プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。 ● 詳しいプロフィール ● 旅行記メニュー (個人的に連絡を取りたい方は、メールアドレスの入ったメッセージを非公開コメントとして残していただけると嬉しいです) カテゴリ
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ロンドン2022: キングス・クロス駅周辺とリージェンツ運河
8時に起床。ついこの間朝食を食べたDishoomが結構美味しかったので、またそこで食べたいと思っていたら、今日行く予定のキングス・クロス駅の近くにも支店があることが判明したので、9:15に予約を入れていた。
8:45頃アパートを出発して、初めて使う地下鉄の駅Royal Oakを目指す。今日はずっと前から雨が降る予報だったんだけど、今日予報を見てみると雨は降らないとのこと! でも曇り空でちょっと心配だったので、一応折り畳み傘は持っていくことにした。今日は歩きまわる予定なので、雨が降らないといいなぁ。 地下鉄でキングス・クロス駅に着いた後はレストランを目指して歩いて行くんだけど、結構遠い! 地下鉄のキングス・クロス駅から、鉄道のキングス・クロス駅まで結構離れているのに加えて、レストランはもっと北にあるらしい。10分ほど速足で歩いて、予約時間に間に合うことができた。 ここのDishoomも内装が凝っていて綺麗。今回はこの間食べたかった“The Big Bombay”(£14.20)を注文。これはイングリッシュ・ブレックファストをDishoom風にアレンジしたものらしい。皿の上にはたくさんのものが乗ってきた。豆、ベーコン、マッシュルーム、豚のソーセージ、焼いたトマト、「アクリ(Akuri)」と呼ばれるスクランブルエッグみたいなもの、それにパン。 Dishoomはいくつか店があるけど、どこも内装が凝っているみたい The Big Bombayは、イングリッシュ・ブレックファストのDishoom版 どれもとても美味しいんだけど、特筆すべきはマサラスパイスを加えて調理してある豆と、アクリ。どちらもインド風な香りがして、ピリ辛でとても美味しい。特にアクリは「インド風スパイスとスクランブルエッグって、こんなに合うんだ!」とビックリするくらいの美味しさ。ついてきたパンは半分に切ってあって、中にバターも塗ってあるので、そこにアクリを乗せて食べると堪えられない美味しさ! うん、このアクリと豆のためだけにでも、このレストランに来ることができてよかった。ここの朝食は有名らしく、レストランを出るくらいにはほとんどの席が満杯になっていた。予約は必須だな。 レストランを出てからは、その辺りの散策。この一帯はコール・ドロップス・ヤード(Coal Drops Yard)と呼ばれる場所で、昔の石炭置き場だった場所が、最近おしゃれなショッピングモールに再開発されたらしい。まだ朝早かったから開いてる店はあまりなかったのが残念だけど、結構個性的なショップやレストランが入っているみたい。 たくさんの噴水。夏の暑い日にここではしゃぐ子供たちが目に浮かぶ 朝だったので、コール・ドロップス・ヤードはまだガラガラ この後は、ここから歩いて5分ほどのセント・パンクラス・ガーデンズ(Saint Pancras Gardens)の中にある、ハーディー・ツリー(The Hardy Tree)と呼ばれる木を見にいった。トネリコの木の根元にたくさんの墓石が立てかけられていて、とても妙な光景。いくつかの墓石は、木に取りこまれてしまってる。これは昔、この辺に鉄道が敷かれた頃、古い墓地を動かさなければならなかった時の名残りらしい。トーマス・ハーディー(Thomas Hardy)という人がそれを監督していたんだけど、死体が移された後、古い墓石をどうするかで悩んで、この木の周りにまとめて置いたんだそうな。なぜそんなことを考えたのかわからないけど、そんなこんなで現在の木と墓石が融合した奇妙な風景が作り出されたわけ。すごくシュールで、こういうのは個人的に大好きだ。 墓石が木の根元にたくさん! 次はさっき通り過ぎたキングス・クロス駅に行ってみよう。もっと古い感じの駅舎かと思ってたんだけど、ものすごくモダンな感じでビックリした。昔卒業旅行で来た時にもここの駅を使ったと思うけど、その頃は古い駅だったよなぁ。巨大なクリスマスツリーが飾ってあって、すごく綺麗だった。 未来的な感じのキングス・クロス駅 駅の中を歩いていると、ものすごい行列が見えた。