From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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フランス2019: 『ショコラ』の村からボーヌへ

6時半に起きて支度して、7時半に朝食を探しに外に出た。ホテルでも朝食を出してくれるけど、値段の割にクオリティが伴わないことが多いので、なるべくホテルでは食べたくないんだよね。昨日目抜き通りにパン屋『Au Bon Pain Sarl』があるのを調べておいたので、そこで買うことにしよう。美味しそうなものがたくさんあって目移りしちゃうけど、僕はハムと野菜のサンドイッチを購入。天気がいいので昨日の公園から日の出が綺麗に見えるんじゃないかということで、食べながらそっち方向に向かうことにした。ちょっと寒いけど、美味しいサンドイッチを食べながらシーンと静まり返ったヴェズレーの坂を上っていった。

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まだちょっと暗い中、サンドイッチを食べながら村の坂道を上っていった

公園に入ると、すぐに朝焼けが見えてきた。鳥の声だけが聞こえる中、顔を出しかけた太陽が空を綺麗なグラデーションに染めている。空にはあちこちに飛行機雲が生まれているし。この素晴らしい景色には、本当に心が洗われるようだった。小さい頃、朝焼けと夕焼けのどちらが好きかと聞かれたら、迷わず朝焼けと答えていた。大人になって夕焼けの方が好きになった感じだけど、朝焼けがくれるこの一日の始まりの期待感と躍動感は、忘れかけていた子供の頃の情熱を思い出させてくれた感じ。こんなに綺麗な景色を見られたことを、心の中で母に感謝していた。

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素晴らしい日の出!

しばらく景色を堪能した後は、ホテルに戻ってチェックアウトすることにしよう。その前に、さっきのパン屋で僕はマドレーヌ、Koreyはグジェを購入。車の中で食べたんだけど、美味しかった! そうそう、やっぱり車のフロントガラスには駐車違反の封筒が挟まっていて、チェックアウトの時にそれを宿のおばさんに渡しておいた。本当にちゃんと処理してくれるといいんだけど。後からレンタカー会社から罰金を払えとか言われたらイヤだよね。

ホテルを8時半頃出発して、フラヴィニー・シュル・オズラン(Flavigny-sur-Ozerain)に向けて車を走らせる。途中で他の村を通り抜ける時に、Koreyが水門を発見。こういうのが大好きな彼は、ここでカメラストップを要望。車で旅していると、こういう自由ができるのがいいよね。絵に描いたような綺麗な場所で、後で調べてみたらプイヤネ(Pouillenay)という村の外れにある運河の水門だった。花壇もあったし、普通に人が住んでいるみたいな家がすぐ脇にあったので、ここを開け閉めする役の人が住んでいるんだろうか。

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途中で偶然見つけた水門

フラヴィニー・シュル・オズランには9:40頃到着。到着直前に、バイクに乗った男が後ろから猛スピードでやってきたので先に行かせたんだけど、彼はスピードを落として僕らの車の前でノンビリ運転に変更。手を振ったり、蛇行運転したりしてるし。え、なにこれ、なんか絡まれちゃった? これが煽り運転ってヤツですか??とか不安になってたら、そのバイクは僕らを先導するかのように村の駐車場に入って、僕らが駐車場に入ったのを見届けるとどこかに行ってしまった。もしかして村の案内役の人か何かで、駐車場がどこか教えてくれたのかな? 僕は事前に駐車場がどこにあるか調べておいたので、どこに行けばいいかはわかっていたんだけど、駐車場がわからずに小さな村に入っていっちゃう人もたくさんいるのかな。でもなんか最初は怖かったよー(笑)。

とても静かな村の道を通り抜けて、中央広場へ。ここは映画『ショコラ』で使われた場所で、この広場のすぐ脇には主人公たちが住んでいた家がある。僕は好きな映画のロケ地に行くのが大好きなので、ミーハーながらに興奮してしまった。ちゃんとその家には、「映画ショコラの店として使われたファサード」っていうパネルが取り付けてあった。「ファサード」とわざわざ書いてあるんだから、外観だけがここで撮られていて、中はスタジオのセットだったんだろう。それでもこの場所に来れたことが嬉しかったなぁ。この旅のプランを練っている時に、もう一度『ショコラ』のDVDを観たからなおさらだ。教会は閉まっていて残念だったんだけど、鉄格子の向こうに内部をちょっとだけ見ることができた。映画の教会のシーンとレイアウトもステンドグラスも一緒だったので、実際にこの内部で撮影されたんだろう。

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ここが『ショコラ』の中央広場。
映画では中央に像が置かれていた

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広場の左脇には主人公の店があった場所が!

