From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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4月20日(金) : オーヴェル・シュル・オワーズ、サント・シャペルのコンサート

7時に起床して電車のウェブサイトを見てみると、今日はちゃんと電車が動いてる! やったー! どこで切符を買うか知らないので、ちょっと早くアパートを出てみることにした。

メトロ4番線の北駅ホームが改装中らしく北駅には止まらないので、アパートから北駅に行くには、メトロ7番線で東駅まで行ってそこから歩かなきゃいけない。以前北駅周辺のホテルに泊まったことがあったので、その辺りがちょっと懐かしく感じた。

近郊電車Transilienは北駅を入って右の方だと書いてあったので、そっちの方に行ってみると、掲示板に僕が乗るH線の情報が書いてあった。脇にあった切符売り場でオーヴェル・シュル・オワーズ(Auvers-sur-Oise)までの往復切符(un billet aller-retour)を購入。€12.30だった。安い!

予定では9:11発の電車に乗って10:14到着のはずだったんだけど、掲示板を見てみると8:40発の電車があるみたい。これに乗ると9:39に着けるし、オーヴェル・シュル・オワーズの観光案内所は9:30から開いているので、ちょうどいいや。なるべく人のいない時間に行きたかったんだ。

8:40発の電車に乗ってPersan Beaumontで乗り換え。6分間しかない上に、電車の一番後ろに乗っていて、別のホームに行くには一番前に行かなきゃいけないので、ホームを走った走った! たぶん止まってる電車がそうなんだろうと思ったけど、なんか掲示板には違うことが書いてあったので、駅員に尋ねると電車まで行って確かめてくれて、この電車でいいと親切に教えてくれた。乗り換えてからは15分くらいでオーヴェル・シュル・オワーズに到着。この電車から降りる観光客は僕一人みたいだった。

田舎!って感じの駅を出て、歩いて5分ほどで観光案内所に到着。そこで地図を貰ってから、さあゴッホの足跡を辿ってみよう!

まず最初はゴッホの家(Maison Van Gogh)。これは映画『Loving Vincent』の舞台と言ってもいい場所。10時開館なのでちょっと待たなきゃいけなかったし、部屋を見るのは10:15からだと言われたのでギフトショップで時間を潰さなきゃいけなかった。ゴッホが実際に住んでいた部屋は、ガイドに案内してもらってのみ見学できるらしい。そのとき客は僕一人だったので、プライベートツアーのようになってしまった。

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ゴッホが最後の2か月を過ごした家

ゴッホが寝泊まりしていた部屋はとても狭く、ちょっと上の方に一つ小さな窓があるだけ。その頃の家具は全部失われていて、部屋には椅子が一つ置いてあるだけ。それと、壁をガラスでカバーしてある。これはなぜかと尋ねると、ゴッホの夢はカフェで展示会を開くことだったので、ゴッホの絵をいつか買い戻して、そこに展示するためとのこと。果たして実現できるんだろうか?

いやー、でもこの部屋にゴッホが寝泊まりしていて、この場所で亡くなったってことを考えると、本当に不思議な気分。今では世界的に有名な画家が最後に息を引き取った場所にいるってことが、なんだか信じられない気分だった。映画『Loving Vincent』を観てから、ゴッホという人がとても身近に感じられるようになった感じ。写真撮影が禁止だったのが残念だったなぁ。でもメールアドレスを登録すれば、後で画像ファイルを送ってくれるらしい。

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椅子のある部屋にゴッホがいた

ゴッホはこのオーヴェル・シュル・オワーズで2カ月間過ごす間に、実に80近い作品を描きあげたらしい。でも絵は外で描いてきて、部屋では寝るだけだったらしい。

その頃オーヴェル・シュル・オワーズは画家にとても人気のある場所で、セザンヌやピッサロ、ドービニーや、僕の大好きなコローもここで作品を残している。ゴッホの部屋の隣にも若い画家が泊まっていたらしいけど、彼は26歳でゴッホは37歳ということで、あまり親交はなかったらしい。ちなみにその当時、この宿屋の値段は一晩1フラン、食事つきだと3.5フランだったらしい。その当時でも、結構安い場所だったのかな?

ゴッホの家の一階はラヴー亭(Auberge Ravoux)。ここは昔から宿屋と一緒の飲み屋&レストランだったみたい。ここにはお昼に帰ってきてランチを食べることにしよう。

この後は豪華なオーヴェル城(Château Auvers)を通り過ぎて、ガシェ医師の家(Maison du Dr Gachet)に行ってみることにしよう。外は真夏の日差しという感じで、気温もどんどん上がってるみたい。この暑い中、田舎の町をどんどん歩いていると、なぜかどこか懐かしい気分になるから不思議だ。子供の頃、田舎に行ったときのことを思い出してるのかな?

ガシェ医師はゴッホのいい友人で、ゴッホの最期を看取った人でもある。彼の家でもゴッホはいくつか作品を描いていて、庭には彼の作品の半透明プレートがいくつか立っていて、作品と現実の風景を見比べることができる。家自体は博物館のようになっていて、ガシェ医師自身が描いた絵や、他の画家の作品なんかが展示されていた。

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ガシェ医師の家の庭は緑でいっぱい!

