From Seattle, WA, USA
by Alex
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シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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ロンドン2022: またもや歩きまくりの一日

夜中に目が覚めて、少し頭が痛いことに気づいた。やばい、昨日結構飲んだんで、これは二日酔いになりかかってるかな。水をガブ飲みしてからまた寝たら、朝にはすっきりしてた。

今日も盛りだくさんの一日だ。10時過ぎくらいにアパートを出て、初めての駅Bermondseyまで地下鉄で行く。ここから歩いて10分くらいの場所に今日の最初の目的地があるんだけど、突然道の向こうにThe Shardのビルが現れた時にはビックリした。これって結構シュールな光景だよ。位置的にThe Shardの周りに他の高いビルが見えないので、とても現実にある景色だとは思えない。Half-Life 2のゲームな何かの世界に入り込んだ気になって、ちょっと興奮してしまった。そういえばロンドンを歩いている時に、道の向こうに巨大なBTタワーが見えた時にもビックリしたな。過去に何度もロンドンに来たことがあったけど、あんなタワーがあるなんて全く知らなかった。

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まるでゲームの世界のような風景に大興奮

目的地モルトビー・ストリート・マーケット(Maltby Street Market)は、土日だけ出る食べ物マーケット。ここに来る前にYouTubeでロンドンのことを調べていたら、ある動画でここのマーケットにあるLa Pepiaというフードストールを紹介していて、すごく行きたかったんだ。元々ベネズエラ料理で、アレパ(Arepa)というパンに色々なものを挟むらしいんだけど、ここで有名なのはチーズ・ブランケットと言われるもの。鉄板でチーズを半面カリカリに焼いたものを、アレパの中に挟んでくれる。チーズにはいくつかの材料を入れることができるらしいので、僕はハラペーニョを入れてもらった。目の前でトロトロになって焼けるチーズの香ばしい匂いといったら! もうこれは見た目通りの美味しさで、カリカリのチーズは香ばしく、トロトロのチーズとハラペーニョはとてもいいコンビネーションで、個人的なツボを突きまくり! これはマジで美味しかったので、来週も時間があったら行きたい感じ。「美味しかったよ!」とストールで調理してる2人に言うと、「ありがとう!」と大声で応えてくれた。

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小さなマーケットだけど、エキゾチックな食べ物好きには最高

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これが美味しくないわけがない!

しょっぱなからいい気分になった後は、どんどん西の方に歩いて行こう。途中のビネガー・ヤード(Vinegar Yard)では、古着やなんかの蚤の市が開催されていた。ここも天気のいい日には、フードストールで食べ物を買ってきてみんなでワイワイできる人気の場所らしい。冬はそういうのをやってるのかどうかわからないけど、蚤の市だけでも見れてよかったな。

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蚤の市は古着が多かった

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電車を襲うアリの群れが!

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とても目を惹かれたので写真をパチリ

このまま歩いていると、先週行ったバラ・マーケット(Borough Market)に行き当たる。さすがお昼時だけあって、たくさんの人ですごく混雑していた。僕はまたエネルギー補給のためにスムージーを飲んで、別のストールでエクレアを一つだけ買って食べた。美味しかったけど、エクレア一つ£4.60っていくらなんでも高すぎるよ!(笑)

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ちょっと高かったエクレア

この後は、近くのOld Operating Theatre Museum and Herb Garretという博物館を予約しておいた。とても狭い木製の螺旋階段を上っていくと、1822年から使われていた手術台がある。手術台の周りは劇場のようになっていて、手術しているのを見て勉強することができたらしい。当時はまだ麻酔が開発されていなかったので、患者には木の棒を口にくわえさせて悲鳴を軽減していたらしい。手術用具もノコギリやなんかで、とても凄まじい。当時の記録もあったので読んでみると、足の骨が折れて外に突き出してしまった患者を手術したけど、結局何日か後には亡くなってしまったと書いてあった。当時は手術の成功率も低かったんだろう。それ以前に、麻酔のない手術ってだけで勘弁ぷりーずになっちゃうよね。内臓の標本や、薬に使われていたハーブ類なんかも置いてあって、こういうのが好きな人には堪らないだろう。僕は子供の頃にはコミック『ブラック・ジャック』なんかを読んだりして医者になりたかった時期もあったので、すごく面白い場所だった。

