From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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フランス2019: ゴッホを追いかけて

ホテルで朝食を食べる前にフロントでおじさんに洗濯物を頼んで、食後はKoreyが車をホテルの駐車場に入れてくれた。駐車料金は1日€7。道に止めておいたらもっと取られると思うので、ホテルの駐車場を貸してくれて本当によかった。数台しか止めるスペースがないので、ホテルに駐車場があることは宣伝していないんだと思う。

今日はアルルの徹底観光をする日。9時頃ホテルを出て、昨日車を路上駐車した場所の近くの『黄色い家(La Maison Jaune)』から見ていくことにしよう。この『黄色い家』はアルルでゴッホが住んでいた場所。ここで彼はいくつもの絵を描いている。黄色い家はその後の戦争で被災して今は存在しないけど、その後ろの4階建ての建物は今でも残っている。アルルの街中でゴッホが絵を描いた場所には立て札が建っていて、彼の絵と実際の風景を一緒に見ることができるのが嬉しい。同じ立て札に、入居当時(1888年5月)に彼が弟のテオに送った手紙の一部が書いてあった。

“…En bien, j’ai aujourd’hui loué l’aile droite de cette construction, qui contient quatre pieces ou plutôt deux avec deux cabinets. C’est peint en jaune dehors, blanchi à la chaux à l’intérieur, en plein soleil, je l’ai loué à raison de 15 francs par mois…”
「それでね、今日この建物の右側を借りたんだ。4部屋、正確に言うと2部屋と小さな2部屋だけどね。外は黄色に塗られていて、中は日に当たると完全に白く見える。月15フランで借りた。」

こうやって彼が暮らしていた場所を実際に見て、彼の言葉を読んだりすると、本当にゴッホという人が身近に感じられる気がする。こういうタイムトリップ的な感覚って大好きだ。

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黄色い家は今はなく、
後ろの4階建ての建物だけが残っている

この後はまた旧市街に戻って、ホテルの裏の通りを抜けて『円形闘技場(Amphithéâtre)』へ。まだ朝早いからか、僕らの他には団体の観光客が2組だけだったので、結構静かに見てまわれた。まずは高い塔に上って闘技場の全景を見たんだけど、面白い形の雲が流れていて、結構味のある写真が撮れた。この闘技場は1世紀末頃に建設されたものだけど、今でも闘牛や様々なイベントに利用されている。アルルでの闘牛はスペインのそれと違って、牛を傷めないことが特徴。牡牛の角の間に小さなリボンが付けられていて、それをかすめ取った闘牛士が勝ちとなる。だから鬼ごっこを見ているみたいで、なんだか楽しそう。僕らがアルルにいる間に闘牛を見られないか調べたんだけど、やっぱりオフシーズンなので無理だった。

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円形闘技場は、かなりのスケール

この後は円形闘技場の脇から、雰囲気のいいRue Renanという通りを上がっていって、小さな教会の横の展望台から気持ちのいい景色を眺めた。ここがアルルで一番高い場所らしい。あ、ずっと向こうの方に城か遺跡のようなものが見えるぞ。展望台にはどの方向に何が見えるかを説明したパネルがあったので、それで調べてみると、どうやら明日行く予定になっているモンマジュール修道院のようだ。「時間があったら」そこに行く予定だったんだけど、遠くからの見目が遺跡的で僕の好みにピッタリだったので、明日は絶対に行かなきゃいけないな。

フランス2019: ゴッホを追いかけて_d0113429_05271455.jpg
かわいい小路を上っていく

ゆっくり裏通りを歩いて南下し旧市街の外に出て、アリスカンの方に向かう。交差点で信号待ちをしている時に、向こうの方に奇妙な建物を発見。塔のようなんだけど、すごくモダンな感じ。Googleマップで調べてみると…、ああ、あれが『リュマ・アルル(Luma Arles, Parc des Ateliers)』なんだ! 文化複合施設らしく、色々なものが入っているらしい。アルルのことを調べている時に出てきた場所で、時間があったら行きたいと思ってたんだ。でもオープン時間を調べてみると、週末しか開いてないらしい。うーん、明日は金曜だけど予定がいっぱいなので行けないなぁ。残念だけど、次回のお楽しみだな。

