プロフィール
シアトル在住のAlexです。
ソフトウェアデベロッパーをやっていましたが現在は休憩中。日本にいるときには役者をやってたりしました。歌ったり踊ったり、食べたり飲んだりが大好きです。

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イギリス2025: 王道観光スポットめぐり

2025-12-02 (Tue)

今日も6時に起床。7時半頃、ホステルの1階のカフェテリアで朝食。この時間だと“Wee Breakfast”(£5.95)という、シリアル、トースト、ヨーグルト、フルーツなんかの簡易ビュッフェしかないらしい。パンを焼こうと思ったら、ベルトコンベアーみたいに、パンを載せると熱源の中を運ばれていくスタイルのトースターだった。スピードを変えるすることによって焼き加減を調整するみたいなんだけど、ある程度遅くするとベルトが止まって動かなくなってしまう。でも一番遅く動く限界のところでパンを通しても、全く焦げ目すらつかないという状況。その状態でパンを3回ほど通らせて、全体的に温かくて表面がパリッとするくらいにしか焼けなかった。でもなー、パンがちゃんと焼けたとしても、このセレクションで£5.95ってのは高い気がするなぁ…。量を食べる人じゃないと、ここでは元を取れないかも。

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なんだかちょっと貧弱な朝食

今日はエディンバラの王道観光スポット、エディンバラ城(Edinburgh Castle)やロイヤル・マイル(Royal Mile)をまわる予定。エディンバラ城には過去2回訪れているので、もういいかなとも思ったんだけど、前に来た時の記憶がほとんどないので、一応行ってみることにした。

10時にエディンバラ城を予約してあるので、それまでゆっくりしようかと思っていたんだけど、外はとてもいい天気! 明日以降はいつ雨が降ってもおかしくない予報なので、天気がいいうちにカルトン・ヒル(Calton Hill)に行っちゃおうかな。というわけで急に予定を変更して、8:45くらいにホステルを出てカルトン・ヒルに向かった。

“Calton Hill”の表記について: インターネットでも日本のガイドブックでも「カールトン・ヒル」と表記されているけど、綴りや現地の人の発音から絶対「カルトン・ヒル」表記の方が正しいと思うので、その表記で通そうと思う。「カールトン」だと、リッツ・カールトンの“Carlton”を想像しちゃうよ。14年前に来た時の旅行記ではガイドブックに従って「カールトン」表記を使ったんだけど、今こっそり直しておいた(笑)。

旅行とは全く関係ないけど、僕はこういう日本語表記の誤りや揺れがすごく嫌いな人間だ。“bullet”のことを「バレット」と表記しているのを見るとイライラするし(英語の発音通り「ブレット」と書こうよ)、”teaser”を「ティザー」と書いてある記事にも怒髪だし(発音通り「ティーザー」って書こうよ)。たぶん最初に表記した人が間違っちゃって、それがずっと受け継がれているんだと思う。でもこういうのは、いつかは直さなきゃいけないよ。ずっとずっと前に、シアトルの近郊にあるレブンワース(Leavenworth)という町の名前を「リーベンワース」と書いていたガイドブック(ウェブサイトだったかな?)があったけど、あれはちゃんと今では直っている。あ、今調べたら、映画“Bullet Train”はちゃんと『ブレット・トレイン』になってる。ありがとう!(笑)

だいぶ話が逸れてしまった。バック・トゥ・旅行記。

カルトン・ヒルはホステルから徒歩15分。途中から上り坂だったので少しゼーハーしたけど、丘の上からの景色が素晴らしすぎて、疲れを感じている暇なんてなかった。朝日に照らされたエディンバラの街は、本当にため息が出るくらい美しい。新旧がうまい具合に入り混じっていて、僕の心を鷲掴みしてくる。そういえば、エディンバラは京都、グラスゴーは大阪って比較されているのをどこかで読んだよな。すごく言い得て妙な表現だと思う。しっとりした古都という感じのエディンバラに、都会でお祭り好きな感じのグラスゴー。僕はどちらも大好きだ。

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この美しさは表現しがたい

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逆方向には海も見える。そっちの方へは明日行く予定

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またエディンバラに来れたら、ここでピクニックでもしたい

ここからエディンバラ城に行くには、一度丘を下りてからまた坂を上らなければいけない。エディンバラは坂が多いんだけど、歩いていてモームリになることがなかった。なんでだろうと考えてみたら、景色が綺麗すぎて、あちこちで止まって写真やビデオを撮っていたからかもしれない。そりゃ休憩を入れながら歩いていたら、疲れないのは当然か。

エディンバラ城では、10:15からのガイドツアーを予約してある。普通のチケットが£21.50で、ガイドツアーが£27。30分程度のツアーで£5.50かぁと思ったけど、前に来た時には自分でまわったので、ガイドツアーがどんなものなのかを経験してみたかった。

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やっぱりこの姿には圧倒される

ガイドはJaniceというおばさん。とてもわかりやすい英語を話す人で、城のあちこちで止まって説明をしてくれた。エディンバラ城に来るのはこれで3度目だけど、僕は歴史が本当に苦手、というか興味が全くない。でもこのガイドの話はとても面白く思えたし、エディンバラ城の歴史も浅い部分では学べたと思う。歴史をよく知っている人がこのツアーに参加したら、もっと楽しめたと思うけどね。このおばさん、結構ジョークにも長けていて、「城の入口にラテン語で何て書いてあるかわかる? No refunds(返金不可)って書いてあるのよ」とか言って、みんなを笑わせていた。ちなみにラテン語は“Nemo me impune lacessit”なので、正解は「誰も罰を受けずに私を攻撃することはできない」。スコットランドの国のモットーらしい。

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ガイドはジョークを交えながら城の説明をしてくれた

ツアーの最後にはグレート・ホール(The Great Hall)で、一般客が入れない2階のバルコニーからホールを眺めることができた。ここからだと、屋根の構造や支柱についている顔なんかをよく見ることができてよかった。それになんといっても、普通は入れない場所に入れたという特別感もあるし。

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通常は入れない場所にも行けた

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グレート・ホールの目玉は武器や甲冑ではなく屋根だと思う

ツアーが終わったのは10:50。それからは自分であちこちまわったけど、やっぱり僕はどうしても歴史に興味が持てない。僕にとってエディンバラ城での楽しみは雰囲気と景色だけになってしまうので、将来エディンバラを訪れることがあっても、たぶんここにはもう来ないだろうな。「ああ、歴史に興味があったら!」とか「ああ、ショッピングに興味があったら!」と思う時もあるけど、無理してまで旅行スタイルを変えることはないと思うので、それでいいんだと思う。

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兵士たちの犬の墓。彼らにとって犬は家族のようなものだったんだろう

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毎日13時に鳴らされる大砲、ワン・オクロック・ガン

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ギフトショップでウイスキーリキュールの試飲。すごく甘いので僕にはちょっと…

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牢獄を再現した場所。ハンモックだったのはなぜ? コスト?

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博物館には日本の「頑張レ!!」寄せ書きもあってビックリ

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エディンバラ城からの景色は本当に素晴らしい

ランチは、エディンバラ城近くのMakars Mash Barを12時に予約してある。最初はOinkというポークサンドイッチの店で食べようと計画していたんだけど、そこはテイクアウト専門の店なので、座って食べることができない。雨が降っていたら外で食べるのも大変だし、エディンバラ城観光で疲れているだろうと思ったので、急遽座って食べられる場所を探した結果がここだった。マッシュポテトと肉がメインの店で、口コミサイトでの評判も上々だったので予約しておいた。

開店の5分前くらいに到着すると、もう列ができていた。この店は予約している人と予約なしの人とで入口が違うので、ここに並んでいる人は全て予約済みな人だと思っていたら、結構予約なしの人も並んでいたみたいで笑った。「ここは予約済み専用の入口です」と大きなサインが出ているのに、みんな読まないんだなー(笑)。

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ここは予約者用の出入口

このレストランのメインコースは、肉(あるいは野菜かマッシュルーム)とマッシュポテトのコンビのみ。肉は仔羊肉、牛肩肉、ハギス、鴨肉、ソーセージ、チキンなどから選べて、それぞれに合ったソースがついてくる。マッシュポテトは9種類の味から選ぶことができるので、組み合わせとしては結構な数になる。

僕はイノシシ肉のソーセージと、熟成チェダーチーズのマッシュポテトを注文。メニューに「小盛りは2割引」と書いてあったので、それでお願いすることにした。サーバーによると、普通は2本ソーセージが来るところ、小盛りだと1本になるとのこと。今夜もレストランを予約してあるので、ランチは軽めがいい。

出てきた皿には、大きなマッシュポテトの上に大きなソーセージが乗っていて、たっぷりグレービーがかかっている。ソーセージは臭みゼロ、肉汁たっぷりでとても美味しいし、グレービーとの相性も抜群! マッシュポテトはチーズの風味が弱い気がしたけど、やっぱりこれもグレービーとのコンビが素晴らしくて、全体的にとても満足できる味だった。大根とニンジンの酢漬けで、時々舌をリセットできるのも嬉しい。小盛りを頼んで本当によかった! このソーセージを2本残さずに食べたら、夕食に差し支えると思う。正直言ってそれほど期待していなかったレストランだけど、どっしりと自信に溢れた味がとてもよかった。サービスもフレンドリーで文句なし! 人気がある場所なので、できれば予約して行くのがいいと思う。

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Wild Boar Sausages with Beef Dripping Dark Gravy (£20、小盛り£16)

この後はちょっと城の近くに戻って、グラッドストーンズ・ランド(Gladstone’s Land)という場所へ。ここは17世紀に裕福な商人が住んでいた建物で、その当時の生活を再現した博物館になっている。ここには僕は初めて来た。チケット(£11)を下のカフェで買った後、最上階まで階段で上がり、そこから見学しながら下りてくる。各フロアには係員がいて、色々なことを説明してくれた。

一番上のフロアは、若い出稼ぎ男たちの長期用の宿だったらしい。各フロアの天井には模様が描かれていて、これは当時の裕福層の流行だったとのこと。こういう天井は初めて見た気がする。

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長期滞在のための宿だったらしい

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天井のアートは当時の流行

当時の机も残っていて、鍵をかけられる部分がたくさんあり、その当時でも防犯が必要だったことがわかる。また置いてある家具には木で精巧な飾りをつけたものもあり、300年以上前にどうやってこんなものを作ったんだろうと不思議に思った。

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商人はここで帳簿をつけたり手紙を書いたりしていたんだろう

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素晴らしい作りのパネル。高かったんだろうなぁ

下の階には服の布地の店が再現されていて、すぐ横にはテーブルとティーセットが置いてあった。現代でも超高級な店ではシャンペンとかで客をもてなす場所もあるみたいだけど、昔の裕福層の店もそんな感じで、婦人たちの社交場のような感覚だったと説明員が教えてくれた。あまり期待せずに入った場所だけど、17世紀当時の生活を肌で感じることができて、とても面白かったな。

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店の中は社交場でもあった

この後はロイヤル・マイルを下って、セント・ジャイルズ大聖堂(St. Giles’ Cathedral)へ。ここは以前来た時に感動した覚えがあったんだけど、中に入ってすぐ「え、こんなだった?」と思った。確かに綺麗なんだけど、こんなにすっきりとした場所だったかなぁ?

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セント・ジャイルズ大聖堂は、ロイヤル・マイルのシンボル的存在

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綺麗な場所だけど、こんな感じだったっけ?

大聖堂の一角にあるシスル礼拝堂(Thistle Chapel)に入った瞬間に気づいた。前に来た時に感動したのはここだ! すごく古そうに見えるけど、実はここは20世紀に増築された場所らしい。天井の彫刻も、数々の尖塔も、全てが迫力。こりゃ記憶に刻まれるわけだ。

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シスルという名前の通り、天井にはアザミの精巧な彫刻が

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尖塔の上には色々なものが鎮座している

大聖堂の中で写真を撮っている時、奇妙な服を着た人がフレームに入ってきた。民族衣装のようなものに身を包み、頭にはたくさんの布や飾りをつけて、顔にはとても奇妙なメイクアップ。ただならぬオーラを放っているようで、不思議に思っていたんだよね。その後大聖堂の一角のディスプレイで、今夜のイベントのプロモーションビデオが流されていた。フルートとパイプオルガンの演奏の中、女性のアーティストがライブペインティングを披露するResonanceというイベント。フルートの奏者もリハーサルをしていたので、さっきのあの女性はアーティストのMaria Rudなのかも! 舞台衣装だとしたら納得がいくな。顔のメイクは怖かったけど(笑)。面白そうなイベントだけど、今夜は予定が詰まっているので参加は無理だ。プラニングの段階で知っていたら絶対に来ていたのに!