えー、これがハリーポッターのプラットフォーム9¾なの?! ディズニーランドかと思うくらい多くの人が並んで、壁に半分入ったカートのところで写真を撮っている。その隣にはハリーポッターの店もあったけど、ここも中に入るのにかなりの人が並んでいたので、すぐにUターン(笑)。空いてたら店をチェックしようと思ったけど、こんなところで時間を無駄に遣うわけにはいかない。でもあの行列、すごかったなー。朝早くとか夜遅くでも並んでる人はいるんだろうか? プラットフォーム9¾は長蛇の列!! この後は10分くらい歩いて、ロンドン運河博物館(London Canal Museum)へ。小さな博物館だけど、面白いのが昔この建物自体が氷の倉庫として使われていたということ。『氷の井戸(Ice Well)』と呼ばれる穴が作られたのは1857年のこと。その頃には冷蔵技術や製氷機なんてなかったので、氷はノルウェーから切り出して運んできたらしい。運搬途中に1/4が溶けてなくなるけど、運ばれた氷はこの穴に入れられて保存された。この氷の井戸は二重構造になっていて、間にはワラなんかを挟んで保温性を高めているため、氷は1年以上溶けずに保存できて、アイスクリームを売るレストランや、新鮮なシーフードを売る店なんかに売られていったらしい。20世紀初めに冷蔵庫や製氷機が開発されるまで、ここはロンドン市民にはなくてはならない場所だったんだろうな。博物館の2階には運河のことについて色々と展示があったけど、ここで一番印象に残ったのは、この氷の井戸のことだった。 氷の井戸はとても大きい 氷の井戸をどんな風に使っていたかを示す模型 博物館を出た後は、さっきまでいたコール・ドロップス・ヤードの近くに戻って、キャノピー・マーケット(Canopy Market)へ。ここはコール・ドロップス・ヤードのすぐ横にあって、屋根がついている巨大な倉庫のような場所。ここに週末だけ出るのがキャノピー・マーケット。食べるものやクラフト品なんかのストールがいくつも出ていて、あまり大規模でない、ちょうどいいサイズのマーケットって感じ。Tシャツで結構いいデザインのものがあったので買いたかったんだけど、£30は高すぎるよ…。仕方ないのでそれは買わずに、代わりにマルドワインを買って、ピクニックテーブルのようなところで飲んで体を温めた。 僕にとってはちょうどいい大きさのマーケットに感じた マルドワインで体を温めよう! このマーケットを出てすぐのところに見つけたのが、クィア・ブリテン(Queer Britain)という美術館/博物館。中に入るとすぐに若いボランティアに出迎えられて、ここはイギリスで初めて、国立のLGBT+美術館/博物館だとのこと。国立だから入場料はなし。でもスマホをタップするだけで£3が寄付できる装置が置いてあったので、タップしてきた。中は小さいけど、LGBT+やノンバイナリーのモデルの写真や、LGBT+運動の歴史アイテムなどを飾ってある部屋があったり。LGBT+やノンバイナリーの人たちが語っているビデオを見られる部屋があったりして、結構興味深い場所だった。 昔から今に至るまでのLGBT+の写真 たくさんのアイテムが所狭しと並べられていた ここら辺のすぐ脇には運河が通ってるんだけど、その上に船を浮かべて本を売っているのがワード・オン・ザ・ウォーター(Word on the Water)という店。小さな船だからそれほど量はないけど、村上春樹の本や他の日本人著者の本もあって、バラエティには富んでるみたいだった。近くにはパチパチと昔のタイプライターを打つ人がいて、看板を読むと、「名前や場所なんかを言ってくれれば、それについて僕がストーリーを書き上げます。値段は自分でいいと思った額を払ってください」と書いてあった。その時には、へー、くらいにしか思ってなかったんだけど、今から考えてみたら書いてもらえばよかったなぁ。いい記念になったのに! 運河の上の本屋さん …の真ん前で見つけた、可愛い黒柴の子犬 この運河はリージェンツ運河(Regent’s Canal)と呼ばれていて、この間行ったカムデン・マーケットの前の運河や、リトル・ヴェニスなんかもリージェンツ運河の一部になる。今回はそのリージェンツ運河を、カムデン・マーケットなんかとは逆方向に歩いて行こう。 運河はそれほど人で溢れているというわけでもないので、ゆっくりと景色を楽しみながら歩けるのが嬉しい。イヤフォンからはカーペンターズの『クリスマス・ポートレイト』を流しているので、運河沿いに建つアパートにクリスマスのデコレーションを見つけたりすると、すごくクリスマス気分になれるから嬉しかった。