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文化複合施設のリュマ・アルル

小さな運河沿いをちょっと歩いて、ローマ墓地の『アリスカン(Alyscamps)』に到着。ここは古代ローマ時代からの墓地で、たくさんの石棺が並んでいる場所。ゴッホもここで絵を描いている。石棺ばかりが並ぶ場所なので、そういうのが苦手な人はダメだろうけど、僕はこういう雰囲気が好きなんだよなぁ。特に今日は天気もいいし、秋の気持ちのいい日に、石棺がずらっと並ぶ並木道を散歩するのはシュールでいい。アルルで行った場所の中で、一番印象に残ったかもしれない。こういう散歩道、個人的に好きなんだよね。

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アリスカンの雰囲気は大好き

アリスカンをじっくりと散策した後、まだ時間は11時。本当ならアリスカンの近くのレストラン『Le Jardin de Manon』でランチにしようと思ったんだけど、予約お願いメールを送ったのに返事がないので、予約はされていないんだろう。ここで1時間以上待つ気にもならないので、旧市街の近くまで戻ることにした。昨日行った観光案内所の近くにあるカフェでホットチョコレートを飲んで、ちょっと時間つぶし。ゴッホの描いた『公園の入り口(L’Entrée du Jardin Public)』の舞台をちょっと見たりした後は、近くに僕の候補リストに載っているレストラン『Le Criquet』 があるのでそれを見に行くことに。すると、そのすぐ近くにインド料理屋『Le Kashmir』を発見! Le Criquetはランチでも結構高そうだし、インド料理レストランを見てしまったら頭の中がカレー一色になってしまったので、お昼はそこで食べることにした。ランチメニューは€11.50とお得。リヨンでは高いディナーを食べてしまったので、こういうところでちょこちょこと節約していかなきゃね。安いけど、とても美味しくて満足満足。

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Le Kashmirでの美味しくて安いランチ

食後はすぐ近くの『古代劇場(Théâtre Antique)』から観光を再開。ここは今まで見てきたような古代劇場と大体一緒。今でもイベントに使われているようで、ライトや音響の設備なんかもちゃんとあるみたい。ただ他の古代劇場と違うのは、掘り出された遺跡的なアイテムが端の方に無造作に置いてあったこと。劇場だけ見ているとそれほど時代は感じないけど、発掘された様々な彫刻みたいなものを見ていると、ああ遺跡に来ているんだなと感じる。でも今回の旅行では古代劇場は結構見てきたので、もういいかな(笑)。

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古代劇場には、遺跡のようになっている場所もある

古代劇場を出た後は、昨日通った『レピュブリック広場(Place de la République)』に入り、市庁舎の下にある『古代フォーロム地下回廊(Cryptoportiques)』に入場。ここは元々は土台の丘の傾斜を平らにして、上の公共施設を支える役目を担っていた場所。でも地下で涼しいので、暑い時には散歩道として利用されたり、食料の貯蔵庫として使われた時もあったらしい。今では暗くてジメジメした、ただの回廊。あちこちから水が滴っていて、気をつけないと水たまりに踏み込んでしまう。こういう不気味な場所って好きな方なんだけど、ここはなぜか怖かった! シーンとしている中、あちこちから滴る水の音だけが響いてくる。一人だったら全部見ずに出てたかもしれない。

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写真では明るく写ってるけど、実際にはもっと暗くて怖い!