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彼女のオーラがその場を異世界に変えた

この後はまたロイヤル・マイルをずっと歩いて下っていく。エディンバラ城の近くは観光客で溢れていたけど、城から遠ざかるにつれてどんどん人も減っていく。店はたくさんあるけど、僕は買い物には興味がないので、ただロイヤル・マイルの雰囲気と、数々のクローズ(Close)と呼ばれる路地を見たりして楽しんでいた。

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市庁舎の近くにはハリポタの作者の手形が

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ロイヤル・マイルは混んでいないと気持ちがいい

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数々のクローズに入ってみたり

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この建物はユニークで大好きだ

ロイヤル・マイル沿いにあるエディンバラ博物館(Museum of Edinburgh)に入ろうと思ったら、10月から3月までは月・火が休みというサインが出ていてショック! ちゃんとウェブサイトを調べたはずなんだけどなぁ? まぁここは絶対来たいというほどの場所でもなかったからいいんだけど、後日時間が空いたら戻ってくることにしよう。

今日もう一つ行きたかった場所は、スコットランド議会議事堂(Scottish Parliament Building)。以前来た時、鉄骨の他に木の棒をたくさん使った外側を見て、とてもモダンな建物だなと思っていたんだ。議会自体にはあまり興味はないけど、建物の中が見てみたい。

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木の棒がたくさん使われていて面白いデザイン

中に入ると、すぐにフレンドリーな男性が近づいてきた。

「こんにちは! 旅行者?」
 「そうです。建物の中を見学させてもらいたくて…」
「議会も今やっていて見学できるよ。見ていけば?」
 「えっ、今やってるの? うーん、でもそれはいいかなぁ…」
「まぁ気が変わった時のために、これを持っておきなよ! 議会へはあっちから上がれるからね」

と、議会見学用の札を渡されてしまった。うーん、政治にはあまり興味ないし、だいたい議会の最中って、ちょっと入ってすぐ出てくるなんてことできないんじゃないかな? と色々と考えながら、まず建物を見てまわることにした。

入ってすぐのエントランスホールには、いくつものディスプレイが並んでいて、議会がどれだけ自分の生活に大切なものかを市民が語るビデオが流されていた。ある人は生活保護を受けて育った経験を、ある人は公共での喫煙をなくすことを、またある人はスコットランドのLGBTの権利なんかについて語っていた。僕は政治的なことには全く関わりたくないけど、何かを変えたいと思っている人が気軽に議会にアクセスできるというのは、とても大切なことだと思う。

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議事堂のエントランスホールにはディスプレイが並ぶ

エントランスホールの別のディスプレイでは、今やっている議会がライブで流されている。ちょっと見ていたんだけど、それほど重い感じはしなかったので、ちょっと実際に見てみたくなった。上の階に行き、議会のドアのところにいる警備員に見学札を見せ、ドアを開けてもらった。一番近い席に静かに座ったんだけど、下のフロアからは討論の声が聞こえていたので、とても緊張した。見学者は全部で15人くらいいたのかな。小さな子供連れもいてビックリしたけど、最後まで騒がずにいたのは偉かった。

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現在進行中の議会がライブで放送されている

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この階段を上って議会の見学席に行く

僕が見学席に座った時には、グラスゴー市の犯罪と安全性について質疑応答をしていたみたい。何人かが立ち上がって質問し、それに議員(もしかして市長?)のような人が答えていく。たくさんのディスプレイに質問者と回答者の顔がアップで映し出されて、声もちゃんとスピーカーで拡声されていた。双方ともとても落ち着いていて、特に回答者はすごく丁寧で腰の低い答え方をしていたのがとても印象的だった。いやー、でもあれは大変な仕事だわ。質問されたことにすぐに答えられるように、たくさんのデータを揃えておかなきゃいけないし。大学や会社時代の質疑応答セッションを思い出すな。あの当時は得意だったとはいえ、もう二度とやりたくない(笑)。

約15分くらいだったかな。このセッションが終わって、次の議題に移るタイミングで退出させてもらった。もちろん撮影禁止だったので写真はないけど、いい経験をしたと思う。

さて、時間は15時過ぎ。そろそろホステルに戻ることにしよう。議事堂からホステルまでは徒歩20分ちょっと。道沿いの公園からは、遊ぶ子供たちの声が聞こえてくる。観光客がほとんどいないローカルな道を歩くと、住んでいる人たちの生活リズムが感じられる気がしてとてもいい。

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地元民しか通らないような道を歩いて帰る

部屋に着いたら、すぐにシエスタタイム。今夜は夕食の後、ライブ演奏のあるバーに行く予定なので、しっかりと体力と気力を復活させておかないと!

部屋を18:30くらいに出て、今日のレストランNotoまで歩いて行く。ここはエディンバラ初日に行ったTipoと同じStuart Ralston氏がオーナー・シェフで、アジア系のフュージョン料理を出してくれる場所。ミシュランのビブ・グルマンを獲得している。僕は予約しておいたからよかったけど、火曜の夜だというのに満杯らしく、何人も断られていた。超人気レストランみたい。

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Notoはエディンバラで最もポピュラーな店の一つらしい

大皿料理にはあまり食指が動かなかったので、小皿料理を何品も頼むことにした。まず最初はここの名物らしい、カニのバター。カニをたっぷりのバターで調理したスープのようなものが甲羅に入ってきて、これにパンをディップして食べる。あちこちで絶賛されている料理なので楽しみにしていたんだ。カニとバターの香りのミックスがすごく食欲をそそるんだけど、一口食べると…、あれ、こんなもんなの? 確かに不味くはないんだけど、想像していた味と違うなぁ。奥行きがないというか、あまり面白みがないというか…。パンは2切れしかついてこないので、すぐに食べ終わってしまったんだけど、この料理をスプーンですくって食べるにはしょっぱすぎる。なんだか色々な面で肩透かしを食らった感じで、ちょっと残念だった。

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North sea crab, warm butter, sourdough (£14)

次はキングフィッシュの刺身。ポン酢がかかってきた。これはまぁ見た通りという感じで、ハマチを思わせる風味で美味しかった。でもこれメニューに書いてあるのとちょっと違う感じ? ワサビマヨネーズとか、スクワッシュのピクルスとか、どこに行っちゃったんだろう。しかもこの一品、出てくるのが遅かった! 前の料理を食べ終わってから20分待ったよ。これ、刺身だよ?(笑) レストランは満杯で忙しいのはわかるけど、あまり手がかかる料理でもないのに、こんなに待たされたのにはビックリした。

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Sashimi, ponzu, wasabi mayo, pickled squash (£15)

3品目はゴマとエビのトースト。上に鰹節がかかっている。これはなんか全ての味が尖っていて強すぎる感じ。重くてしょっぱくて、僕の好きな味ではなかった。ボールドな味が好みな人にはいいかもしれないけど、これは僕にはボールド過ぎる。半分は残してしまった。えー、なんかこの店、不満ばかりなんですけど。

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Sesame prawn toast, spring onion, katsuobushi (£17)

本当はここでストップしようと思っていたんだけど、隣の人が「茶碗蒸し」を頼んでいるのを聞いて、僕も食べたくなった。スモークされたハドックという魚を使っていて、「茶碗蒸し」という名前をつけてあるものの、これはかなりのアレンジバージョンだ。この料理で名誉挽回してくれることを期待していたんだけど、これも味がボールド過ぎる! 茶碗蒸しの優しい味つけからはほど遠い、全ての調味料を少しずつ入れ過ぎた感じの濃い味で、もうガッカリしてしまった。たとえ「茶碗蒸し」という名前がついていない料理だったとしても、これは僕には濃すぎる味だ。

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Arbroath smokie chawanmushi, brown butter miso, leek (£15)

えー、どうしちゃったの。4品頼んで、味的に不満がなかったのは刺身だけって、とても悲惨な結果なんですけど。Stuart Ralston氏のもう1つのレストランLYLAにも最終日に行くことになっているので、急に不安になってきちゃったな。今日のNotoのシェフの調子が悪かっただけだと思いたい。

この後は、21時からライブ演奏があるらしいパブThe White Hart Innに向かう。エディンバラ城の裏のグラスマーケット(Grassmarket)にあって、レストランからは徒歩約20分。途中で見えた、アセンブリー・ホール(Assembly Hall)と呼ばれるイベントホールの照明とクリスマスツリーがとても綺麗だった。

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アセンブリー・ホールの照明が青や赤に変化して綺麗

音楽と記憶と旅』で書いたように、旅を音楽と結びつけようと思っていたので、トルコではトルコ音楽を、スコットランドに来てからはスコットランド音楽をずっと聴いていた。そのスコットランド音楽に選んだのが、今夜The White Hart Innで演奏するらしいCiaran McGheeという人のアルバム。グラスゴーでもエディンバラでも街を歩く時には必ず聴いていて、結構いい曲ばかりだったので、今日彼の生演奏を聴けるのを楽しみにしていたんだ。

でも演奏が始まってみると…、あれ、違う人? もう一度Ciaran McGheeの顔を検索してみると、やっぱり全然違う人だ。パブのウェブサイトをもう一度チェックしても、火曜日は21時からCiaran McGheeと書いてある。もしかすると、急用とか急病で来られなくなっちゃったとかかな? えー、残念だー! ずっと彼のアルバムを聴いているうちに、ほとんどファンになってしまったので、会えるのを楽しみにしていたのに…。Frankっていう人の演奏も悪くはなかったけど、すごくいいってこともなかったので、30分ほどで出ることにした。

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このFrankさんの演奏も悪くはなかったけど

パブを出たところで、外のテーブルを片付けている店員に挨拶された。「今夜はCiaran McGheeが歌うはずじゃなかったの?」と聞いたら、彼は結婚して他のことをやったりしていて、長い間ここでは歌っていないと言われた。えー、それじゃパブのウェブサイトの情報が間違っていたわけ? 頼むよー、アップデートしておいてくれよ(笑)。そんなことを彼に言ってもしょうがないので、お礼だけ言ってその場を後にした。

この後はもう1軒、ライブ演奏をやっているらしいThe Royal Oakというバーに行ってみることにしよう。直通で歩けば10分ちょっとだけど、今日行かなかったヴィクトリア・ストリート(Victoria Street)を抜けて、ロイヤル・マイル経由で行くことにした。

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グラスマーケットにはクリスマスツリーが

グラスマーケットもヴィクトリア・ストリートも昼はたくさんの観光客で賑わっている場所だけど、夜はとても静かでひっそりしている。そういえば、卒業旅行で初めてエディンバラに来た時に、みんなでヴィクトリア・ストリートの坂を上ったことがあった。その時突然、どこか左側の店から小さな可愛い女の子が出てきて、思わず「うわっ、天使みたい!」と呟いたら、友達も「俺もそう思った!」と同意したことを今でもはっきり覚えている。本当にあの子は、絵画とかで見る天使にそっくりだったな。

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夜のヴィクトリア・ストリートほとんど人がいなくて、まるで映画のセットのよう

セント・ジャイルズ大聖堂の塔はライトアップされていて非現実的な感じだったし、ロイヤル・マイルは静かでとてもいい雰囲気だった。こういう夜の散歩も最高だな。

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ライトアップされたセント・ジャイルズ大聖堂は、ちょっとだけ悪の要塞感も(笑)

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静かなロイヤル・マイルもすごくいい

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月の光がよく似合う景色

The Royal Oakバーに着いて外から覗いたら、なんだか音楽をやってないような雰囲気? どうしようかとかなり悩んだけど、せっかくここまで来たんだからサイダーを1杯飲んでいくことにした。

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普段はビールよりもサイダーが好き

そしたら、バーの角にギターを持った人が2人座っていて、静かに歌いながら音楽を奏でている。あまりにも静かな歌い方だったので、最初は単に音合わせをしているだけなのかと思ったけど、どうも違うみたいだ。さっきのパブのように客のために歌うというよりも、自分たちで音楽をやりたいようにやってる感じ。こういうのもいいもんだな。後で調べたら左側の人は、Graeme Lairdという人だった。

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静かなライブセッション

音楽はなかなかよかったんだけど、どこの国にも酔っぱらいはいるもので、一人のおじさんがミュージシャンに話しかけたり、足が不自由な人に失礼なことを言ったりしているのが超ウザかった。僕を見て「ニーハオ」とか言ってきたんで、「違う、僕の国ではコンニチワだよ」と言ってあげた。話してみると全然悪い人じゃなさそうなんだけど、とにかくちょっと酒が入りすぎて、何が失礼かのラインがわからなくなっている感じ。こういうことは結構あるとみえて、ミュージシャンも彼のことを軽くあしらっていた。そのおじさんも途中から静かになったので、やっと音楽に集中することができてよかった。

すごく感動したわけじゃないけど、スコットランドの文化を楽しめた気がしたので、来てよかったと思う。現金が£1コインしかなかったので、「現金がこれだけしかなくてゴメンなさい!」と言いながらチップグラスに入れたら、笑いながら「いいよいいよ、ありがとう!」と言ってくれた。

なんだか色々と小さなガッカリもあったけど、楽しい一日だったとな。ゆっくりと景色を楽しみながらホステルに戻った。

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ウェイヴァリー駅の明かりがグリーンハウスみたい

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帰る途中にあったシャーロック・ホームズの彫像

今日の歩数: 27,403
# by alexsea | 2025-12-02 00:00 | 旅行記 | Comments(0)

イギリス2025: ディーン・ビレッジの散策

2025-12-01 (Mon)

夜中に寒さで目が覚めた。寝る時にはちょっと寒いくらいの方が僕にはいいんだけど、これは少し寒すぎるな。壁についたラジエーターを見てみると、かなり低い設定になっているみたいだったので、少し上げてみた。すぐにラジエーターが温かくなったのが確認できたので、その後はちゃんと寝ることができた。