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教会の中のシーンは実際にそこで撮影されたみたい

この後は村をちょっと散策した後、この村で一番有名な『Les Anis de Flavigny』というアニスのキャンディを作っている場所に向かった。ここはなんと1591年創業という老舗の店で、中央にアニスの種を核として、その上に砂糖をコーティングして硬いキャンディを作っている。ゆっくりとコーティングするので、2mm以下の種が1グラムのキャンディになるまでに15日もかかるらしい。たくさんの種類のキャンディが売られている店の奥には、このキャンディの歴史を知ることができる無料の小さな博物館と、たくさんの種類のキャンディを自由に味見できるコーナーもあった。隣に工場があって、何時間かに一度見学もできるみたいだったけど、僕らはそれはやらずに試食だけしてきた。キャンディはとても硬くて味見にも時間がかかってしまうので、何種類かに絞って試食することになるんだけど、僕が一番好きだったのはやっぱりオーソドックスなミント味とコーヒー味。この村の名産品なので、お土産にいくつも買ってしまった。工場の裏には遺跡のような場所があって、ここは大昔の修道院跡らしい。かなり小さな遺跡だったけど、ちゃんと見学できるようになっていて、ちょっと面白かった。

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色々な味を自由に試食できるのが嬉しい

さて、この小さな村でできることはこれくらいなので、次に行くことにしよう。10:45くらいに出発して、目的地であるシャトーヌフ・アン・オクソワ(Châteauneuf-en-Auxois)に到着したのは、きっかり1時間後。ここも丘の上の村で、フラヴィニー・シュル・オズランと同じような古い石造りの家々が建ち並ぶ、とても雰囲気のいい場所。少し村をぶらついて雰囲気を楽しんだ後は、レストラン『L’Orée du Bois』に入ってランチにすることにしよう。

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シャトーヌフ・アン・オクソワも最高に雰囲気のいい村

ここは結構人気の場所らしく、僕らは開店と同時に入ったんだけど、その後もぞくぞくと人が入ってきて8割方の席が埋まっていた。ハイシーズンだったら完全に満席になっていたかもしれないな。ここの店には黒猫が住み着いているようで、店の中心の暖炉のような場所にどーんと寝そべって、人を恐れることもなく悠々自適に過ごしているみたいだった。

ランチには、まずロックフォールチーズとクルミと刻んだリンゴが乗ってるサラダから始まって、メインは自家製のソーセージ。真ん中にはカボチャをローストしたものが入ってるパイが添えられている。このソーセージがもう最高! 少しだけドライな気もしたけど、ソースに切り口を浸して食べると、どっしりとした味わいに感動してしまう。ソーセージがどっしりしていたので、付け合わせはパイじゃなくて、もうちょっとあっさりしたものの方が個人的には好きかな。でもこのレストランはレベルが高いと思った。Koreyが頼んだビーフステーキは、味は良いけどとても硬かったらしい。

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美味しい自家製ソーセージ!

ゆっくりと夕食を食べた後は、13時半頃出発。今日と明日の宿泊地であるボーヌ(Beaune)に着いたのは14時半。旧市街の中は道が細いし複雑なので車を入れたくないので、旧市街のすぐ外にあるホテルAu Grand Saint Jeanに泊る。2泊で€186。ホテルの裏にある駐車場に車を止めておくのは、それとは別途に1日€8が必要。でも駐車場を探さなくていいのは嬉しい。部屋に荷物を置いた後は、すぐに観光に出かけることにしよう。

ボーヌはコート・ドール(Côte d’Or)と呼ばれるブドウ畑だらけの丘陵地帯にある街で、ブルゴーニュワインを巡る旅の中心とする人が多いらしい。ここら辺で作られたワインは毎年11月の「栄光の3日間」と呼ばれるオークションにかけられ、その時には世界中のワイン業者がこの街に集結するらしい。今まで通り抜けてきた小さな村とはまるで雰囲気が違っていて、旧市街の中も賑やかに店で溢れていて、とても都会っぽさを感じさせてくれる。