お昼になったらさっきのラヴ―亭に戻って、ランチを食べることにした。僕が最初の客。ワインを飲みながら、スープ、鴨肉、ガトーショコラを食べた。ゴッホもここで飲んで食べていたかと思うと、やっぱり不思議な気がしてしまう。こんな風に彼の足跡を追うと、ゴッホにどんどん近づけるような気にさえなってくる。

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ラヴ―亭でのランチ。ゴッホもここで飲み食いしたんだろうな

美味しいランチの後は、ゴッホの家の裏側から町を一周してみよう。同じ道をゴッホも通り、いくつか作品を描いていた。坂道は結構キツかったけど、草原と田舎道だけの風景が見えたときにはもう感動! 建物は一つもなく、ゴッホが生きていた時代からあまり変わっていないような景色が広がっている。『カラスのいる麦畑』が描かれた場所の近くには黄色い花(菜の花かな?)一面に咲いている区画があって、息を呑む美しさだった。

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『オーヴェルの階段(L’escalier d’Auvers)』

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見渡す限りの草原。当時からあまり変わってないんじゃないかな

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『カラスのいる麦畑(Le champ de blé aux corbeaux)』

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黄色い花が一面に咲いていて、天国のよう

この近くにはかなり大きな墓場があって、ゴッホと彼の弟テオが並んで眠っている。彼の墓には誰が供えたのかヒマワリが一輪あって、なぜかそれが彼の人生を物語っているかのように思えて仕方がなかった。

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ゴッホにはヒマワリがよく似合う

この後は彼の作品そっくりの教会の中でちょっと休んだり、オワーズ川の方まで行って風景を楽しんだ後、14:15発の電車に乗ってパリに戻った。真夏のような日差しの下をずっと歩いてたから、かなりへとへとになってしまった。でもどこの観光場所でも僕一人だけでゆっくりと見ることができたし、ゴッホにもまた少し近づけた気がしたので、最高の一日だった!

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『オーヴェルの教会(Église d’Auvers)』

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『オワーズ川の岸辺(L’Oise)』

アパートに帰り着いたのは16時になってから。すぐにシャワーを浴びて汗を洗い流して、ちょっとだけ昼寝をしたりした。

今夜はサント・シャペル(Sainte-Chappelle)にコンサートを聴きに行くことになってる。20時からのコンサートで、19:15くらいにサント・シャペルに着くと、もうかなりの人が並んでいてビックリ。厳重なセキュリティをくぐり抜けて、サント・シャペル2階の会場に入ったのは19:45くらいになってから。VIPチケット(3列目から10列目)を買っておいたお蔭で、3列目の真ん中に座れてよかった。

しっかしサント・シャペルはいつ来ても感動! 光が弱くなってきている夕方とはいえ、何百ものステンドグラスから差し込む光が、この空間を現実離れしたものに変えてくれる。他の人たちも写真を撮りまくってたもの。ここはミュージアムパスを持っていても列をスキップできないから、いつ来ても並ばなきゃいけないのが残念。

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サント・シャペル内部は光の洪水!

コンサートはパッヘルベルのカノンとヘンデルのサラバンドから始まった。音がサント・シャペルの内部に反響して、素晴らしい音響効果を作り出してる。こういう観光名所でのコンサートはクオリティが怖いことが多いけど、彼らの演奏は艶があって強弱もはっきりしていて、かなりのレベルだったので安心した。

メインのヴィヴァルディに入ってからは、これって速すぎない?みたいな場所がいくつか出て来てヒヤッとしたけど、それは彼らの演出に過ぎなかったらしい。リーダーらしい第一バイオリンの彼は、とにかく表現力豊かでとても演技がかった弾き方。変なところでピチカートを入れたり、長い音をずーっと弾いた後には寝てしまうようなふりをしてみたり、結構予測がつかない。でも基本のクオリティはしっかりしているので、この新しい演出が新鮮でたまらなかった。ヴィヴァルディって、こういうクラシックのコンサートではどこでも定番なだけに、他の人とは違うことをして観客を楽しませようっていう意気込みが感じられるみたいな演奏で、最後までとても楽しめた。彼は時々サント・シャペルのステンドグラスを見上げるような仕草をして、その度に僕もちょっと見上げて、すごい場所でコンサートを聴いているんだなっていうことを実感したりした。

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素晴らしいコンサートだった!

素晴らしいコンサートの後は、いつものバーでユージくんとヒロラくんと待ち合わせて飲み。今日は新たにムネさんという日本人に紹介してもらった。彼はかなり長くパリに住んでいるらしく、彼が来た当時、彼の住む通りはまだガス灯だったらしい。

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21時過ぎてもまだまだ暑いくらい。
若者たちはセーヌ川沿いにたむろしてる

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新たな友達とセルフィー

楽しい飲み会の後は別れて、僕はいつものチュニジア料理の店でケバブのサンドイッチをアンポルテ(テイクアウト)。アパートに帰ってから食べた。ここの料理を食べるのも、今回の旅ではこれが食べ収めだなぁ。

しかし盛りだくさんの一日だった! 明日も暑くなるみたいだから外は出歩けないなぁ。何しよう?

by alexsea | 2018-04-20 00:00 | パリ生活2018 | Comments(0)
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