6時には目が覚めてしまった。シャワーは結構広くて水圧も高くていいんだけど、バスタオルが1枚しかないのは超不便! バスマットもないので、足の裏もちゃんとバスタオルで拭かないと部屋の床を濡らしてしまうことになる。最低でもあと2枚、フェースタオルとバスマット代わりのタオルが必要だな。有料でもいいから、後でフロントで聞いてみることにしよう。

このホステルでも有料で朝食があるらしいけど、評判のいいベーカリーが近くにあるみたいなので、今日はそこに買いに行ってみよう。今日の日の出は8:19なので外に出るとまだまだ暗い。夜のうちに雨が降ったみたいで、地面が濡れている。今は降っていないけど、今週は明日以外はずっと雨の予報なので、出かける時には傘を持っていかなきゃいけないな。

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7時半でもまだこの暗さ

調べておいたベーカリーは、ホステルから徒歩5分ほどのTwelve Triangles。エディンバラに何軒もあるみたいだけど、ここはテイクアウト専門の小さな店。パン・オー・ショコラとカプチーノを買い込んで部屋に戻った。パン・オー・ショコラは普通の美味しさ。カプチーノと一緒で£7.05ってのはちょっと高い気がするなぁ。明日はホステルのカフェテリアで食べてみることにしよう。

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このTwelve Trianglesの支店はとても小さい

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単に普通としか言えないかな

エディンバラの主要な観光ポイントは14年前に行った経験があるので、今回は前に行かなかった場所を重点的にまわろうと思っていた。それでリサーチ中に見つけたのが、ディーン・ビレッジ(Dean Village)という場所。エディンバラの西側にあって、中心部からそれほど離れていないにも関わらず、非都会的な景色を楽しめるらしい。ウォーター・オブ・リース(Water of Leith)という川沿いの遊歩道が綺麗らしいし、それを伝って行けるストックブリッジ(Stockbridge)というエリアは可愛いショップやレストランで賑わう場所みたい。というわけで、今日はディーン・ビレッジから川沿いの道を歩いてストックブリッジに行き、そこでランチを食べる予定を立てた。

それに加えてリサーチ中に見つけたのが、Antony Gormleyというアーティストによる“6 Times”という彫像のこと。ウォーター・オブ・リースに沿うようにして、6体の彫像が置かれている。最初の彫像はディーン・ビレッジの少し西側にあるようなので、今日はそこから散策を始めよう。

9時にホステルを出て、近くのトラムの駅に向かう。ちょうどトラムが来たので飛び乗ったんだけど、え、これってどこで運賃払えばいいの? 他の街のトラムのように、車内にいくつかタップする装置があると思ったら、全然見当たらない。運転手の方まで行かなきゃいけないとダメかなと思ってそっちの方に行くと、乗務員のような人が装置を持っているみたいだったので、そこでスマホをタップして運賃を払うことができた。でも確かトラムって降りる時にもタップしなきゃいけないんだよなーと思いながら他の乗客を見ていると、みんな降りた後、駅にある装置にタップしてるじゃないですか。あー、駅でタップしてから乗らなきゃいけなかったんだ。初めて違う街で交通機関を使う時には、こういうことで戸惑うよね。

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トラムに乗って街の西側まで

ヘイマーケット(Haymarket)駅でトラムを降りた後は、忘れずに駅にある装置でスマホをタップ。これをやらないと終点まで行ったことになってしまって、かなりお金を無駄遣いすることになる。

住宅街を通り抜けた後はウォーター・オブ・リース沿いに行かなきゃいけないんだけど、Googleマップの示す場所を探しても川沿いの道に行く方法が見つからない。ぐるっと大回りして行かなきゃいけないのかなーと思いながら歩いていると、柵の向こうの遊歩道で犬を散歩しているおじさんがいたので、ちょっと聞いてみた。

「すみません、そこの道にはどうやって入るんですか? もしかしてそこは私道ですか?」
 「うん、ここは私道だよ。どこに行きたいの?」
「ウォーター・オブ・リース遊歩道に行きたいんですけど…」
 「それだったら、そこの道の角に下に降りていく階段があるよ」

どうやら、今通ってきた道の角にある階段を見落としていたらしい。戻って探してみると、確かに柵が途切れている場所があって、そこから下に階段が続いているじゃないですか。Googleマップの徒歩ナビだと、道を渡った反対側から下りるように指示されていたので、これは見落として当然だ。徒歩ナビも、時には信用できないってことか。

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遊歩道への階段は、実はこの写真の背後にあった

「ウォーター・オブ・リース遊歩道(Water of Leith Walkway)」と書かれた階段をずっと下りていくと、川沿いの遊歩道に到達。これは雰囲気のいい散歩道だ。川の音と鳥の声しか聞こえない。エディンバラの中心街からそれほど離れていないのに、こんなに静かな場所があるなんて思ってもいなかった。

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この階段をずっと下る

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静かで雰囲気のいい遊歩道!

川沿いを歩いて5分ほどで、川の「中」に立つ彫像を発見。これは6体あるうちの2番目の像(Figure II)。川の中に彫像が立っているなんて、知らない人が初めて見たらビックリするだろうな。でもこのシュールさ、最高。アーティストは「自然の中の人間」というテーマで作ったらしいけど、6体のうちの4体は川の中にあるので、水位を知るという目的でも使われているみたい。

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川の中にたたずむ彫像(6 Times - Figure II)

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彫像の近くには、こんなベンチも。
HIV/AIDSの啓蒙のために設置されたものらしい

現代美術館へ続く階段がすぐそばにあったので、それを使って美術館のゲート前にある1番目の像(Figure I)を見に行った。このルートは事前に知ってはいたけど、現代美術館が開いている時間帯じゃないと通れないんじゃないかと思って回り道を考えていたんだよな。敷地は朝7時から開いているみたいなんで、近道ができてよかった。

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川沿いから現代美術館へ続く階段

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現代美術館の前に埋まっている彫像(6 Times - Figure I)

この後はしばらく舗装道路を歩いて、ウォーター・オブ・リース遊歩道のビューポイントへ。今まで通ってきた道にはあまり人がいなかったけど、このビューポイント辺りから急に観光客が増えてきた。僕のように、エディンバラの都会でない姿を求める観光客も多いみたいだ。橋の上に立って景色を眺めると、なぜこの場所が有名なのかがよくわかる。静かに流れる川の両岸には石造りの建物が並んでいて、いきなり何百年か時間が巻き戻ったような風景だ。

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急に観光客が増えてきた

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こんな綺麗な風景なんだもの

石畳の道を歩いていくと、石造りのベルズ・ブレイ橋(Bell’s Brae Bridge)を渡る。これはエディンバラに渡るために最初に作られた橋で、昔は通行料金を支払わなければいけなかったらしい。ここから見える景色も、とてもいい。

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時代を感じる石造りの橋

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ベルズ・ブレイ橋の上からの景色も綺麗

川沿いに道を進んでいくと、奇妙なオブジェがある小さな公園があった。これはアートではなく、ディーン・ビレッジが製粉所で栄えていた時代の石臼を3つ重ねたものらしい。今となってはその面影はないけど、これが実際に製粉に使われていたのかと思うと不思議な気がする。

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製粉所で使われていた石臼

そこからはずっとウォーター・オブ・リース沿いの遊歩道が続いている。人も少ないし、水の音を聞きながら気持ちのいい遊歩道をずっと歩いていると、充電されていく感じがするな。日本だったら絶対にパワースポット認定されると思う(笑)。こんなところに住んで、毎日のようにここを散歩してみたいものだ。

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巨大なディーン橋の下を通り抜ける

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寒かったけど、この静かな雰囲気が素晴らしい

途中には、聖バーナードの井戸(St. Bernard’s Well)があった。18世紀に発見された当時、ここから湧き出るミネラル豊富な水には治癒能力があると考えられていたので、それでこの神殿のような建物が作られたんだろう。でもその後、湧き水からヒ素などの毒素が見つかったので、1940年代に閉鎖されてしまったらしい。なんとも悲しい話だけど、建物まで取り壊されなくてよかったと思う。

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聖バーナードの井戸は、まるで神殿のよう

ウォーター・オブ・リース遊歩道はずっと海まで続いているけど、ストックブリッジに行くには途中で遊歩道を離れなければいけない。すごく好きな雰囲気だったので、離れる時には後ろ髪を引かれるようだった。明後日には別の場所のウォーター・オブ・リース遊歩道を少し歩く予定だけど、そこもこんな気持ちのいい場所だったらいいな。

聖バーナードの井戸の近くから遊歩道を離れると、もうストックブリッジはすぐ近くだった。レストランやお洒落なショップで有名なエリアだけど、サーカス・レーン(Circus Lane)という道は、ゆるやかにカーブする石畳の向こうに教会の塔が見えて、とてもいいフォトスポットだった。エディンバラはこういう景色が多くて、本当に羨ましい。

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サーカス・レーンはすごく素敵

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近くには昔の市場の門もある

ストックブリッジの橋からは、川の中に立つ第3の彫像が見える。最初はどこにあるのかわからなくて焦ったけど、木の枝の間に顔を覗かせていた。冬だったからよかったけど、夏には葉が茂って隠れちゃうんじゃないかな??

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木の枝の間からなんとか見える彫像(6 Times - Figure III)

さて、ちょっと早くストックブリッジに着いてしまった。レストランの予約までにはまだ時間があるので、Artisan Roast Stockbridgeというカフェに入って一休みすることにしよう。ここで初めて抹茶ラテを体験。美味しいねー! あ、そうだ。僕は乳糖不耐症の気があるので、アメリカでラテを頼む時にはアーモンドミルクかソイミルク(豆乳)を頼むんだけど、イギリスでは普通の牛乳以外だとオーツミルク(Oats Milk)が主流らしい。このラテでも使ってもらって、あまり変な癖がなくてとてもいいと思った。

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ストックブリッジの目抜き通り

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綺麗な抹茶ラテを飲みながら一休み

今日のランチは、このカフェのすぐ近くにあるThe Scran & Scallieを12時に予約しておいた。ここもミシュランのビブ・グルマンがついたレストラン。この旅行中のレストランはかなりミシュランに傾倒している感じだけど、僕の好きな味の方向性とミシュランの方向性が合う気がするので仕方がない。TripAdvisorなんかの口コミサイトはかなりノイズが多い時があるので、最終手段としてしか使っていない。ビブ・グルマンを取得したレストランはそれほど高価ではないので(安くもないけど)、結局そういうレストランを重点的に選ぶことになる。時々不満はあるけど、大失敗したことはないので、安心して選ぶことができる。

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このレストランは結構大きい(青い場所全部)

頼んだアペタイザーは、スコットランド食で一番有名とも言える、ハギス、ニープス、タティーズ(Hagis, Neeps & Tatties)。羊の内臓とオートミールなんかを詰めた料理がハギスで、それにカブをマッシュしたもの(ニープス)とポテトをマッシュしたもの(タティーズ)がついてくることが多い。14年前にエディンバラに来た時にも、真っ先にトライした一品だ。嫌いな人も多いと聞いていたので、その時は美味しさにビックリしたんだよな。

ここで出てきたのは、見たことのないような一品。ポテトピュレの上にコロッケのように揚げたハギスが置いてあって、その上には黄色いカブのピクルス、横にはポテトチップが添えてある。ハギスからは一切嫌な匂いはしないし、揚げた香ばしさと羊の美味しさが相まってとても美味しい。揚げ物だからか少し重い気はするけど、カブのピクルスを口に入れると、酸味で重さを緩和してくれる。ポテトチップを添えるってのも面白い演出だ。伝統的な料理を「考え直した」感じで、とても非凡で最高だと思った。

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Haggis, Neeps & Tatties (£13.75)

メインにはステーキパイを注文。中央の骨の中には骨髄を使ったソースが入っていて、骨を引き出すとそれがパイ内部のシチューの中にするっと落ちる仕組みになっている。上のパイ皮を突き崩してシチューと混ぜて食べると、ビーフの深い味と香りが口の中いっぱいに広がる。でも塩が多いなぁ…。それもちょっと塩気が多いというレベルではなく、しょっぱくて食べられない一歩手前の状態。パンでも浸して食べたらちょうどいい感じになると思う。サイドでマッシュポテトを頼んだけど、それを浸して食べるってのはちょっと違う気がするし…。塩さえ少なければとても美味しい料理なだけに、すごく悔しい思いだった。ほーら、ミシュランの店でも失敗はある(笑)。

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The Scran & Scallie Steak Pie (£21.75)
Mashed Potato (£5.75)

デザートのメニューに食べたいものは見つからなかったけど、ペアリングのお勧めとして書いてあったエスプレッソ・マティーニに目が行ったので、それをデザートとして頼んでしまった。これはすごく美味しくて、大正解!

