきて気持ち良かったので、朝食が終わって橋を渡るときに€1のチップをあげてきた。

サン・ルイ橋を見ながらの朝食

シテ島に渡って、観光客でいっぱいのノートルダムの辺りを避けて、シテ島の西の端のPlace Dauphineに向かう。ここはとても雰囲気のいい三角形の広場で、人もあまりいなくて、読書でもするのにピッタリそうだ。今度天気のいい日に、読書したくなったらここに来てみることにしよう。

Place Dauphineは三角形の広場

シテ島から左岸に渡って、リュクサンブール公園(Jardin du Luxembourg)を目指す。途中でCelio Clubの店があって、シャツと上着を買いそうになったけど、これからたくさん歩かなきゃいけないので、後回しにすることにした。

リュクサンブール公園は、休日ということもあって、たくさんの人で賑わっていた。でも全然人混みが気にならないのは、この場所の魔力なんだろう。季節が季節だけに花がたくさん咲いていて、思わず笑顔になってしまいそう。花壇の周りの椅子に座ってしばらく景色を眺めてみたり、噴水を見下ろす場所の椅子に座って物思いにふけってみたり、本当にぜいたくな時間の使い方をした。こういう時間って、大切だよね。

リュクサンブール公園は春の色でいっぱい

しばらく椅子に座って物思いにふけってた

公園を東側に抜けてすぐのところには、戦争のときの銃弾の跡が残っている場所がある。そこにあるサインによると、1918年1月20日と1944年8月25日の銃弾のものらしい。第一次と第二次世界大戦、両方じゃん！ もう一つのサインには、フランスを開放するためにここで銃弾に倒れた24歳の人のことが書いてある。今でもたくさん戦争が起こってるけど、僕らの周りでは結構平和なんだから、感謝しないといけないなぁ。

第一次・第二次世界大戦の銃弾の跡

木々がすごく丁寧に切り揃えられてるので、
まるでフォトショップで加工したかのよう

ここからはモンパルナスの方角にどんどん歩いていく。まだお昼を食べてないけど、どこのレストランに入ろうかなぁと考えていると、目の前にLe Domeというレストランが。あれ？ このレストラン、以前Anthony Bourdainの番組で彼がシーフードをバリバリ食べてたところじゃなかったっけ？ 僕も前に来たいと思ってた場所なんだけど、こんな風に偶然に現れると笑ってしまう。せっかくだからここでランチを食べていくことにした。

高級レストランだけあって、お値段はかなり高め。最初はキールで始めて、アペタイザーをすっ飛ばして、いきなりメインに行くことにした。僕が選んだのは、パリでどうしても食べてみたかった、舌平目のムニエル！ 映画『Julie & Julia』の一番最初にJulia Childがパリに着いたときに、舌平目のムニエルを食べて感動してたんだよな。それが本当に美味しそうで、頭から離れなかった。キツネ色に焼けた舌平目は、最初テーブルに持ってきて見せてくれて、それから骨やなんかを取ってからサーブしてくれる。バターの香りがして美味しいんだけど、ほんのちょっとだけ魚臭さを感じるところがある。不味いわけじゃないからいいんだけど、シーフード専門のレストランなんだから、不満を感じさせないでほしかったな。一緒にブリーニがついてきたけど、これは僕は初めてだった。他のところでも舌平目を頼むとブリーニがついてくるのかな？ 美味しかったけど。

食べたかった舌平目のムニエルは、まあまあだった

デザートはやっぱりチーズプレートを注文。ブルーチーズがかなり塩辛くてあまり食べられなかったけど、その他の2種類のチーズはとても美味しかった。キール、白ワイン、舌平目、チーズプレートで、合計€77.25。こないだのミシュラン星つきレストランで食べたランチよりも高かった(笑)。まぁ舌平目だけで€50するしね。クオリティにしては値段が高いけど、それはたぶん老舗価格なんだろう。

外に出たら、雨がポツポツ降ってた。でも暖かいし、雨も強くなりそうな気配はないからいい。目的地の教会までは、ここからたった15分ほど。すぐそばに現れたモンパルナスタワーを眺めながら、こないだ入れなかった教会に再挑戦！

モンパルナスタワーが近くに見える

……ガーン！ 閉まってる！ よくよくこの教会には縁がないなぁ(笑)。たぶん昨日のイースターにはたくさんのイベントが行われたので、今日は休みになってるんだろう。残念だけど、しょうがない。またいつか戻ってくるぞ！

本当にこの教会には縁がない

途中のカフェでトイレ休憩を兼ねてショコラを飲んだ後は、モンパルナス駅の前から96番のバスに乗って、ダイレクトにアパートの近所まで。バスは座れれば景色を楽しめるし、地下鉄よりも好きかもしれない。最寄りの停留所からは徒歩2分でアパートに着く。帰ってきたのは15時過ぎだった。

あー、今日もよく歩いた！ Googleマップで調べてみると、今日の歩行距離は6.1kmだった。疲れたけど、歩くのは大好きだから全然平気なんだ。でもアパートに帰ってまずしたことは昼寝。ベッドに倒れ込んだときの、あの心地よさといったら！

起きてからは、日記を書いたりネットサーフをしたりしてた。ヒロラくんから飲みに行こうというお誘いが入って、いつものバーに19時集合とのこと。残念ながらユージくんは仕事が忙しいので、今夜は来れないらしい。

いつものバーでヒロラくんんと会った後は、何杯か飲んだ後、僕の行ったことのないバーに移動。こっちはちょっと落ち着いていて、人もいなくて、結構よかったな。ここで仕事を終えたユージくんが合流！ さっきのバーに戻ったり、また違うバーに行ったりして、結局今夜は4カ所をハシゴしたことになる。その間全然何も食べないで！ お腹が空いちゃったよ。

二人の友達と飲み歩き！

23時過ぎにヒロラくんと別れた後は、ユージくんに付き合ってもらって、いつものチュニジア料理の店でテイクアウトを頼んだ。ケバブのサンドイッチにフライドポテトがついたもの。アパートに持って帰って食べたんだけど、美味しかった～！ 寝る前にこんなの食べたら体に悪いってわかってるんだけど、これが今日の夕食なんだから仕方ないじゃん！

ケバブサンドイッチは美味しい！

食べた後はすぐにベッドに入った。明日から4日間は美術館・博物館めぐりの旅になる。