From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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フランス2019: バルビゾンとヴェズレー

2月頃から綿密に計画を練っていたこの旅行。母の病気のために一度は諦めかけたんだけど、直前にあの世に旅立った母にまるで背中を押してもらった感じで、日本からシアトルに戻った3日後に出発することになった。日本の疲れも取れていないうちに出発するのはちょっと心配だったけど、結構大丈夫だったみたい。見知らぬ土地をあちこち旅行している方が、シアトルの家にずっと閉じこもっているよりも、精神的にも癒されると思う。ということでこの旅行が始まった。

空港行きのUberの中で、僕の旅には必須のビデオカメラを忘れてきたことに気がついてさあ大変。一度は取りに戻ろうかと思ったけど、逆方向のフリーウェイは結構混んでいたので、飛行機の時間までに空港に行けるかどうか不安があったので却下。仕方がないので、スマホでビデオも撮ることにした。スマホの容量が少し心配だったので、持って行ったラップトップにデータを移した後にセーブしておくためのUSBメモリを空港で買っておいた。これでちゃんとビデオも撮れるけど、とんだ旅の始まりだなぁという感じは否めなかった。

シアトル発の予定時刻は12:55だったんだけど、少し遅れて出発。食事のメニューを見るとタイサラダなるものがあるらしいので、それを注文してみようと思っていたら、僕のすぐ前の客が注文したのが最後。こういうことが多いからベジタリアンや低乳糖食を頼んでたんだけど、あまり美味しくないから普通の食事に戻そうと決めた途端にこれだよ(笑)。仕方ないのでパスタを頼んだんだけど、まあまあだった。

機体が古いらしく、エンターテイメントシステムの画面も小さめで反応も悪い。映画のセレクションにもあまり惹かれるものがなかったけど、一応『Toy Story 4』と『Stuber』は観た。どちらもなかなか面白かった。

約50分の遅れで朝9時頃パリに到着。乗り継ぎがある人たちが、まだシートベルト着用のサインが消える前に立ち上がって支度し始めて、叱られていたのが面白かった。急ぎたいのはわかるけど、そんなことしてたらもっと遅れちゃうよ。

特に問題もなく入国管理を通り抜け、ATMでお金を下ろしてから、空港のレンタカー会社で予約しておいた車を借りた。車種はFiat 500x。小さめの車だけど、中は広々としていていい感じ。ニースでのドロップオフ料金も含めて、10日間で€371.95っていうのは結構お得に感じる。今回はスマホをナビに使うので、充電用にUSBケーブルを車に取り付けてから、いざ出発!

レンタカー会社の駐車場から出るときにちょっと戸惑っただけで、その他はとてもスムース。周りに荒い運転をする人もあまりいなくて、景色もどんどん良くなっていくし、すごくいい感じ。以前ポルトガルを車で旅行した時には、車のセンサーで自動的に高速料金を払ってくれていたけど、フランスでは旅行者にそういうのはないらしい。料金区間の始まりのゲートでチケットを取って、終わりのゲートでチケットを入れて、カードか現金で料金を支払う(僕らはいつもカードで払っていた)。人がいるゲートもあるんだろうけど、僕らがいつも使っていたのは無人ゲート。それほど混雑している場所もなく、いつもスイスイと通り抜けられた。

フランス2019: バルビゾンとヴェズレー_d0113429_08275945.jpg
フランスでの車の旅行はこれが初めて

牧歌的な風景を楽しんでいたら、1時間半もかからない感じで、11時過ぎに最初の目的地であるバルビゾン(Barbizon)に到着した。

駐車場に車を止めて村の中心の通りまで出ると、すごくいい感じ。一本しかない目抜き通りの両側にレストランや店がポツポツと並んでいて、全体的にとても静かだった。バルビゾン派の画家たちが、この辺りの風景を描きたくなったのも頷ける感じ。