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Espresso Martini (£13.50)

さて、ここから歩いて中心街の方に戻ることにしよう。途中で雨がパラパラ降ってきたけど、傘を差して歩いていたらすぐに止んだ。今までずっと降らなかったのはラッキーだったな。

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さっきは下をくぐったディーン橋を今度は上から渡る

30分弱歩いて、ジョニー・ウォーカー(Johnnie Walker Princes Street)に到着。ここでは14時から“Journey of Flavour”というツアー(£30=$40)を予約してある。14年前にエディンバラに来た時にスコッチウイスキー・エクスペリエンス(Scotch Whisky Experience)に行ったので、今回はウイスキー関係はもういいかなと最初は思っていたんだけど、友達がエディンバラでジョニーウォーカーを訪れた時の写真を見て行きたくなったんだ。

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ジョニー・ウォーカーの建物

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ツアーの集合場所からしてとても綺麗

このツアーは、とにかく何もかもがショー形式! SNSなんかで使ってもらえるように、「魅せる」ビジュアルをとことん研究した感じ。ジョニー・ウォーカーの歴史の説明では、ステージ上で映像に合わせてアクターが動きながら喋ってくれて、まるでディズニーランドのアトラクションでも観ているかのような気になった。昔僕は役者だった時代があるので、セリフを覚えたり映像とタイミングを合わせるのに、どれだけリハーサルしなきゃいけなかったんだろうとか考えてしまった(笑)。

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映像に合わせてアクターが歴史を語る

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凝った演出が素晴らしかった。

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ハイボールを飲みながら、味覚プロファイルの説明を聞く

次の部屋では、壁に照射された小さなCGキャラクターが動きながら、ウイスキーの製造工程を説明してくれた。香りを中に入れたシャボン玉を指で割って、その匂いを体験できるというギミックもあって、とても楽しい。

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普通に綺麗な部屋なんだけど

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壁のキャラクターが動きながら製造工程を説明する

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指で割って中の香りを嗅ぐ楽しさ

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各ボトルの味覚プロファイルの違いを説明してくれた

全部で5つくらいの部屋を移動したけど、最後のバーでは好きなウイスキーと飲み方を指定して、もう2杯試飲ができた。僕は1杯目は秋・冬版のシーズナル・ブレンドをストレートで、2杯目はオールドファッションにドライ・アプリコットが入ったもの。どちらも美味しかったけど、ここのウイスキーは王道の「僕が知っているウイスキー」っぽい味で、あまり感動はなかったな。

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試飲カウンターには撮影用の照明もついていて、
映え写真への意気込みがスゴすぎる

いやー、楽しかった! そりゃウイスキーの蒸留所を見学するのとは全然違うけど、「エンターテイメント」と割り切って考えたら、かなり面白い場所だと思う。来てよかったな。

朝から歩き回って疲れたので、近くのウエスト・エンド(West End)駅からトラムに乗ってホステルに帰ろう。

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エディンバラの街はトラムやバスが便利

ホステルのフロントでタオルのことを尋ねると、1枚£3だという。部屋番号を聞かれて答えたら、僕の部屋は個室なのでタオルは無料でもらえるとのこと。それは嬉しい! ドミトリーと個室で結構対応が違うものなんだな。それだけ高い値段を払っているということか。とりあえず2枚のタオルをもらったので、これからは少し快適に過ごせるぞ。

部屋に帰ったら、まず昼寝。寒い中を歩くのは(暑い中を歩くのよりはずっとましだけど)、結構エネルギーを使うらしい。昼寝から起きてベッドの中で色々考えている時に気づいたけど、そういえばトラムを降りた時にスマホをタップしてないぞ! あちゃー、あれから結構経っちゃってるから、今から駅に行ってタップしてもダメだろうな…。調べてみると、乗車時にタップしてから90分以内に降車地でタップしないと、最大の運賃が課されてしまうらしい。あんなに気をつけようと思っていたのに! でもこの経験によって、二度と間違いを犯すことはないだろう。

Facebookに写真をアップロードしたり、旅行記を書いたりしてノンビリと過ごし、19時過ぎに夕食のレストランに行くことにした。外はかなり雨が降っているけど、傘を差して音楽を聴きながら歩いたら、徒歩20分の距離はすぐだった。

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こういう風景はとてもイギリスらしいと思う

エディンバラにはThe Little Chartroomという有名な高級レストランがあるんだけど、そこの女性シェフがお気に入りの店を紹介している動画で出てきたレストランの一つが、今夜のLittle Capo。星もビブ・グルマンもついていないとはいえ、ミシュランの新掲載レストランの一つだ。

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Little Capoはファンキーな外観

アペタイザーに、「何か軽いのを」とサーバーに聞いて勧めてもらったのが、ハムホック(豚スネ肉)のクロスティーニ。うん、美味しい…。美味しいけど、これ全然軽くないよ! まぁハムホックって時点で気づくべきだったか。豚肉の旨味が美味しいんだけど、焼いたパンにはバターも塗ってあるみたいで、かなりずっしりとした味だ。1個食べたら手が油だらけになったし。2つとも食べたらメインが食べられなくなると思ったので、1つは残してしまった。

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Hamhock Crostini (£9) Canellini, Mustard Honey

メインは、動画を見た時に食べたい!と思ったチオッピーノ。白身魚やムール貝が盛りだくさんのシチューは、嫌な匂いは一切なく、なかなかの味。上に乗っているサムファイアがシャクシャクとした塩味を与えてくれて、味が一本調子にならずに済む。でもなんか、想像していたよりもフツーな感じ。前にもっと感動させてくれるチオッピーノを食べたことがあったので、そんな感じの味を期待していたのかもしれないな。美味しいことは美味しいけど、期待が高すぎたということか。

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‘Cioppino’ (£21) Hake, Mussels, Brodo, Orzo, Samphire

デザートリストにはアフォガトがあったから、また頼んじゃった…。どれだけアフォガト好きなんだか。上にリキュールをかけてくれる選択肢があったので、アマーロ・ノニーノをかけてもらった。うわー、これは新しい世界だ! アマーロ・ノニーノって初めてだけど、ハーブの香りがする甘みと苦みのコンビネーションが、アイスクリームとエスプレッソに最高に合う。このリキュールをかけたことで、アフォガトが別のレベルに進化した感じ。これはいつか家でもやってみたいな。

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Affogato with Amaro Nonino drizzle (£6+£4)

外に出ると、さっきよりは雨足は弱まったみたいだけど、まだ少し雨が降っている。歩いて帰る途中で見た、高い鉄塔の上で光る赤いライトがすごく印象的だった。何のためのライトなのかわからないけど、霧雨に赤色が反射して、なんだかSFかゲームの世界みたい。こんな偶然の景色との出会いって、すごくいい。

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異世界的な風景

部屋に戻った後は、ちょっと旅行記のメモを取ったりして、すぐにベッドに入った。ラジエーターの設定がちょうどいいみたいで、今夜は寒さで目が覚めることはないだろう。

今日の歩数: 18,976
# by alexsea | 2025-12-01 00:00 | 旅行記 | Comments(4)

イギリス2025: エディンバラのクリスマスマーケット

2025-11-30 (Sun)

明け方4:30頃、(たぶん)酔っぱらった若者がドアをノックして奇声を上げたので目が覚めた。パタパタと逃げていく音が聞こえたので、ホテル版ピンポンダッシュだろう。明日はちょっと遅くまで寝ていられるので“Do Not Disturb”のサインを出しておいたんだけど、それが彼の目に入って犯行に及んだものと思われる(笑)。まー、すぐにまた眠れたからいいんだけど。

9時にアラームをかけたけど、その前に目が覚めてしまった。今日はお昼の電車に乗って、エディンバラ(Edinburgh)に向かう。チェックアウト後にすぐランチを食べに行く予定なので、朝食はスキップしようかと思っていたんだけど、起きたらやっぱりお腹が空いてしまった。どうせ無料なので、クロワッサンとヨーグルトだけの軽い朝食をレストランで食べることにした。

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今日の朝食は軽く

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部屋の窓の外はこんな景色だった

10:45くらいにチェックアウト。フロントの人に、「普通のクイーンルームとプレミアム・クイーンルームの違いは何? プレミアムだから景色がいいのかと思ったけど、そんなことはなかったから…」と聞くと、最初は部屋のサイズが違うとかモゴモゴ言ってたんだけど、途中で別の従業員ともちょっと話してから、何も違いはないとの答えをくれた。えっ、なにそれ! Booking.comでも公式サイトでも、全く別のカテゴリーになっていて値段も違うじゃん! これはレビューに書いておかなかいとなー。グラスゴーの街自体はとても楽しかったけど、ホテルは色々な不満があったし、外れくじを引いてしまった感じだ。朝食は美味しかったけどね。

今日のランチは、ちょっといつもとは違うものが食べたいと思って調べておいたのが、セントラル駅のすぐ横にあるViet Phoというベトナム料理の店。開店と同時の11時に入って、フォー(£14.50)を頼んだ。でもこれは味が薄くて、あまり美味しくなかったなぁ。店選びを失敗した感じだけど、ほとんどのレストランは12時に開くみたいなので、あまり選択肢がなかったんだよな。

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あまり美味しくないフォーをランチに

昨日と同じクイーン・ストリート駅から、12時発のエディンバラ行きの急行に乗る。運賃は片道£16.60。僕は昨日と同じ位置の席に座れたけど、移動にポピュラーな時間なのか今日はとても混んでいて、立ち乗りもかなりいた。セントラル駅からは急行がないらしく1時間半かかるので、クイーン・ストリート駅からの電車にしてよかった。音楽を聴きながら外の景色を眺めていたら45分なんてあっという間に経ってしまって、エディンバラ・ウェイヴァリー(Edinburgh Waverly)駅には12:45に到着した。

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ウェイヴァリー駅のプラットフォームはとても明るい

この駅には出口がたくさんあって、どこがホテルに一番近いのか調べるのを忘れていたけど、まず目の前のプリンシズ・ストリート(Princes Street)に出ておけば、そこからはわかるだろう。プリンシズ・ストリートに出ると、目の前に14年前に泊まったホテルRoyal British Hotelを発見。まだあったんだ! あそこは狭かったけど、駅に近くて便利だったよな。

今回のホテルは、駅から15分ほど歩いた場所にある。エディンバラは人気の観光地だからか、やっぱり中心部はかなり高いホテルばかりで、一番安かったのが僕が選んだEdinburgh Central Accommodationだった。でもGoogleマップで見ると、ユースホステルって書いてあるんだよね。そういえばBooking.comで予約した時は、ドミトリールームも選択肢の一つだったな。プライベートバスルーム付きの個室があったので、僕はそれを選んでおいた。6泊で£446(=$601.25)なので、エディンバラにしてはかなり安い。

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このホステルには個室もあって、かなり大きい

ホステルには13:15くらいに到着。チェックインは16時なので、まだ部屋が用意できてない。これは想定済みだったので、フロントの前のカフェで旅行記を書きながら待つことにした。2度ほどフロントに部屋の状況を聞きにいって、結局部屋に入れたのは14:45頃だった。少し待たなきゃいけなかったとはいえ、チェックイン時間よりも随分早く入れてよかったな。

部屋はとてもベーシックだけど、ちゃんとバスルームもついてるし、窓からは外の大通りが見えていい感じ。でもバスルームには石鹸類が全くないので、後でシャンプーとボディーソープを買って来なきゃいけないな。まだ20代の頃、初めてカナダのバンクーバーに行った時にYMCAに泊まったことがあるけど、その時も自分でシャンプーを買わなければいけなかったことを思い出した。あの時はまだ英語に慣れていなかったので、間違ってフケ予防用のシャンプーを買ってしまって、使った時の頭皮に感じた刺激感にビックリしたんだよな。あれもいい思い出だ(笑)。まぁシャンプー類は買ってくればいいとして、タオル類がフロントでくれたバスタオル1枚ってのは、ちょっとツライかもしれない。後で聞いてみることにしよう。

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すごくベーシックだけど居心地は良さそう

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窓からはすぐ外の大通りが見える

荷物を置いた後は、早速観光に出かけることにしよう。ウェイヴァリー駅の目の前にあるスコット・モニュメント(Scott Monument)は、スコットランドの詩人・小説家であるウォルター・スコット(Walter Scott)の記念塔で、エディンバラを訪れる人は絶対と言っていいほど目にする塔だと思う。僕も以前来た時に見たことがあったけど、今回の旅行のリサーチをしている最中に中を上れるツアーがあることを知って、絶対やってみたくなった。だいたい僕はこういう塔が大好きで、以前ウォレス・モニュメントにも上ったし、パリのサン・ジャック塔にもいつか上ってみたいと思っている。

スコット・モニュメントの中に入れるツアーは30分毎にあって、15:30が最終。15時にホテルを出たら間に合うかもしれないな。ということで、ちょっと早足でスコット・モニュメントに向かった。今日の日没が15:44だから、ツアーに参加できたら夕暮れのエディンバラを上から眺められるぞ!