ロンドン中心部では、こんなにゆっくりと過ごすことはできないなぁ。ソーホー辺りでは音楽を聴きながら歩いていても、たくさんの人を避けなきゃいけないし、道を歩く人々も本当に様々なペースで歩いているもんだから、それに対応するのに精神的に疲れてしまう。今日運河沿いをゆっくりと歩いていて、ロンドンではMP(気力)が減っていくのも当たり前だわ!と、今更ながらに思った。 運河沿いを歩く 様々な景色が見えて、飽きさせない 途中で運河沿いを歩けなくなる場所があったけど、そこでは地元の人が大半みたいなマーケットを偶然見つけたので、そこを歩いて楽しんだ。 チャペル・マーケットは、客の大半が地元の人だったみたい また運河沿いを歩けるようになってすぐのところに、今日のお昼の予約を入れてある。ビブグルマン付きのレストランPlaquemine Lock。ここではニューオーリンズみたいなアメリカ南部の食事をすることができて、しかも毎日ジャズの生演奏があるとか。日曜の午後にはジャズ・ブランチがあるということで、13:45に予約を入れておいた。 まずはジンベースのカクテルを一杯やった後は、ガンボとコーンブレッドを注文。ガンボはオクラがすごくたくさん入っていて、すごく粘り気がある。美味しさは及第点なんだけど、感動がないというか、結構平凡な美味しさなんだよなぁ。ミシュランのビブグルマンを持ってる場所だから、もっと美味しいだろうと過度に期待していたんだろうか。シアトル近辺では、ここより美味しいガンボをたくさん食べたことがあるから、ちょっとガッカリしてしまった。最後に頼んだベニエも平凡だった。ジャズの演奏はギタープレイヤーが一人いるだけで、シンセのリズムの上に乗せてプレイするスタイル。それは結構楽しめたからよかったんだけどね。 ジンベースのカクテルMiss Ginnyは美味しかった ガンボもコーンブレッドも及第点だけど感動がない この後も運河を東にずっと歩いていこう。運河沿いには、昔のものと思われるレンガ造りの煙突があったり、かと思うととてもモダンなアパートが建てられていたり、新旧混在の景色がずっと広がっていて飽きることがなかった。観光客もそれほどいないし(っていうか、寒空の下を歩こうって人も普通はあまりいないか)、すごく気力を充電できた感じ。この運河沿いウォーク、とてもオススメかも。 運河ウォーク、本当に楽しい いきなり水門があったり すごくモダンなアパートがあったり。 高いんだろうなぁ… またまた水門があったり 植物に覆われたようなアパートがあったり 充分歩いた気がしたので、近くのHaggerstonという駅から電車に乗って、途中で一度乗り換えてアパートに戻ってきた。寒空の下、かなり歩いたから疲れちゃったよ。それにしても雨が降らなくて本当によかった。この寒さの中、傘を差して歩かなきゃいけなかったら、こんなに楽しむことはできなかったもの。天気の神様、ありがとう! すぐに昼寝したり、旅行記を書いたりしてウダウダ過ごした後は、ちょっと遅めの夕食に行くとしよう。本当は今日は近くにあるパブで何か食べようかと思ったんだけど、ウェブサイトから予約ページを見てみたらどこも一杯だった。昨日帰りに覗いた時も、かなりの人で賑わってたしなぁ。あんなに人で一杯の場所に行くのも気が引けたので、以前友達とロンドンに来た時に行った、インド料理チェーンのMasala Zoneに予約を入れてから行くことにした。アパートから徒歩7分。 ビールを頼んで、Chicken Mangalore(£14.20)というカレーとライスを注文。このChicken Mangaloreのちょっとキツイ辛さ(でもそれが美味しい)、覚えがある! もしかしたら2011年に来た時に頼んだのも、これだったのかもしれないなぁ。閉店1時間前の予約だったのでそれほど混んでるとは思わなかったんだけど、僕が入店した後に客が立て続けに入ってきて、結構忙しそうだった。なんだか今日はインド料理に始まって、インド料理で終わったな。今では美味しいレストランがたくさんあるロンドンだけど、昔は中華かインド料理しか美味しくないって言われてたんで、インド料理はあまり間違いがないよね。 ガツンと来る辛さで美味しい! 霧雨のようなものを顔に感じながら、アパートに帰宅。旅行記を書いた後は、疲れていることだし、すぐに寝てしまうことにしよう。
by alexsea
| 2022-12-04 00:00
| 旅行記
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