この街で観光でまず行かなきゃいけないのは、『オスピス・ド・ボーヌ(Hôtel Dieu des Hospices de Beaune)』。ここは15世紀に建てられた病院で、所有するブドウ畑からの収益で、貧しい病人も無償で看護していたらしい。まるで体育館のような建物の中には、両脇に赤いベッドが並んでいて結構壮観。でもこの頃は黒死病が蔓延しており、ここに来た貧しい人々のほとんどは死を待つばかりだったらしい。建物の端には礼拝堂があって、患者はベッドに居ながらにしてミサに参加することができた。病気を治すためというよりは、死に行く人々の心のケアをする場所だったのかもしれない。また裕福な患者を収容する部屋は別にあって、そこは大部屋と違い豪華な装飾品がたくさんあった。ここでは付きっきりの介護もされていたらしく、大部屋よりは回復率が高かったらしい。病院付きの薬局なんかも見ることができて、様々な薬品の入った瓶がたくさん並んでいる様は、まるでRPGのアルケミーの世界のようだった。今の薬と比べて、当時の薬はどれだけ的を得たものだったんだろうか。

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オスピス・ド・ボーヌの大部屋には貧しい人々が

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裕福な患者の部屋は豪華。
ケアも大部屋よりも格段に良いものだったらしい

この後は、『ノートルダム参事会教会(Collégiale Notre-Dame)』へ。ここには聖母の生涯を描いたタペストリーがあって、これは昔のものだというのに色鮮やかでビックリした。たぶんとても丁寧に修復されているんだろう。

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ノートルダム参事会教会のタペストリーは色鮮やか

今日の最後の「観光」は、『Patriarche Père et Fils』というワインセラーでワインのテイスティングをすること。ここでは色々なテイスティングコースがあるけど、一番気軽なのは自由にセラーを歩き回りながら、セルフサービスで10種類のワインをテイスティングするというもの。まるで迷路のような巨大なセラーの途中途中には樽の上に栓の開いたワインボトルが乗っていて、最初にもらったタストヴァンに自分で注いで味をみることができる。係の人が見張っているわけではないので、どんなに注いで飲んでも全然平気だけど、10種類もあるんだからたくさん飲んでいたら酔っぱらってしまうだろう。プロは味見の後は吐き出すんだろうけど、僕はアマチュアなんだからそんなもったいないことはしませーん(笑)。最終的にはどれもまあまあの味で、僕は買う価値はないと判断した。唯一美味しいかなと思ったのが3番のムルソー。でも買いたいってほどでもなかったなぁ。それにしてもここのセラーは本当に巨大。出口に辿り着くまでに足が痛くなってしまったほど。でも全然混んでなかったので、とてもシュールな非日常的な風景を楽しめたのがよかったな。

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自分でタストヴァンにワインを注いでテイスティングする

さて、これで今日の観光も終わり。まだ時刻は17時なので、夕食までにはまだまだ時間がある。さっきのオスピス・ド・ボーヌの前にあったカフェでビール休憩をした後、ホテルに戻ってお風呂に入ったりした。

今夜は評判がいいあちこちのレストランを調べたんだけど、どこも予約でいっぱい! さすが食とワインの街ボーヌだけのことはある。仕方ないので、うんとハードルを下げてピザでも食べに行くことにしよう。口コミでなかなか人気がいい『Pizza Bufala』は、シェフが「酔っぱらってるのか、こいつ?」と思うくらい、喋りまくったりいきなり歌い出したりする場所で、最初はどうしようかと思った(笑)。でも出てきたピザは最高に美味しくて感動! ここは口コミの情報が正しかったな。

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変わったシェフのピザ屋だけど、美味しかった!

食後はまだ20時くらいだったんだけど、おとなしくホテルに戻ることにした。Koreyはまた近くのバーを探検しに行ったんだけど、僕はしばらくまったりしてから寝ることにした。

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ボーヌの夜は食とワインを楽しむ人たちで賑やか

by alexsea | 2019-10-11 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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