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スコット・モニュメントの前には、クリスマスマーケットの一環として絶叫マシーンもある

15:15くらいにスコット・モニュメントに着いたんだけど…、え、これってどこから入るの? スコット・モニュメントはクリスマスマーケットの領域に入っていて、大通りからはアクセスできない。道の角にあるクリスマスマーケットの「出口」で、係員の人に「スコット・モニュメントは開いてないの?」と聞くと、モニュメント自体は開いているけどここは出口なので、クリスマスマーケットの入口から入ってこなければいけないと言われた。えーっ、あと15分もないのに! 仕方ない、間に合わないかもしれないけど、ウェイヴァリー橋を渡った向こう側にある入口から入って大回りしてこよう。

ほとんど駆け足でウェイヴァリー橋の向こうの入口からクリスマスマーケットに入り、公園内のマーケットをぐるっと大回りして、スコット・モニュメントを目指す。マーケット自体も楽しそうだけど、今はそんな余裕はない。駆け足で人々の間をすり抜けながら、やっとスコット・モニュメントに到達したのは15:25くらい。

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人混みをかき分けるように進んだ

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フォトスポットもあったけど、今は止まっていられない

ハアハア言いながらツアーに空きはないか聞くと、「1人だけなら最後の空きがあるわよ」とのこと。やったー! ギリギリで間に合った! £9を払って、15:30からのツアーに参加できることになった。……後からわかったんだけど、プリンシズ・ストリートをもうちょっと西に行った場所にもクリスマスマーケットの入口があった。そこから入ればもっと早く到着できたのに! まぁ結果的にツアーには参加できたんで、オールOKということで。

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ツアー開始直前に並ぶ人たち

スコット・モニュメントの中は、いきなり一番上まで階段が続いているわけではなく、何層にも分かれている。90段くらい階段を上った後に最初に到達した場所は、小さな博物館のようになっていて、ここでちょっとガイドから説明を受けた。この部屋のステンドグラスがとても綺麗だった。

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木のパネルの雰囲気も手伝って、時代を感じる部屋

この後もどんどん階段を上っていって、この上の2つの層で自由時間。塔からはエディンバラの街が360度見渡せて、ため息が出るくらい最高な景色が広がっている。綺麗な夕焼けを背負ったエディンバラ城は素晴らしかったし、すぐ隣の絶叫マシーンで人々が大声を上げながら楽しむのを見られたし、スコット・モニュメント自体の美しさを間近で見られたのも嬉しかったし。眼下の華やかなクリスマスマーケットも、とてもいいスパイスだ。こんなに綺麗な景色を見ていると、これからのエディンバラでの6泊、なんだか全てうまくいくような予感がしてきた。

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眼下にはクリスマスマーケットが広がる

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スコット・モニュメントの尖塔の1つを上から眺められるなんて!

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すぐ隣の絶叫マシーン。すごく楽しそうだけど僕には絶対無理

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夕焼けを背負ったエディンバラ城が最高に綺麗

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スコット・モニュメントの照明は様々な色に変化していく

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重鎮で素晴らしい塔だけど、所によっては落書きもあったのが悲しい

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たった30分だったけど、最高の時間を過ごせた

あー、もう本当に感動! 降りてからも、しばらくは余韻に浸っていたくらい。クリスマスマーケットでマルドワインを買って、景色が見える場所でしばらく心を落ち着けて、その後ゆっくりとマーケットの散策に繰り出した。かなり人が多いけど、この雰囲気が最高に素晴らしい。みんな笑顔で、それぞれのクリスマスシーズンを楽しんでいるんだろうな。

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マルドワインでエディンバラの街に乾杯

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ああ、ここに上ったんだなぁ

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綺麗な観覧車もあって、店もたくさん!

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スコット・モニュメントがシュール感を演出している

プリンシズ・ストリート側のクリスマスマーケットをじっくり楽しんだ後は、さっきは急いで通り抜けるだけになってしまった、イースト・プリンシズ・ストリート・ガーデン(East Princes Street Garden)の中のクリスマスマーケットに戻ることにしよう。さっき通った入口から再入場した後は、今度はゆっくりとマーケットを見てまわった。食べ物を食べるわけでもなく、オーナメントを買うわけでもなく、単に雰囲気を最大限に味わいながら歩く。どんどん暗くなっていくエディンバラの街にクリスマスマーケットの光が輝いて、最高に綺麗だ。

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キャンディーショップには色とりどりのキャンディー。
こういう文化で育った人にはたまらない風景だろうな

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食べ物を売る店からは美味しそうな匂いが

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撮影ポイントではたくさんの人がセルフィーを撮っていた

プリンシズ・ストリート・ガーデンには東側と西側がある。僕が今までいた東側のクリスマスマーケットはどちらかというと大人が対象で、西側には子供連れが楽しめるようなクリスマスマーケットがあるらしい。一応、通り抜けるだけでも行ってみようかな。

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西側のガーデンに下りていく

すぐ横の岩山の上のエディンバラ城を眺めながら歩いて行くと、途中のステージから音楽が響いてくる。演奏の途中に、バンドのメンバーが観客にフォークダンスのような踊りを教えているみたい。音楽と共に手を合わせたり、腕を組んで回ったり、みんな笑顔で見るからに楽しそう。いいなー、こういうの。暗いニュースが続く世の中だけど、人生にはこんな楽しさがあることも忘れちゃいけない。

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エディンバラ城の建つ岩山には模様が投影されていて、まるで別世界

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バンドの演奏でみんな楽しそうに踊っていた

ステージを通り越すと、子供向けの乗り物がたくさんある遊園地のようなエリアがあった。なるほど、これが家族向けってことなんだね。このエディンバラのクリスマスマーケット、かなり歴史が長いんだろうな。だからなのか、全ての人を楽しませようとする自信のようなものを感じられる気がした。

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まるで遊園地のような一角

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エディンバラでは全てが絵になる

クリスマスマーケットを心から堪能した後は、予約してあるバーに向かうことにしよう。Panda & Sonsは、『世界の50ベストバー』の2025年度のリストで、34位にランクインしている場所。ウェブサイトを見てみたら、なんだか化学的にカクテルを作っている感じだったので、すごく興味がわいたので17:30に予約しておいた。

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普通の家ですら絵になる

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あれはスケートリンクみたいだ

ここは昔、Panda & Sonsという名前の床屋だった場所。表のファサードはそのままで、とても時代を感じさせる。階段を下りた場所には本棚があって、これが実はバーへの扉。アメリカの禁酒時代に盛んだった、スピークイージー(speakeasy)と呼ばれる秘密の酒場への入口みたいだ。

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床屋だった時代のサインが残っている

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この本棚がバーの入口

カウンターに座ってまず注文したのは、「スイッチング(Switching)」という技術を使った“Panda Martini”。スイッチングとは、酒の温度をアルコールの氷点近くまで下げ、凍った水分を他のフレーバーの液体と「交換」することによって、よりアルコール度が高く、一貫性のある味を持つ酒を生み出すことができるというもの。このマティーニは、とても滑らかな舌触り。確かにアルコール度数が高い気がするけど、とても飲みやすくて、シンプルながらに他のバーとの違いを見せてくれた。

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Panda Martini (£14.50) Fords gin, Birch spirit, Lustau blanco vermut, Saffron

どうせなので、異なる技術を使ったカクテルも頼んでみることにした。次の技術は「スー・プレッション(Sous Pression)」と呼ばれるもの。カクテルに必要な材料を全て混ぜ合わせてから超低温のフリーザーに入れると、凍るときの圧力によって材料が融合し、よりスムースでシームレスな味になるらしい。それを自然解凍したものがカクテルになる。

バーテンダーのお勧めの“Sability 2.0”というカクテルは、僕が今までに飲んだカクテルの中でダントツに1番の味! とにかく尖った味が全くなく、どこまでもまろやかなアルコールとフルーティーな味に感動する。これがテキーラベースだというのは、言われなければわからないほどだった。なるほど、継ぎ目がない味って、こういうのをいうんだな。食べ物で感動することはあるけど、カクテルでこれほどまでに心を揺さぶられたのは初めてだ。もうこのカクテルを飲めただけで、ここに来て大正解だと思った。

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Sability 2.0 (£15) Herradura Blanco tequila, Cocchi Americano, Lustau fino sherry, Marashino, Sable grapes

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許可をもらってカクテル製作中の写真を撮らせてもらった

Panda & Sonsには4つの大きな技術があるけど、もう2杯でかなりいい気持ちになっているので、夕食の前にはあと1杯くらいしか飲めないかな。ということで「フリーズ・ドライング(Freeze Drying)」という技術はパスして、「フローズン・ディライツ(Fronzen Delights)」の中から“Malted Affogato”を注文。カクテル版のアフォガトがどんなものなのか、すごく興味があったんだ。ミルク、クリーム、砂糖、卵黄を使って自家製のカスタードを作り、それを8時間以上寝かせることによって材料同士を融合させ、シームレスな味を生み出す。このカスタードにフレーバーを加えて、アイスクリームにしたものをカクテルに使うというのがフローズン・ディライツ。

出てきたカクテルは一番下にアイスクリームがあるみたいで、カクテルを飲みながら、アイスクリームをすくって食べる。とても優しい風味で、アフォガトの良い味だけをそのままカクテルに変換したような感じだった。メニューにはココナッツ・アイスクリームと書いてあるけど、ココナッツの風味は本当にヒント程度で、全体的なバランスが素晴らしかった。

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Malted Affogato (£14.50) Monkey Shoulder whisky, Coffee, Barley malt syrup, Coconut ice cream

あーもう、本当にここに来ることにしてよかった! 去年マドリードで、『世界の50ベストバー』リストにランクインしていたSalmon Guruに行ったけど(行った時は16位だったけど2025年には37位)、そこのカクテルよりもPanda & Sonsの方が個人的に好み。やっぱり2杯目のSability 2.0がスゴかったな。かなり高めな値段設定だけど、エディンバラに住んでいたら毎週でも通いたい感じのバーだ。

すきっ腹に強いカクテルを3杯も飲んだので、結構気持ちよくなってしまった。この後はミシュランのビブ・グルマンを獲得しているTipoというレストランに、19時に予約を入れてある。旅程を作っている段階では知らなかったんだけど、エディバラで予約を入れたTipo、Noto、LYLAの3軒のレストランは、全てStuart Ralston氏がオーナー・シェフの場所だった。彼がエディンバラで経営するレストランは、全てミシュランで何かの称号を獲得している。エディンバラのレストラン業界ではトップの1人なんだろうな。

現地に着いて「あれ?」と思った。ここって、以前エディンバラに来た時に訪れたThe Dogsというレストランの場所じゃなかった?? 玄関も階段も、バーカウンターも記憶にある。カウンターの席に着いてからサーバーに「ここってThe Dogsじゃなかった?」と聞くと、そうだとのこと。全く違うレストランだけど、The Dogsもビブ・グルマンを獲得したレストランだったし、とても美味しかった記憶がある。予期せぬ偶然で、ここの料理への期待がさらに高まった。

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Tipoの入口には見覚えが…

最初は「スナック」の欄から、仔羊のフリットを注文。コロッケのような感じだけど、中は肉の密度が高く、仔羊の風味がとても良かった。上に置いてあるアンチョビの切り身がとてもいいアクセントになっている。これでお腹がいっぱいになってしまってはいけないので、2つ食べるだけにしておいた。

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Lamb Fritte (£6) White anchovy

次は同じ揚げ物だけど、赤ピーマンのアランチーニを頼んだ。アランチーニは僕が大好きな料理で、いわばイタリアのライスコロッケ。メニューにあったら必ず頼んでしまう一品だ。中は赤ピーマンのソースで調理されたライスとチーズが入っていて、とても美味しい。でも赤ピーマンのソース、ちょっと酸味があって重い気がする。中のライスも赤ピーマン風味なんだから、外側のソースはなくてもよかったんじゃないかな。

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Red Pepper Arancini (£13) Pumpkin seed

メインは、ショートリブと黒ニンニクを使ったストロッツァプレティ。牛肉の旨味がモチモチしたパスタを包んで、とてもパンチのある味だ。美味しいんだけど、なんだかちょっと塩気が強い気がする。もう少し塩が控えめだったら、パスタ自体の味もよく味わえるのにな。味の方向性は良かっただけに、塩の強さがちょっと悔やまれた。

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Strozzapreti (£19) Short rib, Black garlic

少し不満はあったとはいえ、満足のいくディナーだった。オーナー・シェフのStuart Ralston氏は、最近VivienというバーとVinetteというビストロをオープンしたとサーバーに聞いた。なんだかすごい勢いで伸びている人なんだな。もう予定がキツキツなのでVivienとVinetteには行けないけど、エディンバラにいる間に同じシェフのNotoとLYLAに行くのが楽しみだ。

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帰り道に見えたスコット・モニュメント。やっぱりシュールな感じで大好きだ

この後はスーパーに寄って、シャンプー、歯磨き、水なんかを買い込んで、ホステルには20:30に帰着。今日は寒い中にいる時間が長かったので結構疲れたけど、とても満足度の高い一日だった。明日からは雨が続く予報だけど、あまり観光の妨げになりませんようにと願いながら、21:30にはベッドに入った。

今日の歩数: 16,540
# by alexsea | 2025-11-30 00:00 | 旅行記 | Comments(0)

イギリス2025: フォルカーク・ホイールとケルピーたち

2025-11-29 (Sat)