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狭い螺旋階段を上っていくので、
下りてくる人とかち合わないように信号がある

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手術台の周りは劇場のような作り

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木の手術台に、ノコギリのような手術具

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昔の症例を書いた本も読める

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内臓の標本とかも置いてある

この後はロンドン橋(London Bridge)を渡って北側に行き、ロンドン・ミトラエウム(London Mithraeum)という場所を目指す。ここは1954年に発見された、古代のミトラエウム神殿の遺跡がある場所。ミトラス(Mithras)という神を信奉していたこの宗教は、カルトのようなものだったかもしれないとのこと。ビルの一室に今は移されているんだけど、20分毎に『没入型体験(immersive experience)』で見ることができる。

真っ暗な部屋に通された後は何が起こるのかと思ったら、目の前の遺跡に少しずつ光が当たって、当時そこにいた人々の声が聞こえてくる。みんなラテン語で喋っていて、ミトラス神を称えているよう。物音も声も遺跡の中を移動して、想像力の強い人なら当時の情景を思い浮かべることもできると思うけど、なにせ僕には情報不足で何が起こっているのかあまりわからないまま終わってしまった。少しだけスモークも焚くらしく、暗闇の中、遺跡の前に光のカーテンができていたのは綺麗だったけど。

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遺跡が光に照らし出されて綺麗

ミトラエウム神殿のことに関して学べるターミナルが、没入型体験の待合室に置いてあったので、それで色々と勉強してからまた遺跡を見ると、ちょっとは理解できた気がする。でもこれは音と声だけの没入型体験じゃなくて、CGかアニメで当時の状況を再現してほしかったなぁ。ビジュアルがないと、何が起こってるのかさっぱりわからないって人、結構いたみたいだもの。無料だからよかったけどね。

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発掘されたミトラス神の頭像のレプリカ

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こんなに様々な物が発掘されたらしい

この後はミレニアムブリッジ(Millenium Bridge)を渡って、テート・モダン(Tate Modern)に行きましょう。この間行ったテート・リヴァプールの兄弟分。でもここの方がかなりデカい。ダリやマグリットなんかの有名どころも展示してあるけど、ほとんどは僕の知らないアーティストの作品ばかり。さすがにモダンアートを集めてあるだけあって、やっぱり色々なことを考えさせられて頭が疲れてしまう。人の量も半端じゃないほど多いので、ここは結構MPが減る場所だ(笑)。

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ミレニアムブリッジは歩行者専用のモダンな橋

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テート・モダンはデカい!

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美術館の中の吹き抜けには、巨大なアートが飾ってある

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絵柄を見ただけでダリだとわかる

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マグリットのシュールさも好き

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小便器にサインを入れただけでアートになるってんだから

今日のディナーの予約は18時で、それまでここで時間を潰さなければならない。かなり疲れているので、アパートまで一度帰ってまた出てこようとも思ったんだけど、この辺は地下鉄の便が悪く、結構歩かなければ駅にたどり着けないみたい。それなら、と美術館の周りでマッサージをやってくれる場所がないかどうか探したんだけど、当日ということもあって見つからなかった。んー、元気があったら美術館の周りもあっちこっち見てまわるんだけど、やっぱり家を出て1カ月が経過していて、その間押せ押せの観光だったので、体が悲鳴を上げてるみたい。歩きまわるから腰の辺りの筋肉がガチガチになってるっぽいし、両足はもちろん、肩の辺りもすごく凝ってる感じがする。こりゃ近いうちに本気でマッサージを受けなきゃダメだな。

美術館の無料で見てまわれるところはゆっくりと見てまわって、その後は美術館の吹き抜けを見晴らせる場所で、たくさん置いてある椅子の一つに腰をかけて休むことにした。ここで本格的に寝に入ったら怒られると思って(そんなことはないんだろうけど)、目を休めるだけの感じで目を閉じたり、スマホでこれからの予定を色々と見たりしてた。ここで1時間くらい休んだんじゃないかな。立ち上がると、足が少し楽になったような気がしたのでよかった。