フランス2019: バルビゾンとヴェズレー_d0113429_08280625.jpg
とても可愛らしいバルビゾンの村

まずは『バルビゾン派美術館・ガンヌの旅籠屋(はたごや)(Musée Départemental des peintres de Barbizon-Auberge Ganne)』に入ってみよう。最初にバルビゾン派に関する20分ほどのビデオを観た後(フランス語の音声で、英語でも日本語でも字幕があった)、美術館の中を散策。ここは昔はホステルみたいな感じで、ガンヌ夫妻が貧しい画家たちをサポートしていた場所らしい。バルビゾン派の画家たちはここで飲み食いし、泊り、近くの自然や農村の風景をキャンバスに描いていたんだろう。1階は旅籠屋を再現した感じの場所でキッチンやダイニングルームがあって、2階は美術館になっていた。僕の大好きなコロー(Corot)の絵も何枚かあって嬉しかった! それほど大きな場所じゃないのですぐに見終わってしまうけど、もしかしてコローもここで飲み食いしていたかもしれないと考えると、ちょっと興奮してしまう。

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一階は旅籠屋を再現してあって生活感があった

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僕が大好きなコローの絵もあって感動!

この後は村をちょっと歩いてみたんだけど、なにせ小さな場所だからすぐに道の終わりまで来てしまう。『ミレーのアトリエ(Maison Atelier de JF Millet)』もあったけど、昼休みで閉まってしまうまでに20分しかなかったので入らなかった。

目抜き通りを一往復してお昼のレストランを探したんだけど、『Ermitage Saint-Antoine』という場所が良さそう。オフシーズンだからか僕らが最初の客だったけど、黒板には美味しそうな料理がたくさん並んでる。観光地だからか、価格はちょっと高めだな。僕はビーフステーキにゴルゴンゾーラとクルミのソース、Koreyはニョッキとフォアグラを注文。どちらも美味しくて大満足!

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Entrecôte de boeuf angus, sauce au gorgonzola et noix (€22.80)

さて、お腹がいっぱいになった後は、今夜の宿のあるヴェズレー(Vézelay)まで車を走らせよう。高速を降りてからは30分ほど細い一般道路を走ったんだけど、どんどん景色が良くなっていって気持ちのいいこと! 「ここ一車線じゃないの??」って感じの細い道で対向車線の車とすれ違うとちょっと怖かったけど、元々走ってる車が少ないので、ノンビリと景色を楽しむことができた。

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こういう牧歌的な風景が続く

約2時間のドライブの後、ホテルLe Relais du Morvan(一泊€70.60)に着いたのは15時過ぎ。レストランの上に宿屋があるような場所。宿のおばさんは英語を全く話せないみたいなんだけど、なんとか意思疎通できてホッとした。ホテルのすぐ前には一般駐車場があってそこに車を止めたんだけど、おばさんに聞くと、もし駐車違反の封筒が車に置かれていたら、持って行けば彼女が処理してくれるらしい。駐車場と何かの契約が結んであるのかもしれないな。部屋はまあまあの広さで、窓からは素晴らしい景色が広がっていてとても綺麗。さて、荷物を置いて顔を洗ったりした後は、早速ヴェズレーの村を散策することにしよう。

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ホテルの窓からの景色!

ヴェズレーの目抜き通りは、バルビゾンと同じく一本。でもこちらは坂になっていて、頂上にはこれから行く『サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂(Basilique Ste-Madeleine)』が建っている。通りの両側には、パン屋、スーパー、ギャラリーなんかがポツポツとあって、それほど大々的には観光地化されていない感じでいい。村の雰囲気を楽しみながらゆっくりと坂を上っていくと、ものの10分ほどで頂上に到着。……でもオフシーズンの観光ありありで、聖堂が工事の足場にすっぽりと覆われていた。僕らはオフシーズンに旅行するのが好きなので以前からこういうことが何度もあったけど、やっぱりまたかと笑うだけ。これは仕方ないよね。修復作業が進んでいるのは外側だけで、中にちゃんと入ることはできたのでよかった。

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ヴェズレーの目抜き通り

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聖堂が改装工事中…!(泣)

このサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂は、昔々マグダラのマリアの遺骨が祀られていると言われていたので、中世には巡礼の場所として賑わっていた場所。その後、遺骨は別の場所にあるらしいことがわかったので、人気は落ちてしまったらしい。それでも現在は世界遺産に認定されている場所だ。外側は装飾がかなり豪華らしいけど、内部は結構シンプル。でもアーチに続く柱の上には一つひとつ異なる彫刻が施されていて、聖書のストーリーを語っているらしい。

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シンプルながらにエレガント

横のドアから出ると、回廊の方に行くことができる。回廊には礼拝堂があって、ここで修道士のような人が座って祈りを捧げていたのが印象的だった。かなり若い感じだったけど、何が彼を修道士の道に進ませたんだろうか。そんなことを考えながら、彼が静かに祈る姿を見せてもらっていた。

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彼は何を祈っているんだろうか

聖堂の横のドアから外に出て、公園の方に行く道に入る。この公園はヴェズレーの最東端に位置していて、ここからの眺めは最高! ずーっとなだらかな平原が続いていて、その所々には小さな村が見える。青空には白い雲が流れていて、本当に綺麗。フランスの田舎に来たんだ!ってことを実感させてくれた。ヴェズレーの魅力の内の半分くらいが、ここからの景色だって言っても過言ではないかもしれない。ヴェズレーに行かれる方々、この公園からの景色をどうかお見逃しなく。公園にはたくさんの栗の木があって、地面は落ちた栗の実でいっぱいだった。

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ブルゴーニュ地方の景色が一望できる

十分に景色を堪能した後は、ゆっくりまた来た道を戻って行くことにしよう。坂の途中のカフェでは、ちょっとビール休憩。フランスに着いてから、ずっと車での移動と駆け足観光だったので、肌寒かったけど冷えたビールが美味しかったー! ビールを飲みながら、坂を行き交う人々をピープルウォッチング。夏にはもっとたくさん観光客で溢れてるのかもしれないけど、今は本当に「小さな村」的感覚でとてもノンビリ。こういう場所って、本当に好きだ。

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カフェでビール休憩

坂の途中で、地面にホタテ貝のマークが埋め込んであるのを発見。店の看板にもホタテ貝が書いてある場所もあったし。なんだろうとスマホで調べてみると、これは巡礼者の印なんだそう。ここが巡礼で賑わっていた頃の名残りなのかもしれないな。

ホテルに戻ったのは17時半ちょっと前。19時に隣のレストランを予約してあるので、それまでゆっくりすることができる。部屋のバスルームがかなり大きくてバスタブもあるのでお風呂に入ろうと思ったんだけど、水を止める栓が壊れていてお湯を溜めることができない。えーん、ダメじゃん! 仕方がないので、ぐっすり寝ない程度に昼寝することにした。ちょっとウトウトしただけだけど、結構疲れが取れた気がしたな。

19時ちょっと前に、ホテルのすぐ隣にあるレストラン『A La Fortune Du Pot』へ。ここはシェフと彼の奥さんが二人だけで切り盛りしている場所らしい。一軒家を改造したような、とても雰囲気のいい場所なんだけど、いきなりメニューがタブレットで出てきたのは驚いた。でもタブレットのメニューは見るだけで、注文はマダムに言わなければならない。3コースで€26。僕はスープと、ブルゴーニュ地方に来たからには絶対食べなきゃいけないブフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮)。Koreyはエスカルゴと仔羊を注文。どちらもブルゴーニュ地方の赤ワインとよく合って美味しかった。付け合わせとして付いてきたポテトも最高だった。デザートにはクレム・ブリュレを注文。目の前で表面に火をつけてくれて、プレゼンテーションもよし、味もよし!

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どっしりとした味で美味しかった!

お腹がいっぱいになった後は、夜のヴェズレーを歩こうかと思ったんだけど、店はどこも開いていなくて寂しい感じだったので、すぐに戻ってきた。空に浮かぶ月が綺麗だったなぁ。フランス到着当日から、よく頑張って観光したもんだ。明日も早いので、21時には寝ることにした。

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ヴェズレーの夜はとても静か

by alexsea | 2019-10-10 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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