7時に起きて、8時に朝食。今日はグラスゴーとエディンバラの間くらいにある、フォルカーク(Falkirk)という町にサイドトリップをする予定。昨日は残念な天気だったけど、今日は雨が降らない予報なので、傘を持って出なくていいのが嬉しい。今日はいつもよりちょっと遅めの朝食なので、初めてレストランから明るい外の世界が見えた。

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今日はクロワッサンでサンドイッチを作ろう

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このレストランは夜はかなりのホットスポットになるらしい

ホテルを8:50くらいに出て、徒歩で10分ちょっとのクイーン・ストリート(Glasgow Queen Street)駅に向かう。グラスゴーにはクイーン・ストリート駅と、ホテルのすぐ横のセントラル駅の2つの鉄道の駅がある。電車の駅の近くがいいだろうということで今のホテルを選んだんだけど、旅程を立ててみたらクイーン・ストリート駅からの電車の方が便利だったので、セントラル駅を使う機会が全くなくて笑った。でもまぁ10分くらい歩くだけだから、それほど不便なわけではないけど。

今日の目的地のフォルカーク・ハイ(Falkirk High)駅までの切符は、ScotRailというアプリをスマホにインストールして買った。この路線に関しては時間指定も座席指定もなく、この日ならいつ乗ってもいい往復切符が£14だった。エディンバラ行きの急行列車の途中下車駅なので、明日エディンバラに移動する時にも同じ電車に乗ることになる。

ちなみに“Falkirk”の表記について: インターネット上では「フォルカーク」と「ファルカーク」のどちらもヒットするけど、発音的には絶対に「フォルカーク」なので、その表記で通そうと思う。

クイーン・ストリート駅では、プラットフォームを表示されるのを待つ人たちが、みんなディスプレイとにらめっこしている。僕が乗る予定の電車も、出発15分前になってもまだプラットフォームが表示されなくてイライラした。もうちょっとなんとかならないものかと思うけど、これを改善するには大幅なインフラの変更が必要なのかもしれない。

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プラットフォームが直前まで表示されないのが納得いかない

やっとプラットフォームが表示されたので、スマホのアプリでQRコードを出して入場。結構ガラガラの電車に乗り込んだ。前の電車が遅れたらしいけど、予定していた電車は2分遅れで出発。目的地までは、たった20分の旅だ。

窓から外を見ていると、虹がちょこっと見える! 興奮して写真を撮ろうと試行錯誤していると、虹は目の前で綺麗な半円形に! 虹はラッキーシンボルと勝手に自分で決めているので、今日はいいことがたくさんあるかもしれないぞ。自己暗示かもしれないけど、それで自分が幸せならいいんだ。

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綺麗な半円形の虹に感謝!

虹と流れゆく景色を眺めていたら、20分なんてすぐに経ってしまった。フォルカーク・ハイ駅には9:35に到着した。

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フォルカーク・ハイは、とても小さな駅

Googleマップで見ると駅のすぐ前にタクシー乗り場があるみたいだったので、タクシーを期待して駅を出ると…、誰もいない! やばい、いつもだったらこういう状況も考えて、地元のタクシー会社の連絡先とかも調べておくんだけど、今回はなぜかそれをしていなかった。仕方ないから今からググるしかないかと思っていると、1台のタクシーが入ってきた! 駅で客を降ろしていたので、その後で運転手に話しかけた。

「すみません、フォルカーク・ホイールまで行きたいんですけど…」
 「あれ、電話した?」
「いえ、してません」
 「あー、いいよいいよ。乗って」

あーよかった。これは虹パワーかも!(笑) 運転手はすごくフレンドリーなおじさんで、この辺りにある『アントナイン・ウォール(Antonine Wall)』のことを運転中に教えてくれた。後で調べてみたら、『アントニヌスの長城』のことで、土と石で造られた古代ローマ時代の防壁のことらしい。そんなことを話していると、タクシーは10分ほどで僕の目的地、フォルカーク・ホイールに到着した。運賃は£7.60。降りる時に、タクシー会社の電話番号が書いてあるカードを渡してくれた。よかった、今日はこの後もタクシー移動しなきゃいけないので、これはとても嬉しい。

この町での最初の目的地は、このフォルカーク・ホイール(Falkirk Wheel)。高さの違う2つの運河を繋ぐために最新技術を結集して2002年に造られた、世界で唯一のボート用回転リフト。2つの運河の高低差は24メートルで、8階建てのビルの高さと同じだという。

今日はフォルカーク・ホイール内部の構造を見学できる、2時間半の“Behind The Wheel Tour”(£95=$129.43)というツアーに申し込んでおいた。このツアーは月1回だけなので、僕のスケジュールとぴったり合ってラッキーだった。集合時間の10:15までにはまだ間があったので、ビジターセンターの中で待っていたんだけど、係員の人が「もうすぐホイールが動きますよ」と教えてくれたので、外で実際に動いている姿を見ることにした。

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奇妙な形をしているフォルカーク・ホイール

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こんな風にぐるっと回転してボートを運ぶ



4分半ほどの回転を10秒に圧縮
(三脚で撮影したわけじゃないので、手振れごめんなさい)

やっぱりスゴイよ! 巨大なリフトが音もなく回転してボートを上に運ぶ姿は、とてつもない迫力がある。早くホイールの中がどんな感じになっているのか見たい!

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ビジターセンターの中にはとても充実したギフトショップも

10:30から始まった見学ツアーの参加者は、僕を入れて8人。ガイドは若い女の子2人だけど、そのうちの1人はまだ見習いといった感じで、時々言葉を忘れてもう1人が助けていたのが微笑ましかった。

まず僕らは会議室のような場所に通されて、いきなりレゴでホイールを作ってみろと言われた。なんでもフォルカーク・ホイールの設計者は、家にあった自分の子供のレゴを使って、最初の設計をしたとのこと。そんなこと言われても、僕は生まれてから一度もレゴなんてやったことないから、どうやっていいかわからないよ! 同じテーブルのおじさん達も同じような感じで、結局僕らは動くものを作れなかった。最初から劣等感を味わわせてくれなくてもいいのに…(笑)。

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いきなりレゴでホイールを作れと言われてもねぇ

ホイールの設計者のレゴをスライドで見せてもらった後、ホイールがいかに低電力で動くかということを説明してもらった。アルキメデスの原理により、ボートを水に浮かべる時に溢れ出した水の重さは、ボートの重さと同じ。ということは、ホイールの両端の重さは、全く同じに釣り合っていることになる。だからホイールを回す時に必要な消費電力は、電気ヤカンを8個使う時と同じ1.5キロワット時と、とても小さい。あんなに重い物を持ち上げるのに、電気ヤカン8個分の電力しか使わないというのは、まさに天才的なデザインだと思う。

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正解はこんな感じ

この後は安全ベストとヘルメットを身に着けて、まずはコントロールルームへ。ここだけは写真撮影が禁止だったけど、ただのセキュリティールームといった感じの場所で、コンピュータとかがあるにせよ、ホイールを動かすのはボタン一つでOKみたいな印象を受けた。

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ガイドがゲートを開け、いよいよホイールの中へと入っていく

ホイールの中に入ってまず目にしたのは、1万ボルト以上の電源。上下している途中で電源が途切れると乗客には逃げ道がないので、無停電電源装置(UPS)に加え、バックアップの電源、さらにバックアップのバックアップまであるという。

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メインの電源

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バックアップの発電機

あちこちに赤いボタンがあって、ツアーが始まる前に「絶対赤いボタンは押さないで」と念を押された。緊急停止ボタンなので、稼働中のホイールが途中で止まってしまったら、やっぱり大変なことになってしまう。

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「赤いボタンに触ったりもたれかったりしないで」との注意書き

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フォルカーク・ホイールの仕組みの簡単な説明図

フォルカーク・ホイールの内部は何層にも分かれていて、急な階段やハシゴを使って一人ずつ上り下りする。上り下りし終わった後は、「クリア!(Clear!)」と叫んで次の人に知らせなければならない。中央軸の真下の2層目では、ホイールが実際に歯車の周りを動いていくのを見ることができた。外から見た時にはあんなに静かだったのに、内部ではモーター音が響き渡っていてかなりうるさい。そりゃそうだよな。両側の重さがバランスしているとはいえ、それを動かすのにはかなりの力が必要だ。

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大きな歯車の周りを動いていく

モータールームは圧巻の一言! 10個の圧力モーターが中心軸の周りに設置されていて、これが全てを動かす動力源となっている。中心軸の中はピンク色のライトで照らされていて、逆側の扉から外の景色を見ることができた。外はビジターセンターが見えるだけでそれほど面白くないんだけど、軸の中を歩いた時の異世界感がもう最高! 技術もスゴイと思ったけど、こういう普通では見られない景色も見ることができたので、ツアーに参加してよかったと思った。

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10個のモーターが軸の周りに並ぶ

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軸の中を歩く時の異世界感がたまらない

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逆側からは外に出られるようになっている

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軸は多数のボルトで固定されていて、定期的にチェックされる

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機材の搬入出用の穴が一番下まで続いている

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ホイールが動く向こうに景色が見えた

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外には鳥のフンだらけの場所も。大丈夫なんだろうか?

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一番上に出ると、ちょうど船がホイールで上がってきたところだった

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こんな風にギャップに水が注がれてホイールと運河が繋がる

約2時間のツアーの後は、最初の会議室で四角い箱をもらった後、カフェテリアの中の仕切られたエリアで無料の軽食が出された。最初はもらった箱がお弁当なのかと思っていたら、中にはフォルカーク・ホイールの描かれたグラスとウイスキーが入っていてビックリ。£95という高価格のツアーだったからか、なんだか至れり尽くせりだ(笑)。でもね、ツアー中の客同士の繋がりは全くなかったので、この軽食のテーブルでも会話が弾まずにみんな居心地が悪そう。スライダー(ミニハンバーガー)は美味しかったけど、食べるものだけ食べたら僕はみんなにさよならを言ってテーブルを離れた。

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ツアーの最後には軽食が出された

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お土産まで!

内部ツアーの後は、実際にボートで上の運河に行ける50分のツアー(£17.70=$23.82)を14:30から予約してある。せっかくここまで来たんだから、フォルカーク・ホイールをとことん楽しみ尽くさなきゃ損だ。まだかなり時間があったので、カフェテリアでモカを頼んで、外の景色を見ながら時間をつぶした。

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ホイールを眺めながらしばらく休憩

14:10くらいにちょっと外に出てみたら、ボートの乗船口に並び始める人たちが見えたので、僕も並ぶことにした。そのすぐ後にたくさんの人が並び始めたので、この時並んだのは正解だった。4人目で入船できたので、ボートの最前列右端の席をゲット。

ツアーにはちゃんとガイドもついてきて、フォルカーク・ホイールの歴史や原理なんかを説明してくれる。さっきのツアーで教えてもらったことが多かったけど、新しい情報がいくつかあった。

ホイールは時計回りと半時計回りのどちらにも動くことができるけど、同じ場所に負荷がかかり続けるのを防ぐために、半々くらいの頻度で時計回りと半時計回りで動くらしい。どちらに回るかはオペレーター次第なので、ガイドにも予想がつかないと言っていた。

あと、ホイールに付いている羽のようなものは単なる飾りで、なくても機能的には全く問題ないらしい。羽がない姿を想像してみるとすごく平凡なので、デザイン的にこれで大正解かも。でも羽がなかったらその分重量が減って、少しくらいは電力を節約できるのかな? 電気ヤカン8個じゃなくて、7個程度の電力で済むとか(笑)。

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ガイドがフォルカーク・ホイールについて説明してくれる

もう一人のスタッフがボートをホイール内にしっかりとロープで繋ぎ止めた後、何の前触れもなく静かにホイールが動き始めた。まるで新幹線が発車する時のようなスムースさで、景色をじっと見ていないと動いたのがわからない感じ。どうやら半時計回りで動いているみたいだけど、ボートの中にいると最初はそれすらもわかりづらい。

4分半くらいでボートは上の運河に到達し、ギャップの注水で1分くらい待った後、ボートのロープが紐解かれて進み始めた。上の運河にはさっきのツアーでも来たけど、視点が違うから全く違う景色だ。トンネルの中は青と緑のライトに照らされていて、なぜか1か所だけピンク。フォルカーク・ホイールの方向を示すためのピンクなのかな?

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一番上に到達する直前

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トンネルの中はカラフルに照らされている

運河の横には遊歩道があって、犬を連れて散歩している人や、自転車に乗っている人たちもいた。こういう非凡な散歩道があるって、すごく羨ましいな。でもどんな場所でも、毎日散歩していたら平凡になっちゃうものだよね。

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次の運河に抜けるには、もう一つ水門を通らなければいけないらしい

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フォルカーク・ホイールに戻ってきた

いやー、フォルカーク・ホイール、堪能した! 2つのツアーに参加して、この場所を骨までしゃぶりつくした感じ。本当に来てよかった!