この後はまた広場の脇にある『サン・トロフィーム教会(Primatiale Cathédrale Saint-Trophime)』に入って、昨日と同じ少年がパイプオルガンを練習しているのをちょっと聴いた後、教会の回廊に入った。回廊自体は小さいけど、あちこちに彫ってある彫刻が見応えがあるのと、回廊の屋上に出て下を眺めることができたのもよかった。回廊は厳格な雰囲気がある場所が多いけど、ここは肩の力を抜いて見学できた場所だった。

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回廊の柱の彫刻がスゴイ

お次は『エスパス・ヴァン・ゴッホ(Espace Van Gogh)』。ここは昔病院だった場所で、精神を病んで自らの耳を切り落としてしまったゴッホが入院していた所でもある。今では文化施設になっているんだけど、ゴッホの描いた『アルルの病院の庭(Le Jardin de la Maison de Santé a Arles)』の庭園が再現されている。「再現」した場所だから昔のままじゃないかもしれないけど、やっぱりゴッホが絵を描いた場所にいるっていうのは不思議な気分だ。こういう時、映画のように時間を巻き戻して、その場の当時の姿をこの目で見ることができたらなって思ってしまう。

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『アルルの病院の庭』は結構よく再現されていた

アルルでは有名な『アルラタン博物館(Museon Arlaten)』にも入りたいと思ってたんだけど、改装中だったのがまだ終わってないらしい。残念! この後は昨日夜見たカフェ・ヴァン・ゴッグの近くのカフェに入って、ビール休憩。昨夜も今日も、カフェ・ヴァン・ゴッグは開いてないんだよね。季節的なものなのか、何か他の理由があるんだろうか?

ビールで足を回復させた後は、『ヴァン・ゴッホ財団(Fondation Van Gogh)』に行った。ここはゴッホの名前を冠しているとはいえ、彼の作品は数品しか展示されていない。ゴッホの絵ばかりが展示されていると勘違いする観光客がいるのか、チケットを買う時にちゃんと警告してくれた。僕らが行った時にはNiko Pirosmaniの作品を大々的に展示していて、とても面白かった。ゴッホとは似ても似つかぬ画風なんだけど、妙な暗さと魅力があって、気づかないうちにハマってしまいそう。こんな風に、旅先で知らなかったアーティストの作品と出会えるって、すごくいいな。

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Niko Pirosmaniの作品には妙な魅力がある

この後は、昨日ローヌ川沿いを歩いて帰る途中でチラッと見ることができた『コンスタンティヌス共同浴場(Thermes de Constantin)』。ローマ時代の遺跡には必ずある浴場の跡。古代のお風呂がいかに大切なものだったかを教えてくれる。それにどこの遺跡でも、浴場跡は他の建物に比べてちゃんと残っている場所が多いんだよね。浴場に使われているレンガが、他の建物の石に比べて風化しにくいんだろうか?

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ローマ時代の遺跡には、お風呂の跡はお約束

今日最後の観光場所は『レアチュー美術館(Musée Réattu)』。ここはアルル出身の画家Jacques Réattuの名前を持った美術館で、彼の作品の他にもピカソの作品や、モダンアートなんかもたくさん飾られている場所。豪華な家のような場所に、昔の作品から現代風の作品まで数多く飾られていて、雰囲気的に大好きだった。

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Jacques Réattuの作品『アルキビアデスの死』
こういう未完作品はなんだか個人的に大好き

さて、今日の予定していた観光は全て終了! 時間はもう16時過ぎ。よく歩き回ったもんだ。ホテルに戻って、僕はすぐに昼寝した。

今夜のディナーは、『Le Galoubet』を19時半に予約してある。ここはアルルでも評判の高いレストランの一つ。アペタイザー、メイン、デザートの3コースが€33と、とてもお得なのも嬉しい。寒くなかったので、僕らは気持ちのいい外に席に座った。僕はタコのサラダから始まって、メインはタラ、デザートはパリ・ブレストを選択。トマトソースのかかったタコのサラダはよく冷えていて、キュウリとセロリの味がアクセントになっていて美味。ベーコンに巻かれたタラも最高に美味しかったし、デザートのパリ・ブレストは甘すぎることなく、優しい味わいでディナーの締めくくりにピッタリ。こんなに満足できて€33って安すぎるかも! 結構満席に近くなってたんで、ここは予約しておいて正解だったな。

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Le Galoubetでのディナーは美味しくて安くて最高!

とても満足したディナーの後は、その余韻を引きずりながらホテルに戻って、すぐに寝ることにした。

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アルルの夜はひっそりと綺麗

by alexsea | 2019-10-17 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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