16:45頃美術館を出て、レストランのあるタワーブリッジの方にゆっくりと歩いていくことにしよう。外に出るともう真っ暗で、ミレニアムブリッジやセント・ポール大聖堂が照らし出されていてとても綺麗。歩いていくと木々にも電飾がしてある場所があって、ちょっと小さなクリスマスマーケットみたいな感じになってる。これはいいや。ここでマルドワインを買って飲みながら、イヤフォンを装着して、カーペンターズの『クリスマス・ポートレイト』をプレイ! 本当にこのアルバムを聴きながら一人で歩くと、10代の頃に同じようにウォークマンで聴きながら新宿の街を一人で歩きまわったことを思い出す。あの頃はすごく孤独を感じていた時代だった。クリスマスの灯りに照らし出された新宿の街と、周りの楽しそうな人たちがすごく眩しかったなぁ。今はソロ旅行で、それほど孤独は感じていなかったにせよ(昨日のディナーは例外(笑))、35年以上前のあの胸の痛みを思い出すことができる。少しだけ孤独感を楽しんでいた自分がいた。

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夜のセント・ポール大聖堂とミレニアムブリッジはとても綺麗

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クリスマスマーケットでは、音楽を聴きながらマルドワインを飲む

タワーブリッジも照明に照らし出されていて、日中はあまり感じなかったエレガントな姿を楽しめる。座れる場所があったので、綺麗な橋を眺めながらちょっとの間音楽を聴いていた。ポツポツと雨を感じたりしたけど、傘を差すほどもなかったのでよかった。コッツウォルズやリヴァプールでは暴風雨に吹かれたり、ロンドンでも雨続きの予報だったけど、こんな風に肝心な場所ではちゃんと傘を差さずに楽しむことができるって、なんてラッキーなんだろう。本当に感謝しかない。

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光り輝くタワーブリッジのエレガントな姿

今日行くレストランはタワーブリッジからすぐ近くの、シャッド・テムズ(Shad Thames)という通りにある。ヴィクトリア時代にはこの場所は倉庫街だったらしく、建物を結ぶ橋がたくさんあって、またまた僕好みの現実離れした光景が広がっていた。このたくさんの橋は倉庫から倉庫へ樽を移動するのに使われていたらしいけど、今はアパートのバルコニーになっているらしい。暗闇に浮かび上がる無数の橋。こういう景色って、本当に大好きだ。

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シャッド・テムズは僕の好みど真ん中

レストランが開店する18時になったので、予約していたLegareへ。ビブグルマン付きのイタリアンレストラン。人気の店らしく、開店から少ししか経っていないのに、すぐにいっぱいになってしまった。半リットルの白ワインを頼んで、アペタイザーにカニとエンダイブ(£21)、メインはフェンネルソーセージの入ったパッパルデッレ(£20)、デザートはカネロニ(£6)を注文。カニはチリペッパーと一緒に和えてあって、ちょっとピリピリする。カニの繊細の風味が飛んじゃうから個人的にあまり好きじゃなかったけど、エンダイブの上に乗せて食べるとなかなか美味しかった。パッパルデッレはパスタもラグーも文句のつけどころのない味! デザートはちょっと甘かったけど、ヘーゼルナッツのいい香りがしてとても美味しかった。全体的に二重丸のレストランだった。

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ちょっとだけ不満はあったけど、どれも美味しかった

この後は最寄り駅のLondon Bridgeまで歩いて、クリスマスの雰囲気を楽しんだ。でも駅に着くと警告が貼りだされてる。なんでも3つの駅が閉鎖されているとか? そのうちの一つが僕の乗換駅だったのでどうしようと思ったけど、調べてみると一つ先の駅で降りても別の路線で帰れることが判明したのでよかった。でも結局、閉鎖されているはずの乗換駅でちゃんと降りることができたんだけどね。っていうか、土曜日の夜に駅が閉鎖ってどういうこと?! ロンドンってもっときちんとしてると思ったんだけど、あちこちの路線で頻繁に遅れが出たりとかするし。こういうのを経験すると、本当に東京の電車システムは奇跡のようなものだと改めて感心してしまう。

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この辺りには猿の彫像がたくさんある

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まるで未来都市のよう

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こういうの、可愛くていいなぁ

今日も長い一日だった。明日は日中は何でもできるように空けてあったんだけど、かなり体が疲れているので休息日にしてしまおう。無理して病気になったりしたら、後悔どころの騒ぎじゃないもんね。
by alexsea | 2022-11-26 00:00 | 旅行記 | Comments(0)
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