フォルカークにはもう一つ見どころがある。フォルカークの駅を挟んだ反対側にある公園の中の、ケルピー像(The Kelpies)。ケルピーとはスコットランドの伝説に出てくる、水に棲む馬の形をした精霊。人を水に誘って溺れさせる、恐ろしい存在らしい。そんな怖い精霊が、どうして公園のシンボルになったんだろう(笑)。

今朝のタクシーのおじさんにもらったカードの番号に電話して、フォルカーク・ホイールからケルピー像までのタクシーを頼んだ。15分ほどで来たタクシーの運転手はロシア人なのかな、車内の電話でロシア語を話していた気がする。ケルピー像のあるHelix Parkに到着する直前に「ケルピー♪ ケルピー♪」てな感じで(真顔で)歌ってたりして、なんか楽しい感じだったけど話はしなかった(笑)。料金は£12.10。

タクシーは駐車場で僕を降ろして、ケルピー像はそこから5分ほど歩いていかなければならない。最初にケルピー像が目に入った時は、おおっ!!となった。まだ遠いにも関わらずすごく大きく見えて、その優美な姿に感動! 早足で像の近くまで行って、もう写真を撮りまくってしまった。ちょうど夕暮れ時だったので、夕暮れの背景もとても素晴らしい。天気も手伝って、なんてラッキーだったんだろう。やっぱり今朝の虹はラッキーシンボルだったんだ。

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ケルピー像はとても巨大で優美

像の下は運河の水を引き入れた池になっていて、その周りには遊歩道が設けてある。その道を歩きながら、ケルピー像を色々な角度からゆっくりと眺めた。夜にはライトアップされるということを聞いていたからこの時間に来たんだけど、内側と外側のピンク色のライトがもう点灯してる。内部に入ってケルピー像の構造を見るツアーもあるらしいけど、僕のスケジュールには合わなかったのが残念。この像の内部構造、ちょっと興味があるな。

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夕暮れの空がケルピー像に似合う

この後はすぐ前のビジターセンターの中でホットチョコレートを飲みながら、もう少し暗くなるのを待った。外はとても寒かったので、温かい飲み物が身に染みたー! 30分ほど待ってから外に出ると、黄昏時の空に浮かび上がる、ピンク色に照らされたケルピー像が見える。いやはや、本当に素晴らしい。照明のない銀色のケルピー像も迫力があってすごかったけど、ピンク色のケルピー像はミステリアスで、まるで命が入っているかのように見えた。いやー、実はケルピー像にはあまり期待していなかったんだけど、これには超感動した。日没の時間に合わせて来て本当によかった!

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ミステリアスな光に包まれたケルピー像

後ろ髪を引かれながら駐車場に戻り、電話でタクシーを呼んで10分ほど待った。インド系の運転手は全然愛想が良くなかったけど、駅に到着した2分後の電車に乗れたのでラッキーだった。タクシーの運賃は£8.70。行きには途中で1駅停まったけど、帰りは直通。グラスゴーには17:20頃到着した。

さすがに土曜日の夜だけあって、まだ結構早い時間なのに街はとても賑やかだ。街全体がワクワクした感情を放っているみたい。新宿で生まれ育ったので、こういうエネルギーは大好き。人があまり多すぎるとダメなんだけど、都会的な雰囲気は子供時代のワクワクを思い出させてくれる。

部屋でしばらく休んだ後、19頃ホテルを出てグラスゴーでの最後のディナーに向かう。エレベーターの中で3人の若い女の子が大騒ぎしていた。

「ねえ、助けて! 4階にどうしても止まらないの!」 (4階のボタンを何度も押しているけど点灯しない)
 「部屋のカードキーを、ちゃんとそこにスキャンした?」
(1人がカードキーをスキャンしてから4階のボタンを押すと、今度はちゃんと点灯)
「きゃー、ありがとう!! もう2往復もしてたの!!」

すごく微笑ましかったなぁ。遊びに行くような服装だったし、香水の匂いもプンプンしてたから(笑)、部屋に何かを取りに行ってから、どこかにみんなで出かけるんだろうな。

今日のレストランは、グラスゴー大聖堂のすぐ近くにあるCelentano's。ここもミシュランのビブ・グルマンを獲得している。通されたのはバーのカウンター。ここのキッチンは奥にあるみたいだ。

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Celentano’sは小さなホテルに併設されたレストラン

ドリンクメニューに「季節のマティーニ」があったので、それを注文。ちょっと塩気のある酸味が感じられて、ダーティー・マティーニみたいな感じ? バーテンダーにこの塩気はどこから来るのか聞くと、セロリの酢漬けが入っているのでそれだろうとのこと。ああ、そういえばメニューにも書いてあった気がするな。ダーティー・マティーニは個人的にはあまり好きじゃないけど、これはそれほど味が濃くなかったので美味しく感じた。

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Seasonal Martini (£11.50) Isle of Barra Gin, Pickled Celery, Vermouth Bianco

アペタイザーをすっ飛ばして、パスタコースはアニョロッティ。リコッタチーズとスクワッシュが入っている。スクワッシュの甘さが他の具材の塩味の中で花開いて、秋から冬にかけてのカボチャシーズンの季節の味が感じられて、とてもいい。感動はないけど、とても美味しかった。

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Agnolotti (£14) Mossgiel Ricotta, Roasted Squash, Pumpkin Seed, Black Chilli

メインにはマスを注文。皮がパリパリに調理してあって、海苔のバターが使ってあるので、身の上に海苔が乗っているような香りと見た目だった。美味しいんだけど、これはちょっと普通な感じ? 味も少し薄めな気がしたし。一口一口感動させてくれる魚料理にも時々出会うことがあるので、ここのはちょっと平凡な一品に思えた。

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Kames Trout Fillet (£23) Wilted Greens, Seaweed Butter

でもサイドで一緒に頼んだポテト・ストラーティ、これが感動の美味しさ! 薄切りのポテトを重ねて、牛脂で調理してある。表面はサクッとしているけど、中の方はホクホクしていて、牛脂の味と香りが本当にポテトによく合う。シンプルだけど的を得た料理で、これには感心した。

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Potato Strati (£6.50) Beef fat

デザートメニューにアフォガトがある時には必ず頼んでしまうけど、ここでもそうだった。カフェイン抜きのコーヒーで作ってくれるかを聞いたら、ここのアフォガトはいつもカフェイン抜きらしい。そう注文する人が多いんだろうな。僕は夜にコーヒーを飲むと眠れなくなるので(特にアルコールと一緒に飲んだ時!)、これは有難い。

出てきた料理は「アフォガトの開き」みたいな見た目で、ソフトクリームを使っている。個性的な一品だけど、最初に口の中に入れた時に思ったのは「しょっぱ!」。本当の塩味じゃなくて、ちょっと前に流行った塩キャラメルのように、本来は隠し味なはずの塩をもっと強くしたみたいな甘じょっぱさ。…実は僕はこういう甘じょっぱいデザートが大嫌いなんだ。もう15年くらい前になると思うけど、甘じょっぱいのが大流行した時代があって、どこのレストランに行っても塩を感じるデザートばかりでゲッソリしたことがあった。なんだかその当時のアフォガトを食べているみたいで、僕的にはすごくガッカリ。クオリティーはいいし、甘じょっぱいのが大好きな人もたくさんいるんだろうけど、僕は半分くらい残してしまった。

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Celentano’s Affogato (£10) Malted Barley Gelato, Chocolate Mousse, Cold Brew Coffee

このデザートを運んできてくれた人がいつものサーバーじゃなかったし、なんだか違うオーラを放っている気がしたのでネットで調べてみると、その人がシェフだということがわかった。おひとり様ということで、様子を見に来てくれたのかな。今回僕はそれほど感動を味わえなかったけど、クオリティーが高いことは明らかなので、ビブ・グルマンは妥当だと思う。

グラスゴー最後の夜なので、帰りにどこかのバーかパブで飲もうかとも思ったけど、どこに行ってもかなりの人混みなので大人しくホテルに戻ることにした。明日は結構ゆっくり起きられるぞ。

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グラスゴーの守護聖人、聖マンゴにまたご挨拶。楽しい街をありがとう!

今日の歩数: 16,464
# by alexsea | 2025-11-29 00:00 | 旅行記 | Comments(0)

イギリス2025: ハイランドへのバスツアー

2025-11-28 (Fri)

6時に起床。7時にレストランで最初の客として、しっかりと朝ご飯を食べた。

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いつも同じ感じになってしまうのは好みのせいなので仕方ない

今日はRabbie’sという会社の1日バスツアー“Oban, Glencoe, Highland Lochs & Castles”(£56=$75.68)に参加する。せっかくスコットランドにいるんだから、ぜひスコットランドらしい景色も見てみたいということで探していて見つけたツアー。でも自分自身、「スコットランドらしい景色」というのがどういう景色なのかよくわかっていなかったりする(笑)。行く予定の場所は聞いたことのない地名ばかりだけど、レビューも良いし、値段もお手頃ということで予約しておいた。

ホテルを7:45に出て、ブキャナン・バスステーション(Buchanan Bus Station)まで歩いて行く。バスステーションのすぐ前には、時計に足が生えたオブジェがあった。面白いアートだなと思っていたんだけど、後からガイドに聞いた話によると、これを作ったアーティストは実際に設置されたオブジェを見て憤慨したらしい。なぜか? アーティストは、バスに遅れまいとステーションに駆け込む時計を考えて作ったのに、実際に設置された時計はバスステーションから駆け出す方に向いていたから。なんだか笑える話だけど、どっちを向いていても可愛いアートだと思う。

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足の生えた時計には笑える裏話が

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ステーションの中には抱き合うカップルの像も

8:15にミニバンが来て、僕らをピックアップ。今回の参加者は確か12人くらいだったと思う。ドライバー兼ガイドの名前はSteve。グラスゴー訛りが酷かったらどうしようと思っていたら、彼はスペイサイド出身らしく聞きやすい英語だったのでホッとした。

8:30にバスは出発して、Steveは運転しながら色々なことを話してくれた。
  • スコットランド語で「ダン(Dun)」は城や要塞、「インヴァー(Inver)」は河口、「キル(Kil)」は教会、「ロック(Loch)」は湖、「ベン(Ben)」は山、「グレン(Glen)」は渓谷。
  • ウイスキーを寝かせておくときに蒸発する「天使の取り分」は、周りの木を黒くする。
  • スコットランドでは『ライト・トゥ・ローム(Right to roam)』という権利を人々が持っていて、大抵の土地や湖なんかを自由に通行できる。もちろん、家の中はダメとか作物を育てている畑の中はダメとかの例外はあるけど。
  • 昔、山から木を伐採した後に外来のダグラスファー(Douglas fir)の木を大量に植えたら、1本1本が近すぎて地面が影に覆われて何も育たなくなったので、間引かなければいけなかった。
などなど。

移り変わる窓からの景色を見ながら、こういう情報を聞くのはすごく面白かった。特にライト・トゥ・ロームの権利の話! 「私有地」という概念が明確すぎるアメリカから来ると、そんな権利を人々に与えて問題が起こらないんだろうかと心配になってしまう(笑)。

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ドライバー兼ガイドのSteveは、運転しながら色々と教えてくれた

最初の停車は、ローモンド湖(Loch Lomond)でのトイレ休憩。茶色と緑色が混じる山に囲まれていて、とても巨大でずっと遠くまで続いている。表面積はスコットランドの湖の中で最大らしい。気持ちのいい湖だったけど、ずっと遠くの方を見ると雲間から激しい雨が降っているのが見える。今日は雨の予報だし、これから降られることになるんだろうなぁ…。

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気持ちのいいローモンド湖はスコットランドで最大の面積を持つ

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あちゃー、あれは雨だ!

次の停車地は、クロウ渓谷(Glen Croe)の“Rest and Be Thankful”という名のビューポイント。ここから景色を見た瞬間に、「ああ、これこれ! 僕が頭に描いていたスコットランドの景色!」と思った。撮影スポットとして短時間停まっただけだけど、もっと暖かい季節に来たら、こういう場所で景色を見ながらピクニックしたら最高だろうな。

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そうそう、スコットランドの景色ってこういうイメージ!

10時半頃、インヴァレリー(Inveraray)という町でショートストップ。ここではちょっと時間があったので、小さな町をちょっと歩いた後、インヴァレリー城(Inveraray Castle)の方まで行ってみた。あいにく城は閉まっていたので中に入ることはできなかったけど、ゲートから写真だけ撮っておいた。

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小さなインヴァレリーの町

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これは第1次世界大戦の記念碑らしい

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閉まっているゲートから城をズームで撮った

さてバスに帰ろうかとGoogleマップを見ると、すぐ近くに“Standing Stone”と書いてあるものがある。城の道を隔てた向かい側には生垣に囲まれた場所があって、そこから覗いてみると、ストーンヘンジに使われたような石が1本だけ地面から突き出ているのが見えた。バスに戻ってからSteveに聞くと、これはイギリス各地にたくさんあるらしい。ストーンヘンジとか前に行ったエイブベリーの環状列石のようなものなんだろうな。はっきりと用途がわかっていないところがミステリアスでいい。

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この石は一体何に使われていたんだろう?

次に停まったのは、キルチャーン城(Kilchurn Castle)が見えるスポット。今は廃墟となった城は、とても異様なオーラを放っていて最高に僕好み。こういう城の遺跡には壮大なドラマを感じてしまう。

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キルチャーン城の廃墟は歴史を語っているかのよう

でもここでツアー客のほとんどが注目したのは、このビューポイントのすぐ近くにいたハイランド牛! 曲がった角と長い毛に包まれた牛は、不愛想に見えるけど人慣れしている感じで、観光客が近づいても逃げようともせずに愛敬を振りまいていた。長い前髪のせいか、ちょっと前のアメリカの若い男子のようにも見えてしまって、なんだか笑ってしまった。

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長い前髪がキュートなハイランド牛

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こういう景色もスコットランドそのもの!

バスの窓からは羊も見えたけど、毛に赤や青の塗料がついている羊もたくさんいた。Steveによるとオーナーによって色々な意味を持たせているようで、たぶん羊の種類とか、どこに売るかを示したマーカーなんだろうとのこと。オスの羊の腹に塗料をつけておいて、メスの羊にその色がついていたら交尾したんだとわかるという使い方をしている人もいるみたいで、へー!!って思った。

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赤い塗料を体につけた羊たち

Steveは相変わらず運転しながら色々なことを教えてくれるけど、それと同じくらい有難かったのが、彼がバス内で流すスコットランド音楽。好みの曲が流れる度に、Shazamアプリで誰の何という曲なのかを調べていた。そんな中、僕の心を鷲掴みにしたのが、CapercaillieというグループのCalum’s Roadという曲。



この曲を聴いていると、目の前にのどかな風景が広がって、優しいメロディーラインが感動の琴線をつま弾いてくる。これはこの前『FOMO(見逃しの恐怖)』で書いたような、突然僕の前に現れて虜にしてくれる音楽の一つだ。

Steveにこの音楽のことを聞くと、題名のCalum’s Roadの意味を教えてくれた。ずっと前に、スコットランドのラッセイ島(Isle of Raasay)にカラム(Calum)という人が住んでいた。彼は政府に道を造ってくれるように働きかけていたんだけど、ずっと無視されていたらしい。業を煮やしたカラムは、シャベル、つるはし、手押し一輪車だけを手に、1964年から10年の間に2.8Kmの距離の道を自らの手で造り上げ、それが「カラムの道(Calum’s Road)」と呼ばれるようになったとのこと。この道は今でも存在していて、観光スポットになっているらしいので、僕もいつか行ってみたいと思う。

バスの中で色々なスコットランド音楽を聴いていて、あれ、もしかしてメロディーラインに共通性がある?と気がついた。F(ファ)の音が使われていないし、B(シ)の音もFほどではないにせよ使われる機会が少ないみたい。だから、CDEGA(ド レ ミ ソ ラ)の5音だけでメロディーが成り立っているようだ。そういえば『蛍の光』はスコットランドの伝統音楽として有名だけど、あのメロディーラインはまさにその法則にピッタリ当てはまる! 音楽を深く勉強している人にとっては当たり前のことかもしれないけど、なんだか新発見をしたような気がして、ちょっとワクワクした。

オーバン(Oban)の町に着いたのは12:15頃。ここでは自由時間があり、各自好きな場所でランチを食べる。僕が事前に調べておいたのは、Oban Fish & Chipsというフィッシュ&チップスのレストラン。昨日のランチに続いてまたですかって感じだけど、新鮮な魚が食べられる海岸の町では、美味しい魚を食べておきたい。

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オーバンは海辺の町

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この店はSteveのお勧めにも入っていた

メニューを見ていると、Oban Bay Chowderというチャウダーが目に入った。えーどうしよう。外は寒いしチャウダーなんて美味しそうだけど、フィッシュ&チップスも食べたいしなぁ…。迷ったあげく、両方頼んでしまうことにした。食べ物のことで後悔はしたくない!

チャウダーは魚の味が濃厚で、でも魚臭さは全くなくて、想像通りの美味しさ! フィッシュ&チップスは今回はタラを注文したんだけど、こちらももう最高な味わい。カリッと揚がった衣と瑞々しい白身魚のコンビネーション、さすがフィッシュ&チップスを研究しつくしているイギリスだと感心しながら食べていた。やっぱり量が多すぎたので、チャウダーは半分、フィッシュ&チップスはポテトの大半を残してしまったけど、どちらも美味しかったから超満足だった。でもこのフィッシュ&チップス、レギュラーサイズなのに£17.20って高っっ! 観光地価格なのかもしれないけど、昨日のMerchant Chippieに比べてもかなり高めなのにはちょっと驚いた。

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Oban Bay Chowder (£9)
Prime Cod Fillet and Chips (£17.20)

まだまだ時間があったので、さっき見かけたThe Oban Distilleryというウイスキーの製造所でテイスティングでもできないかと思って入ってみたけど、バーが閉まっているのでできないとのことでガッカリ。それになんかここ、対応が悪い。客は僕1人だけだったのに、若い店員たちはカウンターの向こうで談笑していて最初はこっちを見ようともしなかった。学生のバイトだったのかもしれないけど、こういう対応をされると気分が萎える。

外に出ると雨が降ってきた。傘を差しながらどこに行こうか迷っていると、The Oban Innという古びたパブを発見。カウンターに座って地元ウイスキーのお勧めを頼むと、Oban 14を出してくれた。あー、そういえばこのラベルってバーで見たことある! そっか、オーバンってウイスキーでも有名な場所だったんだ。注いでもらったウイスキーは、グラスゴーのバーで飲んだのに比べて、少しスモーキーで正統なウイスキーって感じの味だった。僕はどっちかっていうと、この間飲んだフルーティーなウイスキーの方が好みかな。可愛い犬を連れたおばあさんと店員の人が話すのを聞きながら、ウイスキーを少しずつ味わっていた。

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The Oban Innは1790年創業らしい

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町の名前を冠したウイスキーを飲む

13:40にバスはオーバンの町を出発。すっかり雨模様になってしまって、止む気配がない。そんな中連れて行ってくれたのが、ストーカー城(Castle Stalker)が見えるビューポイント。「ストーカー」という名前は、スコットランド語で猟師や鷹匠の意味があるらしい。小さな島の上にある四角形の城は、グレーな天気も手伝ってか、とても現実離れした場所に見えた。現在は修復されていて、期間限定でツアーも行われているみたい。映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』でも使われたらしいので、帰ったら観てみなきゃいけないな。モンティ・パイソンはあまり好きじゃないんだけど…(笑)。

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なんだか現実離れした風景に見える

雨の中バスは走り続け、15時ちょっと前にグレンコー(Glencoe)のビジターセンターに到着。様々な展示があって、どんな風にグレンコーが今の地形になったかを学ぶことができた。また外には17世紀頃この地方に建っていた芝生葺きの家、ターフ・ハウス(Turf House)を再現してあって、昔の人々がどんな家で暮らしていたかを体験できる。結構寒かったので、小さな火で暖を取るのがどんなに大変だったかを想像するのは難しくなかった。

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グレンコーのビジターセンター

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雨の中のターフ・ハウス

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中で昔の人々の生活を想像してみる(実際はもっと暗かった)

ビジターセンターを離れた後は、『グレンコーの3姉妹山(Three Sisters Mountains)』が見えるビューポイントに停まってくれた。雨も風も強くて寒かったけど、霧の中に浮かび上がる山々と流れ出す数々の小さな川は、僕が見たかったスコットランドの景色そのものだった。このビューポイントはかなり人気があるので、ハイシーズンには順番待ちで駐車しなければいけないほどらしい。夏にはミッジ(midge)と呼ばれる蚊のような吸血虫がたくさん出るらしいので、その季節に来たいかはちょっと疑問だ。でもいい天気の中、花々が咲き誇るスコットランドの景色も見てみたいなぁ。

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3姉妹のうち2姉妹しか映ってないけど、この景色には感動

この後はどんどん暗くなっていく道をずっと進み、グラスゴー方面に向けて帰っていく。ずっと続く何もない大地が別の惑星のようで、窓の外の景色から目が離せなかった。

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ずっと不気味な風景が続く。こういうの大好きだ

途中でまたローモンド湖でちょっとトイレ休憩をした後は、一路グラスゴーへ。少しだけ渋滞に巻き込まれたりしたけど、18時にはバスターミナルに到着した。グラスゴー帰着は19時と予定表には書いてあったので、かなり早く帰ってくれたことになる。

このツアー、すごくよかったな。天気に恵まれなかったとはいえ、色々な景色を楽しめたし、ガイドのSteveからたくさん面白い話を聞けたし、新しい音楽にも彼のお陰で出会えたし! というわけで、彼には£10のチップを渡しておいた。Steve、説明に加えて長時間の運転、お疲れ様でした!

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最後に記念セルフィーを

ホテルに戻った後、どうしようかと考えた。今日は確実に何時にグラスゴーに帰って来られるかわからなかったので、夕食の予約は20時半と遅めにしてある。あまり疲れてないし、ホテルの近くのパブでビールでも飲もうかな。ということで、すぐに出かけることにした。

パブの中では女性のグループがカラオケをやっていた。カウンターの端でビールを飲んでいたんだけど、カラオケが結構うるさいので(笑)、1杯だけで退散することにした。みんな楽しくやっているからとても微笑ましいんだけど、ちょっとボリュームが高すぎたから耳がキンキンしたんだよね。

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パブではカラオケ女子会が開催中

今日の夕食はレストランやバーが集まるマーチャント・シティー(Merchant City)にある、Margoに予約を入れてある。ミシュランのビブ・グルマンを獲得している店なので、(ミシュランにしては)安価で美味しい料理が期待できる。予約よりも30分前に着いてしまったんだけど、カウンター席が空いていたのですぐに通してくれてよかった。

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Margoはレストランやバーの密集エリアにある

カクテルリストのトップにマティーニを見つけたので、まずそれで夕食を始めることにしよう。冷凍庫で冷やされたジンらしいので、これはたぶん氷と一緒にかき混ぜて温度を上げて作ったんだろう。あまり薄まることなく、ベルモットもいい感じでとても美味しい。ビールもいいけど、僕が精神的に一番リラックスできるのはマティーニを飲んだ時だなぁ。

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Freezer Gin Martini, Fords Gin, Dolin Dry Vermouth, Lemon (£11)

アペタイザーにはカニとザリガニのカクテル。カニの甲羅に入ってきて、これがまた美味しすぎ! 普通はカニやエビのカクテルというと、カクテルソースにシーフードをつけて食べるだけだけど、ここのはサラダ感覚になっていて、ソースもスパイスが効いていて非凡だった。クリエイティブな自身に溢れた一品で、メインコースが楽しみになった。

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Crab and Crayfish Cocktail, Bloody Mary and Pickled Celery (£14)

メインはイカのグリル。上にマヨネーズがボトッと落としてあって、一緒にモルトーソーセージとレンティルがついてきた。体が野菜を欲している気がしたので、サイドでジェムレタスのサラダを頼んだんだけど、さっきのカニとザリガニのカクテルがサラダっぽかったから、これは余計だったかもしれないな。

ほどよくグリルされたイカからは香ばしい匂いが漂っていて、身自体にもちゃんと味つけがされているみたいだ。この身とマヨネーズの相性は最高! 身の味つけが地中海風なためか、日本で食べるようなイカ焼きとはちょっと方向性が違う感じ。口直しにモルトーソーセージの豚の旨みがとてもいいし、サイドのサラダもシンプルながらに過不足のない味で満点。やっぱりミシュランのビブ・グルマン獲得は伊達じゃなかった。

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Grilled Squid, Morteau Sausage and Braised Puy Lentils (£14.50)
Dressed Gem Leaves (£4)

カウンター席なので、キッチンでの仕事ぶりがよく見えてすごく楽しい。特に、真ん中のグリルを扱っているグリルマスターの仕事を凝視してしまった。たくさんのオーダーを抱えながら、肉やシーフードを次々と焼いていく。タイマーは使わずに、焼き具合はトングでつかんだ感触と目だけで判断しているみたい。次から次へと色々な食材をグリルに入れて、異なるタイミングで移動させている姿を見ていると本当に感心してしまう。彼は一体、何年の修行を積んで今のテクニックを手に入れたんだろうか? まさに職人の技といった感じだった。

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グリルマスターの仕事ぶりがスゴイ

デザートはよほど気の向いた時でないと注文しないけど、メニューを読んでいて惹かれたので、カモミールのパンナコッタを頼んだ。濃厚なパンナコッタはそのままでも美味しいけど、カシスのソースをつけると違う印象になって輪をかけて美味。でも僕は、個人的にネットリしたものとドライなものの食感コンビネーションがあまり好きではないので、上にかけてあるシュトロイゼルはなくてもよかったなぁ。最近ではパスタの上にパン粉を散らす料理もよく見かけるけど、あれも全然好きじゃない。

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Chamomile Panna Cotta, Blackcurrant, Oat Streusel and Olive Oil (£6.50)

いやー、美味しくて満足した! 安価というのも本当。みんなでシェアして食べる用の骨付きステーキなんかは高いけど、その他は一番高いアイテムで£16.50と、このクラスのレストランにしては信じられないくらいお得だ。こりゃ人気があるはずだわ。こんな感じのレストランがシアトルにもあればいいんだけど、価格が2倍になっちゃうからなぁ…。

すっかり満足したので、この後はどこにも行かずにホテルに帰ることにした。いい一日だった!

今日の歩数: 18,448
# by alexsea | 2025-11-28 00:00 | 旅行記 | Comments(0)